エッチな事に興味津々の小学生の男子、稔君が姉の瀬里奈や、彼女の友達である範子を巻き込んでエッチな事をするお話です。
 扉の前に立ち、ノックする。

「姉ちゃん」
「何よ」
「誰か来たみたいだけど、姉ちゃんの友達?」
「えっ。アタシの友達? 女の子なの?」

 部屋から聞こえていた瀬里奈の声が近づき、扉が開いた。

「玄関の扉をノックする音が聞こえたから覗き窓から見てみたんだ。そしたら姉ちゃんと同じくらいの女の人が立ってた」
「そうなんだ。誰だろ?」

 範子以外に遊ぶ予定が無かった瀬里奈は、首をかしげながら玄関へと歩いていった。その隙に部屋に入った稔は、ベッドに腰掛けていた範子に近づくと、「ラムネあげるよ」と、彼女に一粒差し出した。

「え、ラムネ?」
「うん。一緒に食べよ」

 彼女の前でラムネを一粒口に放り込んで美味しそうな表情をすると、範子も微笑みながら「ありがと。じゃ、食べるね」と口にした。

「美味しい?」
「うん。美味しいよ……」

 範子が微笑むと、稔は軽く彼女の手を握った。そして彼女が瞬きをした瞬間、目の前に見えたのは稔ではなく、範子自身が微笑む姿だった。最初は何が起きたのか分からず何度か瞬きを繰り返したが、ベッドに腰掛けていた自分が立ち上がると、ようやく「えっ?」と声をあげた。

「へへ。やった! 入れ替わり成功っ」
「えっ? えっ?」

 ニヤリと笑う姿を見上げなければならない。ハッとして俯くと、体が小さくなっていることに気づいた。そして今、自分が着ている服が稔のTシャツとショートパンツだということにも。

「なっ……。何? どうなってるの?」

 喋った声も自分のものではなく、まだ声変わりが終わっていない稔と同じだった。

「範子さん、びっくりした? 僕と範子さんの体が入れ替わったんだ」
「い、入れ替わったって……」
「僕が範子さんの体を動かして、範子さんが僕の体を動かしているんだよ」
「そんなっ。どうしてこんな事が?」
「さあ? すごいな、僕が範子さんになったんだ」

 嬉しそうに笑い、入れ替わった容姿を眺める稔に、範子は「ちょ、ちょっと待って。体を元に戻して」と詰め寄った。

「ううん。僕がしばらく範子さんの体でいるから」
「駄目、そんなの嫌よ」
「駄目って言っても元には戻らないよっ!」

 稔は範子の体で部屋から出ると、リビングへと走った。

「ちょ、ちょっと! 稔君っ」

 慌てて範子も自分の体を追いかけた。

「あ、範子。どうしたの?」

 リビングで鉢合わせになった瀬里奈は、嬉しそうに笑う範子に話しかけた。その後ろから険しい表情をした稔が走ってくる。

「稔っ! 誰もいなかったじゃない。アタシに嘘ついたでしょっ」
「ち、違うの。私は稔君じゃないの」
「はぁ? 何言ってるの?」
「だ、だから私が範子で、稔君が私の体になってるのっ」
「……何それ?」
「へへ。姉ちゃん、僕が稔だよ」

 範子がニヤニヤと笑いながら腰に手を当てた。

「え?」
「だから、僕と範子さんの体が入れ替わったんだ」
「い、入れ替わった? どういう事よ」
「だからさ……」

 明らかにおかしな喋り方をする範子と、内股になって気持ち悪い女言葉を使う稔を見た瀬里奈は、二人から事情を聞くと眉をピクピクと震わせた。

「へぇ〜。じゃあ手を握りながら稔が心の中で呪文を唱えたら体が入れ替わったって訳。稔が勝手にやったんだ」
「そうなの。ねえ稔君、早く体を元に戻して」
「稔、早くしなよ。さもないと分かっているでしょうね」
「嫌だ。折角範子さんの体になったんだからさ」
「稔っ!」
「怒っても無駄だよ。僕、しばらくは範子さんの体でいるんだ。へへ」

 終始笑顔の範子(稔)が、ペロリと舌を出した。
友達の姉ちゃんと入れ替わり2
「コラッ!」
「稔君っ」
「……ねえ。どうしても返して欲しい?」
「返して。返して欲しいの」
「じゃあ……裸を見たら返してあげる」
「なっ……」
「稔、アンタ自分が言ってること、分かってるの?」
「うん。だって範子さんの裸にすごく興味があるんだ。制服の上からじゃ分からないし」
「だ、駄目よ。そんなの……」
「調子に乗るなよ。早く体を戻しなっ」
「それじゃ、僕はずっと範子さんの体でいるよ。裸を見るだけじゃなくて、色々と楽しめるしね!」

 幾ら口で言っても聞かない稔に、二人は顔を見合わせた。立場的には不利な状況。このまま体を返してもらえないなら、裸を見られるくらい我慢できる。それも相手は大人の男性ではなく、小学生の子供なのだから。
 互いに頷いた瀬里奈と稔(範子)は、腕を組みながら勝ち誇ったように笑う範子の表情を見て、「じゃあ……裸を見たら返してくれるのね」としぶしぶ問いかけた。

「ほんとはもっと色々と試したいけど、約束したからね。裸を見たら返してあげる」

 その言葉にホッとした稔(範子)は「良かったぁ」と言って、初めて稔の顔で笑顔を作った。

「でも、条件があるよ」
「はぁ? 何を今更付け足してるのよ。そんなの絶対に駄目だからね」
「これを聞いてくれないと戻らないから」
「アンタねぇっ!」

 範子(稔)の言葉に拳を作った瀬里奈を見て、彼は「姉ちゃんと二人きりならいいよ」と付け加えた。

「はい?」
「姉ちゃんと二人だけで裸を見るならいいって事だよ」
「ど、どういうこと?」
「だって、範子さんがいたらお互いにやりにくいでしょ」
「…………」

 瀬里奈と稔(範子)はまた顔を見合わせた。

「どうする範子」
「……そうね。瀬里奈が見ててくれるならいいわ」
「これ以上の条件は聞かないからね。分かってる?」
「うん。じゃあ姉ちゃんの部屋に行こうよ。範子さんはここで待っててくれる?」
「分かったわ。でも……早くしてね」

 その言葉に返事をしなかった範子(稔)は、瀬里奈と共に彼女に部屋に向かった。