理恵は、幽二が操る香夏子の股間についているチ○ポが気になって仕方がないようだ。
もし自分がジーンズを穿いていたなら、こんな風に見えていたのだ。
そう考えると、自分ではなくても赤面してしまう。
「気になるのか?」
「……まあ」
「これはこれで結構気持ちいいんだ。下腹部に無理矢理擦り付けられてるって感じでな。インナーショーツが引っかかって、ちょっと気持ち悪いか」
「そ、そうなんだ」
「まあ、そんな事よりも……」
氷が随分溶けてしまったアイスコーヒーを一口飲んだ香夏子が、理恵を見つめた。
「どうする?」
「えっ」
「自分の股間から外れたから満足か?」
「……ううん。満足なんてしないよ。やっと好きな服を着て自由に出られるようになっただけ。私の……私が結婚したかった孝彦を、こんな風に取られたんだから」
「だろうな。でも、今更孝彦の前に現れたところで、受け入れてもらえないぞ」
「孝彦、もう私のことは忘れちゃったのかな……」
「さあな。覚えていたとしても、二人の間に入り込む余地はないぞ」
「えっ」
「もう、この女の事で頭が一杯だからさ。理恵さんは孝彦とセックスしてなかったんだろ?」
理恵は無言で頷いた。
「この女は、理恵さんと孝彦がすでにセックスしているものだと思っていたようだな。だから強引に体を許したようだ」
「そんな。私も積極的には迫ったけど……孝彦はそんな事を望んでいなかったのに」
「一度やってしまえばそんなもんさ。この女は理恵さんよりも積極的に迫ったと思う。孝彦は随分と奥手だったようだな。はは……自ら押し倒してセックスに持っていったんだ」
「…………」
「そこから毎日のようにセックスするようになったらしい。まあ、男と女はそんなもんだろ」
「ひどい。そんなのひどいよ」
「だから言っただろ。この女は腹黒いって」
もし、目の前にいるのが幽二ではなく、香夏子本人なら迷わず手を出していただろう。
それほど理恵の心は煮え返っていた。
「幸せになれたであろう人生を奪われたんだからな。こんなに綺麗な容姿をして、考えることは悪魔だ」
「……でも、もう香夏子には敵わないんだ」
「まあ……俺が色々な能力を手に入れたのは理恵さんに出会うためだったのかもしれないな」
「そうね。私、吹雪さんにはとても感謝している。一生、まともな生活が出来ないと思っていたから。本当は吹雪さんの事、疑っていたの。騙されているんじゃないかって」
「……理恵さん、孝彦と一緒になりたいと望むか?」
「望んでいた……かな」
「過去形でいいのか?」
「仕方ないでしょ。私が孝彦に本当の事を話したところで信じてもらえないだろうし」
「俺がこの体のまま孝彦に話すのも一つだと思うが。どうやらこの女は理恵さんにコレが付いていることを孝彦には話していないらしい。だから、理恵さんを気持ち悪いと思うことはないだろう」
真剣な表情で股間を擦りながら話す香夏子が、妙にやらしく見えた。
「……そうね。それなら信じてもらえるかもしれない。それで孝彦は香夏子を諦めてくれるかしら」
「どうだろうな。孝彦は未練が残るだろうし、この女が復讐してくる可能性もある」
「泥沼状態になって、結局私も香夏子も孝彦とは結ばれない……」
「もし、理恵さんが自分を投げ打ってでも孝彦と結ばれたいと思うのなら、俺はそれを叶える事が出来るのだが……」
「えっ。それ、どういう事なの?」
「例えば、孝彦と両親。捨てるとすれば、どちらを捨てる?」
「た、孝彦と両親?」
「ああ。理恵さんとしては究極の選択になるだろう。しかし、それを選択するくらいの覚悟が必要だって事さ」
「そんな……私には孝彦も両親も選べない」
「だろうな。ただ、もし孝彦を選択すると言うのなら、俺に連絡してくれ。迷っている間に、この女への怒りが静まるかもしれないし」
「私っ、絶対に香夏子を許さない。このまま香夏子と孝彦が幸せになるなんて……絶対に許さないっ」
幽二は理恵に睨みつけられ、香夏子への怒りが尋常ではないことを感じたようだ。
「ならば……悩む必要はないだろう。俺も今が人生の転機なんだと思っている」
「吹雪さんも?」
「ああ」
「ど、どうするの?どうするつもり?」
「それは今から話す。理恵さんがそれで言いと言うのなら、俺はそのように実行するだけだ」
「……聞かせて。吹雪さん」
香夏子の姿で幽二が現れてから、かれこれ二時間ほど経っただろうか?
