この作品は、同人誌「入れかえ魂Vol.3」「入れかえ魂Vol.4」に掲載された「どうにもならない(前編)」と「どうにもならない(後編)」となります。
 先生が大好きな高校生が、彼女の体を乗っ取り、色々な悪戯を行います。また、その性質上ダークな展開になりますので、読みたいと思われる方のみ、閲覧くださいませ。
 しばらく廊下を歩いた後、岡村先生のいる会議室へ辿りついた智恵は、ニヤッと薄笑いを浮かべながらコンコンとノックして扉を開いた。

「岡村先生?」
「あ、村内先生。待っていました」
「すいません岡村先生。お忙しいのに個人的に呼び出したりして」
「いえいえ。僕は別に構いませんよ。で、僕に何の用が?」
「はい……」

 智恵は扉を後手で閉め、さりげなく鍵をかけた。岡村先生はそれに気づいていないようだ。ゆっくりと歩き、長机の両側に置かれたパイプ椅子に腰掛けている岡村先生の反対側に、向かい合うように座った智恵。

「あの、岡村先生」
「何ですか?」

 智恵は髪の毛を掻揚げながら、少しじらすようにして岡村先生を見つめた。
 そして、「岡村先生ってロリコンなんですか?」と質問した。
(な、何を聞いてるのよっ!)

 いきなり訳の分からない質問をされた岡村先生は、きょとんとして智恵を見ている。

「岡村先生?」
「……えっ、あ。な、何ですか?」
「だから、岡村先生はロリコンなんですか?」
「む、村内先生……い、いきなり何を言い出すんですか」
「だって……」

 長机に両肘を立て、両手で鼻と口を隠すようにした智恵が篭った声で更に話を続ける。

「私、知っていますよ。岡村先生が私のクラスの豊岡 南ちゃんといやらしい事をしたって」
「なっ……」

 その言葉を聞いた岡村先生の顔が、さっと青ざめる。視点が定まらない様で、二つの目はキョロキョロと色々なところを見ている。それはまるで、知られたくないことを知られてしまったときに取る行動のように思えた。

「セックスしたんでしょ、岡村先生。クスッ」
「し……していませんよ。せ、生徒となんて」
(そ、そんな……岡村先生が私のクラスの生徒と……)
「あれは確か三週間前の木曜日って言ってたかしら。放課後、部活の終わった南さんと校舎の屋上で。南ちゃん、体操服姿だったらしいですね」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。僕は何もしていない。だ、第一そんな事知りませんよ」
「うふふ。嘘をついてもダメですよ。ちゃんと生徒から聞いているんですから」
「それは生徒が勝手なデマカセを言っているだけで……」
「南ちゃん、処女だったらしいですね。でも、岡村先生の事が好きだったから処女も捧げたんだって」
「…………」

 額の汗が頬を伝って流れてゆく。ズボンのポケットに入れていたハンカチで汗を拭う岡村先生は、激しく動揺していた。 
 そして同じく、智恵も吾郎が言った内容に動揺していた。まさか岡村先生が女子生徒とセックスをしていたなんて。しかも、その生徒が処女だったとは。

(う、嘘でしょ、藤田君っ。岡村先生が南ちゃんと……)
「別の生徒にもちょっかいかけているとか」
「ちょっと待って下さいっ。僕はそんな事……」
「お金……渡しているんですって?生徒に」
「いっ……」
「岡村先生ってお金持ちなのね。クスッ」

 智恵の目は笑っていた。

「僕は……絶対していないっ!」
「でも、生徒はそう言っているみたいですよ」
「だからそれは単なるデマカセでっ!」
「そうかしら? 岡村先生はブルマに体操服姿の女子生徒が好きなんじゃないんですか?」
「そ、そんなはずないでしょっ!」
 岡村先生は、ムッとしながら答えた。
「そうやって怒るところが怪しいわ。私、別に悪い事をしているなんて言っていないんですよ。それに、校長先生や他の先生に告げ口しようなんて思っていませんから」
「……む、村内先生?」
「岡村先生も男ですものね。まだ女性として発達しきっていない女子生徒の体に興味があるのはとてもよく分かりますよ」
「…………」
「私だって男子生徒のチンポを見て興奮しますから。たまにいるんですよね、短パンの前にテントを張っている男子生徒が。あのテントを見ると、私のアソコが疼くんです」

 智恵はそう言いながら自分の股間を優しく撫でた。

「む、村内先生」

 その姿を見た岡村先生は興奮しているようだ。普段の智恵とは明らかに違う言動。よく見ると、Tシャツに乳首が浮き出ている。まさかTシャツの中はノーブラ!?
 ゴクンと唾を飲み込んだ岡村先生は、そのTシャツに浮き出ている乳首をしばらく眺めていた。

「う〜ん」

 その視線に気づいている智恵が、わざと背伸びをして胸のふくらみを強調する。

「いやらしいですね、岡村先生」
「あ、いや……」
「ロリコンって訳でもないみたいね。私の体にも興味あるみたいですから」
「…………」
「興奮しているんでしょ。私の体に」
(ちょ、ちょっと!何してるの藤田君っ。止めなさいっ)

