夕食を取り終え、風呂に入った輝夫は自分の部屋に戻ると、机の引き出しに隠しておいた一粒の錠剤を手にした。
ネットで購入したこの錠剤の効果は、サイトに書いてあった売り文句と同梱されていた説明書を見て理解している。
ネットで購入したこの錠剤の効果は、サイトに書いてあった売り文句と同梱されていた説明書を見て理解している。
「もう一度女の体ってのを調べておくか」
パソコンを起動し、ブックマークに登録しておいたエッチなサイトを閲覧する。
そのサイトには女性の体の仕組みが説明されていたり、どうすれば女性が感じるのか――等が掲示板に書き込まれていた。
多くの女性からの書き込みを見ていると、感じ方は人それぞれであり、首筋を舐められるのが好きだとか乳首を弄られるのが好きだとか書かれている。ただ、全体的に眺めると感じる場所というのは、ほぼ決まっているようだ。
まあ、いざとなれば全身を弄ればどこか感じる場所があるのだろう。
ただし、輝夫が触るのではなく、早苗が自らの手で触る事になるのだが。
彼が購入した錠剤は体から魂を切り離す【幽体離脱】という現象を起こす事が出来る、変わった薬だ。
この薬を飲めば、体から魂が抜け出て幽体になることが出来る。
そして、幽体になると他人の体に入り込む――すなわち憑依することが出来るのだ。
憑依後はその体を自由に操れるらしいが、完全に憑依出来るかどうかは幽体と体との相性で決まるので分からないと説明書には書かれていた。
兎に角、輝夫はこの幽体離脱薬を使い、早苗の体を乗っ取ろうとしているのである。
付き合ってもらえないのなら、その体ごと自分のものにしてやる――というのが彼の考え方らしい。
「早く明日にならないかなぁ。いや、部活が終わったらすぐに使うのに」
女子陸上部は週に一度、更衣室の掃除をしている。そして、他の生徒が帰ると早苗が一人で更衣室に残り、部屋の隅まで点検するのだ。それを知っていた輝夫は、早苗が一人になるその瞬間を待つことにしたのだった。
なぜならば、憑依する際に相手が苦しむことがあると書いてあったからだ。
他の生徒が居る前で苦しい表情をされると怪まれる――と思った輝夫は、わざわざそのときを待つことにしていた。
もちろん、彼女が帰ってから一人になったところで乗り移れば良いのだが、彼のこだわりは【汗で濡れた体操服を着ている榎原早苗になりたい】だそうだ。
綺麗な体よりも普段見ている、汗を掻いた後の早苗がいいと。
「ドキドキするな。先輩に乗り移ったら何をしようか?やっぱり……探索してオナニーだよなっ」
誰に話しかけるでもなく、一人で呟きながらニヤけた輝夫は忘れない様に鞄の中へ幽体離脱薬を入れると、部屋の電気を消し無理やり目を閉じて眠りについた。
――そして次の日。
若干目の下にクマを作った輝夫は時計の進み方が妙に遅いと感じながらも授業を受け終わり、いつもどおり男子陸上部の練習に参加した。
もう少しであの榎原早苗先輩に乗り移る事が出来る。
輝夫はそう思いながら早苗の走る姿を眺めた。
銀色に光る長い髪を背中になびかせながら必死に腕を振っている。
白い体操服に包まれた胸が上下に揺れ、輝夫の心をときめかせた。
あの巨乳と呼べる大きな胸こそが、彼を釘付けにする要因であった。
もう鳥原先輩が触ったんだろうか?あの胸の間に肉棒を埋め、パイズリなんてしてもらったのかもしれない。
そう考えると羨ましくもあり、憎らしくもあった。
しかし、もうすぐあの胸は自分のものになるのだ。
いや、胸だけではない。括れたウェストや赤いブルマから伸びる長くて細い足も全て。
全く練習に身が入らない輝夫は、短パンの前が膨れ上がるのを隠しながら何度トイレに駆け込み、気持ちを落ち着かせるのであった。
そしてようやく部活が終わり、皆が更衣室へと向かい始める。
輝夫は萌未に捕まらないよう、一目散に校舎に入ると屋上まで駆け上がった。
夕日が綺麗に見えるこの場所で、彼は短パンのポケットから幽体離脱薬を取り出した。
「やっとこの時が来たぞ。早く飲まないと」
別に慌てる必要もないのだが、気持ちばかり焦る輝夫は屋上に設置されたタンクの壁に凭れかかる様にして座ると、躊躇いもなく幽体離脱薬を飲み込んだ。
「はぁ、はぁ。水を飲まずに飲み込むと喉に詰まる感じがするな。でも、しっかりと飲み込んだぞ」
見上げると夕日に照らされて赤く染まった雲が見える。
幽体離脱すると、あの雲にも手が届くのだろうか?
