P1
「でねっ、妹がだらしなくて」
「花菜とは正反対だねっ」
「ネクタイもきちんと締めないしね。いつも私が締めなおしてあげるんだけど。制服くらいちゃんと着なくちゃ…身だしなみだもん!」
「花菜はその辺がすごく真面目だから。でも姉妹でいたら喧嘩ばかりしているんじゃない?」

P2
「まあねっ! 今度 延行が私の家に来て叱ってやってよ」
「えっ…。僕が花菜の家に? 小学校以来だけどい…いいの?」
「あっ…へ…変な意味に捉えないでよ。そういう意味で言ったんじゃないからねっ」
「なあ福石さん。ちょっといい? 話したいことがあるんだけどさっ」

P3
「時春君」
「ちょっとだけ取材させてくれないか」
「えっ…私?」
「この前の女子新体操区大会で優勝しただろっ。新聞部としても福石さんを記事で取り上げたいんだ」
「取材だなんて恥ずかしいよ。まだ市大会の出場が決まっただけなのに」

P4
「それがすごいんだよっ! 5分くらいでいいからさっ!」
「延行、どうしよう…」
「花菜の好きにしたら? 僕がとやかく言う話じゃないから」
「…てか蒼重って福石さんと付き合ってんの? 普段から結構仲良く話してんじゃん」
「えっ! ぼ…僕?」

P5
「つ…付き合うっていうか小学校の時からずっと一緒の学校で…。今も同じクラスになったからこうして親しく話をしているわけであって…」
「……」
「ニシシッ! じゃ…ただの友達かっ。付き合ってないなら別にいいんだけど。昼休みの間に取材したいんだけど構わないか? まだ時間は30分くらいあるからさ!」

P6
「そ…それよりもどうして成瀬君が一緒にいるの? 確か化学部だよね? 取材と関係ないんじゃ…」
「時春君に頼まれごとがあってね。僕も興味があるから取材に付き合わさせてもらうよ」
「……」
「……」
「…いいよ。誰かに止めてもらおうなんて思わないから」

P7
「あ…。は、花菜…」
「新聞部の部室で取材したいからさっ。ちょっと付いてきてよ」
「…バカ」
「あ…」

P8
花菜のあんなに悲しそうな表情はを見たのは初めてだ。…なんで付き合ってるって
言えなかったんだろ。
その後…取材が長引いているのか20分経っても花菜は帰って来なかった―。何となく胸騒ぎがしていたけど…。
予鈴がなった直後―花菜は一人で戻ってきた。

P9
「花菜っ! 遅かったね。…花菜?」
「暑っ…まだ腰が浮いてる感じだし」
「だ…大丈夫だった? すごく暑そうだけど」
「何か気になる?」

P10
「それはそうだよっ。だって化学部の成瀬君が一緒だったんだから。彼って先生に逆らって怪しいものを色々と作ってるっていうし…。僕としては花菜に何かあったらどうしようかと思って―。でも無事に戻ってきて良かったよ」
「ふ〜ん。何をもって無事って言っているのか分からないけど。何でそんなに気になるわけ?」
「え…ええ? だ…だって…」

P11
「僕たち…付き合ってるから…。気になるよ―」
「…何を今更? ただの友達って聞いたけど? だから僕がこの福石さんの肉体を使って時春君とやったよ。付き合ってたならそう言えば良かったのに―。言わなかった君のせいだからね」

P12
「えっ…。ど、どういう事? 僕って―それにやったって…何を?」
「何をって…話の流れから察しがつかない? …っていうか普通は理解出来ないか。僕は成瀬だよ…福石さんの肉体を乗っ取っているんだ。僕が開発した 肉体と魂が
分離できる薬を使ってね。この薬を使えば自分の肉体から魂を切り離して他人の肉体に憑依出来るんだ。福石さんの魂は僕の魂で押さえ込んで眠らせている…。だから今は僕がこの肉体を自由に操れるんだ」

P13
「この薬を誰に使おうか悩んでいたらたまたま時春君と話をする機会があってね。僕と時春君の思惑が一致したわけ。僕は薬が完成した事を確認出来たし、時春君は目を付けていた福石さんとセックス出来た」
「そ、そんな…」
「僕自身はセックスの経験が無かったから人生で初めてのセックスは福石さんの肉体を使った女のセックスだったよ。女の肉体ってすごく気持ちいいんだ」
「う…嘘だ…。僕達だってまだそんな事―」
「最初から付き合っていると言えば良かったのに。僕だって彼氏がいる女で試すつもりは無かったから時春君に別の女にしようって提案したよ。もう遅いけどっ」

