入れかえ魂がアクセス不可となっているため、掲載頂いていた「ゴルフ場の悲劇」を掲載します。
文章は当時のままなので、今よりももっとへたくそです(^^;
15年前の作品です。
文章は当時のままなので、今よりももっとへたくそです(^^;
15年前の作品です。
今年も9月がやってきた。
1ヶ月ほど前から、会社の帰りには毎日のようにゴルフの
打ちっぱなしに行く人たちがいる。
彼らは9月の終わりにある毎年恒例の「製造3課ゴルフコンペ」に参加する社員なのだ。
毎年決まって24人が参加するこの大会は、レベルの高いことで社内ではかなり有名。
ほとんどの人が100を切るスコアー。
中には70前半で回るようなセミプロもいるのだ。
この大会の優勝者には、トロフィーと副賞としてみんなで資金を積み立てていた10万円を受け取ることが出来る。
そして、最下位になると次のコンペの幹事をやらなければならないのだ。
ちなみに、2年連続で最下位になると次の大会の優勝賞金10万円を支払わなければならないという、かなりギャンブル性の高いゲーム。
このコンペは今年で14年目を迎えるが、いまだかつて2年連続最下位になった人は現れていない。
だが、今年のコンペ、一人だけ真っ青な顔をして練習している若い男がいた。
入社して3年目の「橋田 孝章」。
昨年最下位になってしまったので、今年はなんとしても避けなければならない。
今のご時世、10万円なんてすぐに払えるものではないのだ。
アパートの家賃と車のローンで毎日の生活さえ苦しいのだから・・・
そんな彼が去年出したスコアーは149。
調子が悪かったというブービー(ビリから2番目)の人から比べても35も低い。
去年のコンペが終わった時点で、優勝者の部長に「来年も最下位間違いなしだ!」 と太鼓判を押されるほどだ!
そんな彼はこの1年間、必死にゴルフの練習をした。
お金が無いので月に1回だけ打ちっぱなしに行く。
後は毎日素振りを続けたのだ。
しかし、打ちっぱなしでは思うようにゴルフボールを打つことが出来ない。
たまに先輩に教えてもらうのだが、実際に数を打たないと身につかないものだ。
そして、コンペの1週間前、組み合わせの表が添付されたメールが届いた。
4人1チームで合計6組。
孝章は2番目の組だった。
組み合わせを見ると、必ず各組に1人は女性の名前がある。
去年はたしか女性は2人だったはず・・・
女性がいる華やかな雰囲気を味わいたいのだろうか・・・
そんなことを思いながら組み合わせ表を見ていると、ポンと肩をたたかれる。
美咲:「深刻な顔しちゃってどうしたの?」
孝章:「篠原さん。べ、別に何にも無いですよ。」
美咲は孝章のディスプレイに表示されているゴルフコンペの組み合わせ表を見て少し笑いながら話かけてきた。
美咲:「橋田君、同じ組よね。」
孝章:「そうっすね。それがどうかしたんですか。」
美咲:「今年はがんばらないとコンペ始まって依頼の2年連続最下位だね。10万円も大変じゃない?」
孝章:「い、いいじゃないですかそんな事。僕なりにがんばっているんですから。」
美咲:「そう。それならいいけど。橋田君が最下位になるところ、目の前で見るのもねえ。」
孝章:「まだ最下位になるって決まったわけじゃないでしょ。」
少しむっとしながら孝章は答えた。
美咲:「まあね。コンペまでは残り少ないけどがんばってね。」
孝章:「言われなくてもやってますよっ。」
自分の机に歩いていく美咲を、少し恨めしそうな顔つきで見る孝章。
彼女、「篠原 美咲」は、彼の2つ先輩だ。
ゴルフも結構うまくて、この前の大会では5位に入っている。
普段からやっているのか、栗色の髪はショートカットにしてゴルフの邪魔にならないようにしている。きれいな顔立ちでスタイルもよい彼女は日に焼けて夏を思わせる健康的な小麦色の肌をしていた。
周りの人には比較的愛想のよい彼女だが、孝章に対しては結構冷たい態度を取っている。別にいじめられているというわけではないのだが、 言葉の節々にいやみを絡めているような感じがするのだ。
だから、孝章は彼女のことが好きではない。いや、むしろ嫌いなほうだ。
でも、一応先輩ということでおとなしくしているだけ・・・・
その彼女と今度一緒にコースを回らなければならない。
孝章:「まったくひどい組み合わせだよ・・・」
それだけでも憂鬱な気分になっていたのだ・・・・・
・・・そして大会当日。
自分ではやれるだけやったという気持ちになっているのだが、 どう考えても最下位は免れそうに無い。
雷雨にでもなって中止になればいいのに・・・
そう考えていたが、頭の上には雲ひとつ無い青空が広がっていた。
心地よい風が顔を撫でていくが、そんな事を満喫する余裕なんて無い。
ポロシャツに綿パンを着込んだ孝章は、他の人たちと一緒にグリーン周りの練習を始めた。
芝目なんて全然読めるはずがない。
パターでボールを転がすと、カップよりずいぶん手前で止まってしまう。
孝章:「それじゃあ今度は少しきつく・・・・」
コンッ!
という音と共に、パターではじかれたボールは、かなり右に曲がってカップを遠のいていった・・・
孝章:「はぁ・・・・」
その様子をじっと見詰めていたのは美咲だった。
ニヤッと笑った後、孝章のところまで歩いていく。
美咲:「どう?今日の調子は。結構いいんじゃない?」
馬鹿にしたその言葉に、孝章はムッとした。
きっと、今練習していたところを見ていたんだ・・・・
孝章:「僕のことはほっといてくださいよ。篠原さんは自分のことを考えていればいいじゃないですか。」
美咲:「あらあら、たいそうな言い方ね。折角助けてあげようと思ったのに。」
孝章:「はぁ?」
美咲:「お金、ないんでしょ。私がどうにか都合つけてあげようか?」
孝章:「くっ!・・・・」
美咲は孝章が最下位になった時に払わなければならない罰金を 工面してあげようかと言っているのだ。
男としてはとても癪(しゃく)に触る。
美咲:「お金、無いんでしょ。」
孝章:「・・・・・」
孝章は何も言わずにゴルフボールを拾い、グリーンの練習を出て行こうとした。
しかし、美咲が呼び止める。
美咲:「ねえ・・・私の言う事を聞いてくれるなら最下位にならずに済むんだけど・・・」
孝章:「・・・・お金なんか要りませんから。」
孝章は振り向こうともせずにスタスタと歩いている。
その後ろを美咲が早足でついていく。
美咲:「お金の話じゃないのよ。ねっ!面白い事しようよ・・・」
孝章:「・・・・」
美咲:「損な話じゃないと思うけどな・・・」
孝章:「もういいんです。お金は親に相談して何となしますから。」
美咲:「ねえっ、私の身体でプレーしない?」
孝章:「・・・・・えっ?」
美咲:「お金の話じゃないのよ。ねっ!面白い事しようよ・・・」
孝章:「・・・・」
美咲:「損な話じゃないと思うんだけどな・・・」
孝章:「もういいんです。お金は親に相談して何となしますから。」
美咲:「ねえっ、それよりも・・・・私の身体でプレーしない?」
孝章:「・・・・・えっ?」
2年先輩、美咲のイヤミを聞くのが嫌になった孝章は、 グリーンの練習場を後にした。
しかし、美咲はその後を追って、そんな事を言いだしたのだ。
思わず足をとめて美咲の方を振り向いた孝章。
孝章:「・・・・・・」
美咲:「聞こえた?」
顔をしかめている孝章に向かって美咲が質問した。
孝章:「はぁ?」
美咲:「だから、今私が言ったことが聞こえたのかって聞いてるのよ。」
孝章:「・・・・・な・・・何となく・・・」
美咲:「ちょっとこっちに来てよ。」
孝章:「あっ!ちょ、ちょっと・・・・」
美咲が孝章の腕を掴んで、強引に人気の無い場所まで連れて行く。
結構な腕力の美咲に引っ張られながら、孝章はさっき美咲が言った事を頭の中で思い出していた。
私の身体でプレーしない・・・・・・
どういう事だ?
ゴルフ場の社員用駐車場の裏に連れて来られた孝章。
車が数台止まっているだけで周りに人影は見当たらない。
孝章:「痛い・・・痛いですよ。そんなに強く掴まなくても・・・」
美咲:「ここなら誰にも見られないでしょ。」
腕を掴んでいた手を離し、腕組みをして偉そうに孝章の前に立ちはだかる美咲。
掴まれていた腕を擦りながら、 偉そうにしている美咲を見る孝章。
美咲:「さっき私が言った事、思い出した?」
孝章:「な、何となく・・・」
美咲:「私、何て言った?」
孝章:「た、たぶん・・・・」
美咲:「たぶん・・・何?」
孝章:「わ、私の身体でプレーしないかって・・・」
美咲:「・・・ふ〜ん、ちゃんと聞こえてたんだ。」
孝章:「やっぱりそう言ったんですか。でも、一体どういう意味なんです?」
美咲:「どういう意味って、そのままよ。私の身体でゴルフをするのよ。」
孝章:「わ、私のって・・・篠原さんの・・・・身体で?」
美咲:「そう。私の身体とあなたの身体を入れ替えてね。ふふっ・・・」
孝章:「そ、そんなこと・・・・」
美咲:「出来るのよねぇ、それが。私が橋田君の身体でビリにならなければ10万円払う必要もないと思うんだけどなあ・・・」
孝章:「・・・・」
美咲:「別に私の身体になった橋田君ががビリになったって、 もう一年あるんだから心配無いし。 もちろん来年は上位にくい込むけど。」
孝章:「・・・・」
美咲:「このままじゃ橋田君、絶対に最下位になるから10万円払わなくちゃねえ。大変よぉ、今の10万円って。」
孝章:「・・・・・」
美咲:「親もかわいそうね。大の男に10万円支払えないから貸してくれ〜って泣きつかれたら。私なら情けなくてそんなこと言えないけどなぁ。」
孝章:「し、篠原さん・・・」
美咲:「なぁに?」
孝章:「そんな事して・・・篠原さんには何のメリットも無いじゃないですか。それなのに、なぜそんな提案をするんですか。」
美咲:「メリット?あるわよ。ちゃんと条件を付けるんだから。うふふ・・・」
美咲がうれしそうな顔をしている。
それが何とも不敵な感じ。一体何を考えているんだろう・・・
美咲:「私の身体になったらね・・・ちゃんと私のフリをするのよ。何があっても・・・ ふふふ・・・」
孝章:「・・・・どういう・・・事ですか・・・・」
美咲:「あら、私に成りすましてもらわないと、一緒にプレーする他の二人に変に思われるじゃない。バレないように私のフリをしてくれればいいのよ。」
ニヤニヤしながら美咲が話す。
なにかうれしくて仕方が無いようだ。
孝章:「条件って・・・それだけですか?」
美咲:「そう。それだけ・・・・それだけできればいいの。別に私と同じスウィングをして同じようないいスコアーを出せって言ってるんじゃないの。私と同じように周りの人に接すればいいのよ。気付かれないようにね・・・」
孝章:「ほ・・・本当に・・・それだけですか?」
美咲:「本当よぉ。私は橋田君の身体でプレーさせてもらうわ。男の身体ってどれくらいの飛距離が出るんでしょうね。楽しみだわ。ふふふ・・・」
本当にそれだけなのだろうか?
実に怪しい笑いをしながら話している美咲を見て、孝章はとても不審に感じた。
しかし、もし美咲の話が本当なら、今回はビリにならなくても済むのだ。
しかも美咲の身体でプレーする事が出来る。
目の前にいる美咲の身体で・・・
白いポロシャツに、程よい大きさの胸のふくらみがシワを作っている・・・
赤いキュロットスカートからは小麦色に焼けた、でも決してシミなど無い
細くて長い足が・・・
こんな綺麗な身体でゴルフをプレーできるのか・・・
美咲のフリをすればいいだけじゃないか・・・
それだけでいいんだ・・・
孝章には断る理由なんてひとつも無かった。
美咲:「ねえ、どうする?身体を入れ替える?」
孝章:「・・・・それって痛くないんですか?」
美咲:「やる気になったのね、うふふ・・・痛くないわよ。目を瞑っているだけでいいんだから・・・」
孝章:「も、元に戻ることも出来るんですか?」
美咲:「出来るわよ・・・・うふっ・・・たぶんね」
孝章:「じゃ、じゃあ・・・・」
美咲:「入れ替わるのね。」
孝章:「は、はいっ。」
美咲がニヤァッと笑い、目の前に立ちはだかる。
美咲:「じゃあ目を瞑って。」
孝章:「あ・・・は、はい。」
孝章がギュッと目を閉じた。
その目を塞ぐように、美咲の右手がそっと置かれる。
美咲:「そのままじっとしてて・・・」
孝章:「はい・・・」
そう返事した瞬間、頭の中がくるくる回り始めて立ちくらみがした。
立っている事が出来なくなった孝章が、思わず地面に倒れこむ。
「うう・・・・・・」
倒れこんだ孝章は、ぐるぐるとめまいがした状態で目を開ける事が出来ない。
「き・・・気持ち悪い・・・・」
そう感じながら、地面にうずくまった。
しかし、どのくらいかすると、少しずつその感覚も収まって気分がよくなる。
「どう?そろそろ目も開けられるんじゃない?」
美咲が・・・・いや、男の声だ。
誰かが孝章に話し掛けている。
「だ・・・大丈夫・・・・んん??」
返事をした自分の声に違和感を感じる。
喉がおかしい・・・
まるで喉に何かが引っかかって裏声になっているようだ・・・
不思議に思い、目をパチッとあけた孝章。
目の前には冷たいコンクリートが広がっている・・・・が、視線の
両横、すなわち、顔の両側を栗色の髪が塞いでいた。
「えっ?!」
驚いた孝章が顔をあげると、目の前には・・・・いるはずの無い孝章がしゃがみ込んでニヤニヤと笑いながらこっちを見ている。
「・・・・・」
一瞬言葉を失った孝章。
「ふふ・・・自分の身体を見てみなさいよ。」
不思議な感覚・・・
目の前の孝章に言われ、視線を落としてみる。
「・・・・な・・・ええっ!・・・・う・・・・うそ・・・・・だ・・・・」
相変わらず裏声のような高い声・・・
視線の先には・・・・・・白いポロシャツを膨らませている二つの胸と、その向こうには赤いキュロットスカートから伸びる小麦色の2本の足が・・・・
そう、美咲の身体があるのだ。
孝章(美咲):「ふふふ・・・・驚いた?」
美咲(孝章):「・・・・・ほ・・・ほんとに・・・・入れ替わった・・・」
美咲の大人びた女性の声で孝章が答えた。
そう言えば、コンクリートの冷たい感触がパンスト越しに2本の足から伝わってくるのを感じる・・・
孝章(美咲):「いつまでも座ってないで立ち上がりなさいよ。」

2002.9.5追加
絵:まさやんさん
美咲(孝章):「え・・・・・あ・・・・はい・・・・」
言われるがままに立ち上がる美咲(孝章)。
少し見上げないと、目の前の孝章と視線を合わす事が出来ない。
視線を合わせるため顔をあげようとすると、それよりも先に孝章(美咲)が、美咲(孝章)の顎を右手でグッと上にあげた。
美咲(孝章):「うっ・・・・」
顔をしかめる美咲(孝章)。
孝章(美咲):「ふふ・・・・そんな顔も素敵ね。さすが私の顔だわ・・・」
顎の下で支えていた右手が、今度は美咲(孝章)の頬を優しく撫でる。
孝章(美咲):「さあ・・・私の代わりにプレーするのよ・・・・美咲ちゃん・・・」
美咲(孝章)は、今まで見たことも無い、生意気でどこか黒い影を落としている自分の顔を見て、小さな恐怖感を覚えた。
孝章(美咲):「あ、そうそう。肝心なものを取り忘れるところだったわ。」
そう言うと、美咲(孝章)のキュロットスカートのポケットに手を突っ込んだ。
美咲(孝章):「あっ・・・・」
小さく声を漏らした間に、孝章(美咲)はポケットからいくつかのボタンとボリュームスイッチのついたリモコンの様な物と取り出した。
孝章(美咲):「これがないと折角のゴルフが楽しくなくなっちゃうからねぇ・・・」
美咲(孝章):「な、何ですか。そのリモコンみたいな物・・・」
孝章(美咲):「教えてほしい?でも後でいやというほど教えてあげるから今はナイショ・・・うふっ・・・・」
リモコンをズボンのポケットにしまいこんだ孝章(美咲)。
その後、腕時計を見てハッとした顔を見せる。
孝章(美咲):「あ、もうすぐ時間ですよ。急がないと遅れてしまいますよ、篠原さんっ!」
美咲(孝章):「あ・・・・」
孝章(美咲):「早く行きましょう。部長の挨拶が始まっちゃいますよ。」
美咲(孝章):「は・・はい。」
孝章(美咲):「あれ、どうしたんですか?嫌におとなしいですね。いつもの篠原さんみたいにイヤミのひとつでも言ってくださいよ。なんか調子がくるっちゃいます。」
美咲(孝章):「あ・・・そ・・・そうだ・・・・ね・・・」
孝章(美咲):「はい?何ですか?今、何て言ったんですか?」
美咲(孝章):「そ、そうだねって・・・」
バシンッ!