そう思っていると、何となく雲が近づいてくるような気がした。
「えっ?」
そんな気がしただけだと思ったが、そうでは無いようだ。
タンクの壁がゆっくりと下に動いている。慌てて俯くと、眼下には壁に凭れかかる自分の姿が見えた。
「なっ……う、浮いてる!?」
不思議な感覚だ。
体に重みを感じない――というか、重力を感じない。
動かしている手の向こうに景色が見える。まるで幽霊になったような気分だ。
「こ、これが……幽体離脱なんだ」
自分の体から五メートルくらい浮き上がっただろうか?
その時点で自然と幽体が止まった。
「自分の意思で飛べるのかな?」
試してみると、面白いように飛び回ることが出来る。
まるで鳥になったように思えた。
面白いことに、フェンスに触ろうとするとすり抜けてしまう。
屋上の床に頭をめり込ませると、コンクリートの塊や梁が見えた。
「すげぇ!これ、すげぇ面白いよっ」
魂が抜け出た体の心配なんて全くしていない様子。
果てしなく高く飛び上がり、今度は地面の中にまで潜り込む。
スピード感溢れる体験だが、重力を感じないのでジェットコースターに乗ったときの感覚とは少し違った。
「おっと。こんな事をしている場合じゃなくて、女子更衣室に行かないと!」
本来の目的を思い出した輝夫は、物理的に制限されない幽体のまま校舎を突き破るように進み、十秒も掛からないうちにグランド近くの女子更衣室の前にたどり着いた。
パソコンを起動し、ブックマークに登録しておいたエッチなサイトを閲覧する。
そのサイトには女性の体の仕組みが説明されていたり、どうすれば女性が感じるのか――等が掲示板に書き込まれていた。
多くの女性からの書き込みを見ていると、感じ方は人それぞれであり、首筋を舐められるのが好きだとか乳首を弄られるのが好きだとか書かれている。ただ、全体的に眺めると感じる場所というのは、ほぼ決まっているようだ。
まあ、いざとなれば全身を弄ればどこか感じる場所があるのだろう。
ただし、輝夫が触るのではなく、早苗が自らの手で触る事になるのだが。
彼が購入した錠剤は体から魂を切り離す【幽体離脱】という現象を起こす事が出来る、変わった薬だ。
この薬を飲めば、体から魂が抜け出て幽体になることが出来る。
そして、幽体になると他人の体に入り込む――すなわち憑依することが出来るのだ。
憑依後はその体を自由に操れるらしいが、完全に憑依出来るかどうかは幽体と体との相性で決まるので分からないと説明書には書かれていた。
兎に角、輝夫はこの幽体離脱薬を使い、早苗の体を乗っ取ろうとしているのである。
付き合ってもらえないのなら、その体ごと自分のものにしてやる――というのが彼の考え方らしい。
「早く明日にならないかなぁ。いや、部活が終わったらすぐに使うのに」
女子陸上部は週に一度、更衣室の掃除をしている。そして、他の生徒が帰ると早苗が一人で更衣室に残り、部屋の隅まで点検するのだ。それを知っていた輝夫は、早苗が一人になるその瞬間を待つことにしたのだった。
なぜならば、憑依する際に相手が苦しむことがあると書いてあったからだ。
他の生徒が居る前で苦しい表情をされると怪まれる――と思った輝夫は、わざわざそのときを待つことにしていた。
もちろん、彼女が帰ってから一人になったところで乗り移れば良いのだが、彼のこだわりは【汗で濡れた体操服を着ている榎原早苗になりたい】だそうだ。
綺麗な体よりも普段見ている、汗を掻いた後の早苗がいいと。
