僕と和菜の初体験
イラスト:あさぎりさん
作:Tira
勉強だけが取り得の僕は今日も昼休み、教室で参考書を読みふけっていた。
問題が解ければ嬉しいし、難しい課題を克服することはこれからの人生を生きていく中で大切なことだと思うから。
それは勉強以外のことでも言えるんだけど、僕は体力も人並み以下だし女の子と遊んだりするのも苦手だから、自分の得意とする分野を頑張ろうと常々思っていた。
でも、勉強のしすぎで眼鏡のお世話になってしまった事は少しだけ後悔している。
イラスト:あさぎりさん
作:Tira
勉強だけが取り得の僕は今日も昼休み、教室で参考書を読みふけっていた。
問題が解ければ嬉しいし、難しい課題を克服することはこれからの人生を生きていく中で大切なことだと思うから。
それは勉強以外のことでも言えるんだけど、僕は体力も人並み以下だし女の子と遊んだりするのも苦手だから、自分の得意とする分野を頑張ろうと常々思っていた。
でも、勉強のしすぎで眼鏡のお世話になってしまった事は少しだけ後悔している。
「よお、一成。今日も勉強、ご苦労さんだな」
「あ、芳樹君」
「今日出た物理の宿題、もう出来たのか?」
「あ、うん。さっき終わったとこ」
「さすが一成だな。でさ、わり〜けどまた写させてくんね?」
「うん、いいよ。でもたまには自分でやったほうがいいと思うよ。だって、答えを写すだけじゃ全然自分のためにならないから」
「それはそうだな。俺も一成みたいに勉強できたらそうするよ」
「じゃあ今日の帰りに僕の家で勉強する?僕が分かる範囲で教えてあげるから」
「う〜ん、俺さ。人には色々なタイプがあると思うんだ。例えば一成は勉強が出来るっていうか、勉強が好きなんだろ」
「うん」
「俺は勉強は嫌いだけど、女の子は好きだ。人には好き嫌いがあるから、自分が好きで得意とする分野を伸ばせばいいんだ。それは一成がいつも言ってるよな」
「……うん。たしかに言ってるけど。でも芳樹君はもう少し……」
「そうだな。じゃあ一成が苦手なところを頑張るってなら、俺も勉強を頑張るよ」
「それってどういう意味?」
「それはだな、ズバリ一成が俺と同じレベルに立つことさ」
「芳樹君と同じレベル?」
「ああ。俺、もうセックスした事あるんだぜ」
「セ……セックス!?」
教室でいきなり何を言い出すんだよ!
僕は芳樹君の言葉に赤面してしまった。
「何、セックスって聞いただけで真っ赤になってるんだよ」
「だ、だって……ここ、教室だよ。向こうに女子だっているのに」
「聞こえてないから大丈夫だって。一成だってオナニーくらいはするだろ?」
「…………」
その問いかけに、僕は目を泳がせながら無言で頷いた。
まさか教室でこんな話をするなんて。
芳樹君、ちょっと危ないよ。
「誰を想像してオナニーするんだ?」
「ちょ、ちょっと待ってよ。そんなの、こんな所で言えないよ」
「はは〜ん、なるほどな。岡崎か」
「なっ!」
僕は顔から火が出そうなくらい赤面した。
見られるのが恥ずかしくて俯いてしまう。
「単純だよな。こんな所で言えないよって、ちゃっかり岡崎を見るなんて。まあ、一成と岡崎は幼馴染だから分からんでもないけどさ」
「ぼ、僕達はそういう仲じゃ……」
「それくらい分かってるって。真面目な岡崎と一成じゃ、いつまで経っても幼馴染のままだろうからな」
「…………」
それくらい僕にだって分かっている。
でも、だからといってどうすることも出来なかった。
唯一、親しく話せる女子が和菜だけど、幼馴染で友達って言うだけでそれ以上の事は――。
もちろん、芳樹君が言うように和菜とはもっと親しい仲になりたい。
それは単に僕の願望であって、和菜はそう思っていないだろう。
だって和菜は他の男子生徒と色々と話す機会が多いから。
「よし、今日はいつも一成に世話になっているから、俺がとっておきの薬で何とかしてやるよ。俺だってまだ二回しか使ったことがないんだから」
「な、何?とっておきの薬って」
「それは後のお楽しみさ。とりあえず今日はまっすぐ家に帰れよ」
「……話が急すぎてよく分からないんだけど」
「いいからいいから。俺の言うとおりにしていれば間違いないって」
「だから何が間違いないの?」
「あ、チャイムがなった。また後で話すわ」
「えっ……あ、うん」
ちょうど授業が始まるチャイムが鳴ったので、芳樹君は自分の机に戻った。
芳樹君が何がいいたいのか良く分からなかったけど、僕は何気なく座っている和菜の後姿を眺めた。
