「おはよう、裕子」
「おはよう、鎮男」
「昨日はごめんな。やっぱりアルコールはすぐに酔ってしまうよ」
「ううん。私こそ無理に飲ませちゃってごめんね」
「ちょっと頭が痛いな」
「そう。二日酔いの薬、飲んでいく?」
「ああ、そうするよ」
いつもどおりの朝。
出勤する時間もほとんど変わらない二人は、仲良くマンションを出た。
沖村はすでにマンションから出て行っていたらしく、会社に行くとニヤニヤしながら裕子を眺めている。
そんな沖村に顔を赤らめた裕子は、今日も一日仕事に精を出した。
そして夜――。
「おはよう、鎮男」
「昨日はごめんな。やっぱりアルコールはすぐに酔ってしまうよ」
「ううん。私こそ無理に飲ませちゃってごめんね」
「ちょっと頭が痛いな」
「そう。二日酔いの薬、飲んでいく?」
「ああ、そうするよ」
いつもどおりの朝。
出勤する時間もほとんど変わらない二人は、仲良くマンションを出た。
沖村はすでにマンションから出て行っていたらしく、会社に行くとニヤニヤしながら裕子を眺めている。
そんな沖村に顔を赤らめた裕子は、今日も一日仕事に精を出した。
そして夜――。
「ねえ鎮男。今日はちょっと一人で入ってもいい?」
「えっ、ああ。やっぱり体調が悪いのか?」
「ちょっとね。後で入るから、先に入ってきて」
「分かったよ。すぐにあがるから」
「ううん。ゆっくり入ってきていいから」
「ああ」
マンションに帰った二人は夕食を済ませると、片づけを済ませて風呂に入り始めた。
バスルームから鎮男が湯を体にかけている音が聞こえる。
それを確認した裕子が玄関の鍵を解除すると、待っていたかのように自然と扉が開き、また閉じた。
そして裕子の目の前で鍵が自動的に閉まったのだ。
「んっ!んんっ」
壁に凭れ掛かった裕子は、両腕を体の横に下ろしたまま苦しそうな表情をした。
目を細めて唇を閉じているが、その唇がグニグニと動き、塗っていた口紅が唇からずれ始める。
「んん……。んっ……ぁっ。はぁ、んはっ、はぁ、あっはぁ」
ほんのしばらくの間、唇が上下に揺れ動くと、下顎から力が抜けた。
すると、口内に侵入した生温かい異物が舌に絡みついたのだ。
「はぁんっ。あっ、あふっ」
口を開けているのに、篭った声。
そして鼻から息をしている。
さらには、胸を包み込んでいる薄手のトレーナーが揺れ動き、ちょうど乳首がある場所が摘まれたようにへこんだ。
「んんっ!ふうっ……んんっ。んっ、んんんっ」
全身から力が抜け、その場にへたり込んでしまう。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
(よっぽど気持ちよかったんだな。服の上からでも乳首が勃起しているのが分かったよ)
「はぁ、はぁ、はぁ」
(もうすぐ旦那は風呂から上がってくるんだろ?)
裕子は何も言わず、コクンと頷いた――。
「裕子、上がったよ」
「あ、うん。じゃあ入ってくるね」
「ああ、ゆっくり入っておいで」
「うん」
髪を乾かした鎮男に代わって裕子が脱衣場に入った。
鏡に上半身を映しながらトレーナーを脱いでいる間に、自然とジーンズのボタンが外れてファスナーが下り、するするとジーンズが足元まで脱げる。
さらにはパンティも不自然にずれ落ちていった。
裸になった裕子が湯気が篭るバスルームへ入り湯船に浸かると、背中の部分に体一人分の空間が出来、必要以上に湯がこぼれた。
そして、浮力を得た乳房が波を立てながら不規則に揺れ、両胸の乳首が伸びたり乳房に埋もれたりする。
「んっ、あっ……はぁ、あっん」
吐息が口からこぼれると、バスルームの中に響いた。
(素直になったな。そんなに昨日のセックスが気持ちよかったのかい?)
「…………」
(答えなければもう触ってあげないよ。気持ちよかった?)