不意に頬をぶたれた美咲(孝章)。
痛みというより、その行為に驚く。
顔を横にして目を丸くしたまま地面を見ている。
孝章(美咲):「今日は何かおかしいですよ。いつもの篠原さんらしくないなあ・・・・。もう一度聞きますけど、今、何て言ったんですか?」
・・・頬の痛みと共に、恐怖感が込み上げてくる。
ゆっくりと孝章(美咲)の方に顔を向ける美咲(孝章)。
そのかわいい唇がフルフルと震えている。
声を出そうと思っても、怖くて出す事が出来ない。
孝章(美咲):「あれぇ?どうしてそんなに顔をこわばらせているんですかぁ? やっぱりおかしいなあ・・・いつもの篠原さんらしくないやぁ・・・」
孝章(美咲)の手が、またゆっくりと振り上げられていく。
その手を見た美咲(孝章)の心臓がドクドクと激しく揺さぶられる。
孝章(美咲):「しっかりしてくださいよぉ!」
孝章(美咲)の手が、再び勢いよく降りてこようとした時・・・
美咲(孝章):「まっ・・・待ってっ!」
美咲(孝章)が、やっとの思いで声をあげる。
それは、ややヒステリックな声だった・・・・
孝章(美咲)の手が止まり、そのまま下に降ろされる。
美咲(孝章):「は・・・・早く行かないと・・・・お・・・遅れるわ・・・・橋田くんも私の後に・・・付いて・・・来なさい・・・」
無理な口調で美咲の真似をする。
血の気が引いて顔面蒼白になっている美咲(孝章)。
その顔を見た孝章(美咲)は、にやぁ〜っと笑った。
孝章(美咲):「はい。分かりました。早く行きましょう、篠原さん。」
美咲(孝章):「ええ・・・」
美咲(孝章)が先に集合場所に歩いて行く。
その後ろを孝章(美咲)が非常に楽しそうについていく。
こ・・・・こわい・・・・・
自分の姿が・・・顔が・・・こんなに怖いなんて・・・・いや、篠原さんが・・・・まるで悪魔のようだ・・・
一種、異様な雰囲気の中、これほどの恐怖感を味わった事が無い美咲(孝章)は、背中に感じる威圧感を小さな身体全身で受け止めていた。
孝章(美咲):「はぁ・・・・すごくゾクゾクする・・・・。こんなに楽しい日は二度と来ないだろうなぁ・・・」
その言葉に、また恐怖感を覚えずにはいられない美咲(孝章)であった。
瞳には涙がたまっている・・・
・・はぁ・・はぁ・・・ま・・・待ってくれよ・・・・どうなってるんだ・・・
・・・俺・・・どうしたらいいんだ・・・・
社員:「それでは製造3課ゴルフコンペ大会を開催したいと思います。 部長、始めの挨拶をよろしくお願いします」
シンと静まり返る社員達。
部長がみんなの前に出て話を始める。
部長:「さて、今日もゴルフ日和になりましたな。参加したみんなはえらく張り切っているようだが、くれぐれも怪我の無いよう、頑張ってくれたまえ。誰だったかな、最下位にならないよう頑張ってくれよ」
はっ、はっ、はっと何人もの、小さく低い笑い声が聞こえる。
社員:「部長、ありがとうございました。それでは一組目は準備を始めてください」
1組目の人たちが順番を決め、トップバッターの社員がゴルフボールをティーに乗せる。
その社員が構えると、あたりは一段と静まり返った。
ゆっくりと振りかぶり、一気にスイングする。
キ〜ンッ!
甲高い金属音と共に、ものすごいスピードで一直線に飛んでゆく。
「ナイスショットッ!」
何人もの社員がその飛距離を称えている。
孝章(美咲):「うふ・・・・僕もあれくらい飛ばせるかなあ。ねえ、篠原さん」
美咲(孝章):「さ、さあね・・・」
孝章(美咲):「僕達は次の組みですよね。そろそろクラブ持ってきたほうがいいでしょ」
美咲(孝章):「そ、そうね。持ってくる・・わ・・」
孝章(美咲):「あれぇ?いつもなら持ってきてって言うのになあ・・・」
美咲(孝章)はハッとして、すぐに言い直した。
美咲(孝章):「あ・・・ねえ、私のクラブも持って来てよ」
孝章(美咲):「はい。分かりました。ちょっと待っててくださいね」
孝章(美咲)はカートまで走ってクラブを取りに行った。
その間に、部長が美咲(孝章)に近づいてくる。
部長:「やあ、篠原君。調子はどうだい?」
部長に話し掛けられ、ドキッとする美咲(孝章)。
美咲(孝章):「ぶ、部長・・・」
部長:「今年は一緒に回りたかったが、残念だよ」
美咲(孝章):「い、いやあ。僕と回ってもご迷惑をかけるばかりなんで・・・」
部長:「ははは。謙遜(けんそん)なんぞしなくてもいいだろ。君の実力はみんなが認めているんだから」
美咲(孝章):「いえ。ダメなんですよ、今日は・・・」
部長:「どうしたんだ?気分でも悪いのか。いつもの篠原君らしくないぞ」
その言葉に、ビクンと身体が震える。
美咲さんらしくない・・・
そう言えば、さっき「僕」って言ってしまった・・・
まだ戻ってきてほしくない・・・頼む・・・・
まずいと思った美咲(孝章)は、顔を引きつらせながらそっと後ろを振り返った。
そこには・・・・
帽子のツバで顔を隠した孝章(美咲)が、クラブを2本持って立っていたのだ・・・・
ニヤリと笑っている口元だけが見える・・・・
ビクッ・・・・
一瞬にして美咲(孝章)の血の気が引く・・・
孝章(美咲):「篠原さん・・・・・持って来ましたよ・・・・」
とてつもなく低い声を出し、クラブを美咲(孝章)に差し出す。
あまりの怖さに声が出ない。
震える右手で、恐る恐るクラブを受け取る。
部長:「橋田君。今日は大丈夫かね。10万円がかかっとるんだぞ」
孝章(美咲):「かなりピンチですよ。頑張って練習したんですけどなかなか上達しなくて・・・」
部長:「そりゃあそうだろう。コースを回らないと上達しないものさ。素振りだけやっていても成果は出ないな」
孝章(美咲):「はい、そうなんですよ。もっと篠原さんに教えてもらえばよかったなあ・・・ねえ、篠原さんっ」
美咲(孝章):「・・・・・・・・・・・・・」
俯いたまま声が出ない。いや、口を開けることが出来ないのだ。
それほどこの雰囲気は美咲(孝章)を締めつけていた。
部長:「う〜ん、今日は本当に調子が悪そうだな。篠原君、あまり無理をしないようにな」
そう言って、肩をポンと叩いた。
ビクンッ!
美咲(孝章)の体が震える。
それを気にしながらも、部長は課長達のいるところに歩いて行った・・・
クラブを握る手が汗ばんでいる。
顔を上げることが出来ない。
ぅ・・・・ぅぅ・・・・・
俯いたままの美咲(孝章)。
二人きりの空間がそこにある。
絶対に味わいたくない雰囲気・・・・
芝生の上に、孝章(美咲)の影がみえる。
でも怖くて、顔を上げられない・・・
重苦しい雰囲気の中、孝章(美咲)が美咲(孝章)の耳元でそっとささやく。
孝章(美咲):「・・・分かってるわね・・・・」
一言そうつぶやいた後、孝章(美咲)は他の社員がいるほうに歩いていった。
目の前に見えていた孝章(美咲)の影が遠のいて行く。
美咲(孝章)は、右手で額の汗を拭(ぬぐ)った。
額が異常に冷たい。
美咲(孝章):「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・・」
どうしてこんなに緊張しなければならないんだ・・・
もともと自分の身体なのに・・・
ちょっと叩かれるくらい平気なのに・・・
だが、それを上回る威圧感を孝章(美咲)が放っているのだ。
叩かれるくらいで済むのか?
もっとひどい事をされるのでは・・・・
そんな気持ちが脳裏をよぎる。
キュロットスカートに手のひらを擦(こす)りつけ、にじみ出る汗を拭(ぬぐ)う。
もうすぐ美咲(孝章)たちの組だ。
かなりぎこちない動作で、孝章(美咲)のいるところに歩いて行く。
孝章(美咲)は、同じ組でプレーする二人と一緒にいるようだ。
この二人。どちらも美咲(孝章)より先輩で、30歳前後の人。
会社では孝章によく仕事を教えてくれている。
二人とも良き先輩なのだ。
美咲(孝章)にとって、それだけが救いだった。
一人は須藤(すどう)さん、もう一人は城川(しろかわ)さん。
3人の前に歩いて行くと、早速声を掛けられる。
須藤:「ねえねえ、美咲ちゃん。今日の調子はどうだい?」
美咲(孝章):「あ・・・うん・・・・・あまりよくない・・・・の・・」
少し俯き加減で須藤に答える。
城川:「そうなのか?体の具合でも悪いの?」
美咲(孝章):「えっ・・・・そ、そんな事・・・・無いけど・・・」
微妙に笑いながら答える美咲(孝章)。
孝章(美咲):「篠原さん、今日はずっと元気がないですねぇ。 もっと元気出してくださいよ」
孝章(美咲)に声を掛けられ、一瞬戸惑う美咲(孝章)。
チラッと顔を見ると、孝章(美咲)は楽しそうに笑っている。
美咲(孝章)は、それが逆に怖かった。
美咲(孝章):「げ、元気よっ。いつもどおり元気なんだから」
孝章(美咲):「そうですか。それならいいんですけど。頑張りましょう」
美咲(孝章):「ええ・・・」
孝章(美咲)が少し離れたところで素振りを始める。
身体の違いを確かめるように、ゆっくりとスイングしながらタイミングをあわせようとしていた。
美咲(孝章)もまた同じように、別の場所で軽く素振りをする。
身体が小さくなり、クラブもその分短くなっている。
コンパクトなスウィングが出来るので、クラブの軌道がいつもより正確に感じる。
美咲(孝章):「篠原さんの身体・・・なんとなく打ちやすいな・・・」
そう思いながら何度もスウィングする。
クラブのヘッドが何度も何度も同じ芝生の上を、軽く撫でるように通っていく。
美咲(孝章):「これなら・・・・」
自分の身体ではないが、いつも打ちっぱなしで打っていたときよりもまともに飛びそうな気がする。
少し自信が出た美咲(孝章)は、城川たちのいるところに戻っていった。
城川:「美咲ちゃん、なかなかいいスウィングしてたじゃないか」
美咲(孝章):「そ、そうかしら・・・」
城川:「さては、また上位にくい込んで商品ゲットしようとしているな!」
美咲(孝章):「そんな事無いです・・・わ・・・」
城川:「なにそれ?」
美咲(孝章):「う、ううんっ。なんでもないの。気にしないで」
いつもの癖で、敬語が混じってしまう。
美咲がこの二人にはタメ口で話しているのを知っていた孝章。
どうやら孝章(美咲)には気付かれていないようだったので、ホッとしながら順番を待った。
少しして、美咲(孝章)たちの組の番になる。
あらかじめ金属で出来たくじを引いて、誰が先に打つかの順番を決める。
その結果、城川、孝章(美咲)、美咲(孝章)、須藤という順番になった。
何人ものギャラリーが見ている中、城川がティーアップを始める。
須藤:「やっぱり一番初めは緊張するなぁ」
孝章(美咲):「そうですね。僕も緊張します。篠原さんは?」
美咲(孝章):「わ、私も・・・緊張するわ」
孝章(美咲):「本当ですか?いつも余り緊張していないみたいですけど」
美咲(孝章):「そ、そうね。本当はあまり緊張していないの」
孝章(美咲):「やっぱり、さすが篠原さんですね。恐れ入ります」
美咲(孝章):「・・・・・」
小声で話している中、城川がスウィングを始める。
身体を大きくひねった後、一気に振り下ろすと・・・
キーンッ!
高い金属音と共に、ボールは一直線に伸びてゆく。
そして、全く曲がりもせずにフェアウェイを転がり、250ヤード以上の
飛距離をたたき出したのだ。
須藤:「スゲーや、あいつ・・・」
美咲(孝章):「・・・・・・」
孝章(美咲):「ふ〜ん・・・やりますねえ・・・」
ギャラリーに絶賛された城川が、ティーを抜き取り戻って来る。
城川:「いやあ、あんなに飛ぶとは思わなかったよ。我ながらなかなかやるもんだ。はっはっはっ!」
すごくうれしそうだ。
美咲(孝章)は、とてもうらやましい・・・
あんな風に曲がらずまっすぐに飛ばせればなぁ・・・
そう思いながら、ティーアップする孝章(美咲)を見る。
別段緊張した雰囲気も無い。
1度だけ素振りをすると、呼吸を整えて一気に振りかぶる。
そして、すばやい腰の動きを見せながら、クラブのヘッドでボールを激しくたたき出したのだ。
キーンッ!
先ほどの城川よりは少し低い音でボールが飛んでゆく。
しかし、そのボールは城川が打ったときよりも更に遠くに飛んでいた。
フェアウェイにボールが落ちると、城川よりも10ヤード以上向こうまで転がっていったのだ。
孝章(美咲):「ふんっ・・・やっぱりこの身体、よく飛ぶじゃない・・・」
小さくつぶやくと、孝章(美咲)は美咲(孝章)たちのいるところに歩いてきた。
みんなあっけに取られている。もちろん美咲(孝章)も。
まさか、自分の身体であんな風にボールが飛んで行くとは思っても見なかったからだ。
城川:「・・・・ど・・どうしたんだ?」
須藤:「・・・・どうなってるんだ・・・まぐれか・・・」
美咲(孝章):「・・・す、すごい・・・」
3人の驚いた顔を見ると、頭を擦りながら参ったという表情をする孝章(美咲)。
孝章(美咲):「いやあ・・僕もビックリしましたよ。あんなにボールが飛ぶなんて。これも篠原さんに少しづつ教えてもらった成果かなぁ。あははは・・」
城川:「いや・・・驚いたよ。まさか俺よりも飛ばすなんてな・・」
須藤:「ああ。俺だってあんなに飛ばせないぜ・・・」
美咲(孝章):「・・・・・・」
誰もが、その飛距離を絶賛している間に美咲(孝章)は一人、ティーアップを始めた。
美咲(孝章):「みんなが篠原さんに気を取られている間に・・・」
ティーにボールを乗せ、クラブを構える。
いつもよりボールが近くに見える感じ。
元の身体の時のように、大きめに足を開こうとするとキュロットスカートが
これ以上開けないと、生地をピンと張って太ももを縛り付けている。
美咲(孝章):「・・・・まあいいか・・・このまま打ってしまおう」
そう思って一呼吸した時、後ろから大きな声が聞こえた。
孝章(美咲):「篠原さ〜ん、頑張ってくださいねぇ〜!」
その声に、周りにいた人たちが一斉に美咲(孝章)の方を見た。
美咲(孝章):「あ・・・・・」
みんなの視線を浴びた美咲(孝章)は、一気に緊張する。
鼓動が早くなるのを嫌でも感じるのだ。
美咲(孝章):「こんな時に声援しなくても・・・・」
小さくつぶやきながら、それでも決心を固めた美咲(孝章)はバックスウィングを始めた。
さっきやった素振りのように、軽い気持ちで振ればいいんだ・・・
そう思いながら、一気にクラブを振り下ろす。
キーンッ!
さすが美咲のクラブだ。
高価なクラブから甲高い金属音が響く。
そして、ボールは比較的まっすぐ飛んでいき、先ほどの二人には及ばないが、200ヤード付近まで転がり、とりあえずフェアウェイで止まった。
美咲(孝章):「や・・・やった・・・初めてまともに飛んだ・・・」
うれしさを噛み殺しながら、ティーを抜いて3人の待つところへ・・・
須藤:「なかなかいいところに飛んだよね」
城川:「ああ。あそこならグリーンがよく見えるし。直接狙えるんじゃない?」
美咲(孝章):「いやあ、いくらなんでも無理っすよ」
須藤:「あはは、美咲ちゃん面白いしゃべり方だな」
美咲(孝章):「え・・・あっ!」
有頂天で話す美咲(孝章)は思わず手で口を塞いだ。
しかし、時既に遅し・・・
ちゃんと孝章(美咲)は聞いているのだ。
孝章(美咲):「篠原さ〜ん・・・もしかして僕の真似をしてるんですかぁ・・。やめて下さいよぉ〜」
また低い声で笑いながら話している。
しかし、その目は非常に鋭く美咲(孝章)をにらみつけているようだった。
美咲(孝章):「・・・・」
須藤:「さて、最後は俺の番か。3人にいいとこ見せられちゃあ俺だって頑張らないとなっ」
そう言うと、早足で歩いていき、ティーアップを済ませた。
そして、スッと構えるといきなり振りかぶり、強靭な筋肉を使って一気にボールをたたき出したのだ。
キーンッ!
