その3の続きです。
これが本当の里村先輩なのだろうか?
幾朗は電車を降り、改札口を通った萌々香の後姿を追いながら思った。学校で見かける彼女は、自信に満ち溢れ、清らかなオーラを放っていた。きっと周りにいる友達や先生は、そんな萌々香が本来の姿だと思っているだろう。幾朗だってそう思っていたからこそ、彼女にときめき、告白したのだ。しかし、萌々香の本性はあまりにも異なっていた。この事実を知れば、皆はどう思うだろうか――。
「どうしたの? 歩くの、遅いじゃない」
「えっ……。い、いや」
「オチンチンが勃起してて歩きにくいのかな?」
萌々香は笑いながらスカートの前で右手を握り、肉棒をしごくような素振りを見せた。そんな言動が普段の彼女からは想像できず、彼の気持ちを萎えさせていった。
「あ、あの……」
「何?」
「やっぱり、大川先輩とも……。その……同じ様にしてるんですか」
「ふふふ。同じ様にってどういう事?」
「どういう事って……」
幾朗に言わせたいのか、彼女はわざと分からないフリをして質問を投げ返した。暫く口を開かずにいると、「大川君とは電車でセックスした事もあるよ。こうして二人で家に来て、私の部屋で互いの気が済むまでセックスするの。部活の無い時なんて、必ず私の家に来てるわよ。ラブホテル代わりかな」と、恥ずかしげも無く暴露した。
「想像しただけでアソコがジュンと濡れてきちゃうわ。あまり意識しすぎるとパンティが汚れちゃうものね」
「そ、そうなんですか……」
「何、落ち込んでるのよ。私の部屋に男子を入れるのは、篠坂君で二人目なんだから。もっと喜んで欲しいな。ああ、大丈夫。いつも部屋は綺麗にしているから、大川君の精液塗れのティッシュとかコンドームは落ちていないよ。イカ臭い匂いもしないし」
徐々に歩みが遅くなる彼の手を掴んだ萌々香は、元気良く大股で歩きながら通りの向こうに見えた一軒家を指差した。
「あれが私の家よ。ほら、早く歩いてよ」
「でも、僕はもう……」
「何言ってるのよ。ここまで来て帰るなんて言わせないから。私の体を使って、篠坂君の心の底にある、本来の欲望を引きずり出してあげるわ」
そう言いながら強引に家へ案内した萌々香は、玄関に入ると「ただいま」と声を掛けた。すぐに愛犬が廊下を走って来たが、微笑みかけた萌々香を見て「ウ〜ッ」と警戒している。
「どうしたのポチ? 大丈夫よ、彼は悪い人じゃないから」
なだめようしたが、愛犬は萌々香に対して警戒心をむき出しにしているようだ。手を差し伸べると、大きな声で吠え始めた。
「おかえり萌々香。何事?」
「ああ、お母さん。ポチが……」
「ポチ、向こうに行ってなさい。あら、その人は?」
愛犬をキッチンへと走らせた母親が、萌々香の後ろに立っている幾朗を見て、少し怪訝な表情を浮かべた。
「彼は篠坂君。同じ学校の生徒なの」
「そ、そう」
「は、始めまして。篠坂と言います」
萌々香に似て、美人の母親だった。見た目は三十代半ばくらいであるが、実年齢はもう少し上であろう。彼女と同じ青い髪だが、セミロングに軽いカールが掛かっている。白いブラウスにグレーのスカート、そして肌と同じ色のストッキングは、学校で見る普段の萌々香と同じく、清楚な雰囲気を漂わせていた。
「萌々香が男の子を連れてくるなんて始めてね」
「そうだったかな」
「いつも話をしていた大川君では無いのね」
「うん、そうだよ。今日は彼に数学を教えてあげようと思って」
「この家で?」
「そうよ」
「どういう関係なの?」
「う〜ん、家庭教師と生徒って感じかな」
「そ、そうじゃなくて。お友達……なのかしら」
「彼氏に見える? さすがに年下は遠慮するわ。大川君もいるしね。今日は私の部屋でみっちり教えてあげるの」
「萌々香の部屋に二人きりでいるって事? 別に部屋で勉強する必要は無いんじゃないの。図書館とかあるじゃない……」
母親は遠回りに招き入れる事を拒否しているようだった。彼に対して、全く視線を合わせない事からも容易に想像できる。
「大丈夫よ。お母さんが考えているような事にはならないから」
「お、お母さんは別に何も……。でも、六時から塾があるのよ。人に教えている場合じゃ……」
「だから短時間で集中的に教えるの。その方が効率がいいでしょ! 真剣に教えるから、部屋には入って来ないでね」
「そ、そんな。でも……」