「……まあ……ね」
(へぇ〜。旦那よりも気持ちよかったんだ。それとも透明人間に犯されるのが興奮するのか?あの後、何度もイッてたもんな。俺も三回イッちゃったけどさ)
優しく揺れていた乳房の動きが止まると、閉じていた裕子の太ももがゆっくりと開き始めた。
両足に見えない足が絡みつき、開いたまま固定される。
股間を両手で軽く隠したが、その手はあっさりと離れ、陰毛が引っ張られては揺れるという動きをした。
そして、陰唇が開き、充血したクリトリスが円を描くように刺激される。
「んっ!んっ……ぁっ。ぁんっ……んっ」
体の力が完全に抜けているような感じだ。
裕子は湯船の中で両腕を体の横に置いたまま、透明人間になっている沖村に体を弄られる行為を受け入れていた。
「はぁ、はぁ、んっ。やっん……。そ、そんなに乳首、弄らないで。痛くなっちゃう」
そのいやらしくも可愛らしい言葉に、裕子の体が湯船の中でふわりと浮いた。
そして、昨日と同じように見えない肉棒をあっさりと迎え入れたのだ。
「あぁぁ……。やだっ、んっ、んんっ」
裕子の体がリズムよく揺れると、湯が波を立てて流れ落ちる。
それがしばらく続いた後、湯船から立ち上がり、壁に手を突いてお尻を突き出す格好になった。
「あっん!ぁっ、ぁっ、ぁっ、んっ、ん、ん、んんっ」
お尻が下から持ち上げられるようなつぶれ方をすると、パンと肉がぶつかった音が鳴る。
その動きが一定のタイミングで続くと、音も同じように一定のタイミングで鳴った。
もちろん、裕子のあえぎ声も同じタイミングで口から漏れるのだ。
バスルームで一人悶え喘ぐ裕子は、誰が見ても異様であり、また興奮する姿だった――。
――旦那がいるにも関わらず、他の男とセックスをして感じる。
しかも、旦那が気づかない透明人間と。
風呂上りの火照りが消えない。
こうしてキッチンで話している間も、寝室で寝ている間も。
透明人間の魔力に取り憑かれた裕子は、いつしか仕事中でも見えない沖村の愛撫に酔いしれるのだった。
あんなに愛していた旦那への気持ちが薄れてゆくのを感じながら――。
おわり
あとがき
透明人間を表現するのはなかなか難しいものです。
今回は相手が分かっていたのですが、沖村として表現するか、あくまで見えない人間として表現するかで迷うところがありました。
PDF化するときに修正できればいいのですが(^^
それでは最後まで読んでくださった皆様、どうもありがとうございました。
Tiraでした。
「えっ、ああ。やっぱり体調が悪いのか?」
「ちょっとね。後で入るから、先に入ってきて」
「分かったよ。すぐにあがるから」
「ううん。ゆっくり入ってきていいから」
「ああ」
マンションに帰った二人は夕食を済ませると、片づけを済ませて風呂に入り始めた。
バスルームから鎮男が湯を体にかけている音が聞こえる。
それを確認した裕子が玄関の鍵を解除すると、待っていたかのように自然と扉が開き、また閉じた。
そして裕子の目の前で鍵が自動的に閉まったのだ。
「んっ!んんっ」
壁に凭れ掛かった裕子は、両腕を体の横に下ろしたまま苦しそうな表情をした。
目を細めて唇を閉じているが、その唇がグニグニと動き、塗っていた口紅が唇からずれ始める。
「んん……。んっ……ぁっ。はぁ、んはっ、はぁ、あっはぁ」
ほんのしばらくの間、唇が上下に揺れ動くと、下顎から力が抜けた。
すると、口内に侵入した生温かい異物が舌に絡みついたのだ。
「はぁんっ。あっ、あふっ」
口を開けているのに、篭った声。
そして鼻から息をしている。
さらには、胸を包み込んでいる薄手のトレーナーが揺れ動き、ちょうど乳首がある場所が摘まれたようにへこんだ。
「んんっ!ふうっ……んんっ。んっ、んんんっ」
全身から力が抜け、その場にへたり込んでしまう。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
(よっぽど気持ちよかったんだな。服の上からでも乳首が勃起しているのが分かったよ)
「はぁ、はぁ、はぁ」
(もうすぐ旦那は風呂から上がってくるんだろ?)
