エッチな事に興味津々の小学生の男子、稔君が姉の瀬里奈や、彼女の友達である範子を巻き込んでエッチな事をするお話です。


 その後、しばらくして落ち着いた範子は、ベッドの上で瀬里奈の体を操る稔と抱き合い、互いの体温を感じていた。

「稔君」
「何?」
「もう、瀬里奈の真似をしてあんな事を言わないでね」
「分かったよ。ちょっと言い過ぎたって思ってたから」
「私、稔君だと分かっていても、瀬里奈の目で見つめられて、その声で嫌いって言われたらすごく悲しいの」
「そうだよね。でもその分、姉ちゃんに成りすまして頑張ったでしょ!」
「ん……」
「女の人のアソコを舐めるなんて、僕には絶対考えられない事だったから」
「ごめんね、汚いのに……その……な、舐めてもらって」
「ううん。何だか興奮しちゃって、そんなに汚いと思わなかったんだ」
「そう……。それにしても、稔君って本当に瀬里奈の真似が上手よ」
「へへへ。だって生まれたときからずっと一緒だから」

 稔は、瀬里奈がいつもしているように眼鏡を指で上げて見せた。

「私、瀬里奈とエッチな事しちゃったんだよね」
「まあ、中身は僕だけど」
「稔君でも構わない。こうして瀬里奈と抱き合えるなら」

 稔が瀬里奈の腕を使って範子を力強く抱きしめると、彼女は「あんっ」と嬉しそうに吐息を漏らした。

「姉ちゃんなら絶対にこんな事しないもんね」
「うん。ねえ稔君、まだ瀬里奈のままでいてくれる?」
「別にいいよ。でも、あまり遅く帰ったら姉ちゃんに殺されるかも」
「そうだね。瀬里奈、すごく怒ってるよね」
「案外、僕の体で楽しんでいるかもしれないけど」
「え? 稔君の体で?」
「うん」
「どういうこと?」
「姉ちゃんも男の体って初めてでしょ。だから興味があるんじゃないかなって。僕のチンポに。まだ小学生だけど、ちゃんとできるから」
「そ、そうなんだ」

 範子は少し顔を赤らめ、視線を逸らせた。

「でも、ほんとに姉ちゃんは何をしているのかなぁ」
「もしかしたら、稔君に成りすまして悪戯しているかも知れないね」
「悪戯って?」
「稔君を困らせてやろうと、悪い事をしてたりして」
「それは困るよ。父さんや母さんに怒られるような事をしてもらっちゃ……」
「どうする? もう帰る?」
「ねえ範子さん」
「何?」
「僕、もっと姉ちゃんの真似をするから、範子さんから姉ちゃんに悪い事をしないように言ってよ」
「私から?」
「うん。だめ?」
「……それはいいけど。瀬里奈はどういうか分からないよ」
「それでもいいから」
「そう、分かったわ」
「良かったぁ。へへ、ありがとね、範子。やっぱりアタシ、範子が大好きっ」
「あっ! ちょ……んんっ」

 ベッドから起き上がり、携帯電話を取ろうとした範子の後ろから抱きついた瀬里奈が、両手で胸を掴んだ。

「も、もうっ」
「アタシにこんな風にされるのは嫌?」
「……嫌じゃないけど。電話出来ないでしょ」
「ごめん、大人しくしてるよ」

 相変わらず姉の真似が上手い稔は、ベッドの淵に座って電話を掛ける範子の後ろに座り、彼女の背中に密着した。瀬里奈の胸が範子の髪を挟んで背中に押し付けられている。その胸の感触を感じながら、範子は瀬里奈の携帯に電話を掛けた。
 しばらくすると、いきなり「範子? 範子なの?」と稔の声がした。

「稔君……じゃなくて、瀬里奈?」
「そうっ。稔はそこにいるの?」
「いるわよ。今は私の家なの」
「稔に代わって」
「うん。でもその前にね、ちょっとだけお願いが……あるの」

 彼女は背後にいる瀬里奈の顔を見ると、頭を左右に振った。

「何? お願いって」
「うん……そ、その……あのね」

 微妙に声が震えている。範子は目を瞑り、空いている手で瀬里奈の手を掴んだ。しかし、電話をしている状態では思うように制止できない。

「ばれないようにね。範子」

 携帯電話を掛けていない方の耳に小さく囁いた瀬里奈が、範子の胸と股間を弄っているのだ。

「どうしたの?」
「あ、うん。稔君の事……だけど」
「稔がどうかしたの。もしかして、範子に変な事しているんじゃないでしょうね」
「ううん。そんな事ないよ。稔君、瀬里奈の体になってるけど、大人しくしてる……」