小さい頃からずっと一緒に遊んできた和菜は、高校に入ると僕から少しずつ距離を置くようになった。別に仲が悪くなったわけじゃなくて、単に和菜の友達がたくさん出来たということ。
僕が和菜に自分から話しかける機会が少なくなったのは、他の男子生徒がよく和菜と一緒に話していて、その輪に入りづらくなったから。
自分から離れていっているような気がして、ちょっと憂鬱になっていた。
その後、休み時間が一度あったけれど芳樹君から具体的な話を聞くことが出来なかった。
芳樹君は放課後、「一成が俺と同レベルになったら俺も少しは勉強頑張るよ」と言い残して先に帰ってしまったんだ。
「まあいいや。別に用事があるわけじゃないから帰ろっと」
教科書以外に参考書を四冊持ってきているのでカバンがパンパン。
僕はそのカバンを肩に掛けて教室を後にした。
ピンポーン!
家に着いてから一時間ほど。
インターホンを鳴らす音に、僕は玄関を開けた。
「あっ」
僕は短く声を出した。
「入っていい?」
「う、うん……いいよ」
何故かぎこちない返事になってしまう。
そんな僕を見てニコッと微笑んだ和菜は通学用の黒い靴を綺麗に並べると、何も言わずに二階の僕の部屋に上がっていった。
「ね、ねえ?」
僕は慌ててその後を追った。
「か、和菜。今日はどうしたの?」
「ん〜?久しぶりに一成と話そうと思って」
「部活は?今日は陸上部、休みじゃないんでしょ」
「よく知ってるね。私のこと、色々と調べてるの?」
和菜はちょっと悪戯っぽい目をして僕に問いかけてきた。
別に調べているわけじゃないけど、何となく和菜のことが気になるから――結局これって調べているって事かもしれない。
「べ、別に調べてるとか、そういう訳じゃなくて」
「ふ〜ん、いいけど。私、高校に入ってから急に胸が大きくなったでしょ。陸上で走るのに邪魔なのよね」
「へっ?」
目の前で信じられない事を――。
和菜はセーラー服の胸を両手で持ち上げ、僕にその大きさを知らしめるかのように揺らした。
だから僕は恥ずかしくて、とっさに目を反らした。
「ごめんね、ちょっと刺激が強すぎちゃった」
「ど、どうしたの?急にそんな……変な事を」
「変な事って、今時の女の子はこれくらい何とも思わないよ」
「そ、そうなんだ。か、和菜も今時の女の子なんだね」
「相変わらず真面目っていうか初心って言うか、高校生になっても変わらないね」
「そうかな。学力は上がっていると思うけど」
「そんな事聞いているんじゃないよ。私の言いたいこと、一成だって分かってるんでしょ」
「……な、何が?」
「女の子に言わせるの?」
「ちょ、ちょっと待ってよ。さっきから何言ってるの?今日の和菜、おかしいよ」
「それは最近話していないから思うだけよ。私、いつまでも一成と同じ時間を過ごしているわけじゃないもん」
結構厳しい事をいうなぁ。
確かに僕は勉強ばかりで、その他のことについては時間が止まっている感じ。
まだ幼さを残す顔なのに、二つに束ねた髪の止めゴムを直す和菜が随分と大人びて見えた。
「ねえ一成」
「何?」
「一成ってオナニーとかしたことあるの?」
「なっ!?」
「何驚いているのよ。私は週に二回はしてるよ」
「…………」
多分、今まで生きてきた中で一番顔が赤くなっていると思う。
平気でオナニーという言葉を口にするなんて。
和菜との距離があまりにも離れすぎたという感じがして、言葉が出なかった。
「もう高校三年生なんだから、そんなことで真っ赤にならないでよ」
「だ、だって……」
「はぁ〜。それじゃ、もっと質問しちゃうから。一成って、皮剥けてるの?」
「か、皮……」
「仮性?それとも真性?」
ベッドに腰を下ろした和菜が足を組んで僕に質問する。
短い丈のプリーツスカートから太ももが生えていて、その付け根が見えそう。
強烈に恥ずかしい言葉とその仕草に、僕はたまらず勉強机の椅子に座って完全に和菜を視界から削除した。
「何を想像してオナニーしてるの?週に何回くらい?結構皮が伸びちゃってるとか」
「も、もう止めてよ!僕はそんな事、答えたくないっ!」
「折角一成を男らしくしてあげようと思ってるのに、そういう言い方はないんじゃない?」
「いいんだ。僕は別に男らしくなくても。それに和菜から……和菜の口からそんな言葉を聞きたくないよっ」
「……そっか、ごめんね。私、ちょっといいすぎたかな」
「…………」
振り向くと、和菜は絨毯の上で足を正して俯いていた。
「あ……」
きつい事を言っちゃったかな?