裕子は何も言わず、コクンと頷いた――。
「裕子、上がったよ」
「あ、うん。じゃあ入ってくるね」
「ああ、ゆっくり入っておいで」
「うん」
髪を乾かした鎮男に代わって裕子が脱衣場に入った。
鏡に上半身を映しながらトレーナーを脱いでいる間に、自然とジーンズのボタンが外れてファスナーが下り、するするとジーンズが足元まで脱げる。
さらにはパンティも不自然にずれ落ちていった。
裸になった裕子が湯気が篭るバスルームへ入り湯船に浸かると、背中の部分に体一人分の空間が出来、必要以上に湯がこぼれた。
そして、浮力を得た乳房が波を立てながら不規則に揺れ、両胸の乳首が伸びたり乳房に埋もれたりする。
「んっ、あっ……はぁ、あっん」
吐息が口からこぼれると、バスルームの中に響いた。
(素直になったな。そんなに昨日のセックスが気持ちよかったのかい?)
「…………」
(答えなければもう触ってあげないよ。気持ちよかった?)
「……まあ……ね」
(へぇ〜。旦那よりも気持ちよかったんだ。それとも透明人間に犯されるのが興奮するのか?あの後、何度もイッてたもんな。俺も三回イッちゃったけどさ)
優しく揺れていた乳房の動きが止まると、閉じていた裕子の太ももがゆっくりと開き始めた。
両足に見えない足が絡みつき、開いたまま固定される。
股間を両手で軽く隠したが、その手はあっさりと離れ、陰毛が引っ張られては揺れるという動きをした。
そして、陰唇が開き、充血したクリトリスが円を描くように刺激される。
「んっ!んっ……ぁっ。ぁんっ……んっ」
体の力が完全に抜けているような感じだ。
裕子は湯船の中で両腕を体の横に置いたまま、透明人間になっている沖村に体を弄られる行為を受け入れていた。
「はぁ、はぁ、んっ。やっん……。そ、そんなに乳首、弄らないで。痛くなっちゃう」
そのいやらしくも可愛らしい言葉に、裕子の体が湯船の中でふわりと浮いた。
そして、昨日と同じように見えない肉棒をあっさりと迎え入れたのだ。
「あぁぁ……。やだっ、んっ、んんっ」
裕子の体がリズムよく揺れると、湯が波を立てて流れ落ちる。
それがしばらく続いた後、湯船から立ち上がり、壁に手を突いてお尻を突き出す格好になった。
「あっん!ぁっ、ぁっ、ぁっ、んっ、ん、ん、んんっ」
お尻が下から持ち上げられるようなつぶれ方をすると、パンと肉がぶつかった音が鳴る。
その動きが一定のタイミングで続くと、音も同じように一定のタイミングで鳴った。
もちろん、裕子のあえぎ声も同じタイミングで口から漏れるのだ。
バスルームで一人悶え喘ぐ裕子は、誰が見ても異様であり、また興奮する姿だった――。
――旦那がいるにも関わらず、他の男とセックスをして感じる。
しかも、旦那が気づかない透明人間と。
風呂上りの火照りが消えない。
こうしてキッチンで話している間も、寝室で寝ている間も。
透明人間の魔力に取り憑かれた裕子は、いつしか仕事中でも見えない沖村の愛撫に酔いしれるのだった。
あんなに愛していた旦那への気持ちが薄れてゆくのを感じながら――。
おわり
あとがき
透明人間を表現するのはなかなか難しいものです。
今回は相手が分かっていたのですが、沖村として表現するか、あくまで見えない人間として表現するかで迷うところがありました。
PDF化するときに修正できればいいのですが(^^
それでは最後まで読んでくださった皆様、どうもありがとうございました。
Tiraでした。
コメント
コメント一覧 (2)
初コメですm(_ _)m
目を閉じると瞼に浮かび上がるほど 繊細な描写に 興奮しまくりました 次回作も楽しみにしてます。
コメントを頂き、ありがとうございますっ。
また、読んでいただきありがとうございました!
興奮していただけてよかったですよ(^^
透明人間は世の男性の憧れ?ですから。
また時間と気力とネタが揃えば書きたいと思います〜。