初めて幾朗と視線を合わせたが、すぐに逸らした。余程、家に上がって欲しくない様だ。そんな母親の気持ちをよそに、彼女は「ほら、篠坂君。早く上がって」と催促し、目の前にある階段に足を掛けた。
「あ……はい」
「ねえ、時間が無いんだから早くしてよ」
「すいません。お、お邪魔します」
「ちょ、ちょっと萌々香っ。先に上がったら……」
階段の途中まで上がった彼女は一旦足を止め、母親と幾朗を見下ろした。すでに幾朗も階段を上っている途中で彼女を見上げている。彼女を見上げた二人には、丈の短いスカートから白い生地に青いストライプの入ったパンティが惜しげもなく披露されていた。
「ふふふ。別にパンティくらい見られたって大丈夫よ。ねえ篠坂君。こんな事で興奮しないよね!」
スカートの裾を持ち、お尻の部分を悪戯っぽく捲り上げた彼女を見て、幾朗は慌てて俯いた。
「な、何してるのっ! 早く隠しなさいっ」
「いいじゃない。見られて減るようなものじゃないんだから。お母さんもケチよね」
「なっ……」
母親は普段の娘とは異なる言動に、言葉を失った。その隙に「篠坂君、早く来てよ」と手招きした彼女が軽快に駆け上がり、自分の部屋へと歩いてゆく。彼も母親の顔を見ることが出来ず、「し、失礼します」と言葉を残して階段を駆け上った――。
「どう? 私の部屋は」
開いていた扉から覗き込むと、萌々香がベッドに腰掛けていた。
「扉を閉めて。ああ、鍵も掛けてね。お母さんが入ってくると面倒だから」
「で、でも。お母さん、心配してますし」
「いいから早く」
「……は、はい」
彼女に押し切られ、扉の鍵を閉めた幾朗は部屋を見渡した。ピンクのクロスに、勉強机とベッド。そしてハンガー掛けが置いてあるシンプルな部屋だ。机上も整理されていて、見たところ埃も無い事から、綺麗好きであると想像出来る。しかし、蟹股に足を開き、ラフな体勢でこちらを見ている彼女がこの部屋を整理しているとは思えなかった。この家に入ってから違和感だらけだ。
「お母さん、大丈夫ですか? やっぱり家を出た方が……」
「全然大丈夫よ。気にしないで」
「でも、話が合わないです」
「どういう事?」
「だって、里村先輩は大川先輩を家に連れてくるって言ってましたけど、お母さんは男の子を連れて来るなんて始めてだって言ってました。あれってどういう事なんですか?」
「そんな事、いちいち気にしなくていいわよ」
「それに、ポチ……でしたっけ。犬だって執拗に吠えてたし」
「おかしいよね、ポチ。私の事を忘れちゃったのかな。姿も匂いも私なのにねぇ。ま、そんな事はどうだっていいわ。今はお母さんや犬なんて関係ないし」
萌々香は質問をはぐらかすと、ベッドから立ち上がり幾朗の前に立ってウィンクした。

「さ、里村先輩」
「さて。先に質問させてあげる。私の何が知りたいの?」
「えっ。それは……改めて聞かれると、何を質問して良いのか……」
「スリーサイズ? それともオナニーの回数かな。初体験について教えて欲しいの?」
「そ、そういう内容じゃなくて」
「じゃあどういう内容?」
高圧的な彼女が、自分よりも大きく見えた。何に関しても彼女の方が上回っている様な気がする。こんな風に問い詰められると、上手く質問をする事が出来なかった。
「はい、三分経ったから質問タイムは終了ね。椅子をベッドの前に持ってきて。ティッシュは机の上にあるでしょ」
「えっ、えっ……」
「ベッドの上でオナニーしてあげるから、篠坂君も椅子に座ってオナニーしてよ。向かい合って、互いのオナニーを見ながらオナるなんて、すごく興奮するよね!」
「じょ、冗談でしょ。冗談で言っているんですよね」
「冗談なんかじゃないよ。時間が無いんだから早くズボンを脱いで座ってよ」
ベッドの上にしゃがみ込んだ彼女は、大きく足を開いてパンティを曝け出した。その萌々香のいやらしい姿に興奮せざるを得ない。しかし、まさか彼女が本気で言っていたなんて――。

「ほら、早くしなくちゃ萌々香の時間が無くなっちゃうぞ。篠坂幾朗クン!」
ここまで来れば従うしかないのだろう。恥ずかしくて赤面が止まらない彼は、彼女に背中を向けながらズボンとトランクスを脱ぐと、勃起した肉棒を隠しながら椅子に座った。
