注意!
この作品には妻が寝取られる等の非人道的な内容が掲載されていますので、それでも読みたいと思われる方だけ続きをお読みください。

「じゃあな」
「本人が目を覚ましたらどう思うだろうな。全部自分がやったんだと思うかも」
「まあ、俺達は十分楽しませてもらったから、後は二人で新婚旅行を楽しんでくれよな」
「いい思い出が出来ただろ。はははは」

 男が部屋を出ると、千佳はベッドの上で身動きの取れない俺の上に跨ったままニヤリと笑った。

「気持ちよかったでしょ高志。こんなに積極的で淫らな私の方が好きなんじゃない? でも、もう帰らなくちゃ。このホテルには、まだまだ美人が宿泊しているだろうからね。折角だから、マンコに捩じ込んで離れてあげる」

 すでに精液を出し終えた俺の肉棒が千佳の手によってしごかれ、また大きく固く勃起した。

「やっぱり若いっていいよなぁ。出してもすぐに復活するんだからさ。俺も若い頃はこうだったのに。お前のチンポがうらやましいよ」

 千佳は乱暴な言葉を口にしながら腰を上げると、手で肉棒を掴んで濡れた膣内へと導いた。

「んっ……ふぅ。結合完了! って訳で、俺もこれで帰るよ。じゃあ、このまま二人でセックスを楽しんでくれ。それにしても、俺の相棒とお前、どっちの子供が生まれるんだろうな。へへへ」

 ニヤけながら上半身を倒し、俺を抱きしめた千佳の表情がフッと消えた。
 気を失ったように見えた千佳の瞳がゆっくりと開き、俺を見ている。

「……た、高志?」
「ああ」
「わ、私……あっ!」

 どうやら、俺と繋がっている事が分かったようだ。一瞬、顔を赤らめたが、俺がベッドに手足を縛られている事に気付くと、ハッとして目を見開いた。

「やだっ。た、高志っ! どうしてこんなっ」
「何から話して……いや、何を話していいのか分からない」

 ――あの時、千佳を一人でトイレに行かさなければ良かった。いや、部屋に着いてから、部屋のトイレに行くように話せばよかった。
 俺は状況を把握できずにオロオロしている千佳を見て、心の底から後悔していた――



妻の裏切り1
「ねえ高志、ちょっとトイレに行って来るから待っててくれる?」
「ああ。それじゃ、ソファーで座って待ってるよ」
「うん」
「大丈夫か千佳? 飛行機とバスを乗り継いできたから疲れただろ」
「そうね。ちょっとだけ疲れたかな」
「チェックインも済ませた事だし、後はゆっくりと部屋で休むだけだから」
「うん。じゃあ、行って来る」
「ああ」

 俺は笑顔で手を振る千佳の姿が見えなくなると、ロビーの前にあるソファーに深く腰を下ろした。
 新婚旅行――と言っても海外で派手に楽しむ金も無く、仕事もあまり休めないため、千佳の希望で東北の、とあるイベントを観る事にした。飛行機で二時間、バスで一時間半ほど乗り継ぎ、目的のホテルに辿り着いたところ。
 千佳はもともと乗り物に酔いやすかったが、酔い止めの薬も飲んでいたし、結婚して最初の旅行という事で、少し疲れた表情をしているが気分は優れているようだった。俺も普段は控えめな彼女が自分の意志で旅行先を提案してくれた事、そして不謹慎ながら、いつもは実家に住み込んでいるので満足に出来ない夜の営みが思い切り出来ると思い、気持ちが高ぶっていた。
 彼女とは会社の同僚が開催してくれたコンパで知り合った。賑やかな他の女性達と比べると、一人だけ大人しく座っている彼女が浮いて見える。同僚達は、ノリの良い女性達と楽しんでいたが、俺は終始無言で座っている彼女に興味を持った。

「ねえ君。名前は何ていうの?」
「えっ、私ですか?」
「君に聞いているんだけど」
「あっ。わ、私は西之川って言います」
「西之川? 変わった名字だね」
「はい。最初に会った人は、みんなそういいます」
「下の名前を聞いてもいい?」
「……千佳。千佳です」
「へぇ〜。千佳ちゃんか。もし俺の奥さんになってくれれば、戸上千佳になるね」
「えっ……」

 そういうと、彼女の顔が真っ赤になった。そんな初心な千佳が人目で気に入り、俺は彼女に交際を申し込んだ。千佳は戸惑っていたが、しばらくすると無言で頷いてくれた。そして半年ほどの付き合いの後、初めてのセックス。そして更に一年経った今、俺達は結婚した。最初は本当に口数が少ない彼女だったけど、今はそれなりに喋ってくれるし、料理も上手だし、最高の妻だった。

「遅いな。何してるんだろ」

 千佳がトイレに行ってから十分ほど過ぎた。もしかして気分が悪くなったのかもしれない。そう思ってソファーを経つと、向うから千佳が歩いてくる姿が見えた。何故か隣に若い男性を連れ添っている。

「遅かったな。大丈夫か? 気分でも悪くなったのか?」
妻の裏切り2
 声を掛けると、千佳は隣にいる男性と目を合わせて、今まで見せた事の無い奇妙な笑いを浮かべた。

「こいつだよ。この女のツレは」
「へぇ〜。真面目そうな感じだな」
「ま、この女の性格からしてお似合いってところかな」

 親しげに話している二人に腹が立った俺は、「なあ千佳。そいつは誰なんだ?」と少し声を荒げた。

「ん〜。彼は知り合いの人。ま、とりあえずチェックインして部屋に入ろうよ。話はそれからって事でね」
「えっ……。ど、どういうことだよ」
「いいから早く」

 千佳はカウンターにいるボーイに話しかけ、素早く手続きを済ませてしまった。そしてベルボーイに指示し、荷物を持たせるとエレベータへと歩き始めた。その行動力に驚き、呆気に取られていた俺を見た千佳は、「何してるの高志? 早く行くわよ」と顎を使って指図した。

「えっ……。あ、ああ」

 戸惑いながら返事をした後、彼女は少し離れて立っていた若い男性に視線を送った。それに気付いた男性が笑いながら千佳に話しかけた。

「じゃ、俺は後から行くよ」
「ああ。八○四室だから」
「分かった。じゃ後でな。千佳チャン!」
「鍵、開けておくから勝手に入ってきてね」
「お、おい。どういうことだよ千佳。どうしてこいつを部屋に入れるんだっ」
「だから後で話すって言ってるでしょ。ごちゃごちゃ言わずに早く部屋に行こうよ」
「ち、千佳……」
「しつこい男は嫌われるわよ」
「なっ……」
「ねっ!」

 俺ではなく、若い男性に軽くウィンクをした千佳は一番にエレベータに乗り込んだ。千佳に違和感を抱きつつも、とりあえず部屋に向かうためベルボーイ達と共にエレベータに乗った。男性がエレベータ前で笑いながら手を振っている。その表情が何とも憎らしく、扉が閉まるまで睨みつけてやった。