P14
「まあ過ぎたことは仕方が無いから気持ちを切り替えて。僕は放課後にもう一度、時春君とするけど…。セックスしたいなら君も来る? 僕は別にどちらでも構わないけど―」

P15
「…って言うか付き合ってる彼女を時春君に先に寝取られて悔しいんじゃない?」
「ちょ…ちょっと待ってよ」
「ちなみに僕は福石さんの全てを手に入れた状態だから――延行が知っている
福石 花菜として振舞えるのっ。こうして成りすませば化学部の成瀬君に肉体を乗っ取られているって分からないでしょ。私の身体に興味があるなら延行にもやらせてあげるよ」

P16
「ちなみに私…高1の時に他の男子と経験済みなの。時春君に処女を取られたわけじゃないよっ。君もこの肉体とやりたいなら放課後…4階の空教室に来ればいい」
「ねえねえ。蒼重君と何を話してたの? すごく距離が近かったけど!」
「放課後は一緒に帰ろうって」
「じゃあ部活は休むんだっ。流石区大会の優勝者は違うよねっ!」
「……」
「そんなんじゃないよ。今日だけちょっとね」

P17
【ほんとなのか? 成瀬君が花菜の身体を乗っ取ったって? それに時春君とセックスしただなんて…。信じたくないけどあの成瀬君なら…花菜の身体で…】

P18
放課後

【僕は気になりながらも委員長として先生との用事を済ませ、花菜―成瀬君が言っていた4階の空き教室へと向かった。ほんとに成瀬君が花菜の身体を使って時春君とセックスするつもりなら、やめさせなければならないと思っていた。でも…】

P19
【すでに花菜はレオタードを着て時春君とセックスしていた―】
「あっ、あっ、うっ、ふっ、うっ、ううっ」
「福石のマンコッ、すげぇ気持ちいいっ。レオタード姿もそそられるぜ!」

P20
「おおっ、蒼重か。成瀬から聞いたぞっ。ここに来たって事はお前も福石とやりたいんだな」
「んはぁ〜」
「ま、待ってよ。そうじゃないんだ」
「ええ?」
「ねえ時春君―途中でやめないでよ。もうイキそうなんだから」
「わりぃわりぃ! 俺も実はそうなんだ」
「ほ…ふぅ。あっ、あっ、うっ」
「蒼重さっ。ちょっと待っててくれ」

P21
「全力投球!」
「あっ、はっ、ふっ、あっ、うあっ! すごっ…」
「あっ、あっ、んっ! んっ!」
(花菜があんな声を出して…。すごく…エッチだ―。でも…)
「あっ、あっ、んっ! イクッ!」
「俺もっ、イクッ!」

P22
「うはぁっ♡」
「ああっ!」
「はっ…はぁっ。うはぁ〜! このイッた瞬間がたまらない…」

P23
「あ…あの…成瀬君―。その…花菜の身体なんだけど…」
「君もやりたいからここに来たんだろ。あまり時間が無いからやらないならもう一度時春君とするけど」
「そ…そうじゃなくて―。花菜は僕の―」
「あのさ…もう一度言おうか。昼休みに教室で時春君が聞いただろ。福石さんと付き合っているかって。その時、君は付き合っているとは言わなかった。だから僕がこの肉体を乗っ取って時春君とセックスしてるんだ。今更何を言っても遅いよっ。それより―」

P24
「ほら…。流石は新体操部―こんなに身体が柔らかい。濡れてるだろっ。さっきまで時春君のチンポが挿ってたんだ。まだ子宮がチンポを欲しがってる。僕はどっちに挿れてもらっても構わないんだけど」

P25
「俺はもう打ち止め! 自分の彼女ともするからさ。蒼重にやらせてやれよ」
「…そうだね。まあ、福石さんの肉体も彼とやりたそうだし」
「折角なら福石の真似してやれよ。その方がノリがいいだろ!」
「ちょ…ちょっと待ってよ時春君。僕はそういう事が言いたいんじゃなくて」
「ねえ延行っ。どういう事が言いたいの? 私とセックスするの…嫌かな?」

P26
「私達って小さい頃からずっと一緒に遊んでたよね。いつしかお互いを異性として意識するようになって―。私は付き合っているつもりだったけど、延行は付き合いたいって一度も言ってくれないよね」
「ち…ちょっとやめてよ成瀬君。き…君にも言ったじゃない…。僕たちは付き合ってるって」

