裸で二人の所に行くんだろうか?
素朴な疑問だった。
あいつ等、加賀さんと兎島さんの体を使って楽しませてくれるって言ってたからな。
でも恥ずかしいか。
つまらない事を考えながらバスルームから出ると、俺が着ていた制服がなくなっていた。
確かに洗濯籠へ入れたはずなのに。
それどころか、トランクスや靴下まで。
これはきっと二人の仕業だろう。
「裸で来いって言うことか」
俺は用意されていたバスタオルで綺麗に体を拭き取ると、そのバスタオルを腰に巻いて加賀さんの部屋に戻った。
「あ、遅かったね。木杉君」
加賀さんと兎島さんは、低いベッドに腰をかけて待っていた。
女の子らしく足を閉じている様は、啓吾と明人が乗り移っているようには見えない。
それにしても木杉君だなんて、いつも加賀さんが俺と話すときに使っている呼び方じゃないか。
床の隅には、俺が着ていた制服たちが適当に放り投げられている。
「しゃべり方を真似して話したほうが木杉君も喜ぶかと思ったの。ね、加賀さん」
「うん。木杉君、そのほうがいいよね?」
「えっ……あ、いや。その……ほ、ほんとに……啓吾と明人なのか?」
「そうだよ。ほら」
加賀さんが座ったまま足を開き、ダークブラウンのスカートを手で捲り挙げた。
恥ずかしげも無く笑いながら白いパンティを見せる彼女を見て、隣に座っていた兎島さんが、「それなら私も」と、同じように足を開いてピンク色のパンティを見せた。
目の前に二人の生足、そして股間を包み込んでいるパンティが惜しげもなく披露されている。
その姿を見た俺は、腰に巻いていたバスタオルの前を両手で隠した。
「どうしたの?そんなところを隠して」
「兎島さんったら分かってるくせに。木杉君、スカートの中を見て興奮しているんだよ」
「そうなの?勃起してるってこと?」
「そうそう。でしょ、木杉君!」
彼女達の口調なのに、会話は妙にいやらしい。
「木杉君、私たちのスカートの中を見て、そんなに興奮しているの?」
兎島さんがずっとスカートの裾を持ち上げたまま俺に話しかけてくる。
「そ、そりゃ……興奮しない男なんていないと思うけど」
「そうなんだ。男の人ってエッチなのね」
「……って、お前も男だろ」
「え?何が?」
明人は、あくまで兎島さんになりきっていて、隣の加賀さんと顔を見合わせた。
「それより木杉君。私の部屋に、私と兎島さんがいるんだよ。今日は何でもしてあげるからリクエストしてよ」
「ええ。木杉君が私達にして欲しいこと、言って欲しいの」
スカートを戻した二人が、俺をじっと見つめ返してくる。
何でもしてあげるって。
そりゃ、この状況で何もしないわけには行かないだろう。
折角、啓吾と明人が乗り移ってくれているんだから。
でも何をしてもらおうかな。
「深く考えなくていいんだよ。素直に言えばいいから」
加賀さんは立ち上がると、兎島さんの後ろに座りなおした。
足を開いて兎島さんの背中に密着し、後ろから抱きしめている。
仲の良い友達という感じだろうか。
しかし、抱きしめた両手は兎島さんの胸に宛がわれ、その弾力を確かめるように動き始めた。
「ほら、兎島さんの胸ってこんなに柔らかいんだ。木杉君も触っていいんだよ」
「あんっ。加賀さん、そんなに強く揉まないで」
「ごめんね、あんまり柔らかいからつい力が入っちゃった。それに私の胸よりも大きいし」
「そんな事ないよ。加賀さんの胸も私の背中に当たってるのが分かるもの。十分大きいと思うわ」
「ありがと!」
そんな会話を俺の前でするなよ。
加賀さんの手つきがとてもいやらしい。
制服の上から掌いっぱいに胸を掴んでいる。
そして、下から上に持ち上げて重さを確かめたり、円を描くように回してみたり。
そんな加賀さんの行動を全く拒否しない兎島さんは、両手を加賀さんの太ももに添えたまま笑っていた。
「そうだ、ねえ木杉君。女の子同士でエッチしているところって見たくない?」
「えっ!」
「私と兎島さんがエッチしているところって事よ」
「ふ、二人が……エッチしているところ……」
「でも加賀さん。それじゃ、木杉君のチンポが苦しいだけじゃないの?」
生徒会長の口からチンポだなんて。
あの兎島さんが隠語を話すだけでイッてしまいそうだ。
「我慢できる?」
胸を揉んでいた手が離れ、兎島さんの太ももを優しく撫で回している。
そして、太ももの横からスカートの裾に入り込んだ両手が、兎島さんの股間あたりに移動した。
兎島さんといえば、軽く足を開いてスカートの裾が捲れないように正している。
「ん……」
一瞬、体を震わせた兎島さんが吐息を漏らした。
「そんな声だしちゃ、木杉君が興奮するじゃない」
「だって、加賀さんが私のクリトリスを弄るからでしょ。も、もうっ……あんっ!」
兎島さんが仰け反った。
その反応に、嬉しそうな表情をする加賀さん。
すごい……すごすぎる。
啓吾は、少し積極的な加賀さんを見事に演じているし、明人は兎島さんの口調を再現しながらも、兎島さんらしからぬ言葉を連発してくれる。
啓吾と明人が乗り移ると、加賀さんと兎島さんはこんなになってしまうんだ。
「ちょっと……か、加賀さんっ、いやんっ」
「ふふふ」
加賀さんは兎島さんの長い髪を後ろから顎で寄せ、見えた首筋に愛撫を始めた。
申し訳ないが、俺はその仕草を見ただけでバスタオルの内側に白い精液を放ってしまったのだった。