これまたすごい金属音が響き、非常に低いところを矢のようにまっすぐ飛んで行く。
そして、そのまま芝生に跳ねると、かなりの距離を転がって、一番遠いところで止まったのだ。
300ヤードは飛んでいる。
須藤:「よっしゃぁ!」
ガッツポーズをしたあと、ティーを抜いて3人の待つところに戻ってきた。
城川:「はいはい、恐れ入りました、須藤さん」
須藤:「任せとけって!飛距離なら誰にも負けないぜ」
城川:「またまた。お前もまぐれだろ」
孝章(美咲):「僕もあれだけ飛ばせるようになりたいなあ・・」
美咲(孝章):「・・・・ん・・・・・」
孝章(美咲):「それじゃ、早くカートに乗って第2打を打ちに行きましょうか」
須藤:「ああ、そうだな。」
4人はカートに乗り込むと、スイッチを入れて動かし始めた。
前の座席には須藤と城川。後ろの座席には孝章(美咲)と美咲(孝章)が乗っている。
孝章(美咲)がそっと美咲(孝章)の耳元でささやく。
孝章(美咲):「どう?胸を刺激される気持ちよさは?気に入った?」
美咲(孝章):「・・・・んん・・・や、やめて・・ください・・・」
孝章(美咲):「あれぇ、また敬語使ってるし」
孝章(美咲)はそう言うと、ズボンのポケットに手を突っ込んで、なにやらごそごそしている。
美咲(孝章):「あっ!!」
美咲(孝章)が、ビックリしたような声をだすと、前の二人が振り向いた。
城川:「どうしたの、美咲ちゃん」
美咲(孝章):「んっ・・・・ううん・・・何でも・・ないの・・・」
声を震わせながら無理に笑顔を作る。
足を閉じて太ももの上で拳を作って、何かグッと我慢しているような仕草。
須藤:「気分でも悪いのか?」
美咲(孝章):「そ・・そんな事・・・ないの・・・・ぅぅん・・」
須藤:「そうか。ほら、あそこに美咲ちゃんのボールが転がってるよ」
カートが止まり、須藤が美咲(孝章)のボールを指さす。
美咲(孝章):「う、うん。ありがと・・・」
美咲(孝章)は、孝章(美咲)の目を見て何かを訴えようとした。
でも、孝章(美咲)はニコッと笑うだけで何も答えてはくれない。
美咲(孝章):「んっ・・・・・」
美咲(孝章)がゆっくりとカートから降りると、城川もカートから降りてクラブを選んだあと、少し前にある自分のボールのところまで歩いて行く。
美咲(孝章)も、同じようにクラブを選んだ後、自分のボールの所まで歩いていった。
美咲(孝章):「あっ・・・んんん・・・や、やめて・・くれ・・・」
美咲(孝章)は、他の3人に気付かれないよう、クラブを持っていない手でブラジャーごとポロシャツを前に引っ張った。
美咲(孝章):「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
ブラジャーの、ちょうど胸の突起が当る所がブルブルと振動している。
どうやらブラジャーの中に小型のバイブレーターが仕組まれていたようだ。
孝章(美咲)が、ズボンに隠し持っているスイッチで始動させていたのだ。
美咲(孝章):「こんなの付けてちゃ、まともにプレーできないよ・・・」
そう思っても、クラブは両手で握らなければならない。
必然的に、ブラジャーは胸を覆い隠してしまう。
美咲(孝章):「篠原さん・・・・なんて事するんだ・・」
ゴルフゴールの前に立ち、クラブを構えようとする。
美咲(孝章):「どこまで我慢できるか・・・・」
美咲(孝章)は、片手で引っ張っていたポロシャツとブラジャーをゆっくりと元に戻した。
ブラジャーが胸に当るに連れ、小さな振動が胸を揺さぶり始める。
美咲(孝章):「んんっ・・・うぅ・・・・・」
胸から伝わってくる気持ちよさを感じながら、両手でクラブを握る美咲(孝章)。
美咲(孝章):「はぁ・・んんん・・・・あ・・・・・あうっ・・・」
クラブを握る手に力が入る。
顔をやや上に上げながら、背中を反らせて両脇をギュッと締めつける。
膝をやや屈めた状態で内股になっている。
美咲(孝章):「ああ・・・・さ・・・・さっきより・・・振動が・・・・」
カートから小さく見える美咲(孝章)の仕草を見て、かなり楽しそうな顔をしている孝章(美咲)。
ズボンのポケットに手を突っ込み、リモコンのボリュームスイッチを強めにセットしている。
孝章(美咲):「うふ・・・あの仕草・・・・ああ・・・たまらないわ・・・・・。私って、なんて仕草をしてるの・・・気付かれちゃうわよ・・・」
美咲(孝章)が、快感を体中で感じている仕草を見ながら孝章(美咲)は「萌え」ていた。
内股でなかなかボールを打とうとしない、いや、打てない美咲(孝章)に大いにそそられている。
美咲(孝章):「はぁ・・・・あ・・・・うう・・・・んっ・・・・」
美咲(孝章)は、ブルブル震えるブラジャーに気を取られながらもようやく少し足を開き、弱弱しくスウィングを始めた。
美咲(孝章):「うっ・・・・・んん・・・・・・」
バックスウィングの頂点まで振り上げたあと、そのままクラブを振り下ろす。
ザッ・・・・・
クラブのヘッドが芝生をえぐり、ボールは土ごと前に飛んでいった。
ダフリながらも、とりあえず前に飛んだボール。
まだまだグリーンまでは距離があるが、とにかくフェアウェイはキープしているようだ。
美咲(孝章):「うう・・・・はぁ・・・はぁ・・・・んんっ・・・・・」
打ち終えた美咲(孝章)が、すかさず胸からポロシャツごとブラジャーを引っ張る。
美咲(孝章):「はぁ・・はぁ・・はぁ・・・・」
ブラジャーが胸から離れているにも関わらず、美咲(孝章)の胸は先ほどの振動がまだ残っているかのようにジンジンと気持ちよい感覚を脳に伝えていた。
美咲(孝章):「はぁ・・・・む・・・胸が・・・・」
美咲(孝章)は、引っ張っているポロシャツの襟元から、美咲の胸をふと見た。
胸の突起がプクッと膨れているのがよく分かる。
美咲(孝章):「し、篠原さんの・・・・胸だ・・・・・」
思わずその豊かな二つの生胸を見つめる。
ポロシャツの中から、もわんとした生温かい熱気と、かすかな石鹸の香りが立ちこめる。
美咲(孝章):「・・・・・」
トンッ!
いつの間にか握る力が緩んでいたようだ。
片手に持っていたクラブが、芝生の上に落ちた音で我に返る。
美咲(孝章):「はっ・・・・」
あたりをキョロキョロ見回すと、既に打ち終わっていた城川がカートに戻って、後ろに積んでいるケースにクラブを入れているところが見える。
美咲(孝章):「あ、まずい・・・」
いつの間にか、ブラジャーの振動が止まっている。
美咲(孝章)は急いでカートまで戻り、クラブをケースに入れて孝章(美咲)の横に座った。
孝章(美咲):「篠原さん、打つまでずいぶん時間がかかってましたね。」
美咲(孝章):「え、ええ・・・」
美咲(孝章)が、すこし赤い顔をしながら答える。
孝章(美咲):「ダフッてましたね」
美咲(孝章):「ええ、ちょっと失敗したみたい・・・」
孝章(美咲):「へぇ〜、篠原さんでもフェアウェイで失敗するんですね」
美咲(孝章):「目にごみが入っちゃって・・・」
孝章(美咲):「あ〜、なるほど。それで変な仕草してたんですねぇ」
美咲(孝章):「・・・・・・」
須藤:「早く行こうか。次の人が待ってるから」
城川:「ああ」
後ろの二人の会話を適当に聞き流しながらカートを走らせる。
少し移動したあと、カートを停める。
ここからは4人がお互いにボールを打ちながらカートで移動。
4人は数本のクラブを片手に、それぞれのボールをグリーンに向かって打ち上げる。
美咲(孝章):「ああっ・・・ま・・・また・・・・」
美咲(孝章)も他の3人と同様、先ほど打ち損じたボールを打とうと構えたのだが、またしても孝章(美咲)が、ブラジャーについているバイブレーターを振動させ始めた。
美咲(孝章)は、顔をしかめながら・・・・というか、眉を歪めて色っぽい顔をしながらボールを打つのだ。
コンッ!
今度はボールの頭を叩いてしまい、コロコロと転がって行く。
しかし、またしても運良くグリーン前で止まったのだ。
美咲(孝章):「はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・」
き・・・・きもち・・・いい・・・・
美咲(孝章)は、嫌がらせをされながらも、どこかこの快感を 楽しみはじめていた。
ボールはうまく飛ばせなくても、胸から伝わってくる気持ちよさが 美咲(孝章)の気持ちを沈めることは無かった。
美咲(孝章)は身体をふらつかせながらも、もう一度打ち直し、 なんとかグリーンに乗せる事が出来た。
既にグリーンに乗せていた3人と共に、パターを持ってグリーンに集まる。
須藤:「俺が一番遠いか・・・」
そう言いながら、ボールの後ろにしゃがんでラインを読む。
須藤:「ちょっと難しいか・・・」
ラインを読み終わった須藤がパターを握りなおして構える。
孝章(美咲):「篠原さん。今、声出しちゃ須藤さんに悪いですよ」
美咲(孝章):「えっ?」
小声で美咲(孝章)につぶやいた孝章(美咲)。
孝章(美咲)の右手はポケットの中でごそごそ動いている。
美咲(孝章):「ちょ、ちょっと待って・・・・今は・・・・・あうっ!」
ビクンと武者震いのように身体を震わせると、持っていたパターごと 両手でスカートの上を押える。
下半身の力が一気に抜けるような感覚がして足に力が入らない。
強制的に内股にならざるを得ないその感覚は、美咲(孝章)にとっては あまりに刺激的すぎた。
美咲(孝章):「はあっ・・・・ううう・・・んん・・・・う〜・・・」
須藤:「美咲ちゃん、ちょっと静かにしてくれないかな。」
構えていた須藤が美咲(孝章)の方を見ながら注意する。
美咲(孝章):「んんっ・・・ご、ごめんなさい・・・・ぅぅぅ・・・・」
声を殺して下半身からの快感に耐える美咲(孝章)。
美咲(孝章):「はぁっ・・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」
息をするのもままならないという感じだ。
今度はパンティに仕込まれたバイブレーターが酷(ひど)く股間を 刺激している。
孝章(美咲)は、その姿を見てとてもうれしそうだ。
よだれなんか垂らしながら、その喘いでいる姿、いや、 我慢している姿に見とれている。
孝章(美咲):「・・・・いいよ、すごくいいよ。そうやって必死に我慢している姿が何ともたまらない・・・」
いつの間にか、孝章(美咲)ズボンの前は、モッコリと膨れ上がっていた。
男として興奮しているのだ。
美咲(孝章):「はぁ・・・・んんん・・・・・と、止めて・・・・・」
目をうるわせながら訴えるように小声で話す美咲(孝章)。
その表情も何ともたまらない。今から襲いたいという欲望にかられる孝章(美咲)だったがみんながいるので諦める。
ポケットの中のリモコンを操作し、ごく微量の振動だけを送るようにセットする。
孝章(美咲):「このくらいなら大丈夫だよな、篠原さんっ」
美咲(孝章):「・・・・・・」
先ほどよりもかなりおとなしくなったパンティに、少しホッとする。
だが、それでもジンジンと伝わってくる微妙な振動が下半身を徐々に熱くするのだ。
お、女の身体ってこんなにすごいのか・・・
男のそれとはあまりに違う。
須藤があの長い距離を見事に沈めたところを見て「ナイスイン!」と声を掛け合う二人。美咲(孝章)もすごいと感じてはいたものの、今はこの身体を制御する事で頭がいっぱいだった。
出来るだけ身体のことは気にしないようにしよう・・・
ゴルフに集中するんだ・・・
そう決心しながらも、下半身の疼(うず)きは美咲(孝章)の集中力を乱し、結局3回目にやっと入れることが出来た。
1ラウンド目からこんな調子じゃ、100%最下位になってしまう。
美咲の身体だから別にいいと言えばいいのだが、金を払ってゴルフをしている孝章としては、多少はそれなりの成績(スコアー)を残したい。
でも、こんな事をされていては・・・
・・・その後、最後のホールになるまで孝章(美咲)の嫌がらせは続いた。
一緒に回っている須藤と城川も、美咲(孝章)の異変には気付いていたが、時折見せるそのセクシーな表情と、男心をくすぐる何とも言えない仕草を見ていると、なぜかそのまま見ていたいという欲望にかられてしまうのだ。
二人とも篠原美咲と橋田孝章が入れ替わっている事に気づいていないだけでも救われている・・・
美咲(孝章)はそう感じていた。
ふらふらしながら18ホール目のカップにボールを入れる美咲(孝章)。
これでやっと解放される・・・
下半身を震わせながらも、やっと終わったという思いから安堵の表情が現れる。
結局、須藤と城川は80台前半のスコアーまとめた。
孝章(美咲)は90台後半というスコアーで無難にまとめている。
自分の身体ではないのに、よくこんなスコアーを出せるものだ。
そして美咲(孝章)は、135というスコアー。
もちろん最下位。
だが、前回は149だった事を考えると、美咲の身体なのに14も縮めた事は奇跡といえよう。まあ、この1年で素振りを頑張った成果でもあるのか・・・
孝章(美咲):「最下位ですねぇ。今日は調子悪かったんですか」
美咲(孝章):「え、ええ。ちょっとね・・・」
全員のスコアーをまとめた成績表が貼り出される。
みんな、孝章(美咲)の成長振りに驚いているようだ。
孝章(美咲)よりもスコアーの悪い社員が何人もいるのだ。
社員:「どうしたんだよ。お前がこんな成績で上がるなんて、何か細工でもしたんじゃないか?」
社員:「まったく信じられんな。1年でこれほど成長するものなのか・・・」
須藤:「細工なんてしてませんよ。俺たちがちゃんと見ていたんだから。なあ、城川」
城川:「ああ。正々堂々とやってたさ。それよりも美咲ちゃんがなあ・・・」
美咲(孝章):「き、今日は調子が悪かったのよ。次はまた上位を狙うから・・」
孝章(美咲):「そうですね。僕よりも悪かったんだから、今度はがんばってくださいよ。篠原さん!」
美咲(孝章):「・・・・」
・・・その後、軽く打ち上げをしたあとに、みんな家路につく事にした。
それぞれ車に乗って帰ってゆく。
城川:「美咲ちゃん、ちょっとどこかに寄ってかないか?」
美咲(孝章):「ううん・・・今日は疲れたから・・・」
城川:「そっか。それならしょうがないな。また今度誘うよ」
美咲(孝章):「うん。ありがとう・・・」
城川:「じゃあな」
城川がゴルフ場を後にすると、残っているのは美咲(孝章)と孝章(美咲)の二人だけになった。
なぜか美咲だけは着替えずにそのまま。
白いポロシャツに赤いキュロットスカートで孝章(美咲)の前に立ち止まる。
孝章(美咲):「あれぇ?着替えないんですか?その様子じゃシャワーも浴びてないみたいですねえ」
クラブハウスの風呂に入り、着替えを済ませた孝章(美咲)がさっぱりした表情で話し掛ける。
美咲(孝章):「あなたがそのままでいろって言ったからじゃないの」
少し膨れた顔で言い返す。
孝章(美咲):「ああ、そうでしたっけ。はははは・・・いやあ、うまいですね。すっかり篠原美咲じゃないですか」
美咲(孝章):「も、もう・・・いいでしょ・・・・元通りにしゃべっても・・・」
孝章(美咲):「・・・・んふっ、いいわよ。ゴルフも終わったんだからね」
美咲(孝章):「ふぅ・・・篠原さん。もう元に戻りましょう。僕は疲れました」
孝章(美咲):「疲れた?ウソでしょ。プレーしている時は全然そんな表情しなかったじゃない」
美咲(孝章):「してたでしょ。もう身体がボロボロですよ」
孝章(美咲):「ボロボロじゃないでしょ。気持ちよくて仕方がないくせに・・・」
孝章(美咲)がまたリモコンのスイッチを入れると、美咲(孝章)の身体がビクンと震える。
美咲(孝章):「あっ・・ま、また・・・・」
孝章(美咲):「素直に気持ちがいいって言いなさいよ。分かってたのよ。途中から私の身体で快感を楽しんでいた事・・・」
美咲(孝章):「そ、そんな事・・・・ううん・・・・・」
孝章(美咲):「その身体の持ち主が言うんだから間違いないわよ。私が気持ちいいと思うようにセットしておいたんだから」
美咲(孝章):「んっ・・・・」
孝章(美咲):「んふ・・・いいわ・・・その表情・・・・どうしてそんなに切ない顔が出来るのかしら・・・私・・もうドキドキしちゃう・・・」
美咲(孝章):「し、篠原さん・・・あ・・・」
孝章(美咲):「大丈夫よ、心配しなくても。さあ、元の身体に戻るために駐車場に行きましょうか。ここじゃ、人に見られるから」
美咲(孝章):「・・・・・・」
今の美咲(孝章)には、孝章(美咲)に従う以外の選択はなかった。
ぎこちない歩き方で孝章(美咲)の後をついていくと、入れ替わった時と同じ場所に着く。
孝章(美咲):「誰もいないわね。」
美咲(孝章):「うっ・・・そ、そんな事より、早く元に戻してください・・・」
孝章(美咲):「どうしたの?その表情・・・あら、そう言えばスイッチを入れたままだったわね。ふふふ・・・」
いやらしい笑みを浮かべながら美咲(孝章)の表情を楽しむ孝章(美咲)。
