ほんのしばらく肉棒を見つめると、香帆の顔をゆっくりと近づけ、唇をかすかに開いた。亀頭の先端に触れると同時に、唇の隙間から舌の先を出してコンドームの上からチロチロと舐める。

「どう?姉ちゃんの舌。あまり焦らされるのは好きじゃないよね。一気に咥えてあげようか?」

 香帆の顔を横に倒して亀頭からカリ首、陰茎をキスをしながら刺激した海十は、口を大きく開いて亀頭から肉棒を飲み込んだ。

「んんっ……。んふぅ」

 初めて咥えた自分の肉棒。他人のものを咥えた記憶が香帆にあるため、不思議と咥える前よりも抵抗感はない。そして、一度咥えてしまえばフェラチオするときの香帆の切ない声を聞きたくなり、何度も顔を上下に動かしてしまう。

「んん。んん、んっ。はぁ、はぁ、はんっ。んっ、んんっ……」

 咥えたまま、鼻に掛かった姉の吐息を漏らす。自分がされたら気持ちいい様に香帆の口を、舌を動かして刺激する。海十の体に理性があれば、とっくにイッてしまっている程のいやらしさだ。左手で肉棒を持ってフェラチオしながら、右手でタイトスカートを捲り上げ、パンストとパンティの中に手を忍ばせる。

「あんっ。は、はっ、はぁっ。あんんんっ」

 あまり右手を動かしすぎると上手くフェラチオできない。それくらい香帆の下半身は疼き、濡れていた。股間はパンティの生地で吸い取りきれない程の愛液で濡れ、陰唇に埋もれたクリトリスは大きく充血している。すぐに右手は愛液まみれになった。
 弟に悪戯することで、姉の体がこれほどに興奮している。

「んっ、んんっ!あっん。ね、姉ちゃん。海十のチンコを食べるだけでこんなにいやらしい体になってる……。か、海十のせいだからね……あふっ!」

 パンストの生地が膨れ上がったりしぼんだり。それが何度も繰り返された。パンティに収まらない親指や小指がパンストの生地に薄っすらと浮かび上がっている。このまま弄ってイクことも十分に出来るのだが――。
 
「はあっ、はぁっ、はぁっ。あっ、んんっ。もう我慢できない……」

 最後に喉元深くまで肉棒を咥えこむと、尿道からガマン汁を搾り出すように口を窄めながらフェラチオを終えた。そしてベッドの上に立ち上がり、パンストとパンティを脱ぎ捨てた海十は、香帆の体を自分の体に跨がせ、肉棒の上でしゃがみ始めた。太ももで突っ張っていたタイトスカートの裾を捲り、足を開きやすくする。股間の愛液が陰毛に絡み付き、雫となって垂れ落ちようとしていた。

「い、いよいよ……。コンドームをしているから膣には漏れないし。姉ちゃんの中に海十のチンコが入るんだよ」

 陰唇に亀頭が触れると、香帆の体がピクンと震えた。そのままゆっくりと腰を下ろしてゆくと、陰唇にめり込んだ亀頭がそのまま膣口を左右に開いてゆく。指とは違うその太さは、明らかに膣にめり込んでくるという感覚があった。

「うっ!あぁっはぁ。チ、チンコが中に……埋まってくる」

 亀頭が陰唇にすっぽりと隠れ、そのまま滑らかに入り込んでゆく。そして香帆のお尻が海十の下腹部に密着すると、互いの陰毛が触れ合った。
 しゃがんでいた足を崩して、海十の上で女座りをした香帆の表情はうっとりと、そして嬉しさで頬が緩んでいた。自分の肉棒によって下腹部が満たされる感覚。俯くと、リクルートスーツに身を包んだ姉が自分の体の上に乗って女座りしている。タイトスカートで見えない下腹部は、弟の肉棒で満たされている。
 振り向くと、自分の足がだらしなく伸びていた。

「俺と……姉貴が繋がったんだ。俺、姉貴の体で自分とセックスしてるんだ……。姉貴なのに……俺の姉貴なのに……」

 Tシャツの胸板に香帆のほっそりとした両手をつかせ、体重をかける。そしてゆっくりと腰を前後に動かしてみた。

「うっ。お、俺のチンコが子宮口を突いてくる。姉貴が経験した男達よりも大きいな。我ながら……すげぇ」

 香帆の真似を止めたのか、海十は自分の口調で呟き始めた。また腰を前後に動かし、セックスをしていると言う実感を得る。弟とセックスするなんて、本当は嫌に決まっている。しかし、香帆はその快感をじっくりと楽しむように腰を動かしていた。蕩けるような快感に瞳を潤ませ、唇を軽く開いて吐息を漏らす。
 姉の体を使って女性の快感を堪能する。しかも、その相手は自分の体。考えれば考えるほど興奮した。

「ああ。姉貴……。姉貴の体、すげぇ気持ちいい。男とセックスするのってこんな感じなんだ。姉貴、俺のチンコ、すげぇだろ?姉貴の体をこんなに感じさせることが出来るんだからさ。……あっんっ。す、すごいよ海十。姉ちゃん、こんな大きなチンコは初めて。そのチンコの持ち主が弟の海十だなんて。ああ、あっ。で、でも……姉ちゃんの体を勝手に使ってこんな事するなんて……んんっ。だ、だめなんだからぁ……」