 智恵は岡村先生を見つめながら、両手を使ってTシャツ越しにゆっくりと胸を持ち上げた。柔らかい胸に指がめり込み、変形している。人差し指と中指がめり込んでいる間に、プクッと膨れた乳首があるのがよく分かる。
 それがとてもいやらしく、まるで岡村先生を誘っているように見えた。

「岡村先生。南ちゃんの胸、こうやって揉んだんですか?」

 智恵が上下に揺らすようにしながら胸を揉んでいる。

「それともこうやって?」

 今度は、大きく円を描くようにして揉み始めた。

(やだっ。恥ずかしい。藤田君、藤田くんっ)
「ちょ、ちょっと。む、村内先生……」
「普段の私じゃないみたいでしょ」
「は、はい……」
「こんな私の姿って嫌い?」
「いや、そんな事は……」
「好き?」
「……はい」
「したい?」
「え?」
「ねえ、したい?」
「し、したいって?」

 その言葉が何を意味するのか、岡村先生には分かっていた。でも、間違えていたら恥ずかしいので口には出せない。それに智恵からそんな事を言うなんて思えないのだ。

「決まってるでしょ、岡村先生。私の口から言わせるの?」
「で、でも……」
「分からない?」
「い、いや。な、何となく……」
「じゃあ言って」
「……セ、セックス……ですか」
「セックス?」
「ち、違うんですか。す、すいません……」
「本当にいやらしいのね、岡村先生は。私が岡村先生とセックスするだなんて。そんな事あるわけないじゃないの。岡村先生は女子生徒とするセックスが大好きなんでしょ。女子生徒はたくさんいるんだから、好きな生徒とセックスすればいいのよ。じゃあね」
「…………」

 智恵はニヤニヤしながら扉の鍵を開けると、会議室を出て行った。

(ね、ねえ藤田君)
「俺、知ってたんだ。岡村先生が女子生徒とやってるの。俺たちクラスの連中の間ではずいぶん前から噂になってたし」
(そうなの……)

 吾郎は人のいない廊下を歩きながら、智恵と話していた。

「岡村先生とセックスしようと思ったけど、ナヨナヨした感じがキモかったからヤル気が失せちまったよ」
(…………)
「ねえ先生。まだ岡村先生の事が気になる?」
(べ、別に気になんてなってないわよ、もともと……)
「そんな事ないだろ。誰にでも優しい岡村先生と初めて一緒に帰ったときはドキドキしてたくせに」
(か、勝手に人の記憶を読まないでっ)
「でもよかったなぁ。俺のおかげであんなロリコン教師と付き合わなくて済んだんだからさ」
(ロ、ロリコンかどうか分からないじゃないの)
「ロリコンだって」
(…………)
「とりあえず、これで岡村先生とは縁を切ろうよ。先生は俺の事だけを想ってくれたらいいんだから」
(だから……私は自分で好きな人を見つけるのよっ)
「そんなの無理だって」
(いいかげん、私の体から出て行ってくれない?)
「俺さ、岡村先生とセックスしなかっただろ。あれ、実は先生が嫌がっていたからやめたんだ」
(違うでしょ。自分で嫌になったからやめただけじゃない)
「あ、池上先生」
「え? あら、村内先生」
(ちょ、ちょっと)

 話の途中、職員室から出てきた池上先生を見つけた吾郎が声をかけて呼び止めた。
 池上先生が振り向くと、吾郎は智恵の口調を真似て話を始めた。

「ねえ、池上先生。今日の夜、空いてる?」
「今日? ええ。空いているけど」
「じゃあ一緒に飲みに行かない?」
「う〜ん……」

 池上先生は何やら考え込んでいるようだ。

「今日は私がおごるから」
「え? 村内先生のおごり?」
「うん。それならどう?」
「行く行くっ。実は今月、ちょっと財政難で」
「うふふ。服でも買ったの?」
「この前、駅前のバーゲンでね!」
「いい服、あった?」
「一着だけ買ったんだけど。まあまあね」
「ねえ、今日飲みに行った帰りに池上先生の家に寄ってもいい? 見てみたいな、どんな服か」
「いいわよ、部屋はあまり綺麗にしていないけれど」
「そんなのぜんぜん気にしないわよ。じゃあ今日は六時に学校を出ましょうよ」
「ええ。じゃあ六時に。それまでに片付けておくわ」

 池上先生は軽く手を振りながら、小脇に参考書を抱えて何処かに行ってしまった。

(ねえ藤田君、何を考えているの?)
「やっぱり男より女とヤルほうがいいし」
(ちょ、ちょっと。まさか池上先生……由希恵と!?)
「女同士ってどんな感じかな? やっぱり気持ちいいんだろうなぁ」
(やめてっ! 由希恵となんて出来るはずないでしょ)
「それはどうかなぁ。池上先生、案外その気になるかもしれないじゃないか」
(なるわけないでしょっ!)
「それなら俺がそういう風にさせるだけだから」
(ど、どういう意味よ)
「まあいいじゃない。今日は楽しくなりそうだなぁ」
(ふ、藤田君っ! もう止めなさいっ)
「六時までまだ一時間半くらいあるな。暇つぶしにちょっと女子の着替えでも覗いて来ようか」
(もうっ、悪戯ばかりっ!!)

 吾郎は智恵に楽しそうな表情をさせると、体育館の横にある女子剣道部の部室へと歩いていった――