美咲(孝章):「・・・と、止めてくださいよ。早く・・・」
孝章(美咲):「んふ・・・もうちょっとあとで・・・」
孝章(美咲)はうれしそうに美咲(孝章)の前にしゃがみ込んだ。
美咲(孝章):「んっ・・・・な、何するんですか?」
孝章(美咲):「篠原さんの身体、今どうなっているのかなって思ってね。」
下から見上げるように美咲(孝章)の顔を見ると、両膝の上のあたりを両手でスッと撫で始める。
美咲(孝章):「あ・・・み、美咲さん・・・何してるんですか・・・」
孝章(美咲):「だから・・・いいからおとなしくしてなさい。でないと元に戻らないわよ。」
美咲(孝章):「・・・・ちょ、ちょっと・・・ま・・・待ってくださいよ・・・・はぁ・・・」
孝章(美咲):「やわらか〜い・・・パンストが貼り付いてるわ・・・」
美咲(孝章)を立たせたまま、太ももを優しく撫でる。
キュロットスカートの下から侵入した両手がお尻をやさしく這い回る。
パンストの感触が何とも気持ちいいらしい。
美咲(孝章)は何度も何度もキュロットスカートの中で両手を這い回した。
美咲(孝章):「ふぅっ・・・・んううっ・・・・」
胸の下で両腕を組み、グットと力を入れて我慢する。
太ももをギュッと締めて、その手から逃れようと腰を動かす。
しかし、股間を刺激するバイブレーターと、優しく愛撫するように這い回る孝章(美咲)の手を完全に拒む事は出来なかった。
美咲(孝章):「はぁ・・はぁ・・・んん・・・み、美咲・・・さ・・ん・・・」
必死に抵抗する美咲(孝章)の表情を見て、余計に欲情する孝章(美咲)。
孝章(美咲)の手が、キュロットスカートの中でお尻から前のほうに移動する。
お腹の少し下の辺りを優しく撫でたあと、そのまま下に移動して・・・
美咲(孝章):「ああっ!・・・そ、そこは・・・はぁぁぁ・・・」
孝章(美咲):「ああ・・・・たまらない・・・・その顔・・・なんてセクシーなの・・・」
両手の親指でパンスト越しに股間を刺激する。
その指にバイブレーターの振動が伝わる。
美咲(孝章)としては、一番感じるところに押さえつけられているわけなのでもう何ともいえない気持ちよさが湧き出てくる。
美咲(孝章):「ああ・・・・あっ・・・・あっ・・・・あうっ・・・・はぁっ・・・」
孝章(美咲)が、親指で押し付けるたびに美咲(孝章)の口から切ない喘ぎ声が漏れている。
美咲(孝章)はその声を聞くたびに、激しく鼓動を打ち鳴らすのだ。
孝章(美咲):「い・・・いい・・・いいわ・・その声・・・んんんっ・・・ぞ・・ゾクゾクするっ」
美咲(孝章)の顔を見上げながら、その声と表情を堪能する。
組んでいる腕に力を入れ、けなげに我慢している美咲(孝章)。
足をガクガクと震わせ、今にも倒れそうな感じ。
美咲(孝章):「う・・・・うふっ・・・・あ・・・ああ・・・・だ・・・だめ・・・・だ・・・・」
足の力が入らなくなり、徐々に腰が下がってくる。
胸の下で組んでいた両手は、刺激を送りつづけている孝章(美咲)の手をキュロットスカートの上から掴んでいた。
それでも刺激しつづける孝章(美咲)。
孝章(美咲):「はぁ・・はぁ・・・そう・・・・そんなに気持ちがいいの・・・。ああ・・・・私・・・もう我慢できない」
あまりに可愛らしくセクシーに感じた孝章(美咲)は手を抜いたあと、キュロットスカートの前に付いているボタンを外してチャックを下まで降ろした。
孝章(美咲):「手を・・・後ろを向いて手をつきなさいっ」
美咲(孝章):「ああっ!」
孝章(美咲)が強引に四つん這いの体勢を取らせる。
後ろからパンティ、パンストごとキュロットスカートを太ももまで降ろしてしまう。
目の前には、しみ一つない美咲(孝章)の綺麗なお尻が現れる。
孝章(美咲):「はあっ・・はあっ・・はあっ・・」
孝章(美咲)が目をむいて穿いていたスボンとトランクスを膝まで下ろすと、左手で美咲(孝章)の腰を、右手は大きくいきり立っているムスコを手にした。
美咲(孝章):「はぁ・・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・」
何をされるのかはすぐに分かった。
四つん這いになりながら後ろを見ると、よく知っているものが近づいてくるのが見える。それが突き出したお尻に隠れると、何かが入口に当る感触がした。
美咲(孝章):「あ・・・・」
孝章(美咲):「その顔、もう最高よっ!」
美咲(孝章):「・・・う・・・うあああっ!」
身体の中に何かが入ってくる感覚。
生温かいものが、お腹の下にめり込んでくる。
それと同時に、身体を揺さぶる快感が全身を駆け巡った。
猫のように背筋を伸ばす美咲(孝章)。
美咲(孝章):「ふああっ・・・・あああ・・・」
孝章(美咲):「んんっ・・・あ・・・・いい・・・・暖かいわ・・・」
根元までムスコを挿入した孝章(美咲)は、その包み込む暖かさをじんわりと感じていた。両手を美咲(孝章)の腰にあてがい、しばらくそのままの体勢をとる。
美咲(孝章):「ああ・・し・・・篠原・・・さん・・・・」
苦しそうに・・・いや、その瞳は涙で潤っているが、決して嫌がっている表情ではない。
口を半開きにしたまま、孝章(美咲)の方を見ている。
孝章(美咲):「はぁぁ・・・どうしてそんな表情で私を見るの?どうして・・・」
孝章(美咲)の気持ちは、もう「イって」いた。
いきなり激しく腰を動かし始めた孝章(美咲)は、お尻がパンパンとぶつかる音を聞きながら、よだれを垂らして遠くを見つめている。
美咲(孝章):「うあっ!・・ああっ・・・あっ・・あっ・・・んくっ・・・はあうっ!」
急に腰を動かされ、対応しきれない美咲(孝章)。
強制的に身体を前後に揺さぶられ、湧き出る快感になす術がない。
孝章(美咲):「あっ・・・あはっ・・・あはっ・・・あはっ・・」
耳に入る美咲(孝章)の声が、孝章(美咲)の気持ちを更に高ぶらせる。
美咲(孝章):「あっ・・・な・・・す・・・すごっ・・・い・・・・・あ・・・ああ・・・」
初めて味わう女性の快感に、どうする事も出来ない美咲(孝章)。
身体の中を激しく出入りする元自分のムスコ・・・
自分に犯されているのだという錯覚に陥りながら、果てしなく湧き出てくる女の快感に理性を奪われてゆくのを感じていた。
美咲(孝章):「あ・・あんっ・・・あんっ・・・うあっ・・・あうっ・・あうっ・・・」
孝章(美咲):「ふんっ・・・はぁっ・・も・・もっと・・・声を・・出だすのよっ!・・・・」
少し怒鳴るような低い声で命令する孝章(美咲)。
孝章(美咲):「ううっ・・・女らしく・・はぁ・・はぁ・・・女らしく喘いで・・・は、早く・・」
美咲(孝章):「あ・・・あ・・・あんっ・・・・あはっ・・・・・ああん・・・・」
美咲(孝章)が、よりいっそう高い声で女性らしい喘ぎ声を漏らす。
孝章(美咲):「ああっ・・・そ・・そう・・・そうよ・・・いい・・はぁ・・はぁ・・・。いいわ・・・その声・・・あ・・・わ、私・・・・も・・もう・・・・」
少しぎこちない腰つきになったあと、更に激しく腰を動かす孝章(美咲)。
身体の奥深くまで突き上げてくるムスコは、女性としての喜びを、いや、その限界を確実に美咲(孝章)に告げていた。
もう踏ん張っていた両手に力が入らなくなり、お尻だけを上げて前のめりになる。
地面が前後に揺れるのを眺めながら自然に出る喘ぎ声すら止める事が出来ず、ただ終着駅がそこまで近づいてきている事を予感していた。
美咲(孝章):「んんっ!・・・ああっ・・・あああ・・はああう・・・ふああっ・・」
孝章(美咲):「あっ・・すごいっ・・・そんなに締め付けないで・・・あっ!」
美咲(孝章):「んあああっ!・・あっ!・・・・あっ!・・・・あっ!」
孝章(美咲):「はあああっ・・・ああっ・・・あああ・・・ああん・・・・・」
・・・腰の動きがゆっくりと力強いものになったあと、全てを出し尽くしたかのように力なく腰を静める孝章(美咲)。
その腰に合わせるように美咲(孝章)のお尻も沈む。
正座した孝章(美咲)のムスコが美咲(孝章)の中から外れると、 ドロッとした液が出てくる。
美咲(孝章):「んん・・・んんん・・・・」
猫のように丸まって、体中で快感を味わう美咲(孝章)。
孝章(美咲):「はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・んん・・・はぁ・・・」
息を切らせながら放心状態になり、天を仰ぐ孝章(美咲)。
しばらくして、美咲(孝章)の赤くなったお尻を見ながら話を始める。
孝章(美咲):「ふぅ・・・もう最高だったわ・・なんて素敵な喘ぎ声なの・・・。私、あの声だけでもう一回イッちゃいそう・・・」
美咲(孝章):「・・はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・・はぁ・・・・・」
孝章(美咲):「ねえ、服を着てシャワー浴びてきなさいよ」
美咲(孝章):「はぁ・・・・はぁ・・・・し、篠原さん・・・・」
孝章(美咲):「なに?」
美咲(孝章):「元に・・・・元の身体に戻してもらえるんですよね・・・」
孝章(美咲):「んふっ・・・そうね。先にシャワーを浴びてきたらね」
美咲(孝章):「・・・・わ、分かりました。」
美咲(孝章)はロッカーの場所を聞いた後、服を元通りに戻してからフラフラとした足取りでクラブハウスに入っていった。
孝章(美咲):「よかったわぁ・・・ああ、ちょっと考えただけなのに・・」
孝章(美咲)のムスコが、また大きく膨れ上がっている。
孝章(美咲):「私ももう一度シャワーを浴びればよかったな」
そう言うと、ヌルッとしたムスコをトランクスにしまいこみ、しわくちゃになったズボンを穿きなおした・・・・
・・・20分後、クラブハウスのロビー。
私服に美咲(孝章)と、スーツ姿の孝章(美咲)がソファーに座っている。
孝章(美咲):「ねえ、どうだった?私の身体」
美咲(孝章):「そ、そんな事より早く僕の身体に戻して下さいよ」
孝章(美咲):「私が先に聞いてるのよ。どうだったの?私の身体は」
美咲(孝章):「ど、どうだったって・・・どういう意味ですか・・・」
孝章(美咲):「んふっ・・・そうやってごまかす事自体が答えになってるわね」
美咲(孝章):「な・・・何の事ですか・・」
孝章(美咲):「よかったんでしょ。私の身体」
美咲(孝章):「・・・・」
孝章(美咲):「もっと女性の快感を味わいたいんでしょ」
美咲(孝章):「そ・・・そんな事・・・・」
孝章(美咲):「シャワー浴びながら何してたの?」
美咲(孝章):「な、何って・・・べ、別に・・ただ・・・シャワーを浴びただけですよ・・」
孝章(美咲):「私の胸、柔らかかったでしょ」
美咲(孝章):「・・・・」
孝章(美咲):「私のあそこ・・・まだ火照ってたでしょ・・・」
美咲(孝章):「・・・・」
孝章(美咲):「本当はまだ私の身体でいたいんじゃないの?」
美咲(孝章):「そ、そんな事ないです。自分の身体に戻りたいんです・・・」
孝章(美咲):「ふ〜ん、そう。そうなの。その身体でもっと快感を味わいたいと思わないの?」
美咲(孝章):「・・・お、思いませんよ。別に・・・」
孝章(美咲):「いいのよ。私はこのままでも。あなたがそれを望むなら・・・」
美咲(孝章):「望んでなんか・・・いませんよ・・・」
孝章(美咲):「いつでも元の身体に戻れるのに?」
美咲(孝章):「・・・・・い、いつでも・・・」
孝章(美咲):「そう、いつでもよ。あなたが戻りたいと思えばいつでも・・・・ね」
美咲(孝章):「・・・・本当・・・ですか・・」
孝章(美咲):「んふっ・・・ええ、本当よ。」
美咲(孝章):「・・・・・・」
孝章(美咲):「やっぱりね・・・」
美咲(孝章):「・・・・その・・・・」
孝章(美咲):「いいわ。しばらくその身体を貸してあげる。その代わり私の言う事は何でも聞くのよ。分かった?」
美咲(孝章):「・・・・・は、はい・・・」
孝章(美咲)はその返事を聞くとニヤ〜っとした、いやらしい笑いを見せた。
美咲(孝章)はその笑いが意味するところを知る由もなかった・・・・
・・・数日後。
今日もいつもどおりの業務をこなす社員達。
二人も普段どおりの生活を始めていた・・・
孝章:「篠原さん、この書類はどうすればいいんですか?」
美咲:「ああ、それなら田中君に渡しといてくれる」
孝章:「はい。分かりました。あ、それからちょっと相談があるんですが・・」
美咲:「何?」
孝章:「ちょっとここでは・・・」
美咲:「???・・・いいわ。向こうに行きましょ」
孝章:「はい」
二人は廊下の突き当りを曲がった、誰もいない小さな会議室に入った。
美咲:「どうしたの?」
孝章:「あの・・・今日は何色のパンティを穿いてきたんですか?」
美咲:「・・・・く・・・黒よ・・・」
孝章:「ちょっと見せてもらってもいいですか?」
美咲:「・・・・ええ・・・」
美咲が両手で赤いタイトスカートの裾をゆっくりと持ち上げると、
肌色のパンストに包まれた黒くてセクシーなパンティが現れる。
孝章:「うわぁ・・・いいですね。すごくセクシーだ・・・」
美咲:「も、もういいでしょ。」
孝章:「あれ・・・付けてますよね。」
美咲:「・・・・・」
孝章:「ねえ、付けてるんでしょ。」
美咲:「・・・・だって・・・・」
孝章:「・・・・約束ですもんね」
美咲:「・・・・分かってるわよ」
孝章:「じゃ、いいですか?」
美咲:「・・・・え、ええ・・・」
孝章:「へへ・・・それじゃあ失礼して・・・」
孝章がズボンのポケットから見覚えのあるリモコンを取り出す。
孝章:「じゃあ入れま〜す」
孝章がリモコンのスイッチを一つ押した。
美咲:「あっ!」
タイトスカートを持っていた手を離すと、そのまま股間にあてがう美咲。
孝章:「いい顔してますね。もうちょっと強くしますから。」
美咲:「えっ、あ、ちょっと・・はぁっ!・・・ああん・・・」
孝章:「うわあ・・・いい声だ・・・なんてセクシーなんだ・・・」
美咲:「あ・・・ああ・・・と・・・とめて・・・お願い・・・」
孝章:「こっちもいいでしょ。」
そう言いながらもう一つのボタンを押す。
美咲:「うわあっ・・・はぁぁぁ・・・・あうう・・・・」
片手で股間を、もう片方の手で胸を押える美咲。
美咲:「あ・・・ああ・・・あ・・・・はぁ・・・」
孝章:「ああ・・・いい・・・いいよぅ・・・・なんていい声なんだ・・・」
美咲:「お・・・お願いだから・・・・もうやめて・・・篠原・・・さん・・」
孝章:「僕は橋田孝章ですよ。篠原じゃあありません」
美咲:「はぁ・・はぁ・・はぁ・・・うう・・お願い・・・しますから・・」
孝章:「もう・・・折角いい声出してるのに。それなら少し緩めてあげるから、このまま戻るわよ。」
美咲:「こ、このままって・・・」
孝章:「いいわよねぇ・・みんなの前でそんな表情してくれるなんて・・。もうたまらないわ・・・」
美咲:「・・・・」
もっこりとした股間を押えながらニヤニヤ笑う孝章。
それを見た美咲は何も言う事が出来なかった・・・
・・・あれから一度も元の身体には戻っていない。
すでに孝章は、美咲のいいなりになるしかなかった。
女性の快感に目覚めてしまった孝章は、この快感を手放す事が出来なくなっていたのだ。
それをいい事に、美咲は孝章を奴隷のように扱っている。
そう・・・孝章は美咲にとって、性の奴隷なのだ・・・・
ゴルフ場の悲劇・・・・おわり
1ヶ月ほど前から、会社の帰りには毎日のようにゴルフの
打ちっぱなしに行く人たちがいる。
彼らは9月の終わりにある毎年恒例の「製造3課ゴルフコンペ」に参加する社員なのだ。
毎年決まって24人が参加するこの大会は、レベルの高いことで社内ではかなり有名。
ほとんどの人が100を切るスコアー。
中には70前半で回るようなセミプロもいるのだ。
この大会の優勝者には、トロフィーと副賞としてみんなで資金を積み立てていた10万円を受け取ることが出来る。
そして、最下位になると次のコンペの幹事をやらなければならないのだ。
ちなみに、2年連続で最下位になると次の大会の優勝賞金10万円を支払わなければならないという、かなりギャンブル性の高いゲーム。
このコンペは今年で14年目を迎えるが、いまだかつて2年連続最下位になった人は現れていない。
だが、今年のコンペ、一人だけ真っ青な顔をして練習している若い男がいた。
入社して3年目の「橋田 孝章」。
昨年最下位になってしまったので、今年はなんとしても避けなければならない。
今のご時世、10万円なんてすぐに払えるものではないのだ。
アパートの家賃と車のローンで毎日の生活さえ苦しいのだから・・・
そんな彼が去年出したスコアーは149。
調子が悪かったというブービー(ビリから2番目)の人から比べても35も低い。
去年のコンペが終わった時点で、優勝者の部長に「来年も最下位間違いなしだ!」 と太鼓判を押されるほどだ!