幾朗は電車を降り、改札口を通った萌々香の後姿を追いながら思った。学校で見かける彼女は、自信に満ち溢れ、清らかなオーラを放っていた。きっと周りにいる友達や先生は、そんな萌々香が本来の姿だと思っているだろう。幾朗だってそう思っていたからこそ、彼女にときめき、告白したのだ。しかし、萌々香の本性はあまりにも異なっていた。この事実を知れば、皆はどう思うだろうか――。
「どうしたの? 歩くの、遅いじゃない」
「えっ……。い、いや」
「オチンチンが勃起してて歩きにくいのかな?」
萌々香は笑いながらスカートの前で右手を握り、肉棒をしごくような素振りを見せた。そんな言動が普段の彼女からは想像できず、彼の気持ちを萎えさせていった。
「あ、あの……」
「何?」
「やっぱり、大川先輩とも……。その……同じ様にしてるんですか」
「ふふふ。同じ様にってどういう事?」
「どういう事って……」
幾朗に言わせたいのか、彼女はわざと分からないフリをして質問を投げ返した。暫く口を開かずにいると、「大川君とは電車でセックスした事もあるよ。こうして二人で家に来て、私の部屋で互いの気が済むまでセックスするの。部活の無い時なんて、必ず私の家に来てるわよ。ラブホテル代わりかな」と、恥ずかしげも無く暴露した。
「想像しただけでアソコがジュンと濡れてきちゃうわ。あまり意識しすぎるとパンティが汚れちゃうものね」
「そ、そうなんですか……」
「何、落ち込んでるのよ。私の部屋に男子を入れるのは、篠坂君で二人目なんだから。もっと喜んで欲しいな。ああ、大丈夫。いつも部屋は綺麗にしているから、大川君の精液塗れのティッシュとかコンドームは落ちていないよ。イカ臭い匂いもしないし」
徐々に歩みが遅くなる彼の手を掴んだ萌々香は、元気良く大股で歩きながら通りの向こうに見えた一軒家を指差した。
「あれが私の家よ。ほら、早く歩いてよ」
「でも、僕はもう……」
「何言ってるのよ。ここまで来て帰るなんて言わせないから。私の体を使って、篠坂君の心の底にある、本来の欲望を引きずり出してあげるわ」
そう言いながら強引に家へ案内した萌々香は、玄関に入ると「ただいま」と声を掛けた。すぐに愛犬が廊下を走って来たが、微笑みかけた萌々香を見て「ウ〜ッ」と警戒している。
「どうしたのポチ? 大丈夫よ、彼は悪い人じゃないから」
なだめようしたが、愛犬は萌々香に対して警戒心をむき出しにしているようだ。手を差し伸べると、大きな声で吠え始めた。
「おかえり萌々香。何事?」
「ああ、お母さん。ポチが……」
「ポチ、向こうに行ってなさい。あら、その人は?」
愛犬をキッチンへと走らせた母親が、萌々香の後ろに立っている幾朗を見て、少し怪訝な表情を浮かべた。
「彼は篠坂君。同じ学校の生徒なの」
「そ、そう」
「は、始めまして。篠坂と言います」
萌々香に似て、美人の母親だった。見た目は三十代半ばくらいであるが、実年齢はもう少し上であろう。彼女と同じ青い髪だが、セミロングに軽いカールが掛かっている。白いブラウスにグレーのスカート、そして肌と同じ色のストッキングは、学校で見る普段の萌々香と同じく、清楚な雰囲気を漂わせていた。
「萌々香が男の子を連れてくるなんて始めてね」
「そうだったかな」
「いつも話をしていた大川君では無いのね」
「うん、そうだよ。今日は彼に数学を教えてあげようと思って」
「この家で?」
「そうよ」
「どういう関係なの?」
「う〜ん、家庭教師と生徒って感じかな」
「そ、そうじゃなくて。お友達……なのかしら」
「彼氏に見える? さすがに年下は遠慮するわ。大川君もいるしね。今日は私の部屋でみっちり教えてあげるの」
「萌々香の部屋に二人きりでいるって事? 別に部屋で勉強する必要は無いんじゃないの。図書館とかあるじゃない……」
母親は遠回りに招き入れる事を拒否しているようだった。彼に対して、全く視線を合わせない事からも容易に想像できる。
「大丈夫よ。お母さんが考えているような事にはならないから」
「お、お母さんは別に何も……。でも、六時から塾があるのよ。人に教えている場合じゃ……」
「だから短時間で集中的に教えるの。その方が効率がいいでしょ! 真剣に教えるから、部屋には入って来ないでね」
「そ、そんな。でも……」
初めて幾朗と視線を合わせたが、すぐに逸らした。余程、家に上がって欲しくない様だ。そんな母親の気持ちをよそに、彼女は「ほら、篠坂君。早く上がって」と催促し、目の前にある階段に足を掛けた。
「あ……はい」
「ねえ、時間が無いんだから早くしてよ」