僕のためにって言ってたし、悪気があったわけじゃないんだ。
そう思った僕は、椅子から立ち上がると和菜の前にしゃがみこんだ。
「あの……僕もちょっと言い過ぎたかな」
「…………」
「ご、ごめんね和菜」
「……謝るくらいなら最初からそういう風に言わないでよね」
「えっ……」
「私が昔の私じゃない事、教えてあげる」
「和菜……わっ!」
僕は和菜に押し倒された。
慌てて引き離そうと手を伸ばすと――。
「このまま動かないで」
「か、和菜っ!ちょっと……」
「いいから動かないでっ!」
「…………」
僕の上に和菜がのしかかっている。
僕の顔に和菜の束ねた髪が掛かってこそばゆい。
右の耳から和菜の息が聞こえる。
そして、僕の胸には和菜の大きな胸が押さえつけられていた。
「ねえ一成。こうやって女の子の体に触れるの、初めて?」
「…………」
「こうやって抱きしめられるのは?」
「うっ……」
和菜は僕の両脇に腕を入れて、ギュッと抱きしめた。
大きな胸が更に押し付けられて、意識が朦朧とする。
「私を想像してオナニーした事あるでしょ」
「…………」
「いいよ。私を想像してオナニーしても。でも、私も一成を想像してオナニーするからね」
「……か、和菜。ね、ねえ。もう離れてよ。こんなのダメだよ」
「そんな事無いよ。だって一成、私がこうして抱きしめているだけで短パンの中が大きくなってるじゃない。盛り上がっているのがすごく分かるよ」
「だ、だって……」
「私が一成の知らないこと、教えてあげる」
「あっ!」
「硬いね。一成のオチンチン」
「ちょ、ちょっと……」
「いいから。一成は動かないで」
「ダメだよ。こんなところ、お母さんに見られたら」
「いないんでしょ」
「もうすぐ買い物から帰ってくるから……ううっ」
「大丈夫。クスッ!すぐに終わるから」
和菜は抱きしめていた手を解くと、体を少しずらして短パンごと僕の一物を握り締め、そのまま優しくしごき始めた。
信じられない。幼馴染の和菜がこんな事をするなんて。
「私の手でしごかれて気持ちいい?」
「……ダ、ダメだよ。和菜……」
「ダメじゃないよ。自分の心に嘘をつく方がダメなんだよ」
しばらくすると、和菜は僕の短パンとトランクスを引きずり下ろした。
「へぇ〜。しっかり剥けてるじゃない。やっぱりやる事はやってるんだ」
女の子にそんな事をされるなんて。
僕は恥ずかしさのあまり、右手の腕で顔を隠した。
「もう、恥ずかしがり屋さんなんだから。これで顔を隠していいよ」
そう言って僕の手に握らされたのは、生暖かい生地。
僕は顔から腕をのけて、その生地を見た。
「なっ!」
頭の中で確認した瞬間、それを放り投げた。
「あっ。私のパンティなのに!」
ちょっと怒った声で僕を見つめた和菜が、僕の上に跨って座った。
和菜の体重が下腹部に掛かっている。
「もう怒ったわ。こうやって懲らしめてやる」
「ちょ、ちょっと待って!そんな事したらっ!」
「一成は黙ってて。……あっ」
「ううっ!」
ヌルヌルした感覚が僕の一物を包み込んでいった。
それは僕が初めて体験する感覚だった。
「うっ……ふぅ。意外に長くてびっくりしちゃった。子宮口に当たってるの、分かる?」
「か、和菜……こ、こんな事……」
「まだダメっていうの?一成と私、もう繋がってるんだよ」
「…………」
「こんなシーンを想像してオナニーしてた?」
「…………」
「まあいいわ。一成は初めてだから私が動いてあげる」
僕はどうする事も出来ず、ただ横を向いていた。
和菜が僕の上で腰を振るたび、一物が和菜の中を出たり入ったりしているのが分かる。
それがあまりに気持ちよくて――。
僕は一分と経たないうちに絶頂を迎えてしまった。