 ゆっくりと動いていた腰が、徐々に勢いを増す。言葉では表現できない快感が香帆の体に充填し、海十の精神を翻弄した。クリトリスを刺激した時とは違った快感。セックスが女性をオーガズムへ導く本来の姿だと思えてくる。子孫を残すために与えられた行為を女性の立場で行う不思議。一度きりの人生で、男性と女性の快感を感じることが出来た幸福。
 そこまで深くは考えないが、海十は香帆の体を我がものとし、湧き出る女性の感覚、快感を全身で感じた。

「あっ、あっ、ああ。姉貴のマンコからいやらしい音が出てる。俺のチンコが膣の中を掻き回してる。はぁ、はぁ、姉貴を感じさせてるんだ。俺が姉貴を感じさせてるんだっ」

 ぐったりと横たわる自分の体を見つめながら、香帆の上半身を激しく揺らす。スーツに包まれた胸が上下に揺れ、タイトスカートの向こうからニチャニチャといやらしい音が絶えず聞こえていた。
 もうすぐ来る。オーガズムがそこまで来ている。香帆の体が絶頂を迎えようとしている。海十が香帆の体を動かすたびに、その感覚は大きくなっていった。

「あ、あ、あっ。姉貴っ!すげぇ……よ。はぁ、はぁ。あ、姉貴……イクのか?もうイクのか?」

 我慢するのは無駄な事だ。大きく喘ぐと、一階にいる親に聞こえるかもしれない。自然と香帆の口に両手が宛がわれた。しかし、腰の動きは止まらなかった。

「あふっ、あふっ。すごっ……ああっ。き、気持ちよすぎっ……あっ、ああっ、あっんんんんっ」

 上下に腰を振るのではなく、股間同士をこすり付けるように前後に動かして加速させると、肉棒が子宮口をゴリゴリと刺激した。

「はぁ、はぁ、はぁ、あっ、イイッ!イクッ。姉貴の体でイクッ!あ、姉貴っ、姉貴っ!」

 海十の上で悶え狂う香帆は、自分が最も気持ちがいいように腰を小刻みに動かしながらオーガズムを迎えた。背筋を伸ばし、口を塞いでいた両手の腕でギュッと体を挟み込む。とめどなく溢れた愛液が海十の内股を伝い、ベッドにシミを作っていった。

「ああっ!んあああっ!あっ、あっ、あっ、はぁぁ〜っ。あっ、姉貴っ……姉貴の体で……セ、セックスで……イッた……ぁぁ」

 ビクン、ビクンと体を震わせ、はぁはぁと息を乱しながら海十の胸に付いた香帆の両手。オーガズムの津波が引いた後、涎がついた掌をTシャツで拭き取り、ゆっくりと腰を上げて肉棒を膣から引き抜いた。

「んっ。あ……射精してる」

 見ると、コンドームの先端に白い精液が溜まっていた。どの時点か分からないが、海十の体も射精していたようだ。

「ふぅ〜。そりゃ、これだけセックスすればイカないはず無いよな。それにしても……姉貴の体、最高に気持ちがよかったな。うっん……」

 ベッドから降りた後、愛液で濡れた股間を触って、その敏感さを改めて確かめる。蟹股になって開いた陰唇。クリトリスは相変わらず充血して大きくなっており、膣口は何もしなくてもヒクヒクと動いているように見えた。まるで別の生き物みたいだ。

「まだ感じたいと言ってるみたいだ。姉貴の体も淫乱だよな……。でも、そんな風にさせているのは俺なんだよなぁ。始めてみた姉貴の姿。思い返すだけでも興奮するよ」

 香帆の体を堪能した海十は、股間を綺麗に拭き取ると脱ぎ捨てたパンストとパンティを持って香帆の部屋に戻った。
 リクルートスーツとブラウスを元に戻し、濡れたパンティをもう一度穿きこむ。パジャマを着なおした。そして母親に見つからないように洗濯籠の中に隠すと海十の部屋に入り、萎えた肉棒からコンドームを外すと、ウェットティッシュで綺麗に拭き取った。

「ベッドのシミは乾くだろ。それにしても……自分のチンコに自信が持てるようになったな。姉貴を簡単にイカせることが出来るんだ。しかも、他の男よりも大きいし。どうしようか?このままずっと姉貴の体で居たいよな。でも、明日は学校を休むわけにはいかないか。だったら朝まで姉貴の体で寝る事にするか!」

 香帆にう〜んと大きく背伸びをさせた海十は、自分の体をそのまま寝かせ、香帆の部屋に戻った。

「姉貴。俺、明日から姉貴への接し方が変わりそうだよ。姉貴の顔を見るだけで勃起しそうだ。あ、そうだ。まだ携帯にオナニーしているところを撮ってなかったっけ。んっ……まあいいか。いつでも乗り移ることが出来るんだから……あっ。乳首が気持ちいい」

 電気を消し、香帆が起きるはずの時間に目覚まし時計を合わせた海十はベッド布団に潜り込むと、体の柔らかさと気持ちよさを感じながら眠りについたのだった。