そんな彼はこの1年間、必死にゴルフの練習をした。
お金が無いので月に1回だけ打ちっぱなしに行く。
後は毎日素振りを続けたのだ。
しかし、打ちっぱなしでは思うようにゴルフボールを打つことが出来ない。
たまに先輩に教えてもらうのだが、実際に数を打たないと身につかないものだ。
そして、コンペの1週間前、組み合わせの表が添付されたメールが届いた。
4人1チームで合計6組。
孝章は2番目の組だった。
組み合わせを見ると、必ず各組に1人は女性の名前がある。
去年はたしか女性は2人だったはず・・・
女性がいる華やかな雰囲気を味わいたいのだろうか・・・
そんなことを思いながら組み合わせ表を見ていると、ポンと肩をたたかれる。
美咲:「深刻な顔しちゃってどうしたの?」
孝章:「篠原さん。べ、別に何にも無いですよ。」
美咲は孝章のディスプレイに表示されているゴルフコンペの組み合わせ表を見て少し笑いながら話かけてきた。
美咲:「橋田君、同じ組よね。」
孝章:「そうっすね。それがどうかしたんですか。」
美咲:「今年はがんばらないとコンペ始まって依頼の2年連続最下位だね。10万円も大変じゃない?」
孝章:「い、いいじゃないですかそんな事。僕なりにがんばっているんですから。」
美咲:「そう。それならいいけど。橋田君が最下位になるところ、目の前で見るのもねえ。」
孝章:「まだ最下位になるって決まったわけじゃないでしょ。」
少しむっとしながら孝章は答えた。
美咲:「まあね。コンペまでは残り少ないけどがんばってね。」
孝章:「言われなくてもやってますよっ。」
自分の机に歩いていく美咲を、少し恨めしそうな顔つきで見る孝章。
彼女、「篠原 美咲」は、彼の2つ先輩だ。
ゴルフも結構うまくて、この前の大会では5位に入っている。
普段からやっているのか、栗色の髪はショートカットにしてゴルフの邪魔にならないようにしている。きれいな顔立ちでスタイルもよい彼女は日に焼けて夏を思わせる健康的な小麦色の肌をしていた。
周りの人には比較的愛想のよい彼女だが、孝章に対しては結構冷たい態度を取っている。別にいじめられているというわけではないのだが、 言葉の節々にいやみを絡めているような感じがするのだ。
だから、孝章は彼女のことが好きではない。いや、むしろ嫌いなほうだ。
でも、一応先輩ということでおとなしくしているだけ・・・・
その彼女と今度一緒にコースを回らなければならない。
孝章:「まったくひどい組み合わせだよ・・・」
それだけでも憂鬱な気分になっていたのだ・・・・・
・・・そして大会当日。
自分ではやれるだけやったという気持ちになっているのだが、 どう考えても最下位は免れそうに無い。
雷雨にでもなって中止になればいいのに・・・
そう考えていたが、頭の上には雲ひとつ無い青空が広がっていた。
心地よい風が顔を撫でていくが、そんな事を満喫する余裕なんて無い。
ポロシャツに綿パンを着込んだ孝章は、他の人たちと一緒にグリーン周りの練習を始めた。
芝目なんて全然読めるはずがない。
パターでボールを転がすと、カップよりずいぶん手前で止まってしまう。
孝章:「それじゃあ今度は少しきつく・・・・」
コンッ!
という音と共に、パターではじかれたボールは、かなり右に曲がってカップを遠のいていった・・・
孝章:「はぁ・・・・」
その様子をじっと見詰めていたのは美咲だった。
ニヤッと笑った後、孝章のところまで歩いていく。
美咲:「どう?今日の調子は。結構いいんじゃない?」
馬鹿にしたその言葉に、孝章はムッとした。
きっと、今練習していたところを見ていたんだ・・・・
孝章:「僕のことはほっといてくださいよ。篠原さんは自分のことを考えていればいいじゃないですか。」
美咲:「あらあら、たいそうな言い方ね。折角助けてあげようと思ったのに。」
孝章:「はぁ?」
美咲:「お金、ないんでしょ。私がどうにか都合つけてあげようか?」
孝章:「くっ!・・・・」
美咲は孝章が最下位になった時に払わなければならない罰金を 工面してあげようかと言っているのだ。
男としてはとても癪(しゃく)に触る。
美咲:「お金、無いんでしょ。」
孝章:「・・・・・」
孝章は何も言わずにゴルフボールを拾い、グリーンの練習を出て行こうとした。
しかし、美咲が呼び止める。
美咲:「ねえ・・・私の言う事を聞いてくれるなら最下位にならずに済むんだけど・・・」
孝章:「・・・・お金なんか要りませんから。」
孝章は振り向こうともせずにスタスタと歩いている。
その後ろを美咲が早足でついていく。
美咲:「お金の話じゃないのよ。ねっ!面白い事しようよ・・・」
孝章:「・・・・」
美咲:「損な話じゃないと思うけどな・・・」
孝章:「もういいんです。お金は親に相談して何となしますから。」
美咲:「ねえっ、私の身体でプレーしない?」
孝章:「・・・・・えっ?」
美咲:「お金の話じゃないのよ。ねっ!面白い事しようよ・・・」
孝章:「・・・・」
美咲:「損な話じゃないと思うんだけどな・・・」
孝章:「もういいんです。お金は親に相談して何となしますから。」
美咲:「ねえっ、それよりも・・・・私の身体でプレーしない?」
孝章:「・・・・・えっ?」
2年先輩、美咲のイヤミを聞くのが嫌になった孝章は、 グリーンの練習場を後にした。
しかし、美咲はその後を追って、そんな事を言いだしたのだ。
思わず足をとめて美咲の方を振り向いた孝章。
孝章:「・・・・・・」
美咲:「聞こえた?」
顔をしかめている孝章に向かって美咲が質問した。
孝章:「はぁ?」
美咲:「だから、今私が言ったことが聞こえたのかって聞いてるのよ。」
孝章:「・・・・・な・・・何となく・・・」
美咲:「ちょっとこっちに来てよ。」
孝章:「あっ!ちょ、ちょっと・・・・」
美咲が孝章の腕を掴んで、強引に人気の無い場所まで連れて行く。
結構な腕力の美咲に引っ張られながら、孝章はさっき美咲が言った事を頭の中で思い出していた。
私の身体でプレーしない・・・・・・
どういう事だ?
ゴルフ場の社員用駐車場の裏に連れて来られた孝章。
車が数台止まっているだけで周りに人影は見当たらない。
孝章:「痛い・・・痛いですよ。そんなに強く掴まなくても・・・」
美咲:「ここなら誰にも見られないでしょ。」
腕を掴んでいた手を離し、腕組みをして偉そうに孝章の前に立ちはだかる美咲。
掴まれていた腕を擦りながら、 偉そうにしている美咲を見る孝章。
美咲:「さっき私が言った事、思い出した?」
孝章:「な、何となく・・・」
美咲:「私、何て言った?」
孝章:「た、たぶん・・・・」
美咲:「たぶん・・・何?」
孝章:「わ、私の身体でプレーしないかって・・・」
美咲:「・・・ふ〜ん、ちゃんと聞こえてたんだ。」
孝章:「やっぱりそう言ったんですか。でも、一体どういう意味なんです?」
美咲:「どういう意味って、そのままよ。私の身体でゴルフをするのよ。」
孝章:「わ、私のって・・・篠原さんの・・・・身体で?」
美咲:「そう。私の身体とあなたの身体を入れ替えてね。ふふっ・・・」
孝章:「そ、そんなこと・・・・」
美咲:「出来るのよねぇ、それが。私が橋田君の身体でビリにならなければ10万円払う必要もないと思うんだけどなあ・・・」
孝章:「・・・・」
美咲:「別に私の身体になった橋田君ががビリになったって、 もう一年あるんだから心配無いし。 もちろん来年は上位にくい込むけど。」
孝章:「・・・・」
美咲:「このままじゃ橋田君、絶対に最下位になるから10万円払わなくちゃねえ。大変よぉ、今の10万円って。」
孝章:「・・・・・」
美咲:「親もかわいそうね。大の男に10万円支払えないから貸してくれ〜って泣きつかれたら。私なら情けなくてそんなこと言えないけどなぁ。」
孝章:「し、篠原さん・・・」
美咲:「なぁに?」
孝章:「そんな事して・・・篠原さんには何のメリットも無いじゃないですか。それなのに、なぜそんな提案をするんですか。」
美咲:「メリット?あるわよ。ちゃんと条件を付けるんだから。うふふ・・・」
美咲がうれしそうな顔をしている。
それが何とも不敵な感じ。一体何を考えているんだろう・・・
美咲:「私の身体になったらね・・・ちゃんと私のフリをするのよ。何があっても・・・ ふふふ・・・」
孝章:「・・・・どういう・・・事ですか・・・・」
美咲:「あら、私に成りすましてもらわないと、一緒にプレーする他の二人に変に思われるじゃない。バレないように私のフリをしてくれればいいのよ。」
ニヤニヤしながら美咲が話す。
なにかうれしくて仕方が無いようだ。
孝章:「条件って・・・それだけですか?」
美咲:「そう。それだけ・・・・それだけできればいいの。別に私と同じスウィングをして同じようないいスコアーを出せって言ってるんじゃないの。私と同じように周りの人に接すればいいのよ。気付かれないようにね・・・」
孝章:「ほ・・・本当に・・・それだけですか?」
美咲:「本当よぉ。私は橋田君の身体でプレーさせてもらうわ。男の身体ってどれくらいの飛距離が出るんでしょうね。楽しみだわ。ふふふ・・・」
本当にそれだけなのだろうか?
実に怪しい笑いをしながら話している美咲を見て、孝章はとても不審に感じた。
しかし、もし美咲の話が本当なら、今回はビリにならなくても済むのだ。
しかも美咲の身体でプレーする事が出来る。
目の前にいる美咲の身体で・・・
白いポロシャツに、程よい大きさの胸のふくらみがシワを作っている・・・
赤いキュロットスカートからは小麦色に焼けた、でも決してシミなど無い
細くて長い足が・・・
こんな綺麗な身体でゴルフをプレーできるのか・・・
美咲のフリをすればいいだけじゃないか・・・
それだけでいいんだ・・・
孝章には断る理由なんてひとつも無かった。
美咲:「ねえ、どうする?身体を入れ替える?」
孝章:「・・・・それって痛くないんですか?」
美咲:「やる気になったのね、うふふ・・・痛くないわよ。目を瞑っているだけでいいんだから・・・」
孝章:「も、元に戻ることも出来るんですか?」
美咲:「出来るわよ・・・・うふっ・・・たぶんね」
孝章:「じゃ、じゃあ・・・・」
美咲:「入れ替わるのね。」
孝章:「は、はいっ。」
美咲がニヤァッと笑い、目の前に立ちはだかる。
美咲:「じゃあ目を瞑って。」
孝章:「あ・・・は、はい。」
孝章がギュッと目を閉じた。
その目を塞ぐように、美咲の右手がそっと置かれる。
美咲:「そのままじっとしてて・・・」
孝章:「はい・・・」
そう返事した瞬間、頭の中がくるくる回り始めて立ちくらみがした。
立っている事が出来なくなった孝章が、思わず地面に倒れこむ。
「うう・・・・・・」
倒れこんだ孝章は、ぐるぐるとめまいがした状態で目を開ける事が出来ない。
「き・・・気持ち悪い・・・・」
そう感じながら、地面にうずくまった。
しかし、どのくらいかすると、少しずつその感覚も収まって気分がよくなる。
「どう?そろそろ目も開けられるんじゃない?」
美咲が・・・・いや、男の声だ。
誰かが孝章に話し掛けている。
「だ・・・大丈夫・・・・んん??」
返事をした自分の声に違和感を感じる。
喉がおかしい・・・
まるで喉に何かが引っかかって裏声になっているようだ・・・
不思議に思い、目をパチッとあけた孝章。
目の前には冷たいコンクリートが広がっている・・・・が、視線の
両横、すなわち、顔の両側を栗色の髪が塞いでいた。
「えっ?!」
驚いた孝章が顔をあげると、目の前には・・・・いるはずの無い孝章がしゃがみ込んでニヤニヤと笑いながらこっちを見ている。
「・・・・・」
一瞬言葉を失った孝章。
「ふふ・・・自分の身体を見てみなさいよ。」
不思議な感覚・・・
目の前の孝章に言われ、視線を落としてみる。
「・・・・な・・・ええっ!・・・・う・・・・うそ・・・・・だ・・・・」
相変わらず裏声のような高い声・・・
視線の先には・・・・・・白いポロシャツを膨らませている二つの胸と、その向こうには赤いキュロットスカートから伸びる小麦色の2本の足が・・・・
そう、美咲の身体があるのだ。
孝章(美咲):「ふふふ・・・・驚いた?」
美咲(孝章):「・・・・・ほ・・・ほんとに・・・・入れ替わった・・・」
美咲の大人びた女性の声で孝章が答えた。
そう言えば、コンクリートの冷たい感触がパンスト越しに2本の足から伝わってくるのを感じる・・・
孝章(美咲):「いつまでも座ってないで立ち上がりなさいよ。」

2002.9.5追加
絵:まさやんさん
美咲(孝章):「え・・・・・あ・・・・はい・・・・」
言われるがままに立ち上がる美咲(孝章)。
少し見上げないと、目の前の孝章と視線を合わす事が出来ない。
視線を合わせるため顔をあげようとすると、それよりも先に孝章(美咲)が、美咲(孝章)の顎を右手でグッと上にあげた。
美咲(孝章):「うっ・・・・」
顔をしかめる美咲(孝章)。
孝章(美咲):「ふふ・・・・そんな顔も素敵ね。さすが私の顔だわ・・・」
顎の下で支えていた右手が、今度は美咲(孝章)の頬を優しく撫でる。
孝章(美咲):「さあ・・・私の代わりにプレーするのよ・・・・美咲ちゃん・・・」
美咲(孝章)は、今まで見たことも無い、生意気でどこか黒い影を落としている自分の顔を見て、小さな恐怖感を覚えた。
孝章(美咲):「あ、そうそう。肝心なものを取り忘れるところだったわ。」
そう言うと、美咲(孝章)のキュロットスカートのポケットに手を突っ込んだ。
美咲(孝章):「あっ・・・・」
小さく声を漏らした間に、孝章(美咲)はポケットからいくつかのボタンとボリュームスイッチのついたリモコンの様な物と取り出した。
孝章(美咲):「これがないと折角のゴルフが楽しくなくなっちゃうからねぇ・・・」
美咲(孝章):「な、何ですか。そのリモコンみたいな物・・・」
孝章(美咲):「教えてほしい?でも後でいやというほど教えてあげるから今はナイショ・・・うふっ・・・・」
リモコンをズボンのポケットにしまいこんだ孝章(美咲)。
その後、腕時計を見てハッとした顔を見せる。
孝章(美咲):「あ、もうすぐ時間ですよ。急がないと遅れてしまいますよ、篠原さんっ!」
美咲(孝章):「あ・・・・」
孝章(美咲):「早く行きましょう。部長の挨拶が始まっちゃいますよ。」
美咲(孝章):「は・・はい。」
孝章(美咲):「あれ、どうしたんですか?嫌におとなしいですね。いつもの篠原さんみたいにイヤミのひとつでも言ってくださいよ。なんか調子がくるっちゃいます。」
美咲(孝章):「あ・・・そ・・・そうだ・・・・ね・・・」
孝章(美咲):「はい?何ですか?今、何て言ったんですか?」
美咲(孝章):「そ、そうだねって・・・」
バシンッ!
