この作品は「新入れかえ魂Vo.1」に掲載されたものです。
全編終了までに、「超能力」「MC(マインドコントロール)」「事実誤認」「憑依」が含まれます。
また、一部ダークな内容が含まれますので、読みたいと思われる方のみお読みください。
 今日は更に悪戯がエスカレートしていた。
 朝、いつもどおり検温に来た果乃。そして昨日と同くカーテンを閉めた後、利和のズボンとトランクスを太ももまで脱がせた。

「ちょっと待ってね」

 果乃は薄っすらと紅い唇で肉棒を咥え込み、ジュバジュバといやらしい音を立ててフェラチオした。
 そして十分に大きくなった事を確かめると、ギシッとベッドを軋ませて利和を跨ぐようにして膝立ちした。

「じゃあ体温を測るわね。ちゃんと濡らしてきたんだけど、痛かったら言ってね」

 そう言ってナース服をたくし上げると、白いパンストとパンティを恥ずかしげも無く膝まで下ろした。
 そして、利和の肉棒を軽く掴むと、そのままお尻を下げて膣の入り口へといざなったのだ。

「んっ……」
「うっ……」

 ヌルリとした感触とともに、肉棒が温かい果乃の膣内に飲み込まれてゆく。

「んっ……はぁ」

 果乃のお尻が利和の下腹部に落ち着き、完全に座り込んだ形になる。

「重い?」
「いえ、大丈夫です」
「そう。三分待ってね」
「はい」

 果乃はニコッと微笑んだ。いきなりの挿入に緊張する利和だが、それは彼が昨日、果乃の意識の中に念じて刷り込んだ行為。果乃はそれが当たり前のように行動しているのだ。
 ギブスを嵌めた足をかばいながら、わざと腰を上下に揺らして肉棒で果乃の膣内をかき回してみる。

「もう……動いちゃ正確に測れないじゃないの」
「すいません」

 特に感じる表情をするでもなく、じっと利和を見つめている。それならと、今度は果乃の腰に両手を添えて、ぎゅ〜っと下に押さえつけてみた。
 すると、果乃の体がビクンと震えて膣がきゅっと肉棒を締め付けた。

「っ……は……はぁ……はぁ……」
「ねえ池澤さん」
「はぁ、はぁ……何?」
「俺の体温、測らないの?」
「何言ってるの? 今ちゃんと計っているじゃない」
「どうやって?」
「どうやってって……見れば分かるでしょ。私の中に重河君のを入れて計っているのよ」
「ふ〜ん……いつもそうでしたっけ?」
「そうに決まってるでしょ。他にどうやって計るのよ」
「例えば体温計とか」
「それは他の患者さんに使うものじゃないの」
「じゃあ、こうやって体温を測るのは俺だけ」
「どうしたの? 今更そんな事を聞いて」
「いや、なんでもないんです」
「変な重河君……んっ」

 全く疑う余地もない。本当にこれが体温の測り方だと思っているようだ。これだけ完璧に相手の行動を制御できるのなら、アメリカの大統領に核のスイッチを押させることも容易に出来るだろう。もちろん、大統領に近づく事だってたやすいことだ。
 でも利和はそんな事がしたいのではない。
 今はお金も要らない。
 とにかく、高校男子は男としての欲望を満たしたいのだ。

「はぁ、はぁ……さ、三分経ったわね」

 腕時計で確認した果乃はお尻を上げ、ヌプッという音と共に肉棒を抜いた。そして、ナース服の腰についているポケットからティッシュを取り出すと、愛液で濡れた肉棒を綺麗に拭き取り、トランクスとパジャマのズボンを元通り穿かせた。更に自分の股間も綺麗に拭くと、パンティとパンストを引き上げて体温を記録した。
 一体、何度と書いているのだろう?

「池澤さん」
「ん?」
「今日の俺の体温は何度でした?」
「三十六度、五分だけど」
「そっか……」
「平熱よ。熱っぽく感じるの?」
「はい。それは無いですが……」

 どういう基準で三十六度五分と決めたのだろうか?
 それは果乃本人にしか分からなかった。

「じゃあね」
「はい」

 カーテンを開けて果乃が病室から出てゆく。

「俺……今、池澤さんとセックスしたんだよな。お互いにイッてないけど」

 太ももの付け根をそっと撫でた利和。今さっきまで、この上に柔らかい果乃のお尻が乗っていたのだ。
 ナース服姿で跨り、お互いの性器を会わせ合う。
 通常ならありえない行為。
 それが現実に出来てしまう。自分にしか出来ないという優越感。そして自信。もう利和を止められる者はいなかった。