「はぁ、はぁ。か、和菜っ!もう出ちゃうよっ!」
「あっ、あっん。も、もう!早すぎだよっ」
気持ちよさそうな表情をしていた和菜は腰を浮かして一物を抜くと、そのまま握り締めて激しくしごいた。
僕は腰が浮くような気分で、その手に導かれた。
「うっ!あっ、あっ……ああっ」
「わぁっ……すごい量。大噴火だね」
「はぁ、はぁ……うう」
和菜は一物の根元を指で押さえると、そのままぎゅっときつめにしごいて、中に溜まっているものを全て出し切った。
「ねえ一成、初セックスはどうだった?」
「ど、どうだったって……」
「気持ちよかったでしょ」
「……う、うん……」
「じゃあまだ頑張れるよね」
「えっ」
「私、全然満足してないし」
「で、でも……」
「オチンチンはまだやる気あるみたいだけど」
萎える間もなく、また元気になってしまった僕の一物。
「じゃあ第二ラウンドね。んっ」
「うっ」
また一物が生暖かい和菜の中にめり込んでいく。
そして、僕の上で動き始めた。
「はぁ、はぁ。顔を背けないで見てよ、私の姿」
「はぁ、はぁ、はぁ」
僕はドキドキしながら、下腹部の上で跳ねる和菜の姿にゆっくりと視線を合わせた。
す、すごい――。
その一言に尽きた。
大きな胸がセーラー服の中で躍っている。
リズムよくプリーツスカートの裾から見え隠れする一物。
「あっ、あんっ。どう?私の喘ぐ姿は?」
「はぁ、はぁ、はぁ……」
手についた汁をぺろりと舐めた和菜がすごくいやらしく見えた。
「あっ、んん。一成がこの体でしっかり勉強したら、今度は俺が勉強してやるからな」
「はぁ、はぁ……えっ?」
「和菜の体って、すごくいいんだ。これ、病み付きになりそっ!」
「えっ?」
急に変なことを言い出した和菜に、僕は戸惑った。
それでも和菜は気持ちよさそうに喘ぎながら話を続ける。
「あっ、あ……。か、一成が俺に勉強しろって言うから、先に勉強させてやろうと思ってさ」
「うっ……か、和菜?」
「違うって。俺は和菜じゃない。芳樹だよ」
「へっ?よ、芳樹……君?」
「そう。岡崎の体に乗り移っているんだ」
和菜は腰の動きを止めると、僕をじっと見つめた。
「な、何言ってるの?訳が分からないよ」
「だってさ、岡崎が自分からこんな事をすると本気で思ってたのか?」
「そ、それは……」
「だろ。俺がとっておきの薬を使って岡崎に乗り移っているんだよ」
「そ、そんな。う、嘘でしょ?」
「とっておきの薬を飲むと、幽体離脱出来るようになるんだ」
「ゆ、幽体離脱?」
「ああ。一成だって知ってるだろ」
「それは……そのくらいなら知ってるけど。魂が体から抜け出るっていう現象でしょ」
「そうさ。とっておきの薬は、まさにその体から魂が抜け出る状態になるんだ。そして、魂になった俺は他人の体に憑依できるってわけさ」
「ひょ、憑依……」
「乗り移った体を自由に操ることが出来るってこと。だから今、岡崎の体は俺が自由に使えるのさ」
「そんな事……」
「ほんとだって」
「い、いつから……和菜の体に?」
「最初からだよ」
「だ、だって。最初は和菜だったじゃない」
「あれは岡崎の記憶を読み取りながら、岡崎の真似をしていただけさ」
「記憶を読み取る……」
「ああ。岡崎、最近一成が話しかけて来ないから寂しがっているみたいだぜ。それに一成とこうやってセックスする事、嫌じゃないみたいだ」
「ちょ、ちょっと待ってよ。勝手に和菜の記憶を読んだりしないでよ」
「本当の事を知りたかったんだろ。だから俺が代わりに調べてやったんだよ」
「だ、だからって和菜の気持ちはどうなるんだよ。こんなことまでして……和菜が可哀想じゃないか」
