エッチな事に興味津々の小学生の男子、稔君が姉の瀬里奈や、彼女の友達である範子を巻き込んでエッチな事をするお話です。


「ただいま、姉ちゃん」
「あっ! 稔っ。遅かったじゃないのっ!」
「ごめんね瀬里奈。私が引き止めちゃったの」

 小さな稔の体で駆け寄り、殴りかかりそうな勢いで捲くし立てる瀬里奈に戦いた瀬里奈(稔)をかばう様に、二人の間に割り込んだ。

「範子っ」
「私が悪いの」
「範子は悪くないよ。稔が全部悪いっ!」
「ごめん姉ちゃん。ほんとにごめんよっ」
「何とかならないのっ。こんな体で明日までいるなんて耐えられないっ! 早くアタシの体、返してっ」

 半泣きの稔(瀬里奈)を範子の後ろから眺めていた瀬里奈(稔)は、「だ、だから明日になれば戻れるから我慢してよ」と小さく呟いた。

「明日になればって、パパとママに何て話すのよっ。二人とも卒倒するじゃない」
「そっとうって何?」
「稔君、気を失う事よ。お父さんもお母さんもびっくりするでしょうから」

 範子が優しく教えると、「そういうことか。父さんも母さんも、確かにびっくりするだろうなぁ」と頷いた。

「何、暢気に頷いてるのよ。アタシが稔の真似をして電話するから、ラムネをくれる友達の電話番号を教えてっ」
「だから姉ちゃん、電話を掛けたって無駄だよ。明日にならないと手に入らないって言ってるじゃない」
「もうっ、何とかしなさいよ」

 二人のやり取りを聞いていた範子は、「ね、ねえ。やっぱりご両親には秘密にしておいた方がいいんじゃない。お互いのフリをして」と問いかけた。

「お互いのフリって、部屋に居る時はいいけど夕食は家族揃って食べるんだよ。ずっと騙し続ける自信なんて無いし、お風呂だって……稔に裸を見られるなんて気持ち悪いよ」
「僕だって姉ちゃんに体を見られるの、嫌だよ。でも仕方ないじゃないか。どうしようも無いんだからさ」

 どうでも良い事だったが、稔も瀬里奈と同じように裸を見られることに反発するフリをした。

「どうしようもない事をどうにかしないさいよっ」
「そんなの無茶苦茶だよ」
「無茶苦茶でもいいから戻してっ! 今すぐに戻して〜っ」

 拳を握り締めながら地団駄を踏む姿が妙に可愛らしく思えた範子がクスッと笑った。

「もうっ。範子までっ」
「瀬里奈、そうやってると稔君にしか見えないよ」
「なっ……」
「子供っぽくてすごく可愛いし」
「ちょ、ちょっと何言ってるのよ範子。アタシはそんな風に思われたくてしているんじゃないよっ」
「ごめんね。でも、きっと大丈夫だと思うよ。お互いにフォローしあえば。稔君だってご両親をびっくりさせたり、困らせたりするのは嫌でしょ?」
「うん。別にそんなつもりはないし」
「どうしようもないなら、二人で協力しあうしか無いよね」

 その言葉に、稔(瀬里奈)は腕を組んでふて腐れた。

「私、そろそろ帰るね。じゃあ二人とも、ご両親にばれないように頑張ってね」
「うん。分かったよ範子さん」
「あ〜あ。どうしてこうなっちゃうの? アタシってほんとに不幸だぁ」

 こうして範子が帰り、体が入れ替わっている二人が取り残された。

「姉ちゃん、これからどうする?」
「どうするって、どうしようもないじゃない」
「それじゃあ、僕は姉ちゃんの部屋に入って、姉ちゃんは僕の部屋に入るって事で」
「あっ! ちょ、ちょっと待って。勝手に人の部屋に入らないで」
「だって、今は僕が姉ちゃんなんだから」
「分かってるわよ、そんな事……。アタシの物を好き勝手に使われちゃ困るから、整理してくる」
「へへ。さては見せられないものがあるんだ」
「五月蝿いわね。大人しく自分の部屋で待ってなさい」
「は〜い」

 観念したのか、瀬里奈は溜息をつくと自分の部屋に入り、小さな体で見られたくないものを整理し始めた。同じく稔も自分の部屋に戻ると、「う〜ん」と背伸びをして勉強机の引き出しを開いた。

「姉ちゃん、僕の部屋に入らなかったのかな。ここに入れたままだったのに」

 稔は瀬里奈の手で小瓶を取り出すと、目の前で振って笑顔を見せた。その小瓶には、まだラムネが二粒入っていたのだ。

「えっと。とりあえずこれは僕が持っておくとして……」

 範子と交換したスカートのポケットに小瓶を入れたあと、わざとエッチな本をベッドの上に数冊置いた稔は、瀬里奈が部屋から出てくるまでリビングで待つことにした。