先端をチロチロと舌先でくすぐる。
このリアルなバイブはそれだけでピクピクと反応を返す。

唇で軽く先端をはさみ、尿道口の周辺を丹念に舐めまわす。
そこからあふれているガマン汁(?)を舌で塗り広げるように。
熱に反応すると言うが、このバイブ自身もだんだん熱を帯びてきているように思う。
それに最初に見た時よりも大きくなっている気もする。
私は本当に男の人のソレを可愛がっているような気がして興奮してきた。

右手を股間に持っていく。
スカートを捲り上げ、続いてショーツに触れてみる。
「あ…」
その部分はすでに濡れ始めていた。
ショーツを脱がなくては汚れてしまう。

私はちょっとはしたないと思ったが、バイブを真ん中ほどまで咥えた。
これで両手が自由に使える。
腰を浮かせながらショーツをずらす。
その時、無意識に口に力が入ったのかバイブに少し歯を立ててしまった。

「ん?」
何か聞こえた。
それもすぐ近くから。

私のベッドには小物入れが付いている。
仰向けに眠ったとき、頭上…枕の近くに目覚まし時計などを置くスペースがあるのだ。
声か物音かは分からないが、その何かはそこから聞こえた。

私は首を傾けて上を見る。
芳香剤、小さな鏡、幼い頃に修二君と海で拾った貝殻。
その隣には、文化祭のときに撮った彼の写真。
他にも私の宝物がいくつか並んでいる。

………気のせいだったのかな。

私は気を取り直すと、ショーツを脱ぎ捨てた。
右手で秘部を刺激する。
「ン…んぅ…ふ」
割れ目に沿って丁寧になぞり、皮ごとクリトリスを左右に動かす。
「は…ぅ…うぅン! ン…ン!」

左手でバイブ持って、口の中で上下させ唾液を絡ませる。
そう言えば、ローションが付いてきてたけど…。
今回はいいだろう。
私も十分に濡れてきたし、バイブもぬるぬるだ。
それにこのバイブは今後もお世話になりそうだし…。
「っはあ…も、もういいかな…」
私は口からバイブを出すと、アソコの入り口に当てがった。

―――

いよいよか。

それにしても痛かった。そして焦った。

あのとき痛みに思わず声を上げたものの、どうにか気付かれずに済んだ。
目覚まし時計に開けてあった覗き穴をとっさにカムフラージュで塞いだのが良かったようだ。

彼女が俺のアレをゆっくりと膣に挿入していく。
うぅ、何とも言えないこの感触。

「雪那…」
本当は彼女に告白したかったけどな…。
俺も姉さんも狙われているから、俺とあまり親しくなると人質に取られる。
だから今、せめてこの瞬間だけでも彼女を存分に味わおう。

俺は彼女がある程度挿入したのを見計らって、右手に持ったバイブの片割れを動かした。

「あっ…!」
彼女が声を上げる。
突然膣内で伸縮を始めた感覚に驚いているのだろう。
俺の方も彼女の膣の暖かさやヌメり、締め付けが感じられる。
あぁ、とろけそうだ。

俺は徐々にスピードを上げて彼女を攻める。
「あっ…ン…か、勝手に動いて…あっ…あ…あ…ン…はぁ!」

バイブの片割れの角度を変え、押し広げるように膣内を撫でまわす。
「うあぁぅっ…ふわああっ…ああぅぅっ…ひ、ひゃあ!」

子宮口をノックするように奥まで、長く大きくストロークしてやる。
「はあぁっ…ひぁぁぁ…あはああぁぁっ……すご、ぁ、こ、擦れちゃうぅぅっ……!」

まだまだ、これからだぜ雪那!
強さも角度もランダムに、膣内を突く!
「あ!?、はあぁっ、ン!? はぐぅっ!」

よし、ここでゆっくりと焦らすように、なぶるように動いて…。
「ああああぁぁンっ……うああああぅンっ!……やぁぁ!もっとぉ!」

人間の腰の動きでは不可能なほど細かく細かくピストンする!
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、や、やめ、す、ご、あ、だ、だめぇ!」
――ちゅっ、じゅっ、じゅっ、ちゅっ、ちゅっ、じゅっ、じゅっ!

本気で感じているのか、彼女から聞こえる卑猥な音。
『だめ』と言っているものの、その手は股間に固定されたまま離れようとしない。

ひねる! ひねる!
360度ひねる! そしてまた逆に360度ひねる!
「ンああぁぁぁっ!? ひうううぅン! だめ! それだめぇ! イクっ! イっちゃ、あぁっ!」
――ずちゅっ! くちゅっ! ずちゅうぅぅっ!!

ひねりながら突く! 突きながらひねる!
右に、左に! そして上のGスポットだ! くっ、俺も、俺も、もうっ!!
「イっちゃううぅっ! ンあああああぁぁぁっっっ!!」
――ドピュ! ピュ! ブピュうぅぅっ!!

「うぅぅ!!」
自分でも信じられないほどの迸りを感じる。

………。

壁には、いくつかの欠片がそれぞれ固定してある。
全部彼女の部屋の覗き穴の物だ。
俺は今までベッドの上に座って彼女の相手を務めていた。

部屋に響くのは彼女の乱れた息遣いだけ。
俺はそれを見届けて、壁に額をつけた。
「はぁ…はぁ…はぁ…ふぅう…」
すごい快感だった。
腰が抜けたかもしれない。

しばらく息を整える。

ふと、俺は何かの気配に気付いて顔を上げた。
何だろう?
何というか…妙に落ち着かない。
これはまるで…。
誰かに見られているような…。

俺は視線を壁に戻す。
そして彼女と目が合った。



膣に出しても大丈夫なのかって?
今回のおまけはその辺の話だ。
例によって以下略!

バイブと一緒に彼女に送ったあのローション。
今回は使わなかったみたいだけど、あのローションには女性の感度を上げる成分が配合されている。
そしてもう一つ、精子を殺す成分も。
『バイブで妊娠しました』じゃ、シャレにならないもんな。

もちろん俺の方も使わなかった場合は想定してあった。
『ハラマズ』という薬を飲んで準備してある。
命名したのは俺だけど。

前日に飲めば、その次の日の間は精子の生殖能力を奪う薬で、今回のように生で俺の肉棒を用いてイタズラするときには重宝している。
しかし、問題点が三つほどある。

1.強力な薬なので連続で使用することはできない
2.1の理由から、イタズラするときの日時が分かっていないと使えない
3.副作用で俺の方の感度が上がってしまう(長い間楽しめないのは残念だ)

これの改良(改悪)バージョンには副作用を抑えた『タブンハラマズ』というのがある。
命名したのはもちろん俺だ。
即効性だし連続使用も可能なのだが、信頼性には欠けるとってもありがたい薬だ。
名前の通りおそらく妊娠しない(98.2%)と思う。
姉さんも失敗作だと言っていた。

まあ、突発的なイタズラをするときに気休めに飲んでおくのが有効な使い方か。