「そうか?この状況になるまで、何度でも断ることは出来たはずだろ。なのに一成はそうしなかった。それは一成が岡崎とこうなりたいって思っていたからなんじゃないの?」
「そ、それは……」
「だったらもっと素直になればいいじゃん」
「そういう問題じゃ……」
「やっちまった事は仕方ないって。これで一成も俺と同レベルになったから、俺も少しは勉強するようにするよ。でもその前にもうちょっと……んっ、んっ」
「あっ。ダメだって……勝手に和菜の体を使っちゃ……ううっ」
芳樹君は僕の言うことを聞かずに、和菜の体で何度も何度も腰を動かした。
本当は突き倒してでも止めさせなければならないんだけど、僕も芳樹君と……和菜の体とセックスするのが気持ちよすぎて、そうすることが出来なかった。
「あっ、一成。そろそろ岡崎の……んっ。体がイキそうだ」
「うっ、うっ……そ、そんなに激しく動いたらっ」
「我慢しろっ。あっ、あっ。あはっ……いいっ!すげっ……イクっ!」
「よ、芳樹君っ!ダメだよっ……も、もうっ!」
「ああっ……来たっ!んああああっ!」
「ううっ!」
ちょっと出ちゃったかもしれない。
和菜は僕の一物をギュッと締め付けると、ビクンビクンと体が震わせて腰の動きを止めた。
そして、満足そうな表情で僕の体に身をゆだねた。
「……よ、芳樹君?」
「はぁ、はぁ……はぁ。き、気持ちよかった。すげぇ気持ちよかった」
「は、早く抜かないと」
「いや。しばらくこのまま入れさせておいてくれよ。余韻が楽しみたいんだ」
「…………」
和菜の体はとても火照っていた。
僕はそのまま和菜の体に触れないよう、手を絨毯に付けていた――。
「ふぅ。堪能したって感じだな」
「……いいのかな。こんな事して」
「今更、何言ってんだよ」
「だって、和菜の意思じゃなかったし」
「まあな。でも岡崎も一成の事が好きだって事が分かったからいいじゃねえか。それに俺が乗り移っている間の記憶は残らないからさ」
「……うん」
「さて。運動して頭も冴えてきた事だし、一成の自慢の勉強を教えてもらうか」
「えっ?今から?」
「ああ。別にいいだろ?」
「だ、だって……和菜の体だし」
「体なんて別に関係ないだろ。それに俺よりも岡崎の体の方が嬉しいだろ」
芳樹君は、和菜の顔でニヤリと笑った。
「おっと。その前にこれこれ」
僕が放り投げたパンティを手に取り、恥ずかしげも無く足を広げて穿こうとしたけど――。
「そうだ。これ、一成にやるよ」
「はっ?」
「折角だからもらっとけよ」
「何言ってるの?そんな事できる訳ないじゃない」
「欲しいだろ?さっきまで岡崎が穿いていたパンティなんだぜ」
「ダ、ダメだって」
「よし、じゃあこれもセットでやるよ」
「なっ!」
手を入れたセーラー服の中からパチンいう音が聞こえた。
そして、腕を縮めながら起用に肩紐を外している。
きっと和菜の記憶を読んで外しているんだ。
「ほら」
「…………」
「いいからもらっとけよ」
芳樹君が和菜の手で、僕に白いブラジャーを握らせた。
「胸が開放されたって感じだ。岡崎の胸ってでか過ぎだよな。九十センチあるんだってさ」
「ま、また記憶を読んだの?」
「上から九十、五十八、八十三だってさ」
「ダ、ダメだよ。そんなプライベートな事を勝手に読んじゃ」
「仕方ないだろ。知りたいって思ったことは、自然と分かっちまうんだからさ」
「もう……」
こうして僕は、和菜に乗り移った芳樹君に勉強を教えてあげた。
ノーブラ、ノーパンで話を聞く姿にドキドキしながら。
でも、よく考えてみると和菜は僕と同じくらい成績が良いから、わざわざ僕が教えなくても問題の解き方を和菜から読み取れば良かったんじゃないかな?
