中学生の女の子が、いつの間にか体を開発されちゃうお話です。
「ママ、おやすみ」
「今日は珍しく早いのね」
「うん、ちょっと疲れたから。勉強は明日頑張るよ」
「そう、おやすみ」
「うん」

 日が落ち始めた頃に帰宅した洵子は食事と入浴を済ませた後、いつもより早く就寝する準備を始めた。自分でもドキドキしているのが分かる。母親を騙しているようで少し後ろめたさを感じたが、友人の言葉を思い出しながら部屋に入るとカーテンを閉め、一呼吸した。

「……どうしよう」

 やると決心したが、いざその状況に立つと躊躇する。頭の中で香理亜の言葉を何度も繰り返し、ベッドに腰掛けた。

「別に悪い事をするわけじゃないよね。誰にも迷惑掛けないし……」

 自分の心に言い聞かせながら、彼女は胸にそっと両手を当てた。まだ幼さが残る乳房を掴み、揉んでみる。

「…………」

 気持ちいという感覚からは程遠いが、自分で始めて胸を揉むという行為に鼓動が高鳴った。確かに柔らかいその感触は、女性の体に近づいている事を彼女自身に意識させる。

「み、みんなこんな事をしているのかな」

 両手で胸を揉みながら、香理亜が同じように胸を揉んでいるシーンを想像する。彼女は好きな男子とセックスする事を考えながらオナニーをすると言っていたが、洵子には好きな男子がいるわけでもなく、それ程アイドルに興味もなかったため何を想像しながらオナニーすればよいのか分からなかった。
 それでも、何気なく胸を揉んでいると乳首が固くなって来た事が分かる。パジャマの上から指でなぞってみると、自然に「んっ」と声が漏れた。

「えっ……。い、今の声、私が出したの?」

 自分でも驚きながら、何度か乳首を摩ってみる。体の奥から湧き上がる熱い感覚は、最近目が覚めた時に感じるそれと同じような気がした。

「んっ……ぁ」

 少し声が上ずり、鼓動が早くなる。また香理亜の事を想像すると、彼女は片手で胸を揉みながら、もう片方の手を股間に宛がっていた。「ほら洵子。こうすれば気持ちいいんだよ」と洵子に笑いかけ、うっとりとした表情で見ている。自分で想像する友達がいやらしい事をしている姿に不思議な興奮を覚えた洵子は、彼女がやっていた様に、右手をパジャマのズボンへと滑らせた。生地の上から股間を摩り、クリトリスの辺りを指の先で穿ってみる。

「ああっ!」

 洵子は驚き、両手で口を塞いだ。そして、同時に扉に視線を移した。まさか、あんなに大きな喘ぎ声が出るなど思ってもみなかったのだ。

「や、やだ。私……すごくエッチな声。ママに気付かれた?」

 しばらく声を潜めていたが、母親が来る気配は無かった。他人にも聞えるかと思うほど鼓動が高鳴る。
 彼女は俯き、開いた足の股間を見つめながらもう一度クリトリスの辺りを弄ってみた。どうして今まで気付かなかったのかと思うほど敏感に反応するクリトリスは、洵子を女性として目覚めさせるには十分な快感を与えた。指の腹で何度も擦っていると、自然と口が開いて喘ぎ声が漏れる。

「んっ、あっ、はぁ、はぁ……あっ……ん。すごく気持ちいい。あっ、ママっ。私、ごめんなさいっ」

 洵子はパジャマの裾から左手を忍ばせると、直接乳首を摘んだ。そして右手をズボンの中に入れ、パンツのゴムを引っ張ると顔を赤らめながら陰唇に指を滑らせた。

「はぁっ……」

 自分でも信じられないほどの愛液が湧き出ている。あっという間に指が愛液に塗れ、滑らかに動くとクリトリスを執拗に弄り始めた。

「ああ。あっ、んっ、んっ」

 勃起した乳首をコリコリと摘むと、自然と肩が窄む。ズボンで見えないクリトリスを弄る右手の動きが次第に早くなり、洵子の喘ぎ声も艶を帯びてきた。

「あっ。だ、だめっ。こんなのっ……んふぅ」

 開いた足を閉じたが、ズボンに入り込んだ指の動きは衰えない。クチュクチュといういやらしい水音が聞えると、洵子は恥ずかしそうに瞼を閉じた。

「んんっ。んっ、んっ、はぁ、はぁ、あっ……んんっ」

 瞼の裏には、洵子が体を弄っている仕草と全く同じ動きをする香理亜が映し出されていた。香理亜と一緒にオナニーをしているような錯覚を覚える。

「気持ちいいでしょ。私ともっと気持ちよくなろうよ」

 そんな香理亜の声が聞えてきそうだった。
 パンツの生地に愛液が染み込み、パジャマのズボンまで色が変わろうとしている。洵子は声を殺しながら、必死に指を動かして自らの体が発する女性の快感を貪った。
 自分でも信じられないくらい気持ちいい。こんな姿を母親に見られたら軽蔑されるだろう。しかし、気持ちよすぎて指を止められないのだ。

「あっ、あっ、はぁっ……い、いやっ。これっ……すごいっ」

 クリトリスが充血し、皮が剥ける。恐ろしく敏感なそれは、洵子の精神を蕩けさせた。

「んっ、んっ、んんっ。はぁ、はぁ、あっ……あぁ」

 只管クリトリスを乳首を弄り続けると快感が増大し、オーガズムが近づいてくる。彼女はベッドに体を倒すと、仰向けになって身悶えた。ズボンの中で激しく手を動かし、自ら快感を求める。

「あっ、あっ。ママッ! 私っ……もうだめっ」

 小便を漏らしたかと思うほどパジャマを汚した洵子は、ビクビクと体を震わせながら初めてオーガズムを経験した。

「うあっ……はっ、はぁ、はぁ、あああ〜」

 お尻を浮かせ、極上の快感を得た洵子は虚ろな目をしながら全身の力を抜くと、大きく深呼吸しながら余韻に浸った。