「すいません。お、お邪魔します」
「ちょ、ちょっと萌々香っ。先に上がったら……」
階段の途中まで上がった彼女は一旦足を止め、母親と幾朗を見下ろした。すでに幾朗も階段を上っている途中で彼女を見上げている。彼女を見上げた二人には、丈の短いスカートから白い生地に青いストライプの入ったパンティが惜しげもなく披露されていた。
「ふふふ。別にパンティくらい見られたって大丈夫よ。ねえ篠坂君。こんな事で興奮しないよね!」
スカートの裾を持ち、お尻の部分を悪戯っぽく捲り上げた彼女を見て、幾朗は慌てて俯いた。
「な、何してるのっ! 早く隠しなさいっ」
「いいじゃない。見られて減るようなものじゃないんだから。お母さんもケチよね」
「なっ……」
母親は普段の娘とは異なる言動に、言葉を失った。その隙に「篠坂君、早く来てよ」と手招きした彼女が軽快に駆け上がり、自分の部屋へと歩いてゆく。彼も母親の顔を見ることが出来ず、「し、失礼します」と言葉を残して階段を駆け上った――。
「どう? 私の部屋は」
開いていた扉から覗き込むと、萌々香がベッドに腰掛けていた。
「扉を閉めて。ああ、鍵も掛けてね。お母さんが入ってくると面倒だから」
「で、でも。お母さん、心配してますし」
「いいから早く」
「……は、はい」
彼女に押し切られ、扉の鍵を閉めた幾朗は部屋を見渡した。ピンクのクロスに、勉強机とベッド。そしてハンガー掛けが置いてあるシンプルな部屋だ。机上も整理されていて、見たところ埃も無い事から、綺麗好きであると想像出来る。しかし、蟹股に足を開き、ラフな体勢でこちらを見ている彼女がこの部屋を整理しているとは思えなかった。この家に入ってから違和感だらけだ。
「お母さん、大丈夫ですか? やっぱり家を出た方が……」
「全然大丈夫よ。気にしないで」
「でも、話が合わないです」
「どういう事?」
「だって、里村先輩は大川先輩を家に連れてくるって言ってましたけど、お母さんは男の子を連れて来るなんて始めてだって言ってました。あれってどういう事なんですか?」
「そんな事、いちいち気にしなくていいわよ」
「それに、ポチ……でしたっけ。犬だって執拗に吠えてたし」
「おかしいよね、ポチ。私の事を忘れちゃったのかな。姿も匂いも私なのにねぇ。ま、そんな事はどうだっていいわ。今はお母さんや犬なんて関係ないし」
萌々香は質問をはぐらかすと、ベッドから立ち上がり幾朗の前に立ってウィンクした。

「さ、里村先輩」
「さて。先に質問させてあげる。私の何が知りたいの?」
「えっ。それは……改めて聞かれると、何を質問して良いのか……」
「スリーサイズ? それともオナニーの回数かな。初体験について教えて欲しいの?」
「そ、そういう内容じゃなくて」
「じゃあどういう内容?」
高圧的な彼女が、自分よりも大きく見えた。何に関しても彼女の方が上回っている様な気がする。こんな風に問い詰められると、上手く質問をする事が出来なかった。
「はい、三分経ったから質問タイムは終了ね。椅子をベッドの前に持ってきて。ティッシュは机の上にあるでしょ」
「えっ、えっ……」
「ベッドの上でオナニーしてあげるから、篠坂君も椅子に座ってオナニーしてよ。向かい合って、互いのオナニーを見ながらオナるなんて、すごく興奮するよね!」
「じょ、冗談でしょ。冗談で言っているんですよね」
「冗談なんかじゃないよ。時間が無いんだから早くズボンを脱いで座ってよ」
ベッドの上にしゃがみ込んだ彼女は、大きく足を開いてパンティを曝け出した。その萌々香のいやらしい姿に興奮せざるを得ない。しかし、まさか彼女が本気で言っていたなんて――。

「ほら、早くしなくちゃ萌々香の時間が無くなっちゃうぞ。篠坂幾朗クン!」
ここまで来れば従うしかないのだろう。恥ずかしくて赤面が止まらない彼は、彼女に背中を向けながらズボンとトランクスを脱ぐと、勃起した肉棒を隠しながら椅子に座った。
コメント
コメント一覧 (4)
コメントありがとうございます。
お母さんも考えていたのですが、ちょっと分からない状況でございます。
上手く憑依できたらいいのですが(^^
コメントありがとうございます!
どこまで成りすますのか、私自身も分かりません(^^
もしかしたら、最後まで成りすまして彼の理想を変えてしまうのかも。
まだ全く執筆できていませんが、少しずつ頑張りまっす!