「折角だから、後で池澤さんと正式にセックスしよう。今度はしっかりと池澤さんの中に出すかっ!」

 意気込む利和は、しばらくしてから車椅子に乗ると、ナースセンターの前で事務処理をしている果乃の横顔をじっと見つめた――



 ちょうど消灯を迎えた頃。
 病室のドアをノックした後、果乃が顔を覗かせた。

「重河君。検査を始めるわよ」
「あ、今からですか?」
「今からって、いつもこの時間にしてるじゃないの」
「消灯した後に?」
「もう。何寝ぼけたことを言ってるの? 早くベッドから出てきなさい」
「……はい」

 利和は言われたとおりベッドから起き上がると、まだ眠っていない他の患者の視線を浴びながら松葉杖をついて病室を出た。
 車椅子に乗り換え、果乃と共に廊下を移動する。
 トイレに行った帰りの患者だろうか? 果乃を見ながらクスクスと笑う声。すれ違ったナースや数少ない患者は、果乃の歩く姿を見て不思議に思い、また滑稽に感じた。
 今歩いている果乃は、右手の指で鼻をほじくりながら、男のように蟹股で歩いているのだから。
 普段の果乃では絶対にありえない姿に、利和も思わずにやけていた。

「何、笑ってるの? 私の顔に何かついてる?」
「えっ……はは。そんな事無いですよ」
「気のせいかもしれないけど、すれ違う人たちはみんな私のことを見て笑っているみたい」

 そう言いながら、廊下の壁にあるガラス窓に映った自分の姿を見た。
 うっすらと映る自分の姿。鼻をほじくりながら首をかしげている。

「別におかしくないよね」
「俺はそう思いますけど」
「そうよね……」

 果乃は気を取り直すと、利和を空いている個室へと案内した。電気をつけた後、内側からカギを閉める。

「それじゃあ精液を採取するからそのベッドに横になってくれる?」
「あ、はい」

 利和は言われたとおり、ベッドの上で仰向けになった。

「先生ならこんな事はしないんだけど、私たちは膣で精液を採取する必要があるから大変なのよね」
「そ、そうなんですか?」
「そうなんでしょって、また……」
「だ、だって……」
「はい、お尻あげて。ズボンとトランクスをずらすわよ」
「あ、はい」

 テキパキとした動きで利和の肉棒を露にした果乃は、まだ元気の無い肉棒の根元を掴むと、生暖かい口に含んでフェラチオを始めた。

「んっ……ん。んふっ……んんっ」
「う……はぁ。池澤さん、フェラチオがすごく上手ですね」
「んんっ。何よフェラチオって。私がそんな事するはずないでしょ。いやらしいんだから」
「すいません」
「そんな事言ったら、セクハラだよ」
「そうですね」
「んっ……んっ、はむっ……んふっ」
「うっ……ふぅっ……はぁ。はぁ……」

 会話の後、またフェラチオを始める果乃。
 どうやら自分のしている行為がフェラチオだと思っていないようだ。あくまでも精子を採取するための準備にすぎないらしい。世間ではそれをフェラチオと呼んでいるのだが――思い込みというのは恐ろしいものだ。いや、そういう風に思わせた利和が悪いのだが。

「い、池澤さん。もう出そうっ!」
「ちゅぱっ……そうなの? それじゃあ今度は重河君のが奥まで入るように私のココを濡らしてくれる?」
「え、俺が?」
「そうよ。じゃないと重河君も痛いでしょ」
「そ、そうですね」
「じゃあお願い」
「は、はい」

 果乃はパンストとパンティを脱ぐと、仰向けに寝ている和利を跨ぎ、顔の上に股間を持っていった。
 目の前に黒い縮れ毛に包まれた果乃の割れ目がある。その割れ目を和利の口に持っていった果乃は、「じゃあお願いね」と言って体の動きを止めた。
 少しのアンモニア臭とチーズっぽい匂い。
 和利はどきどきしながら両手の指で割れ目を開いた。ピンク色の性器が現れ、膣の入り口がヒクヒクと動いて見える。