不意に頬をぶたれた美咲(孝章)。
痛みというより、その行為に驚く。
顔を横にして目を丸くしたまま地面を見ている。
孝章(美咲):「今日は何かおかしいですよ。いつもの篠原さんらしくないなあ・・・・。もう一度聞きますけど、今、何て言ったんですか?」
・・・頬の痛みと共に、恐怖感が込み上げてくる。
ゆっくりと孝章(美咲)の方に顔を向ける美咲(孝章)。
そのかわいい唇がフルフルと震えている。
声を出そうと思っても、怖くて出す事が出来ない。
孝章(美咲):「あれぇ?どうしてそんなに顔をこわばらせているんですかぁ? やっぱりおかしいなあ・・・いつもの篠原さんらしくないやぁ・・・」
孝章(美咲)の手が、またゆっくりと振り上げられていく。
その手を見た美咲(孝章)の心臓がドクドクと激しく揺さぶられる。
孝章(美咲):「しっかりしてくださいよぉ!」
孝章(美咲)の手が、再び勢いよく降りてこようとした時・・・
美咲(孝章):「まっ・・・待ってっ!」
美咲(孝章)が、やっとの思いで声をあげる。
それは、ややヒステリックな声だった・・・・
孝章(美咲)の手が止まり、そのまま下に降ろされる。
美咲(孝章):「は・・・・早く行かないと・・・・お・・・遅れるわ・・・・橋田くんも私の後に・・・付いて・・・来なさい・・・」
無理な口調で美咲の真似をする。
血の気が引いて顔面蒼白になっている美咲(孝章)。
その顔を見た孝章(美咲)は、にやぁ〜っと笑った。
孝章(美咲):「はい。分かりました。早く行きましょう、篠原さん。」
美咲(孝章):「ええ・・・」
美咲(孝章)が先に集合場所に歩いて行く。
その後ろを孝章(美咲)が非常に楽しそうについていく。
こ・・・・こわい・・・・・
自分の姿が・・・顔が・・・こんなに怖いなんて・・・・いや、篠原さんが・・・・まるで悪魔のようだ・・・
一種、異様な雰囲気の中、これほどの恐怖感を味わった事が無い美咲(孝章)は、背中に感じる威圧感を小さな身体全身で受け止めていた。
孝章(美咲):「はぁ・・・・すごくゾクゾクする・・・・。こんなに楽しい日は二度と来ないだろうなぁ・・・」
その言葉に、また恐怖感を覚えずにはいられない美咲(孝章)であった。
瞳には涙がたまっている・・・
・・はぁ・・はぁ・・・ま・・・待ってくれよ・・・・どうなってるんだ・・・
・・・俺・・・どうしたらいいんだ・・・・
社員:「それでは製造3課ゴルフコンペ大会を開催したいと思います。 部長、始めの挨拶をよろしくお願いします」
シンと静まり返る社員達。
部長がみんなの前に出て話を始める。
部長:「さて、今日もゴルフ日和になりましたな。参加したみんなはえらく張り切っているようだが、くれぐれも怪我の無いよう、頑張ってくれたまえ。誰だったかな、最下位にならないよう頑張ってくれよ」
はっ、はっ、はっと何人もの、小さく低い笑い声が聞こえる。
社員:「部長、ありがとうございました。それでは一組目は準備を始めてください」
1組目の人たちが順番を決め、トップバッターの社員がゴルフボールをティーに乗せる。
その社員が構えると、あたりは一段と静まり返った。
ゆっくりと振りかぶり、一気にスイングする。
キ〜ンッ!
甲高い金属音と共に、ものすごいスピードで一直線に飛んでゆく。
「ナイスショットッ!」
何人もの社員がその飛距離を称えている。
孝章(美咲):「うふ・・・・僕もあれくらい飛ばせるかなあ。ねえ、篠原さん」
美咲(孝章):「さ、さあね・・・」
孝章(美咲):「僕達は次の組みですよね。そろそろクラブ持ってきたほうがいいでしょ」
美咲(孝章):「そ、そうね。持ってくる・・わ・・」
孝章(美咲):「あれぇ?いつもなら持ってきてって言うのになあ・・・」
美咲(孝章)はハッとして、すぐに言い直した。
美咲(孝章):「あ・・・ねえ、私のクラブも持って来てよ」
孝章(美咲):「はい。分かりました。ちょっと待っててくださいね」
孝章(美咲)はカートまで走ってクラブを取りに行った。
その間に、部長が美咲(孝章)に近づいてくる。
部長:「やあ、篠原君。調子はどうだい?」
部長に話し掛けられ、ドキッとする美咲(孝章)。
美咲(孝章):「ぶ、部長・・・」
部長:「今年は一緒に回りたかったが、残念だよ」
美咲(孝章):「い、いやあ。僕と回ってもご迷惑をかけるばかりなんで・・・」
部長:「ははは。謙遜(けんそん)なんぞしなくてもいいだろ。君の実力はみんなが認めているんだから」
美咲(孝章):「いえ。ダメなんですよ、今日は・・・」
部長:「どうしたんだ?気分でも悪いのか。いつもの篠原君らしくないぞ」
その言葉に、ビクンと身体が震える。
美咲さんらしくない・・・
そう言えば、さっき「僕」って言ってしまった・・・
まだ戻ってきてほしくない・・・頼む・・・・
まずいと思った美咲(孝章)は、顔を引きつらせながらそっと後ろを振り返った。
そこには・・・・
帽子のツバで顔を隠した孝章(美咲)が、クラブを2本持って立っていたのだ・・・・
ニヤリと笑っている口元だけが見える・・・・
ビクッ・・・・
一瞬にして美咲(孝章)の血の気が引く・・・
孝章(美咲):「篠原さん・・・・・持って来ましたよ・・・・」
とてつもなく低い声を出し、クラブを美咲(孝章)に差し出す。
あまりの怖さに声が出ない。
震える右手で、恐る恐るクラブを受け取る。
部長:「橋田君。今日は大丈夫かね。10万円がかかっとるんだぞ」
孝章(美咲):「かなりピンチですよ。頑張って練習したんですけどなかなか上達しなくて・・・」
部長:「そりゃあそうだろう。コースを回らないと上達しないものさ。素振りだけやっていても成果は出ないな」
孝章(美咲):「はい、そうなんですよ。もっと篠原さんに教えてもらえばよかったなあ・・・ねえ、篠原さんっ」
美咲(孝章):「・・・・・・・・・・・・・」
俯いたまま声が出ない。いや、口を開けることが出来ないのだ。
それほどこの雰囲気は美咲(孝章)を締めつけていた。
部長:「う〜ん、今日は本当に調子が悪そうだな。篠原君、あまり無理をしないようにな」
そう言って、肩をポンと叩いた。
ビクンッ!
美咲(孝章)の体が震える。
それを気にしながらも、部長は課長達のいるところに歩いて行った・・・
クラブを握る手が汗ばんでいる。
顔を上げることが出来ない。
ぅ・・・・ぅぅ・・・・・
俯いたままの美咲(孝章)。
二人きりの空間がそこにある。
絶対に味わいたくない雰囲気・・・・
芝生の上に、孝章(美咲)の影がみえる。
でも怖くて、顔を上げられない・・・
重苦しい雰囲気の中、孝章(美咲)が美咲(孝章)の耳元でそっとささやく。
孝章(美咲):「・・・分かってるわね・・・・」
一言そうつぶやいた後、孝章(美咲)は他の社員がいるほうに歩いていった。
目の前に見えていた孝章(美咲)の影が遠のいて行く。
美咲(孝章)は、右手で額の汗を拭(ぬぐ)った。
額が異常に冷たい。
美咲(孝章):「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・・」
どうしてこんなに緊張しなければならないんだ・・・
もともと自分の身体なのに・・・
ちょっと叩かれるくらい平気なのに・・・
だが、それを上回る威圧感を孝章(美咲)が放っているのだ。
叩かれるくらいで済むのか?
もっとひどい事をされるのでは・・・・
そんな気持ちが脳裏をよぎる。
キュロットスカートに手のひらを擦(こす)りつけ、にじみ出る汗を拭(ぬぐ)う。
もうすぐ美咲(孝章)たちの組だ。
かなりぎこちない動作で、孝章(美咲)のいるところに歩いて行く。
孝章(美咲)は、同じ組でプレーする二人と一緒にいるようだ。
この二人。どちらも美咲(孝章)より先輩で、30歳前後の人。
会社では孝章によく仕事を教えてくれている。
二人とも良き先輩なのだ。
美咲(孝章)にとって、それだけが救いだった。
一人は須藤(すどう)さん、もう一人は城川(しろかわ)さん。
3人の前に歩いて行くと、早速声を掛けられる。
須藤:「ねえねえ、美咲ちゃん。今日の調子はどうだい?」
美咲(孝章):「あ・・・うん・・・・・あまりよくない・・・・の・・」
少し俯き加減で須藤に答える。
城川:「そうなのか?体の具合でも悪いの?」
美咲(孝章):「えっ・・・・そ、そんな事・・・・無いけど・・・」
微妙に笑いながら答える美咲(孝章)。
孝章(美咲):「篠原さん、今日はずっと元気がないですねぇ。 もっと元気出してくださいよ」
孝章(美咲)に声を掛けられ、一瞬戸惑う美咲(孝章)。
チラッと顔を見ると、孝章(美咲)は楽しそうに笑っている。
美咲(孝章)は、それが逆に怖かった。
美咲(孝章):「げ、元気よっ。いつもどおり元気なんだから」
孝章(美咲):「そうですか。それならいいんですけど。頑張りましょう」
美咲(孝章):「ええ・・・」
孝章(美咲)が少し離れたところで素振りを始める。
身体の違いを確かめるように、ゆっくりとスイングしながらタイミングをあわせようとしていた。
美咲(孝章)もまた同じように、別の場所で軽く素振りをする。
身体が小さくなり、クラブもその分短くなっている。
コンパクトなスウィングが出来るので、クラブの軌道がいつもより正確に感じる。
美咲(孝章):「篠原さんの身体・・・なんとなく打ちやすいな・・・」
そう思いながら何度もスウィングする。
クラブのヘッドが何度も何度も同じ芝生の上を、軽く撫でるように通っていく。
美咲(孝章):「これなら・・・・」
自分の身体ではないが、いつも打ちっぱなしで打っていたときよりもまともに飛びそうな気がする。
少し自信が出た美咲(孝章)は、城川たちのいるところに戻っていった。
城川:「美咲ちゃん、なかなかいいスウィングしてたじゃないか」
美咲(孝章):「そ、そうかしら・・・」
城川:「さては、また上位にくい込んで商品ゲットしようとしているな!」
美咲(孝章):「そんな事無いです・・・わ・・・」
城川:「なにそれ?」
美咲(孝章):「う、ううんっ。なんでもないの。気にしないで」
いつもの癖で、敬語が混じってしまう。
美咲がこの二人にはタメ口で話しているのを知っていた孝章。
どうやら孝章(美咲)には気付かれていないようだったので、ホッとしながら順番を待った。
少しして、美咲(孝章)たちの組の番になる。
あらかじめ金属で出来たくじを引いて、誰が先に打つかの順番を決める。
その結果、城川、孝章(美咲)、美咲(孝章)、須藤という順番になった。
何人ものギャラリーが見ている中、城川がティーアップを始める。
須藤:「やっぱり一番初めは緊張するなぁ」
孝章(美咲):「そうですね。僕も緊張します。篠原さんは?」
美咲(孝章):「わ、私も・・・緊張するわ」
孝章(美咲):「本当ですか?いつも余り緊張していないみたいですけど」
美咲(孝章):「そ、そうね。本当はあまり緊張していないの」
孝章(美咲):「やっぱり、さすが篠原さんですね。恐れ入ります」
美咲(孝章):「・・・・・」
小声で話している中、城川がスウィングを始める。
身体を大きくひねった後、一気に振り下ろすと・・・
キーンッ!
高い金属音と共に、ボールは一直線に伸びてゆく。
そして、全く曲がりもせずにフェアウェイを転がり、250ヤード以上の
飛距離をたたき出したのだ。
須藤:「スゲーや、あいつ・・・」
美咲(孝章):「・・・・・・」
孝章(美咲):「ふ〜ん・・・やりますねえ・・・」
ギャラリーに絶賛された城川が、ティーを抜き取り戻って来る。
城川:「いやあ、あんなに飛ぶとは思わなかったよ。我ながらなかなかやるもんだ。はっはっはっ!」
すごくうれしそうだ。
美咲(孝章)は、とてもうらやましい・・・
あんな風に曲がらずまっすぐに飛ばせればなぁ・・・
そう思いながら、ティーアップする孝章(美咲)を見る。
別段緊張した雰囲気も無い。
1度だけ素振りをすると、呼吸を整えて一気に振りかぶる。
そして、すばやい腰の動きを見せながら、クラブのヘッドでボールを激しくたたき出したのだ。
キーンッ!
先ほどの城川よりは少し低い音でボールが飛んでゆく。
しかし、そのボールは城川が打ったときよりも更に遠くに飛んでいた。
フェアウェイにボールが落ちると、城川よりも10ヤード以上向こうまで転がっていったのだ。
孝章(美咲):「ふんっ・・・やっぱりこの身体、よく飛ぶじゃない・・・」
小さくつぶやくと、孝章(美咲)は美咲(孝章)たちのいるところに歩いてきた。
みんなあっけに取られている。もちろん美咲(孝章)も。
まさか、自分の身体であんな風にボールが飛んで行くとは思っても見なかったからだ。
城川:「・・・・ど・・どうしたんだ?」
須藤:「・・・・どうなってるんだ・・・まぐれか・・・」
美咲(孝章):「・・・す、すごい・・・」
3人の驚いた顔を見ると、頭を擦りながら参ったという表情をする孝章(美咲)。
孝章(美咲):「いやあ・・僕もビックリしましたよ。あんなにボールが飛ぶなんて。これも篠原さんに少しづつ教えてもらった成果かなぁ。あははは・・」
城川:「いや・・・驚いたよ。まさか俺よりも飛ばすなんてな・・」
須藤:「ああ。俺だってあんなに飛ばせないぜ・・・」
美咲(孝章):「・・・・・・」
誰もが、その飛距離を絶賛している間に美咲(孝章)は一人、ティーアップを始めた。
美咲(孝章):「みんなが篠原さんに気を取られている間に・・・」
ティーにボールを乗せ、クラブを構える。
いつもよりボールが近くに見える感じ。
元の身体の時のように、大きめに足を開こうとするとキュロットスカートが
これ以上開けないと、生地をピンと張って太ももを縛り付けている。
美咲(孝章):「・・・・まあいいか・・・このまま打ってしまおう」
そう思って一呼吸した時、後ろから大きな声が聞こえた。
孝章(美咲):「篠原さ〜ん、頑張ってくださいねぇ〜!」
その声に、周りにいた人たちが一斉に美咲(孝章)の方を見た。
美咲(孝章):「あ・・・・・」
みんなの視線を浴びた美咲(孝章)は、一気に緊張する。
鼓動が早くなるのを嫌でも感じるのだ。
美咲(孝章):「こんな時に声援しなくても・・・・」
小さくつぶやきながら、それでも決心を固めた美咲(孝章)はバックスウィングを始めた。
さっきやった素振りのように、軽い気持ちで振ればいいんだ・・・
そう思いながら、一気にクラブを振り下ろす。
キーンッ!
さすが美咲のクラブだ。
高価なクラブから甲高い金属音が響く。
そして、ボールは比較的まっすぐ飛んでいき、先ほどの二人には及ばないが、200ヤード付近まで転がり、とりあえずフェアウェイで止まった。
美咲(孝章):「や・・・やった・・・初めてまともに飛んだ・・・」
うれしさを噛み殺しながら、ティーを抜いて3人の待つところへ・・・
須藤:「なかなかいいところに飛んだよね」
城川:「ああ。あそこならグリーンがよく見えるし。直接狙えるんじゃない?」
美咲(孝章):「いやあ、いくらなんでも無理っすよ」
須藤:「あはは、美咲ちゃん面白いしゃべり方だな」
美咲(孝章):「え・・・あっ!」
有頂天で話す美咲(孝章)は思わず手で口を塞いだ。
しかし、時既に遅し・・・
ちゃんと孝章(美咲)は聞いているのだ。
孝章(美咲):「篠原さ〜ん・・・もしかして僕の真似をしてるんですかぁ・・。やめて下さいよぉ〜」
また低い声で笑いながら話している。
しかし、その目は非常に鋭く美咲(孝章)をにらみつけているようだった。
美咲(孝章):「・・・・」
須藤:「さて、最後は俺の番か。3人にいいとこ見せられちゃあ俺だって頑張らないとなっ」
そう言うと、早足で歩いていき、ティーアップを済ませた。
そして、スッと構えるといきなり振りかぶり、強靭な筋肉を使って一気にボールをたたき出したのだ。
キーンッ!
