美香の体を堪能した平治と、姉の体に痴漢をさせた海十は汚れた床を掃除すると風呂に入る準備をした。
 準備といっても裸になるだけだが。

「今度は俺の番だな。姉貴の体でイカせてくれよ」
「ああ、構わないぜ。風呂の中で楽しもうか」

 見た目には若い女性二人が全裸で会話をしながらバスルームに入ってゆく。

「ああ、そうだ。姉貴のジーンズを乾かさないと。沖河先生の愛液とションベンで濡れてるから穿いて帰れない」
「そうだな。乾燥機に入れておけよ。ちょっとに臭うかもしれないけど、乾くことは乾くだろうからさ」

 平治が美香の体にかけ湯し湯船に浸かっている間に、海十は香帆の濡れたジーンズを軽く水で濯ぎ、乾燥機の中に放り込んだ。
 さすがにそのまま乾かして帰るのは気持ち悪かったのだろう。それにしても、全裸になった姉の体を操り堂々とこんな事ができるとは、なんて幸せなのだろうか。
 海十は香帆の表情を緩ませながらすりガラスの扉を開くと、気持ちよさそうに湯に浸かる美香に「ローターかディルドを持ってこようか」と問いかけた。

「使って海十をイカせてやろうか?」
「そうだなぁ……。やっぱり道具じゃなくて沖河先生の手でイカせてもらうほうがいいかな。平治はいらないのか?」
「ああ、俺はいいよ。お互いの体を触りあおうぜ」
「石鹸を使ってヌルヌルってのもいいよな」
「だから早く入ってこいよ」
「分かってるって」

 嬉しそうに扉を閉め、かけ湯をした香帆が狭い湯船に肩まで浸かると幾らかのお湯が溢れ出した。

「二人で入ると狭いな」
「男同士なら気持ち悪いけど……なっ!」
「ああ!」

 膝を立てて開いている美香の足の間に体を割り込ませ、背を向けて座った香帆。
 すかさず脇の後ろから手が伸びてきて香帆の胸に宛がわれた。

「お前ってほんとに姉貴の体が好きなんだな」
「ああ。この顔も体も声も、全部好きなんだ」
「そんなに好きなら姉貴と結婚すれば?」
「別に結婚したいとは思わないんだ。それに姉貴とセックスしたいって感じでもない。姉貴の体が好きなんだ」
「へぇ〜。それならこうやって俺に姉貴の胸を揉まれても抵抗ないのか?お前の大事な姉貴なんだぞ?」
「まあ、抵抗ないって事はないけどな。知らない奴に痴漢されるのは嫌だし。でも相手が平治だからな。それに、胸を揉んでいるのは沖河先生だし」
「なるほど。それにしてもさ、他人の体で……しかも女の体になってこうして過ごすってどうだ?」
「それ、さっき考えてたんだ。俺が全裸の姉貴を自由に操って、何だってさせることができるんだよな」
「ああ」
「もし姉貴が俺に乗り移ったなら、こんな事すると思うか?」
「さあ、それは分からないな。でも男の快感ってのには興味があるかもしれないぞ」
「そうだな。でも姉貴が俺の体でオナニーしたり、知らない女とセックスしたりするなんて考えられない……っていうか、やらないな」
「記憶からそう思うのか?」
「ああ。姉貴の記憶や性格を考えると、おそらくセックスはしないだろうな。でも、オナニーは……するかも」
「沖河先生は絶対にしないと思うだろ?」
「そりゃ誰だってそう思うさ。他人の体になるなんて、この上なく嫌だろうから」
「でも、潔癖症の自分が好きじゃないらしい。潔癖症じゃない人がうらやましいんだとさ」
「へぇ〜、予想外だな。潔癖症から解放されたいって事か……うっ」
「そういう事!そして、今の自分を変えたいと思っているんだ。俺が乗り移ってちょうど良かったかもな」
「でも乗り移られている間の記憶はないし……はぁ、はぁ。それ……乳首がすげぇよ。部屋や体を汚して体を離れても沖河先生は嫌がる……あうっ……だけだろうな」
「自分の性格を自分で変えないと意味がないっていうか、俺たちがどうこうしたって先生には伝わらないからな」
「あっ。はぁ、はぁ、はぁ。んんんっ……」
「どうした海十?もうしゃべれないのか?」
「ん、んっ。はんっ」

 平治が美香の手で香帆の勃起した乳首と、開いた陰唇に隠れたクリトリスを弄っている。
 上ずった喘ぎ声で気持ちよさを伝える海十に平治が囁いた。

「ねえ香帆。そろそろ上がろうか?私の体全体で香帆の体を洗ってあげるわ」

 その言葉にゆっくりと腰を上げ、右足を湯船の淵から出した瞬間、海十は「ああっ!」と声を裏返して喘いだ。
 開いた股に美香の二本の指がめり込んだのだ。
 正確には、真っ直ぐに伸ばした中指と薬指が膣の中に根元まで入り込んでいるのだった。

「こんなに簡単に入るなんて、香帆もすごくいやらしい体をしているのね」
「そ、そんなっ……。いきなり膣に指を入れるなんて……あっ、あっ、あっ、あっ、あっ」
「香帆の膣からぐちゅぐちゅ聞こえるわよ。おしゃべりな膣だこと」
「あっ、ああっ、はぁ、はぁ、すごっ……あっ。いいっ!気持ちいいっ!」

 膣に入れた指を曲げ、Gスポットのあたりを擦る様に、そしてぐいぐいと押さえ込む。
 海十は香帆の体が発する快感に足を震わせた。
 湯船の淵を掴み、俯いたままその気持ちよさを味わっている。

「私の指、細くて長いでしょ。どう?バスルームでこんなことをされる気分は」
「んんっ、んっ、んんっ!はぁ、はぁ、あ……体の芯から快感が湧き出てきて……あふっ!姉貴の体が……姉貴の体がすげぇっ」
「まずは一度、イカせてあげる」

 美香は湯船の中で体勢を変えると、先ほどと同じように後ろから右手の指で膣の中をかき回し、左手で前からクリトリスを弄った。

「うわっ!あっ、あっ!ああっ!んあああっ。あっ、はぁ、ああっ」
「すごい喘ぎ声。私が逆上せる前にイってね」
「あっ、あっ、そんなに掻き回したらっ。ああっ。クリトリスがっ……こ、こんなの初めて……あっ!イッ、イクッ!」

 クリトリスに指の腹を擦りつけ、三本に増えた指が肉棒のように容赦なく膣を犯す。
 その激しさに耐えられなくなった香帆の体は、海十に女性のオーガズムを強制的に与えたのだ。

「あっ、あ、あ、あ、ああ、あああ……あ……んあああっ!」

 愛液が太ももから垂れ落ち、湯船のお湯に溶け込んでゆく。
 喘ぎ声と共に膣壁が締まると、激しく動いていた指がゆっくりとした動きになる。
 そしてクリトリスを刺激していた指が離れ、お尻をやさしく撫た。

「気持ちよかった?」
「はぁ、はぁ、はっ……あぁ。やっぱり姉貴の体ってすげぇや。こんなの男じゃ絶対に味わえない」
「女の体の神秘ってとこだな。自分の体でイクのと違って、まだ余韻が残っているだろ?」
「ああ。またすぐにイケそうな気がする」
「気がするんじゃなくて、イケるんだ。ほら、上がって椅子に座れよ」
「あ、ああ」

 腰に力がないらない。そんな感じを覚えながらも海十は言われたとおり椅子に座った。