後からそんな風に思った。
「ねえ和菜。今度一緒に勉強しない?」
「えっ。うん、いいよ。今日でも構わないけど」
「そうなの?でも部活があるんじゃない?」
「うん。部活が終わってからしようよ。実は今日出た宿題で分からない問題が二つあるの」
「そうなんだ。僕もまだやっていないから一緒にやろう」
「うん。じゃあ部活が終わってから教室で」
「わかった。部活が終わったらすぐに教室に戻るからね」
「うん」
あの一件から、僕と和菜の仲は急速に復活し、前よりも親しい関係になれた。
芳樹君はその様子をみてニヤニヤしていたけど、僕にとっては大きな前進だし、芳樹君も少しは勉強をするようになったから良かったんじゃないかな?
ただ、和菜にはセックスをしてしまった事を隠しているので申し訳ない気がしている。
話したら怒るかな?
それとも許してくれるかな?
いつか本当の事を話さないと。
でも、下着を持っていることは絶対に秘密にしなければ!
僕はそんな事を考えながら、和菜が教室に戻ってくるのを楽しみに待っていた――。
僕と和菜の初体験……おわり
あとがき
やっぱり憑依は最高です。
最後まで読んでくださった皆様、どうもありがとうございました。
なお、イラストの使用はあさぎりさんに許可を頂きました。
無断転載は禁止します。
あさぎりさん、快諾していただきどうもありがとうございました!
「あ、芳樹君」
「今日出た物理の宿題、もう出来たのか?」
「あ、うん。さっき終わったとこ」
「さすが一成だな。でさ、わり〜けどまた写させてくんね?」
「うん、いいよ。でもたまには自分でやったほうがいいと思うよ。だって、答えを写すだけじゃ全然自分のためにならないから」
「それはそうだな。俺も一成みたいに勉強できたらそうするよ」
「じゃあ今日の帰りに僕の家で勉強する?僕が分かる範囲で教えてあげるから」
「う〜ん、俺さ。人には色々なタイプがあると思うんだ。例えば一成は勉強が出来るっていうか、勉強が好きなんだろ」
「うん」
「俺は勉強は嫌いだけど、女の子は好きだ。人には好き嫌いがあるから、自分が好きで得意とする分野を伸ばせばいいんだ。それは一成がいつも言ってるよな」
「……うん。たしかに言ってるけど。でも芳樹君はもう少し……」
「そうだな。じゃあ一成が苦手なところを頑張るってなら、俺も勉強を頑張るよ」
「それってどういう意味?」
「それはだな、ズバリ一成が俺と同じレベルに立つことさ」
「芳樹君と同じレベル?」
「ああ。俺、もうセックスした事あるんだぜ」
「セ……セックス!?」
教室でいきなり何を言い出すんだよ!
僕は芳樹君の言葉に赤面してしまった。
「何、セックスって聞いただけで真っ赤になってるんだよ」
「だ、だって……ここ、教室だよ。向こうに女子だっているのに」
「聞こえてないから大丈夫だって。一成だってオナニーくらいはするだろ?」
「…………」
その問いかけに、僕は目を泳がせながら無言で頷いた。
まさか教室でこんな話をするなんて。
芳樹君、ちょっと危ないよ。
「誰を想像してオナニーするんだ?」
「ちょ、ちょっと待ってよ。そんなの、こんな所で言えないよ」
「はは〜ん、なるほどな。岡崎か」
「なっ!」
僕は顔から火が出そうなくらい赤面した。
見られるのが恥ずかしくて俯いてしまう。
「単純だよな。こんな所で言えないよって、ちゃっかり岡崎を見るなんて。まあ、一成と岡崎は幼馴染だから分からんでもないけどさ」
「ぼ、僕達はそういう仲じゃ……」
「それくらい分かってるって。真面目な岡崎と一成じゃ、いつまで経っても幼馴染のままだろうからな」
「…………」
それくらい僕にだって分かっている。
でも、だからといってどうすることも出来なかった。
唯一、親しく話せる女子が和菜だけど、幼馴染で友達って言うだけでそれ以上の事は――。
もちろん、芳樹君が言うように和菜とはもっと親しい仲になりたい。
それは単に僕の願望であって、和菜はそう思っていないだろう。
だって和菜は他の男子生徒と色々と話す機会が多いから。
「よし、今日はいつも一成に世話になっているから、俺がとっておきの薬で何とかしてやるよ。俺だってまだ二回しか使ったことがないんだから」
「な、何?とっておきの薬って」
「それは後のお楽しみさ。とりあえず今日はまっすぐ家に帰れよ」
「……話が急すぎてよく分からないんだけど」
「いいからいいから。俺の言うとおりにしていれば間違いないって」
「だから何が間違いないの?」
「あ、チャイムがなった。また後で話すわ」
「えっ……あ、うん」
ちょうど授業が始まるチャイムが鳴ったので、芳樹君は自分の机に戻った。