これまたすごい金属音が響き、非常に低いところを矢のようにまっすぐ飛んで行く。
そして、そのまま芝生に跳ねると、かなりの距離を転がって、一番遠いところで止まったのだ。
300ヤードは飛んでいる。
須藤:「よっしゃぁ!」
ガッツポーズをしたあと、ティーを抜いて3人の待つところに戻ってきた。
城川:「はいはい、恐れ入りました、須藤さん」
須藤:「任せとけって!飛距離なら誰にも負けないぜ」
城川:「またまた。お前もまぐれだろ」
孝章(美咲):「僕もあれだけ飛ばせるようになりたいなあ・・」
美咲(孝章):「・・・・ん・・・・・」
孝章(美咲):「それじゃ、早くカートに乗って第2打を打ちに行きましょうか」
須藤:「ああ、そうだな。」
4人はカートに乗り込むと、スイッチを入れて動かし始めた。
前の座席には須藤と城川。後ろの座席には孝章(美咲)と美咲(孝章)が乗っている。
孝章(美咲)がそっと美咲(孝章)の耳元でささやく。
孝章(美咲):「どう?胸を刺激される気持ちよさは?気に入った?」
美咲(孝章):「・・・・んん・・・や、やめて・・ください・・・」
孝章(美咲):「あれぇ、また敬語使ってるし」
孝章(美咲)はそう言うと、ズボンのポケットに手を突っ込んで、なにやらごそごそしている。
美咲(孝章):「あっ!!」
美咲(孝章)が、ビックリしたような声をだすと、前の二人が振り向いた。
城川:「どうしたの、美咲ちゃん」
美咲(孝章):「んっ・・・・ううん・・・何でも・・ないの・・・」
声を震わせながら無理に笑顔を作る。
足を閉じて太ももの上で拳を作って、何かグッと我慢しているような仕草。
須藤:「気分でも悪いのか?」
美咲(孝章):「そ・・そんな事・・・ないの・・・・ぅぅん・・」
須藤:「そうか。ほら、あそこに美咲ちゃんのボールが転がってるよ」
カートが止まり、須藤が美咲(孝章)のボールを指さす。
美咲(孝章):「う、うん。ありがと・・・」
美咲(孝章)は、孝章(美咲)の目を見て何かを訴えようとした。
でも、孝章(美咲)はニコッと笑うだけで何も答えてはくれない。
美咲(孝章):「んっ・・・・・」
美咲(孝章)がゆっくりとカートから降りると、城川もカートから降りてクラブを選んだあと、少し前にある自分のボールのところまで歩いて行く。
美咲(孝章)も、同じようにクラブを選んだ後、自分のボールの所まで歩いていった。
美咲(孝章):「あっ・・・んんん・・・や、やめて・・くれ・・・」
美咲(孝章)は、他の3人に気付かれないよう、クラブを持っていない手でブラジャーごとポロシャツを前に引っ張った。
美咲(孝章):「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
ブラジャーの、ちょうど胸の突起が当る所がブルブルと振動している。
どうやらブラジャーの中に小型のバイブレーターが仕組まれていたようだ。
孝章(美咲)が、ズボンに隠し持っているスイッチで始動させていたのだ。
美咲(孝章):「こんなの付けてちゃ、まともにプレーできないよ・・・」
そう思っても、クラブは両手で握らなければならない。
必然的に、ブラジャーは胸を覆い隠してしまう。
美咲(孝章):「篠原さん・・・・なんて事するんだ・・」
ゴルフゴールの前に立ち、クラブを構えようとする。
美咲(孝章):「どこまで我慢できるか・・・・」
美咲(孝章)は、片手で引っ張っていたポロシャツとブラジャーをゆっくりと元に戻した。
ブラジャーが胸に当るに連れ、小さな振動が胸を揺さぶり始める。
美咲(孝章):「んんっ・・・うぅ・・・・・」
胸から伝わってくる気持ちよさを感じながら、両手でクラブを握る美咲(孝章)。
美咲(孝章):「はぁ・・んんん・・・・あ・・・・・あうっ・・・」
クラブを握る手に力が入る。
顔をやや上に上げながら、背中を反らせて両脇をギュッと締めつける。
膝をやや屈めた状態で内股になっている。
美咲(孝章):「ああ・・・・さ・・・・さっきより・・・振動が・・・・」
カートから小さく見える美咲(孝章)の仕草を見て、かなり楽しそうな顔をしている孝章(美咲)。
ズボンのポケットに手を突っ込み、リモコンのボリュームスイッチを強めにセットしている。
孝章(美咲):「うふ・・・あの仕草・・・・ああ・・・たまらないわ・・・・・。私って、なんて仕草をしてるの・・・気付かれちゃうわよ・・・」
美咲(孝章)が、快感を体中で感じている仕草を見ながら孝章(美咲)は「萌え」ていた。
内股でなかなかボールを打とうとしない、いや、打てない美咲(孝章)に大いにそそられている。
美咲(孝章):「はぁ・・・・あ・・・・うう・・・・んっ・・・・」
美咲(孝章)は、ブルブル震えるブラジャーに気を取られながらもようやく少し足を開き、弱弱しくスウィングを始めた。
美咲(孝章):「うっ・・・・・んん・・・・・・」
バックスウィングの頂点まで振り上げたあと、そのままクラブを振り下ろす。
ザッ・・・・・
クラブのヘッドが芝生をえぐり、ボールは土ごと前に飛んでいった。
ダフリながらも、とりあえず前に飛んだボール。
まだまだグリーンまでは距離があるが、とにかくフェアウェイはキープしているようだ。
美咲(孝章):「うう・・・・はぁ・・・はぁ・・・・んんっ・・・・・」
打ち終えた美咲(孝章)が、すかさず胸からポロシャツごとブラジャーを引っ張る。
美咲(孝章):「はぁ・・はぁ・・はぁ・・・・」
ブラジャーが胸から離れているにも関わらず、美咲(孝章)の胸は先ほどの振動がまだ残っているかのようにジンジンと気持ちよい感覚を脳に伝えていた。
美咲(孝章):「はぁ・・・・む・・・胸が・・・・」
美咲(孝章)は、引っ張っているポロシャツの襟元から、美咲の胸をふと見た。
胸の突起がプクッと膨れているのがよく分かる。
美咲(孝章):「し、篠原さんの・・・・胸だ・・・・・」
思わずその豊かな二つの生胸を見つめる。
ポロシャツの中から、もわんとした生温かい熱気と、かすかな石鹸の香りが立ちこめる。
美咲(孝章):「・・・・・」
トンッ!
いつの間にか握る力が緩んでいたようだ。
片手に持っていたクラブが、芝生の上に落ちた音で我に返る。
美咲(孝章):「はっ・・・・」
あたりをキョロキョロ見回すと、既に打ち終わっていた城川がカートに戻って、後ろに積んでいるケースにクラブを入れているところが見える。
美咲(孝章):「あ、まずい・・・」
いつの間にか、ブラジャーの振動が止まっている。
美咲(孝章)は急いでカートまで戻り、クラブをケースに入れて孝章(美咲)の横に座った。
孝章(美咲):「篠原さん、打つまでずいぶん時間がかかってましたね。」
美咲(孝章):「え、ええ・・・」
美咲(孝章)が、すこし赤い顔をしながら答える。
孝章(美咲):「ダフッてましたね」
美咲(孝章):「ええ、ちょっと失敗したみたい・・・」
孝章(美咲):「へぇ〜、篠原さんでもフェアウェイで失敗するんですね」
美咲(孝章):「目にごみが入っちゃって・・・」
孝章(美咲):「あ〜、なるほど。それで変な仕草してたんですねぇ」
美咲(孝章):「・・・・・・」
須藤:「早く行こうか。次の人が待ってるから」
城川:「ああ」
後ろの二人の会話を適当に聞き流しながらカートを走らせる。
少し移動したあと、カートを停める。
ここからは4人がお互いにボールを打ちながらカートで移動。
4人は数本のクラブを片手に、それぞれのボールをグリーンに向かって打ち上げる。
美咲(孝章):「ああっ・・・ま・・・また・・・・」
美咲(孝章)も他の3人と同様、先ほど打ち損じたボールを打とうと構えたのだが、またしても孝章(美咲)が、ブラジャーについているバイブレーターを振動させ始めた。
美咲(孝章)は、顔をしかめながら・・・・というか、眉を歪めて色っぽい顔をしながらボールを打つのだ。
コンッ!
今度はボールの頭を叩いてしまい、コロコロと転がって行く。
しかし、またしても運良くグリーン前で止まったのだ。
美咲(孝章):「はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・」
き・・・・きもち・・・いい・・・・
美咲(孝章)は、嫌がらせをされながらも、どこかこの快感を 楽しみはじめていた。
ボールはうまく飛ばせなくても、胸から伝わってくる気持ちよさが 美咲(孝章)の気持ちを沈めることは無かった。
美咲(孝章)は身体をふらつかせながらも、もう一度打ち直し、 なんとかグリーンに乗せる事が出来た。
既にグリーンに乗せていた3人と共に、パターを持ってグリーンに集まる。
須藤:「俺が一番遠いか・・・」
そう言いながら、ボールの後ろにしゃがんでラインを読む。
須藤:「ちょっと難しいか・・・」
ラインを読み終わった須藤がパターを握りなおして構える。
孝章(美咲):「篠原さん。今、声出しちゃ須藤さんに悪いですよ」
美咲(孝章):「えっ?」
小声で美咲(孝章)につぶやいた孝章(美咲)。
孝章(美咲)の右手はポケットの中でごそごそ動いている。
美咲(孝章):「ちょ、ちょっと待って・・・・今は・・・・・あうっ!」
ビクンと武者震いのように身体を震わせると、持っていたパターごと 両手でスカートの上を押える。
下半身の力が一気に抜けるような感覚がして足に力が入らない。
強制的に内股にならざるを得ないその感覚は、美咲(孝章)にとっては あまりに刺激的すぎた。
美咲(孝章):「はあっ・・・・ううう・・・んん・・・・う〜・・・」
須藤:「美咲ちゃん、ちょっと静かにしてくれないかな。」
構えていた須藤が美咲(孝章)の方を見ながら注意する。
美咲(孝章):「んんっ・・・ご、ごめんなさい・・・・ぅぅぅ・・・・」
声を殺して下半身からの快感に耐える美咲(孝章)。
美咲(孝章):「はぁっ・・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」
息をするのもままならないという感じだ。
今度はパンティに仕込まれたバイブレーターが酷(ひど)く股間を 刺激している。
孝章(美咲)は、その姿を見てとてもうれしそうだ。
よだれなんか垂らしながら、その喘いでいる姿、いや、 我慢している姿に見とれている。
孝章(美咲):「・・・・いいよ、すごくいいよ。そうやって必死に我慢している姿が何ともたまらない・・・」
いつの間にか、孝章(美咲)ズボンの前は、モッコリと膨れ上がっていた。
男として興奮しているのだ。
美咲(孝章):「はぁ・・・・んんん・・・・・と、止めて・・・・・」
目をうるわせながら訴えるように小声で話す美咲(孝章)。
その表情も何ともたまらない。今から襲いたいという欲望にかられる孝章(美咲)だったがみんながいるので諦める。
ポケットの中のリモコンを操作し、ごく微量の振動だけを送るようにセットする。
孝章(美咲):「このくらいなら大丈夫だよな、篠原さんっ」
美咲(孝章):「・・・・・・」
先ほどよりもかなりおとなしくなったパンティに、少しホッとする。
だが、それでもジンジンと伝わってくる微妙な振動が下半身を徐々に熱くするのだ。
お、女の身体ってこんなにすごいのか・・・
男のそれとはあまりに違う。
須藤があの長い距離を見事に沈めたところを見て「ナイスイン!」と声を掛け合う二人。美咲(孝章)もすごいと感じてはいたものの、今はこの身体を制御する事で頭がいっぱいだった。
出来るだけ身体のことは気にしないようにしよう・・・
ゴルフに集中するんだ・・・
そう決心しながらも、下半身の疼(うず)きは美咲(孝章)の集中力を乱し、結局3回目にやっと入れることが出来た。
1ラウンド目からこんな調子じゃ、100%最下位になってしまう。
美咲の身体だから別にいいと言えばいいのだが、金を払ってゴルフをしている孝章としては、多少はそれなりの成績(スコアー)を残したい。
でも、こんな事をされていては・・・
・・・その後、最後のホールになるまで孝章(美咲)の嫌がらせは続いた。
一緒に回っている須藤と城川も、美咲(孝章)の異変には気付いていたが、時折見せるそのセクシーな表情と、男心をくすぐる何とも言えない仕草を見ていると、なぜかそのまま見ていたいという欲望にかられてしまうのだ。
二人とも篠原美咲と橋田孝章が入れ替わっている事に気づいていないだけでも救われている・・・
美咲(孝章)はそう感じていた。
ふらふらしながら18ホール目のカップにボールを入れる美咲(孝章)。
これでやっと解放される・・・
下半身を震わせながらも、やっと終わったという思いから安堵の表情が現れる。
結局、須藤と城川は80台前半のスコアーまとめた。
孝章(美咲)は90台後半というスコアーで無難にまとめている。
自分の身体ではないのに、よくこんなスコアーを出せるものだ。
そして美咲(孝章)は、135というスコアー。
もちろん最下位。
だが、前回は149だった事を考えると、美咲の身体なのに14も縮めた事は奇跡といえよう。まあ、この1年で素振りを頑張った成果でもあるのか・・・
孝章(美咲):「最下位ですねぇ。今日は調子悪かったんですか」
美咲(孝章):「え、ええ。ちょっとね・・・」
全員のスコアーをまとめた成績表が貼り出される。
みんな、孝章(美咲)の成長振りに驚いているようだ。
孝章(美咲)よりもスコアーの悪い社員が何人もいるのだ。
社員:「どうしたんだよ。お前がこんな成績で上がるなんて、何か細工でもしたんじゃないか?」
社員:「まったく信じられんな。1年でこれほど成長するものなのか・・・」
須藤:「細工なんてしてませんよ。俺たちがちゃんと見ていたんだから。なあ、城川」
城川:「ああ。正々堂々とやってたさ。それよりも美咲ちゃんがなあ・・・」
美咲(孝章):「き、今日は調子が悪かったのよ。次はまた上位を狙うから・・」
孝章(美咲):「そうですね。僕よりも悪かったんだから、今度はがんばってくださいよ。篠原さん!」
美咲(孝章):「・・・・」
・・・その後、軽く打ち上げをしたあとに、みんな家路につく事にした。
それぞれ車に乗って帰ってゆく。
城川:「美咲ちゃん、ちょっとどこかに寄ってかないか?」
美咲(孝章):「ううん・・・今日は疲れたから・・・」
城川:「そっか。それならしょうがないな。また今度誘うよ」
美咲(孝章):「うん。ありがとう・・・」
城川:「じゃあな」
城川がゴルフ場を後にすると、残っているのは美咲(孝章)と孝章(美咲)の二人だけになった。
なぜか美咲だけは着替えずにそのまま。
白いポロシャツに赤いキュロットスカートで孝章(美咲)の前に立ち止まる。
孝章(美咲):「あれぇ?着替えないんですか?その様子じゃシャワーも浴びてないみたいですねえ」
クラブハウスの風呂に入り、着替えを済ませた孝章(美咲)がさっぱりした表情で話し掛ける。
美咲(孝章):「あなたがそのままでいろって言ったからじゃないの」
少し膨れた顔で言い返す。
孝章(美咲):「ああ、そうでしたっけ。はははは・・・いやあ、うまいですね。すっかり篠原美咲じゃないですか」
美咲(孝章):「も、もう・・・いいでしょ・・・・元通りにしゃべっても・・・」
孝章(美咲):「・・・・んふっ、いいわよ。ゴルフも終わったんだからね」
美咲(孝章):「ふぅ・・・篠原さん。もう元に戻りましょう。僕は疲れました」
孝章(美咲):「疲れた?ウソでしょ。プレーしている時は全然そんな表情しなかったじゃない」
美咲(孝章):「してたでしょ。もう身体がボロボロですよ」
孝章(美咲):「ボロボロじゃないでしょ。気持ちよくて仕方がないくせに・・・」
孝章(美咲)がまたリモコンのスイッチを入れると、美咲(孝章)の身体がビクンと震える。
美咲(孝章):「あっ・・ま、また・・・・」
孝章(美咲):「素直に気持ちがいいって言いなさいよ。分かってたのよ。途中から私の身体で快感を楽しんでいた事・・・」
美咲(孝章):「そ、そんな事・・・・ううん・・・・・」
孝章(美咲):「その身体の持ち主が言うんだから間違いないわよ。私が気持ちいいと思うようにセットしておいたんだから」
美咲(孝章):「んっ・・・・」
孝章(美咲):「んふ・・・いいわ・・・その表情・・・・どうしてそんなに切ない顔が出来るのかしら・・・私・・もうドキドキしちゃう・・・」
美咲(孝章):「し、篠原さん・・・あ・・・」