「それじゃあ」

 ナース服を着た看護師のアソコを舐められるなんて――そんな事を思いながら、まだ皮が捲れていないクリトリスを舐め始めた。

「んっ……」

 果乃の鼻にかかった声。舌で優しく皮をむき、ぷっくりと充血し始めたクリトリスを舌の先で転がしてやる。

「うっ……はぁ……んっ……んん〜っ!」

 太ももに力が入っているのが見ているだけで分かる。時折、全身を震わせているところを見ると、結構感じているようだ。
 その証拠に、何も触っていない膣の入り口からトロリとした粘り気のある愛液が溢れ始めた。上を見ると、果乃が自らナース服ごと両胸を揉んでいる。
 下から眺めるそれはとてもいやらしく見えた。口の周りにべっとりとついた愛液が、果乃の内ももで擦り付けられる。
 こんな事が出来るなんて――
 信じられないなんて思わない。もうこれが当たり前と感じることが出来るのだ。

「はぁ、はぁ……も、もういいわ。十分に濡れたから」と上ずった声で言うと、腰を浮かして利和を跨いだまま後ろに下がった。

「じゃあ精液を採取するわね」
「はい」

 果乃の腰がゆっくりと沈んでゆくと肉棒の頭が割れ目の中に消え、さらに胴体までもが見えなくなってゆく。

「ふっ……ん。んっ」
「うっ……はぁ〜」

 利和の下腹部に、果乃のお尻が密着した。ヒクヒクした生暖かい膣壁に肉棒が包み込まれている。
 うっとりした表情で利和を見つめる果乃。

「はぁ、はぁ。んふっ……痛くない?」
「はい。全然痛くないです」
「じゃあ、腰を動かすから膣の中に精子を出してね」
「分かりました……うっ。はっ……はぁ、ううっ」
「んっ……んっ……あっ、あっ……あっ」

 果乃がナース服に包まれた胸を上下に揺らしながら精子を搾り出そうとする。
 ヌチュヌチュという膣の音。
 背中を仰け反らせ、天井を見ながらハァハァと息をしている。そんな果乃の姿を見ているだけで、もうイッてしまいそうだ。

「あっ、あんっ、あんっ。あっ、あぁっ」

 今度は利和の胸に両手を添え、腕を突っ張らせながら利和を見つめている。
 本当に気持ちよさそうな表情だ。
 テンポ良く出る喘ぎ声が切なくてたまらない。

(そんなに気持ちがいいのか?)

 そう思いながら果乃を見つめ返した利和。
 その瞬間――

「えっ!?」

 何故か、ベッドで横たわる自分の姿が見えた。その姿が上下に揺れている。それはまるで、果乃の目を通して見ているような感じだった。
 びっくりした利和だが、また次の瞬間、自分の視線へと戻った。
 何が起こったのか分からない。しかし、その不思議な現象は利和がイクまでに数回続いたのだった。

「うっ……で、出るっ!」
「あっ、あっ。い、いいよ。膣に……膣の奥にいっぱい出してっ!」
「はぁ、はぁ……あっ。ああっ!」
「んっ、んん〜っ!」

 ビュビュッ!

 膣内にしこたま射精した利和。果乃はきゅっと膣で肉棒を締め付けると、そのまま肉棒の中の精子を搾り出すように腰をあげた。
 ヌルンという感触と共に、肉棒が抜かれる。

「はぁ、はぁ。急がなくちゃ」

 気持ちよくて腰の力が入らない様子。しかし果乃は、予め持ってきていたガムテープを適当な長さでちぎると、なんとそれで割れ目を塞いだのだ。

「なっ……そんなことしたら剥がす時に毛がちぎれるんじゃないですか?」

 利和の問いかけに、「これがナースの特権なのよ。テープに毛がくっついた状態で剥がす時の痛みが最高なの」

 そう言ってにっこりと笑った。そこまで指示していなかった利和は、きっと果乃が自らその方法を考えたのだろうと思ったのだった。
 それにしても、あの果乃の目を通して見たのは一体――
 肉棒を口に咥え、綺麗に舐めてくれる果乃を見ながらずっと考えた利和。今になって思い出したが、あの不思議な体験をしているとき、下半身にとてつもなく大きな気持ちよさを感じていたような気がする。それは、本当に短い間だったので意識できなかったが、もしかしたらあの感触は――

「……そうかもしれない」
「ん? 何が?」
「いや、何でもないです」
「そう。じゃあ私は精子を検査するためにナースセンターに戻るから。病室へは自分で戻れるわね」
「はい」

 果乃はガムテープで止めた股間の上からパンティとパンストを穿くと、何事も無かったかのように出ていった。もちろんそのままナースセンターに行って検査するのはまずいだろう。
 ギブスの足を引きずり、廊下を歩く果乃の後姿を見つめた利和は、彼女がまともな行動を取れるように開放してやった――