芳樹君が何がいいたいのか良く分からなかったけど、僕は何気なく座っている和菜の後姿を眺めた。
小さい頃からずっと一緒に遊んできた和菜は、高校に入ると僕から少しずつ距離を置くようになった。別に仲が悪くなったわけじゃなくて、単に和菜の友達がたくさん出来たということ。
僕が和菜に自分から話しかける機会が少なくなったのは、他の男子生徒がよく和菜と一緒に話していて、その輪に入りづらくなったから。
自分から離れていっているような気がして、ちょっと憂鬱になっていた。
その後、休み時間が一度あったけれど芳樹君から具体的な話を聞くことが出来なかった。
芳樹君は放課後、「一成が俺と同レベルになったら俺も少しは勉強頑張るよ」と言い残して先に帰ってしまったんだ。
「まあいいや。別に用事があるわけじゃないから帰ろっと」
教科書以外に参考書を四冊持ってきているのでカバンがパンパン。
僕はそのカバンを肩に掛けて教室を後にした。
ピンポーン!
家に着いてから一時間ほど。
インターホンを鳴らす音に、僕は玄関を開けた。
「あっ」
僕は短く声を出した。
「入っていい?」
「う、うん……いいよ」
何故かぎこちない返事になってしまう。
そんな僕を見てニコッと微笑んだ和菜は通学用の黒い靴を綺麗に並べると、何も言わずに二階の僕の部屋に上がっていった。
「ね、ねえ?」
僕は慌ててその後を追った。
「か、和菜。今日はどうしたの?」
「ん〜?久しぶりに一成と話そうと思って」
「部活は?今日は陸上部、休みじゃないんでしょ」
「よく知ってるね。私のこと、色々と調べてるの?」
和菜はちょっと悪戯っぽい目をして僕に問いかけてきた。
別に調べているわけじゃないけど、何となく和菜のことが気になるから――結局これって調べているって事かもしれない。
「べ、別に調べてるとか、そういう訳じゃなくて」
「ふ〜ん、いいけど。私、高校に入ってから急に胸が大きくなったでしょ。陸上で走るのに邪魔なのよね」
「へっ?」
目の前で信じられない事を――。
和菜はセーラー服の胸を両手で持ち上げ、僕にその大きさを知らしめるかのように揺らした。
だから僕は恥ずかしくて、とっさに目を反らした。
「ごめんね、ちょっと刺激が強すぎちゃった」
「ど、どうしたの?急にそんな……変な事を」
「変な事って、今時の女の子はこれくらい何とも思わないよ」
「そ、そうなんだ。か、和菜も今時の女の子なんだね」
「相変わらず真面目っていうか初心って言うか、高校生になっても変わらないね」
「そうかな。学力は上がっていると思うけど」
「そんな事聞いているんじゃないよ。私の言いたいこと、一成だって分かってるんでしょ」
「……な、何が?」
「女の子に言わせるの?」
「ちょ、ちょっと待ってよ。さっきから何言ってるの?今日の和菜、おかしいよ」
「それは最近話していないから思うだけよ。私、いつまでも一成と同じ時間を過ごしているわけじゃないもん」
結構厳しい事をいうなぁ。
確かに僕は勉強ばかりで、その他のことについては時間が止まっている感じ。
まだ幼さを残す顔なのに、二つに束ねた髪の止めゴムを直す和菜が随分と大人びて見えた。
「ねえ一成」
「何?」
「一成ってオナニーとかしたことあるの?」
「なっ!?」
「何驚いているのよ。私は週に二回はしてるよ」
「…………」
多分、今まで生きてきた中で一番顔が赤くなっていると思う。
平気でオナニーという言葉を口にするなんて。
和菜との距離があまりにも離れすぎたという感じがして、言葉が出なかった。
「もう高校三年生なんだから、そんなことで真っ赤にならないでよ」
「だ、だって……」
「はぁ〜。それじゃ、もっと質問しちゃうから。一成って、皮剥けてるの?」
「か、皮……」
「仮性?それとも真性?」
ベッドに腰を下ろした和菜が足を組んで僕に質問する。
短い丈のプリーツスカートから太ももが生えていて、その付け根が見えそう。
強烈に恥ずかしい言葉とその仕草に、僕はたまらず勉強机の椅子に座って完全に和菜を視界から削除した。
「何を想像してオナニーしてるの?週に何回くらい?結構皮が伸びちゃってるとか」
「も、もう止めてよ!僕はそんな事、答えたくないっ!」
「折角一成を男らしくしてあげようと思ってるのに、そういう言い方はないんじゃない?」
「いいんだ。僕は別に男らしくなくても。それに和菜から……和菜の口からそんな言葉を聞きたくないよっ」
「……そっか、ごめんね。私、ちょっといいすぎたかな」
「…………」
振り向くと、和菜は絨毯の上で足を正して俯いていた。
「あ……」
きつい事を言っちゃったかな?