「ドキドキするな。先輩に乗り移ったら何をしようか?やっぱり……探索してオナニーだよなっ」
誰に話しかけるでもなく、一人で呟きながらニヤけた輝夫は忘れない様に鞄の中へ幽体離脱薬を入れると、部屋の電気を消し無理やり目を閉じて眠りについた。
――そして次の日。
若干目の下にクマを作った輝夫は時計の進み方が妙に遅いと感じながらも授業を受け終わり、いつもどおり男子陸上部の練習に参加した。
もう少しであの榎原早苗先輩に乗り移る事が出来る。
輝夫はそう思いながら早苗の走る姿を眺めた。
銀色に光る長い髪を背中になびかせながら必死に腕を振っている。
白い体操服に包まれた胸が上下に揺れ、輝夫の心をときめかせた。
あの巨乳と呼べる大きな胸こそが、彼を釘付けにする要因であった。
もう鳥原先輩が触ったんだろうか?あの胸の間に肉棒を埋め、パイズリなんてしてもらったのかもしれない。
そう考えると羨ましくもあり、憎らしくもあった。
しかし、もうすぐあの胸は自分のものになるのだ。
いや、胸だけではない。括れたウェストや赤いブルマから伸びる長くて細い足も全て。
全く練習に身が入らない輝夫は、短パンの前が膨れ上がるのを隠しながら何度トイレに駆け込み、気持ちを落ち着かせるのであった。
そしてようやく部活が終わり、皆が更衣室へと向かい始める。
輝夫は萌未に捕まらないよう、一目散に校舎に入ると屋上まで駆け上がった。
夕日が綺麗に見えるこの場所で、彼は短パンのポケットから幽体離脱薬を取り出した。
「やっとこの時が来たぞ。早く飲まないと」
別に慌てる必要もないのだが、気持ちばかり焦る輝夫は屋上に設置されたタンクの壁に凭れかかる様にして座ると、躊躇いもなく幽体離脱薬を飲み込んだ。
「はぁ、はぁ。水を飲まずに飲み込むと喉に詰まる感じがするな。でも、しっかりと飲み込んだぞ」
見上げると夕日に照らされて赤く染まった雲が見える。
幽体離脱すると、あの雲にも手が届くのだろうか?
そう思っていると、何となく雲が近づいてくるような気がした。
「えっ?」
そんな気がしただけだと思ったが、そうでは無いようだ。
タンクの壁がゆっくりと下に動いている。慌てて俯くと、眼下には壁に凭れかかる自分の姿が見えた。
「なっ……う、浮いてる!?」
不思議な感覚だ。
体に重みを感じない――というか、重力を感じない。
動かしている手の向こうに景色が見える。まるで幽霊になったような気分だ。
「こ、これが……幽体離脱なんだ」
自分の体から五メートルくらい浮き上がっただろうか?
その時点で自然と幽体が止まった。
「自分の意思で飛べるのかな?」
試してみると、面白いように飛び回ることが出来る。
まるで鳥になったように思えた。
面白いことに、フェンスに触ろうとするとすり抜けてしまう。
屋上の床に頭をめり込ませると、コンクリートの塊や梁が見えた。
「すげぇ!これ、すげぇ面白いよっ」
魂が抜け出た体の心配なんて全くしていない様子。
果てしなく高く飛び上がり、今度は地面の中にまで潜り込む。
スピード感溢れる体験だが、重力を感じないのでジェットコースターに乗ったときの感覚とは少し違った。
「おっと。こんな事をしている場合じゃなくて、女子更衣室に行かないと!」
本来の目的を思い出した輝夫は、物理的に制限されない幽体のまま校舎を突き破るように進み、十秒も掛からないうちにグランド近くの女子更衣室の前にたどり着いた。
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