生命保険のお姉さん1
「あ、こんにちは」
「ああ、どうも。今日はうちの会社への営業は終わったんですか?」

 昼休みに外食を取っていた僕は、生命保険の営業をしている井上さんと出会った。毎週水曜日はうちの会社の食堂前で熱心に営業している。この時間に外を歩いているのは珍しい。

「ええ。別件で用事があって。一人、保険に入ってくれそうだったんだけど、断られてしまって」
「ふ〜ん。それはそれは」
「ねえ、足由君。まだ生命保険に入っていなかったわよね」
「ええ。僕はまだ若いから入るつもりはないので」
「そうなの。でも、今のうちから入っていれば月々の支払いも安いと思うけど」
「いやぁ、今が精一杯だから保険に払うお金なんて無いですよ」
「またまた。足由君は大企業に勤めているじゃない。お給料もたくさんもらって……あっ!」
「え?どうしたんですか?」
「や、やだっ。こんな時に……はぁっ。あっ、あっ……」
生命保険のお姉さん2
 話の途中で、井上さんは急に苦しそうな表情に変わった。顔を硬直させている様子から、何かの発作でも起こしたのかと思ったけれど、ほんの十秒もするといつもの彼女に戻った。でも、少し様子がおかしい。
生命保険のお姉さん3
「もう。どうしてこんな時に入り込んでくるのよ。仕事中はダメだって言ってるでしょ。……だ、だから陽介の力を借りなくても大丈夫なの」
「あ、あの……。大丈夫ですか?」
「えっ!?あ、ええ。ごめんなさい。ちょっと独り言を……ひっ!」
「い、井上さん?」
「……大丈夫よ、足由君。それよりも、私が販売する生命保険に契約してくれない?」
「だ、だから……僕はそんなお金は無いんです」
「まだ結婚してないんでしょ。毎月の給料はかなり自分で使えるんじゃないの?」
「そ、それは……まあ」
「じゃあ、その中から払えばいいでしょ。半年でいいから。半年契約してくれたら解約してもいいわ。月々1万円くらいの支払いで構わないし」
生命保険のお姉さん4
 上着を脱ぎ、高圧的に話す井上さんに違和感を感じた。普段ならもう少し優しく、穏やかなしゃべり方なのに。

「契約してくれるならサービスするわよ」
「サ、サービスって?」
「この口でフェラしてあげる」
「は、はぁ?」
「今すぐに契約書にサインしてくれるなら、そのビルの陰でフェラしてあげるわ」
「じょ、冗談でしょ。昼間から何言っているんですか」
「冗談じゃないわ。それなら先にしてあげようか。その代わり、絶対に契約してくれると約束してくれるならね」
「……ははは。じゃあ、先にしてくださいよ。井上さんにしてもらえるなら、生命保険に契約するなんて安いもんです」
「言ったわね。じゃあ着いて来て」
「……え?」
「早く着いて来てよ。今更冗談だなんて言わせないわよ」
「い、井上さん……。ま、まさか本気で言っているんですか?」
「はぁ〜、疲れる。何度も言わせないでよね」
「す、すいません……」

 信じられないけど、僕は井上さんに誘導されてビルの隙間にある細い路地にたどり着いた。少し湿気を帯びた空気の匂いがする。

「ここなら誰も来ないから。ほら、ズボンを下ろしてよ」
「い、井上さん……」
「早くしないと昼休みが終わるわよ」
「あ、は……はい」

 慌ててベルトを外してズボンを脱ぐと、井上さんは僕の前にしゃがみ込み、トランクスを強引に引き下ろした。

「これ、契約書だから目を通しておいて」
「は、はい」

 持っていた鞄から取り出した契約書を手渡された僕が目を通し始めると、柔らかい手で肉棒を掴まれた感じがした。そして――。

「うっ!」
「んっ、んっ、んっ……んんっ」
「い、井上さんっ!」
「んふうっ。んんっ、んんん、んぐっ」

 思わず腰を引いてしまった。俯くと、あの井上さんが肉棒を喉の奥まで咥え込んでいるのだから。ジュバジュバといやらしい音を立てながら頭を前後に動かし、フェラチオしている。僕は思わず契約書を握り締め、肉棒を咥える彼女の姿を凝視した。

「んっ、んくっ、んふっ、んんんっ」

 一旦、口から出すと、舌を硬くしてカリ首を舐めたり、玉を咥えて舌で転がしたりしている。フェラチオなんてしてもらったことの無い僕は、その快感に体を震わせた。
 そしてまた咥え込み、肉棒を口内でしごいてくれる。

「うっ、うっ……ううっ」
「ん、ん、んんっ、はんっ。ん、んっ……んくっ」
「す、すごい……。こ、こんなの初めてですっ……あっ、き、気持ちいいっ」
「んふっ。それは良かったわね。イキそうになったら言ってね。手で思い切りしごいてあげるから」
「は、はいっ。で、でも……もうイキそうです」
「そう。それなら……」

 井上さんは頭の動きを止め、亀頭だけを咥えた。そして、ストローの様にチュウチュウと肉棒を吸い始めた。

「う、うあっ……」

 その驚くほど刺激的な感覚に、僕は契約書を落としてしまった。全てを吸い出されるような力強さ。吸われるって、こんな感じだったんだ。

「ううっ……あああっ!」
「んふっ。じゃあしごいてあげる」

 上目遣いでニヤリと笑った井上さんが、肉棒を掴んで激しくしごいてくれる。唾液でヌルヌルした肉棒が柔らかい手で勢いよくしごかれると、無条件に精液がこみ上げてくる。
 そして――。

「はぁ。はぁ……で、出るっ!うあっ!あっ……あっ……ああ〜」

 僕は腰が抜けそうになりながら、井上さんの手コキで射精してしまった――。




「契約書、全部読んだわね」
「はい」
「サインも済んだし。それじゃ、半年間は解約なしって事で。いいわね」
「分かりました。約束どおり、解約はしませんよ」
「そう。じゃあ私はこれで」
「は、はい……。あ、あの……井上さん」
「何?」
「井上さんって、契約を求める時は……いつもこんな事を?」
「……さあ。想像に任せるわ。じゃあね!」
「…………」

 想像に任せると言われてもなぁ――。
 そう思って、彼女の後姿を眺めていると、急に体を硬直させて立ち止まってしまった。そして、しばらくすると真っ赤な顔をしながら僕の前に駆け寄ってきた。

「い、井上君っ」
「は、はいっ」
「き、今日のは特別だからっ。普段はあんな事、絶対にしないのよ。私、そんな風に見える?」
「い、いえ……。見えなかったんですけど、実際にされちゃうとねぇ……」
「違うの、私じゃないの。何て言ったらいいのかしら。私の意志でやったんじゃないのよ」
「……はぁ?」
「だから、私がしたくてしたんじゃなくて……。ああ、これ以上は言えないわ。兎に角、今回の事は誰にも言わないでね、お願い」
「わ、分かりました。別に……言うつもりはありませんから」
「そ、そう……。くれぐれも内緒に。それじゃ……」

 井上さんがよく分からない。
 僕は、真っ赤な頬に手を当てて走り去る井上さんを見ながら「ふぅ」とため息をついた。

「あのフェラチオ、すごく気持ちよかったな。半年後にまたやってくれないかなぁ」

 ――なんて想像しながら。



……う〜ん、やっぱり憑依はいいですね。
書きながら興奮しました。
今回は◎◎◎さんのお姉さんキャラを使用させていただきました。
◎◎◎さん、どうもありがとうございました〜。