ジーンズの生地に密着した美香のお尻は温かく、そして柔らかかった。
 香帆の右手でお尻に触れその感触を楽しもうとする海十だが、美香は前を向いたまま不快な表情で手を払った。

「痴漢なの?他人の手なんて触れたくないのに」

 平治は沖河美香が思うであろう事を、わざと口から漏らして海十に教えてやる。
 それに興奮する海十が、また香帆の手をお尻に触れさせた。

「もう……しつこいわね。触れたくないのにっ」

 今度は香帆の手を抓って警告した。しかし、そんな事で止めるはずもなく、香帆の両手は大胆にお尻を撫で、揉み始めた。

「信じられない。赤の他人にお尻を触られるなんて。……気持ち悪いわ」

 お尻を揉む手首を掴んで体から遠ざけるが、すぐにお尻に戻ってくる。

「もうっ、止めなさいよっ!」

 険しい表情で振り向いた美香は、香帆と視線が合うとハッとして驚いた。

「えっ!?じょ、女性……なの?」
「うふふ……。張りがあっていいお尻しているわね。私、興奮しちゃう」
「ちょ、ちょっと……あっ!」
「お姉さん、胸も大きいし」
「や、やめっ……んんっ」

 隙を突いた香帆の両手がTシャツの裾からスルスルと中に入ってゆき、ブラジャーをせり上げた。そして、ブラジャーの変わりに掌で包み込むと、いやらしい手つき乳房を揉み始めたのだ。

「いやっ。は、離してっ。あなた女性なのに……こんな事するなんて」
「いいじゃない、女同士なんだし」
「他人に触られるなんて……汚くて嫌なのっ」
「あら、私の手はそれほど汚くないわよ」
「他人に触れられること自体が嫌なのっ。私、潔癖症なんだからっ」
「ふ〜ん、それがどうしたの?」
「ど、どうしたのって……ああっ!」

 美香の体が震えた。Tシャツを盛り上げる手が乳首を摘み上げたのだ。足を閉じて前かがみになり、Tシャツの上から香帆の手を握り締めて動きを制止させようとするが上手くいかない。香帆は、体を捩じらせる美香の乳首を何度も摘み、指の腹で転がした。

「うっ、はぁ、はぁ。あっ、ああ。や、やめて」
「乳首が勃起してる。感じているのね」
「ち、違うっ。感じてなんか……んんっ!」
「こんなに硬くなっているのに?女に弄られるのがそんなに気持ちいいんだ」
「だ、だから違うわよっ。は、離しなさいっ」
「ふふ。そうやって抵抗する姿が可愛いわ。折角だからもっと気持ちよくしてあげる」

 ニヤリと笑った香帆の左手がTシャツから抜け出ると、そのままジャケットのポケットに入ってゆく。
 そして、中に入っているスイッチに指をかけた。

「ひっ!な、何っ!?」

 いきなりの出来事にビクビクと体を震わせた美香の膝が崩れ、中腰の体勢になった。
 足を思い切り閉じて両手をジーンズの股間に宛てがっている。

「どう?ローターでクリトリスを直接弄られる感触は」
「ああっ、あっ、あっ、あっ。いやっ!そんな……い、いつの間に……」
「ふふふ。そんなこと、どうでもいいでしょ。乳首とクリトリス、どちらが気持ちいいの?」

 ローターの存在を知らなかったフリをする美香に心の中で拍手を送った香帆は、左手で乳首を弄りながらローターの強さを適当に変化させた。

「あ、ああっ。だ、だめっ。う、動かさないで……」
「気持ちよさそうに喘いじゃって。潔癖症なのにパンティ濡らすなんて不潔じゃない?」
「い、嫌よ。そんな風に言わないで」
「クリトリスだけじゃ物足りないでしょうからもう一つ動かしてあげる」
「えっ!?も、もう一つって……あっ!あああっ!」

 ポケットに入っている二つ目のスイッチを弄ると、今度は膣に埋め込まれたローターが動き始めた。
 二つのローターが同時に動き、美香の体を強制的に感じさせる。

「う、うそっ。どうしてこんなっ……あ、あ、あっ。んんっ、んううう」

 どうしようもない快感にガクガクと足を震わせた美香は、フローリングの床にお尻をついて座り込んでしまった。

「んあっ!いやっ」

 お尻をついたせいで、更にジーンズが股間に密着してしまったようだ。
 慌てて立とうとするが足に力が入らない。

「ああっ。こ、こんなの……んんっ。い、いやぁ……」

 悶える美香を見ながらしゃがんだ香帆は、後ろから両膝を掴んでM字に開かせた。そしてフローリングに両膝をつき、背中に密着すると両手で美香の股間を思い切り押さえ込んだ。

「んああああっ!」
「ジーンズの生地に愛液が染み出しているわよ。ほんと、いやらしい女ね」
「だ、だめだめっ。そんなに押さえつけないでっ」
「いいじゃない。さっさとイッちゃえば?」
「いやっ。ああっ、あんんっ……あっ!んああっ!」

 押さえ込んだ両手をそのまま上下に動かし、更なる快感を与える。
 大きく息を乱した美香の両手は、股間を刺激する香帆の手に宛がわれているのではなく、M字に開いた両膝の上に乗っていた。
 抵抗を諦め、イク体勢に入ったのだ。

「ほらほら。もうイク?イッちゃうの?」
「あっ、あっ、あっ、ああっ。だめっ、だめっ」
「汚い愛液まみれのジーンズの中でイッちゃうの?」
「ああっ。も、もうっ……あっ、来るっ!もう来ちゃうっ」
「潔癖症なんでしょ。それなのにイッちゃうの?」
「あっ、あっ。だめっ。わ、私っ……こんなっ……あっ……んあああっ!」

 美香の体がバネのように仰け反った。
 そしてジーンズから粘度の無い液体が漏れ、フローリングに広がってゆく。

「あっあっ……。ああ〜」
「うわ。もしかして失禁?」
「はぁ、はぁ、はぁ……あんん〜」
「……すげぇ」

 香帆がぐったりと力なく凭れ掛かってくる美香に、「……とりあえず後始末してから風呂に入るか」と問い掛けた。
 すると美香がビクンと体を震わせ、「はぁ〜。んっ、それよりも先にローターを止めてくれよ。また……イッちまいそうだ」と濡れた股間を押さえたのだった。