二人は、話を終えると喫茶店を後にした。
もちろん、香夏子の財布で支払いを済ませて。
「結構目立つな。これだけ股間が膨れていると」
「恥ずかしくないの?」
「別に、俺自身じゃないからな」
「でも、周りの人が見てる」
「まあ……そうか。あまり目立つのは良くないな」
「……うん」
「それならば……」
「何処に行くの?」
「トイレだよ。今日はもう帰っていいぜ。明日の夜、俺のアパートで。分かったな」
「う、うん。でも、本当に……ううん。何でもない」
「そういうことだ。じゃあな」
「うん」
理恵は駅に向って堂々と歩き始めた。
他人の目を気にする必要は無いのだから。
もし自分がジーンズを穿いていたなら、こんな風に見えていたのだ。
そう考えると、自分ではなくても赤面してしまう。
「気になるのか?」
「……まあ」
「これはこれで結構気持ちいいんだ。下腹部に無理矢理擦り付けられてるって感じでな。インナーショーツが引っかかって、ちょっと気持ち悪いか」
「そ、そうなんだ」
「まあ、そんな事よりも……」
氷が随分溶けてしまったアイスコーヒーを一口飲んだ香夏子が、理恵を見つめた。
「どうする?」
「えっ」
「自分の股間から外れたから満足か?」
「……ううん。満足なんてしないよ。やっと好きな服を着て自由に出られるようになっただけ。私の……私が結婚したかった孝彦を、こんな風に取られたんだから」
「だろうな。でも、今更孝彦の前に現れたところで、受け入れてもらえないぞ」
「孝彦、もう私のことは忘れちゃったのかな……」
「さあな。覚えていたとしても、二人の間に入り込む余地はないぞ」
「えっ」
「もう、この女の事で頭が一杯だからさ。理恵さんは孝彦とセックスしてなかったんだろ?」
理恵は無言で頷いた。
「この女は、理恵さんと孝彦がすでにセックスしているものだと思っていたようだな。だから強引に体を許したようだ」
「そんな。私も積極的には迫ったけど……孝彦はそんな事を望んでいなかったのに」
「一度やってしまえばそんなもんさ。この女は理恵さんよりも積極的に迫ったと思う。孝彦は随分と奥手だったようだな。はは……自ら押し倒してセックスに持っていったんだ」
「…………」
「そこから毎日のようにセックスするようになったらしい。まあ、男と女はそんなもんだろ」
「ひどい。そんなのひどいよ」
「だから言っただろ。この女は腹黒いって」
もし、目の前にいるのが幽二ではなく、香夏子本人なら迷わず手を出していただろう。
それほど理恵の心は煮え返っていた。
「幸せになれたであろう人生を奪われたんだからな。こんなに綺麗な容姿をして、考えることは悪魔だ」
「……でも、もう香夏子には敵わないんだ」
「まあ……俺が色々な能力を手に入れたのは理恵さんに出会うためだったのかもしれないな」
「そうね。私、吹雪さんにはとても感謝している。一生、まともな生活が出来ないと思っていたから。本当は吹雪さんの事、疑っていたの。騙されているんじゃないかって」
「……理恵さん、孝彦と一緒になりたいと望むか?」
「望んでいた……かな」
「過去形でいいのか?」
「仕方ないでしょ。私が孝彦に本当の事を話したところで信じてもらえないだろうし」
「俺がこの体のまま孝彦に話すのも一つだと思うが。どうやらこの女は理恵さんにコレが付いていることを孝彦には話していないらしい。だから、理恵さんを気持ち悪いと思うことはないだろう」
真剣な表情で股間を擦りながら話す香夏子が、妙にやらしく見えた。
「……そうね。それなら信じてもらえるかもしれない。それで孝彦は香夏子を諦めてくれるかしら」
「どうだろうな。孝彦は未練が残るだろうし、この女が復讐してくる可能性もある」
「泥沼状態になって、結局私も香夏子も孝彦とは結ばれない……」
「もし、理恵さんが自分を投げ打ってでも孝彦と結ばれたいと思うのなら、俺はそれを叶える事が出来るのだが……」
「えっ。それ、どういう事なの?」
「例えば、孝彦と両親。捨てるとすれば、どちらを捨てる?」
「た、孝彦と両親?」
「ああ。理恵さんとしては究極の選択になるだろう。しかし、それを選択するくらいの覚悟が必要だって事さ」
「そんな……私には孝彦も両親も選べない」
「だろうな。ただ、もし孝彦を選択すると言うのなら、俺に連絡してくれ。迷っている間に、この女への怒りが静まるかもしれないし」
「私っ、絶対に香夏子を許さない。このまま香夏子と孝彦が幸せになるなんて……絶対に許さないっ」
幽二は理恵に睨みつけられ、香夏子への怒りが尋常ではないことを感じたようだ。
「ならば……悩む必要はないだろう。俺も今が人生の転機なんだと思っている」
「吹雪さんも?」
「ああ」
「ど、どうするの?どうするつもり?」
「それは今から話す。理恵さんがそれで言いと言うのなら、俺はそのように実行するだけだ」
「……聞かせて。吹雪さん」
香夏子の姿で幽二が現れてから、かれこれ二時間ほど経っただろうか?
二人は、話を終えると喫茶店を後にした。
もちろん、香夏子の財布で支払いを済ませて。
「結構目立つな。これだけ股間が膨れていると」
「恥ずかしくないの?」
「別に、俺自身じゃないからな」
「でも、周りの人が見てる」
「まあ……そうか。あまり目立つのは良くないな」
「……うん」
「それならば……」
「何処に行くの?」
「トイレだよ。今日はもう帰っていいぜ。明日の夜、俺のアパートで。分かったな」
「う、うん。でも、本当に……ううん。何でもない」
「そういうことだ。じゃあな」
「うん」
理恵は駅に向って堂々と歩き始めた。
他人の目を気にする必要は無いのだから。
コメント
コメント一覧 (3)
読んでいただきありがとうございます。
フタナリシーンですが、そろそろお話の収束にかかっているのであまり登場しないのです(^^
まだ書きあがっていませんので何とも言えませんが、最後の最後に少しだけ登場すると予想しています。