 その言葉とは裏腹に、稔は瀬里奈の手で範子のクリトリスを弄り、乳首をコリコリと摘んでいた。

「愛してるよ。範子」
「…………」

 また稔が瀬里奈の甘い声を使って囁くと、範子の頭は真っ白になった。

「範子? ねえ範子っ!」
「……あっ。ご、ごめん瀬里奈」
「一体どうしたの? やっぱり稔が悪ふざけしているんじゃない?」
「大丈夫、そんな事ないから。それよりも、瀬里奈は何をしていたの?」
「えっ。アタシ?」
「うん。稔君の体じゃ、身動き取れないと思って」
「そうなのよ。こんな体じゃ外にも出られないじゃない。母さんが帰ってきたら何て言おうか考えてるの」
「あ、あのね。その事だけど、稔君の体でご両親を怒らせるような事はしないで欲しいの」
「……何それ」
「稔君、心配してるみたい。瀬里奈が稔君の体で悪い事をするんじゃないかって」
「そう思うなら、早く帰って来いって言ってよ。じゃないと、ほんとに悪い事するからって」
「あ……うん。そうだ……ね」

 範子は息を殺しながら、震える体で必死に平静を装った。

「範子は稔と何してるの?」
「えっ。私? 私は部屋で話をしているだけよ」
「話って? アイツの事だから、アタシの事をしゃべってるんでしょ」
「そんな事ないよ。雑談しているだけだから」
「ねえ範子。稔なんてかばわなくてもいいよ。稔は範子にも迷惑掛けているんだからねっ。怒らなきゃ気がすまないよ。ううん、怒ったくらいじゃ全然治まらない」
「そんな風に言わないで。私はもう何とも思っていないし、稔君だって反省しているから」
「だったら尚更、稔に代わってよ。本当に反省しているか確かめるから」
「……分かったわ。それじゃ、稔君に……代わる……ね」

 そう言って、携帯電話を耳元から話した瀬里奈は、咄嗟に空いている手で口を塞いだ。

「んっ、んっ、んん。ぁっ、ぁっ、ぁっ……んぁぁ〜っ」

 顎をあげ、目を瞑りながら体をビクビクと震わせた彼女は、オーガズムを迎えてしまったのだ。途中から両手でクリトリスを激しく刺激されていたにも拘らず、よく平静を装えたものだ。

「すごいね範子。こんなに感じているのに、ちゃんと電話出来るなんて」

 ぐったりと凭れかかったてきた範子をベッドに寝かせた稔は、携帯電話を受け取ると申し訳無さそうな声で話を始めた。

「あ、あの。姉ちゃん」
「稔っ! アンタって奴は……」
「ごめんなさい。悪かったよ。範子さんにも、早く姉ちゃんに体を返すように言われたんだ」
「誤って済むなら警察は要らないでしょ。兎に角、早く帰って来てっ」
「あ……その事だけど、もうちょっと範子さんの家にいてもいい?」
「だめ。早く帰って来なさいっ」
「姉ちゃん、お願いだよ」
「だめだって言ってるでしょ。今すぐ帰ってこいっ!」

 困っている姿を見た範子が横からそっと携帯を取ると、「瀬里奈、私だけどちょっといい?」と話しかけた。

「範子からも言ってよ」
「うん、実はね。やっぱり私も、もう少し稔君と話がしたいの」
「はぁ? それってどういう意味?」
「稔君の話って面白いんだよ。小学校の出来事を色々と話してくれるの。だからもう少し聞きたいと思って」
「それならアタシの家に戻って来てから話をすればいいんじゃない?」
「そうなんだけど、お母さんがもうすぐケーキを買って来てくれるの。それを食べ終えてからじゃだめかな?」
「おばさんが? おばさん、アタシ達が入れ替わっている事を知ってるの?」
「ううん。稔君が瀬里奈の真似をして喋っていたからばれてないよ。その方がいいでしょ」
「アタシ達が入れ替わった事を他人に知られたくないもんね」
「うん」
「……じゃあ、ケーキをご馳走になってからすぐに帰る様に言って」
「分かった。私が責任を持って連れて行くから」
「ごめんね瀬里奈。また迷惑掛けるけど」
「ううん。じゃあね」
「うん」

 範子は電話を切ると、「はぁ」と溜息をついた。

「範子さんも嘘が上手だね」
「瀬里奈に対して罪悪感が一杯になっちゃった」
「でも、これでしばらく……アタシを一緒に居られるね」
「……そうね。瀬里奈に悪いけど、もう少しだけ……」

 こうして二人はベッドの上でしばらくの間、じゃれ合っていた。