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「それは成瀬君に言っただけ! 私は一度も直接言われてないよ。あの時…お昼休みに付き合っているって言ってくれたら、私の肉体や記憶は成瀬君に奪われなかったんだよ。恥ずかしいのか知らないけど、延行のそういう意気地がなくてナヨナヨして決断力がないところが大嫌い。そのせいで時春君とセックスすることになったんだから」
「だ だから成瀬君っ。花菜の真似して適当な事を言わないでよ。花菜はそんな事を
言う人じゃない」
「ははっ! 適当な事? どんだけ鈍感なの? そりゃ幼馴染の私以外の女子は近づいてこないわ。今、話していることは全て福石 花菜の記憶にある気持ちを代弁しているだけなんだけど。延行がそんなだから私が高1で経験しちゃう事になったんだけどね」

P28
「その相手って誰だか分かる? 延行もよく知ってる人だけど」
「もしかして…3組の一ノ瀬君…。一時期は一緒に遊んでたけど。でも 花菜は強引で自己中だから嫌いだって―」
「あの時も延行に聞いたよね。一ノ瀬君が私と付き合いたいって言ってきたんだけどって。その時に延行は何て答えたか覚えてる?」
「え? それは…。えっと…」
「だよねぇ〜。覚えていたら今回の事は無かったと思うから。延行はねっ、私にこう言ったの。へぇ〜、そうなんだ。でもそれは花菜が決める事だから僕がとやかく言うことじゃないよ…ってね」

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「それってまるで他人任せだし私を彼女だと認めてない言葉だよねっ。もうどうでもいいやって思っちゃった。だから私は当時のお昼休みに学校の屋上にある機械室で一ノ瀬君をここに受け入れたの。延行には言ってなかったけど彼とはその後 3か月くらいずっとセックスしてたんだよ。最初は痛かったけど、そのうちすごく気持ち良くなって。今日みたいに学校でもお昼休みにコッソリやってたりね。延行って私が一ノ瀬君と学校で初めてセックスした時も全然気づかなかったよね。私…なんか延行に後ろめたかったし、貧血ぎみで顔が真っ青になってたんだけど、気分が悪くなって保健室に連れて行ってくれたのは黒崎さんだったし」

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「それでもその後 延行とずっと一緒にいたのはいつか気づいてくれるって信じていたからなの…。好きな気持ちがあるから―。でも全然ダメなんだねっ。付き合ってるつもりの私が自分のある意味無責任な言葉で2回も寝取られたんだけど。何か言う事は無い?」
「…ってか話長すぎ! 時間が無いなら早くやれよっ。俺、彼女と待ち合わせしてるから先に帰るわ」
「ああっ、そうだった。つい記憶を見てたら言いたくなってさ」
「余計にノリが悪くなる話だっつ〜の。まっ、やる気ないなら一人でオナッとけば?」
「そうだな。指でも十分に気持ちいいし!」

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「じゃあな!」
「僕は花菜と付き合う資格が無いんだね?」
「それそれ! この期に及んでまだ他人に判断させる! うっ…ふっ♡ もういいから帰れば? 僕はこのまま福石さんの肉体を一人で楽しむから。女ってこうして
クリトリスを弄るだけで…うっ…はっ。何回でもイケるんだ。でも折角だから福石さんの整った肉体を見ながら弄ろうかな。その方が視覚的にも興奮するし!」

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「見なよ蒼重君っ。ほんと…この肉体が僕の思い通りなんてたまらないな。ずっと福石 花菜として過ごしたくなるよ。胸は小ぶりだけどねっ」

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「あは…。あまり弄って無かったけど、乳首もすごく気持ちいいっ」
「や…やめてよ成瀬君っ。そうやって花菜の身体を勝手に弄られるの…すごく嫌なんだっ」
「君には関係ないだろ。あまり時間が無いんだ。邪魔するなら帰ってくれよ。それとも僕とやる気になったのかい?」
「だ…だから…花菜は僕の彼女なんだ」

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「うはぁ…この感覚―。はぁ、はぁ、はぁ。乳首とクリトリスを同時に弄るとすごく気持ちいい。んっ、んんっ、んふっ、あっ、ああっ。時春君とやった後だから余計に敏感になっているのか? あっ、ああっ、ふっ…はぁっ」

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「やめてって言ってるだろっ! 花菜は僕の大事な彼女なんだっ!」
「あはぁっ。そんな大声を出さないでくれないか。口だけの蒼重クン! その彼女が目の前でオナニーしてるんだ。欲情もしないなんてやっぱり彼女って認識じゃないんだね。君ってほんとに不思議だよ。彼女って言いながらこうして僕が彼女の肉体を弄んでいるのに、自分のものにしようとしないんだから」