孝章(美咲):「大丈夫よ、心配しなくても。さあ、元の身体に戻るために駐車場に行きましょうか。ここじゃ、人に見られるから」
美咲(孝章):「・・・・・・」
今の美咲(孝章)には、孝章(美咲)に従う以外の選択はなかった。
ぎこちない歩き方で孝章(美咲)の後をついていくと、入れ替わった時と同じ場所に着く。
孝章(美咲):「誰もいないわね。」
美咲(孝章):「うっ・・・そ、そんな事より、早く元に戻してください・・・」
孝章(美咲):「どうしたの?その表情・・・あら、そう言えばスイッチを入れたままだったわね。ふふふ・・・」
いやらしい笑みを浮かべながら美咲(孝章)の表情を楽しむ孝章(美咲)。
美咲(孝章):「・・・と、止めてくださいよ。早く・・・」
孝章(美咲):「んふ・・・もうちょっとあとで・・・」
孝章(美咲)はうれしそうに美咲(孝章)の前にしゃがみ込んだ。
美咲(孝章):「んっ・・・・な、何するんですか?」
孝章(美咲):「篠原さんの身体、今どうなっているのかなって思ってね。」
下から見上げるように美咲(孝章)の顔を見ると、両膝の上のあたりを両手でスッと撫で始める。
美咲(孝章):「あ・・・み、美咲さん・・・何してるんですか・・・」
孝章(美咲):「だから・・・いいからおとなしくしてなさい。でないと元に戻らないわよ。」
美咲(孝章):「・・・・ちょ、ちょっと・・・ま・・・待ってくださいよ・・・・はぁ・・・」
孝章(美咲):「やわらか〜い・・・パンストが貼り付いてるわ・・・」
美咲(孝章)を立たせたまま、太ももを優しく撫でる。
キュロットスカートの下から侵入した両手がお尻をやさしく這い回る。
パンストの感触が何とも気持ちいいらしい。
美咲(孝章)は何度も何度もキュロットスカートの中で両手を這い回した。
美咲(孝章):「ふぅっ・・・・んううっ・・・・」
胸の下で両腕を組み、グットと力を入れて我慢する。
太ももをギュッと締めて、その手から逃れようと腰を動かす。
しかし、股間を刺激するバイブレーターと、優しく愛撫するように這い回る孝章(美咲)の手を完全に拒む事は出来なかった。
美咲(孝章):「はぁ・・はぁ・・・んん・・・み、美咲・・・さ・・ん・・・」
必死に抵抗する美咲(孝章)の表情を見て、余計に欲情する孝章(美咲)。
孝章(美咲)の手が、キュロットスカートの中でお尻から前のほうに移動する。
お腹の少し下の辺りを優しく撫でたあと、そのまま下に移動して・・・
美咲(孝章):「ああっ!・・・そ、そこは・・・はぁぁぁ・・・」
孝章(美咲):「ああ・・・・たまらない・・・・その顔・・・なんてセクシーなの・・・」
両手の親指でパンスト越しに股間を刺激する。
その指にバイブレーターの振動が伝わる。
美咲(孝章)としては、一番感じるところに押さえつけられているわけなのでもう何ともいえない気持ちよさが湧き出てくる。
美咲(孝章):「ああ・・・・あっ・・・・あっ・・・・あうっ・・・・はぁっ・・・」
孝章(美咲)が、親指で押し付けるたびに美咲(孝章)の口から切ない喘ぎ声が漏れている。
美咲(孝章)はその声を聞くたびに、激しく鼓動を打ち鳴らすのだ。
孝章(美咲):「い・・・いい・・・いいわ・・その声・・・んんんっ・・・ぞ・・ゾクゾクするっ」
美咲(孝章)の顔を見上げながら、その声と表情を堪能する。
組んでいる腕に力を入れ、けなげに我慢している美咲(孝章)。
足をガクガクと震わせ、今にも倒れそうな感じ。
美咲(孝章):「う・・・・うふっ・・・・あ・・・ああ・・・・だ・・・だめ・・・・だ・・・・」
足の力が入らなくなり、徐々に腰が下がってくる。
胸の下で組んでいた両手は、刺激を送りつづけている孝章(美咲)の手をキュロットスカートの上から掴んでいた。
それでも刺激しつづける孝章(美咲)。
孝章(美咲):「はぁ・・はぁ・・・そう・・・・そんなに気持ちがいいの・・・。ああ・・・・私・・・もう我慢できない」
あまりに可愛らしくセクシーに感じた孝章(美咲)は手を抜いたあと、キュロットスカートの前に付いているボタンを外してチャックを下まで降ろした。
孝章(美咲):「手を・・・後ろを向いて手をつきなさいっ」
美咲(孝章):「ああっ!」
孝章(美咲)が強引に四つん這いの体勢を取らせる。
後ろからパンティ、パンストごとキュロットスカートを太ももまで降ろしてしまう。
目の前には、しみ一つない美咲(孝章)の綺麗なお尻が現れる。
孝章(美咲):「はあっ・・はあっ・・はあっ・・」
孝章(美咲)が目をむいて穿いていたスボンとトランクスを膝まで下ろすと、左手で美咲(孝章)の腰を、右手は大きくいきり立っているムスコを手にした。
美咲(孝章):「はぁ・・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・」
何をされるのかはすぐに分かった。
四つん這いになりながら後ろを見ると、よく知っているものが近づいてくるのが見える。それが突き出したお尻に隠れると、何かが入口に当る感触がした。
美咲(孝章):「あ・・・・」
孝章(美咲):「その顔、もう最高よっ!」
美咲(孝章):「・・・う・・・うあああっ!」
身体の中に何かが入ってくる感覚。
生温かいものが、お腹の下にめり込んでくる。
それと同時に、身体を揺さぶる快感が全身を駆け巡った。
猫のように背筋を伸ばす美咲(孝章)。
美咲(孝章):「ふああっ・・・・あああ・・・」
孝章(美咲):「んんっ・・・あ・・・・いい・・・・暖かいわ・・・」
根元までムスコを挿入した孝章(美咲)は、その包み込む暖かさをじんわりと感じていた。両手を美咲(孝章)の腰にあてがい、しばらくそのままの体勢をとる。
美咲(孝章):「ああ・・し・・・篠原・・・さん・・・・」
苦しそうに・・・いや、その瞳は涙で潤っているが、決して嫌がっている表情ではない。
口を半開きにしたまま、孝章(美咲)の方を見ている。
孝章(美咲):「はぁぁ・・・どうしてそんな表情で私を見るの?どうして・・・」
孝章(美咲)の気持ちは、もう「イって」いた。
いきなり激しく腰を動かし始めた孝章(美咲)は、お尻がパンパンとぶつかる音を聞きながら、よだれを垂らして遠くを見つめている。
美咲(孝章):「うあっ!・・ああっ・・・あっ・・あっ・・・んくっ・・・はあうっ!」
急に腰を動かされ、対応しきれない美咲(孝章)。
強制的に身体を前後に揺さぶられ、湧き出る快感になす術がない。
孝章(美咲):「あっ・・・あはっ・・・あはっ・・・あはっ・・」
耳に入る美咲(孝章)の声が、孝章(美咲)の気持ちを更に高ぶらせる。
美咲(孝章):「あっ・・・な・・・す・・・すごっ・・・い・・・・・あ・・・ああ・・・」
初めて味わう女性の快感に、どうする事も出来ない美咲(孝章)。
身体の中を激しく出入りする元自分のムスコ・・・
自分に犯されているのだという錯覚に陥りながら、果てしなく湧き出てくる女の快感に理性を奪われてゆくのを感じていた。
美咲(孝章):「あ・・あんっ・・・あんっ・・・うあっ・・・あうっ・・あうっ・・・」
孝章(美咲):「ふんっ・・・はぁっ・・も・・もっと・・・声を・・出だすのよっ!・・・・」
少し怒鳴るような低い声で命令する孝章(美咲)。
孝章(美咲):「ううっ・・・女らしく・・はぁ・・はぁ・・・女らしく喘いで・・・は、早く・・」
美咲(孝章):「あ・・・あ・・・あんっ・・・・あはっ・・・・・ああん・・・・」
美咲(孝章)が、よりいっそう高い声で女性らしい喘ぎ声を漏らす。
孝章(美咲):「ああっ・・・そ・・そう・・・そうよ・・・いい・・はぁ・・はぁ・・・。いいわ・・・その声・・・あ・・・わ、私・・・・も・・もう・・・・」
少しぎこちない腰つきになったあと、更に激しく腰を動かす孝章(美咲)。
身体の奥深くまで突き上げてくるムスコは、女性としての喜びを、いや、その限界を確実に美咲(孝章)に告げていた。
もう踏ん張っていた両手に力が入らなくなり、お尻だけを上げて前のめりになる。
地面が前後に揺れるのを眺めながら自然に出る喘ぎ声すら止める事が出来ず、ただ終着駅がそこまで近づいてきている事を予感していた。
美咲(孝章):「んんっ!・・・ああっ・・・あああ・・はああう・・・ふああっ・・」
孝章(美咲):「あっ・・すごいっ・・・そんなに締め付けないで・・・あっ!」
美咲(孝章):「んあああっ!・・あっ!・・・・あっ!・・・・あっ!」
孝章(美咲):「はあああっ・・・ああっ・・・あああ・・・ああん・・・・・」
・・・腰の動きがゆっくりと力強いものになったあと、全てを出し尽くしたかのように力なく腰を静める孝章(美咲)。
その腰に合わせるように美咲(孝章)のお尻も沈む。
正座した孝章(美咲)のムスコが美咲(孝章)の中から外れると、 ドロッとした液が出てくる。
美咲(孝章):「んん・・・んんん・・・・」
猫のように丸まって、体中で快感を味わう美咲(孝章)。
孝章(美咲):「はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・んん・・・はぁ・・・」
息を切らせながら放心状態になり、天を仰ぐ孝章(美咲)。
しばらくして、美咲(孝章)の赤くなったお尻を見ながら話を始める。
孝章(美咲):「ふぅ・・・もう最高だったわ・・なんて素敵な喘ぎ声なの・・・。私、あの声だけでもう一回イッちゃいそう・・・」
美咲(孝章):「・・はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・・はぁ・・・・・」
孝章(美咲):「ねえ、服を着てシャワー浴びてきなさいよ」
美咲(孝章):「はぁ・・・・はぁ・・・・し、篠原さん・・・・」
孝章(美咲):「なに?」
美咲(孝章):「元に・・・・元の身体に戻してもらえるんですよね・・・」
孝章(美咲):「んふっ・・・そうね。先にシャワーを浴びてきたらね」
美咲(孝章):「・・・・わ、分かりました。」
美咲(孝章)はロッカーの場所を聞いた後、服を元通りに戻してからフラフラとした足取りでクラブハウスに入っていった。
孝章(美咲):「よかったわぁ・・・ああ、ちょっと考えただけなのに・・」
孝章(美咲)のムスコが、また大きく膨れ上がっている。
孝章(美咲):「私ももう一度シャワーを浴びればよかったな」
そう言うと、ヌルッとしたムスコをトランクスにしまいこみ、しわくちゃになったズボンを穿きなおした・・・・
・・・20分後、クラブハウスのロビー。
私服に美咲(孝章)と、スーツ姿の孝章(美咲)がソファーに座っている。
孝章(美咲):「ねえ、どうだった?私の身体」
美咲(孝章):「そ、そんな事より早く僕の身体に戻して下さいよ」
孝章(美咲):「私が先に聞いてるのよ。どうだったの?私の身体は」
美咲(孝章):「ど、どうだったって・・・どういう意味ですか・・・」
孝章(美咲):「んふっ・・・そうやってごまかす事自体が答えになってるわね」
美咲(孝章):「な・・・何の事ですか・・」
孝章(美咲):「よかったんでしょ。私の身体」
美咲(孝章):「・・・・」
孝章(美咲):「もっと女性の快感を味わいたいんでしょ」
美咲(孝章):「そ・・・そんな事・・・・」
孝章(美咲):「シャワー浴びながら何してたの?」
美咲(孝章):「な、何って・・・べ、別に・・ただ・・・シャワーを浴びただけですよ・・」
孝章(美咲):「私の胸、柔らかかったでしょ」
美咲(孝章):「・・・・」
孝章(美咲):「私のあそこ・・・まだ火照ってたでしょ・・・」
美咲(孝章):「・・・・」
孝章(美咲):「本当はまだ私の身体でいたいんじゃないの?」
美咲(孝章):「そ、そんな事ないです。自分の身体に戻りたいんです・・・」
孝章(美咲):「ふ〜ん、そう。そうなの。その身体でもっと快感を味わいたいと思わないの?」
美咲(孝章):「・・・お、思いませんよ。別に・・・」
孝章(美咲):「いいのよ。私はこのままでも。あなたがそれを望むなら・・・」
美咲(孝章):「望んでなんか・・・いませんよ・・・」
孝章(美咲):「いつでも元の身体に戻れるのに?」
美咲(孝章):「・・・・・い、いつでも・・・」
孝章(美咲):「そう、いつでもよ。あなたが戻りたいと思えばいつでも・・・・ね」
美咲(孝章):「・・・・本当・・・ですか・・」
孝章(美咲):「んふっ・・・ええ、本当よ。」
美咲(孝章):「・・・・・・」
孝章(美咲):「やっぱりね・・・」
美咲(孝章):「・・・・その・・・・」
孝章(美咲):「いいわ。しばらくその身体を貸してあげる。その代わり私の言う事は何でも聞くのよ。分かった?」
美咲(孝章):「・・・・・は、はい・・・」
孝章(美咲)はその返事を聞くとニヤ〜っとした、いやらしい笑いを見せた。
美咲(孝章)はその笑いが意味するところを知る由もなかった・・・・
・・・数日後。
今日もいつもどおりの業務をこなす社員達。
二人も普段どおりの生活を始めていた・・・
孝章:「篠原さん、この書類はどうすればいいんですか?」
美咲:「ああ、それなら田中君に渡しといてくれる」
孝章:「はい。分かりました。あ、それからちょっと相談があるんですが・・」
美咲:「何?」
孝章:「ちょっとここでは・・・」
美咲:「???・・・いいわ。向こうに行きましょ」
孝章:「はい」
二人は廊下の突き当りを曲がった、誰もいない小さな会議室に入った。
美咲:「どうしたの?」
孝章:「あの・・・今日は何色のパンティを穿いてきたんですか?」
美咲:「・・・・く・・・黒よ・・・」
孝章:「ちょっと見せてもらってもいいですか?」
美咲:「・・・・ええ・・・」
美咲が両手で赤いタイトスカートの裾をゆっくりと持ち上げると、
肌色のパンストに包まれた黒くてセクシーなパンティが現れる。
孝章:「うわぁ・・・いいですね。すごくセクシーだ・・・」
美咲:「も、もういいでしょ。」
孝章:「あれ・・・付けてますよね。」
美咲:「・・・・・」
孝章:「ねえ、付けてるんでしょ。」
美咲:「・・・・だって・・・・」
孝章:「・・・・約束ですもんね」
美咲:「・・・・分かってるわよ」
孝章:「じゃ、いいですか?」
美咲:「・・・・え、ええ・・・」
孝章:「へへ・・・それじゃあ失礼して・・・」
孝章がズボンのポケットから見覚えのあるリモコンを取り出す。
孝章:「じゃあ入れま〜す」
孝章がリモコンのスイッチを一つ押した。
美咲:「あっ!」
タイトスカートを持っていた手を離すと、そのまま股間にあてがう美咲。
孝章:「いい顔してますね。もうちょっと強くしますから。」
美咲:「えっ、あ、ちょっと・・はぁっ!・・・ああん・・・」
孝章:「うわあ・・・いい声だ・・・なんてセクシーなんだ・・・」
美咲:「あ・・・ああ・・・と・・・とめて・・・お願い・・・」
孝章:「こっちもいいでしょ。」
そう言いながらもう一つのボタンを押す。
美咲:「うわあっ・・・はぁぁぁ・・・・あうう・・・・」
片手で股間を、もう片方の手で胸を押える美咲。
美咲:「あ・・・ああ・・・あ・・・・はぁ・・・」
孝章:「ああ・・・いい・・・いいよぅ・・・・なんていい声なんだ・・・」
美咲:「お・・・お願いだから・・・・もうやめて・・・篠原・・・さん・・」
孝章:「僕は橋田孝章ですよ。篠原じゃあありません」
美咲:「はぁ・・はぁ・・はぁ・・・うう・・お願い・・・しますから・・」
孝章:「もう・・・折角いい声出してるのに。それなら少し緩めてあげるから、このまま戻るわよ。」
美咲:「こ、このままって・・・」
孝章:「いいわよねぇ・・みんなの前でそんな表情してくれるなんて・・。もうたまらないわ・・・」
美咲:「・・・・」
もっこりとした股間を押えながらニヤニヤ笑う孝章。
それを見た美咲は何も言う事が出来なかった・・・
・・・あれから一度も元の身体には戻っていない。
すでに孝章は、美咲のいいなりになるしかなかった。
女性の快感に目覚めてしまった孝章は、この快感を手放す事が出来なくなっていたのだ。
それをいい事に、美咲は孝章を奴隷のように扱っている。
そう・・・孝章は美咲にとって、性の奴隷なのだ・・・・
ゴルフ場の悲劇・・・・おわり
コメント
コメント一覧 (2)
美咲さんのような女性
(但し、20歳まで)
いつでも身体を交換します♪
懐かし過ぎてハイテンションのオイラです!w
私もいつでも交換しますよ(^^
私は25歳までならOKですw