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「う…うるさいっ。僕だってずっと花菜としたいと思っていたんだっ。成瀬君に花菜の身体を好き勝手されるくらいなら、僕が花菜を満足させるっ。僕が花菜の彼氏なんだっ」
「わっ!」

P38
「うはぁっ!」
「ふああっ!」
「ぐううっ! こ…これが花菜の…」
「ふ…太いっ。それに子宮が持ち上げられるっ。うっ、あっ、あっ、はっ、あっ、あっ」

P39
「花菜っ」
「あっ、あっ、ふっ、あっ、はっ、あっ、いっ、すごっ…あっ、ううっ、あっ」
(時間切れだっ。もうちょっとでイケるのにっ)
「ああっ!」

P40
「ぁ……」
(う〜ん…残念だったな。でも、ほぼ計算通りの憑依時間だったから薬の効果としては満足な結果になった)
「ううっ!」
(後は彼に任せて退散するか…)

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「ん……。…あっ。はっ…あっ? あっ? のっ…延行っ! なんでっ? なんなのっ!」

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(うそっ! わ 私っ…)
「イクッ!」
「花菜っ!」
「あああっ!」
「花菜っ、君の事が大好きだっ。花菜を誰にも取られたくないっ。ごめんね花菜っ! もう離さないからっ」
「あっ、あっ、あっ。まっ…待って延行! 一度止まって! やっ…あっ!」

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「イッ…イクッ! またっ…あっ…グッ。きゃぁぁっ、あっあああーっ♡」

P44
「はあっ! もっ…もうダメっ。あっ! 待って! お願いだから話をっ…」
「花菜…ほんとに今までごめん。もう辛い思いはさせないからっ」
「の…延行っ。何を言って―」
「うはぁっ」
「んあああっ!」

P45
「あっ、んっ、んっ、あっつ、ああっ、あんっ」
「はっ、あっ、ふっ…ああっ。あっ、んああっ! んっ、んっ。だめっ、ああっ! イクッ、イクッ、イクッ」

P46
「んあああっ!」
「うああっ!」

P47
「はぁ、はぁ、はぁ…」
「はぁ、はぁ、はぁ…」

P48
はぁ、はぁ…
「ねえ…全部説明してくれるよね…」
「…うん。全部僕が招いた事だから―」
「昼休みに時春君と成瀬君に連れられて教室を出て行ったのは覚えているよね。その時に花菜は成瀬君に身体を乗っ取られたんだ」
【その後 僕は今日起こった事を全て花菜に話した。成瀬君が花菜の記憶を盗み見て
花菜が一ノ瀬君と初体験していた事も…。花菜は何も言わず僕の話を聞いていた―】

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「遅いよ…遅すぎるよ―。ほんとに鈍感なんだから…。でも…信じて待ってて良かったかな―」
「ごめんね花菜…。これからは誰にだって言える。僕の彼女は花菜だってね」
「それだけ?」
「ううん。大好きだよ花菜っ。小さい頃からずっと花菜と一緒にいたいと思ってた」

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「…うん。嬉しい。そう言って欲しかったの」
「花菜…」
「延行…んっ…」
「花菜…もう一度したい」
「私も。延行をもっと感じたい―」

P51
「なあ花菜…。僕、レオタード姿の花菜としたいな」
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ んっ♡ はっ♡ もうっ! 延行ってそんな趣味があったの? べつにいいけど♡」
「成瀬君に操られたのは嫌だったけど、私達が分かり合えた切欠になったかも…。あんっ」
「うんっ。でも僕より先に花菜のすべてを知られちゃったから大嫌いだけどね」

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「でも成瀬君…いつ花菜の身体から出て行ったんだろ?」
「分からないわ…。気づいたら延行とセックスしていたから―」
「あっ! あっ! あっ! あっ!」
「どうしたんだよ佳代っ。今日はやけに感じてるじゃないか」
「あっ、あっ、ああっ」

P53
「だってすごく気持ちいいんだもん。もっといっぱい頑張ってよ」
「しゃ〜ねぇなぁ〜。今日は野暮用で疲れてんだけどな!」
(時春君の彼女もなかなかいい感度だよ。福石さんの肉体でイケなかったから、このまま時間が切れるまでこの肉体で楽しませてもらうからね…)
「あはっ♡ イキそう!」

おしまい。