僕のためにって言ってたし、悪気があったわけじゃないんだ。
そう思った僕は、椅子から立ち上がると和菜の前にしゃがみこんだ。
「あの……僕もちょっと言い過ぎたかな」
「…………」
「ご、ごめんね和菜」
「……謝るくらいなら最初からそういう風に言わないでよね」
「えっ……」
「私が昔の私じゃない事、教えてあげる」
「和菜……わっ!」
僕は和菜に押し倒された。
慌てて引き離そうと手を伸ばすと――。
「このまま動かないで」
「か、和菜っ!ちょっと……」
「いいから動かないでっ!」
「…………」
僕の上に和菜がのしかかっている。
僕の顔に和菜の束ねた髪が掛かってこそばゆい。
右の耳から和菜の息が聞こえる。
そして、僕の胸には和菜の大きな胸が押さえつけられていた。
「ねえ一成。こうやって女の子の体に触れるの、初めて?」
「…………」
「こうやって抱きしめられるのは?」
「うっ……」
和菜は僕の両脇に腕を入れて、ギュッと抱きしめた。
大きな胸が更に押し付けられて、意識が朦朧とする。
「私を想像してオナニーした事あるでしょ」
「…………」
「いいよ。私を想像してオナニーしても。でも、私も一成を想像してオナニーするからね」
「……か、和菜。ね、ねえ。もう離れてよ。こんなのダメだよ」
「そんな事無いよ。だって一成、私がこうして抱きしめているだけで短パンの中が大きくなってるじゃない。盛り上がっているのがすごく分かるよ」
「だ、だって……」
「私が一成の知らないこと、教えてあげる」
「あっ!」
「硬いね。一成のオチンチン」
「ちょ、ちょっと……」
「いいから。一成は動かないで」
「ダメだよ。こんなところ、お母さんに見られたら」
「いないんでしょ」
「もうすぐ買い物から帰ってくるから……ううっ」
「大丈夫。クスッ!すぐに終わるから」
和菜は抱きしめていた手を解くと、体を少しずらして短パンごと僕の一物を握り締め、そのまま優しくしごき始めた。
信じられない。幼馴染の和菜がこんな事をするなんて。
「私の手でしごかれて気持ちいい?」
「……ダ、ダメだよ。和菜……」
「ダメじゃないよ。自分の心に嘘をつく方がダメなんだよ」
しばらくすると、和菜は僕の短パンとトランクスを引きずり下ろした。
「へぇ〜。しっかり剥けてるじゃない。やっぱりやる事はやってるんだ」
女の子にそんな事をされるなんて。
僕は恥ずかしさのあまり、右手の腕で顔を隠した。
「もう、恥ずかしがり屋さんなんだから。これで顔を隠していいよ」
そう言って僕の手に握らされたのは、生暖かい生地。
僕は顔から腕をのけて、その生地を見た。
「なっ!」
頭の中で確認した瞬間、それを放り投げた。
「あっ。私のパンティなのに!」
ちょっと怒った声で僕を見つめた和菜が、僕の上に跨って座った。
和菜の体重が下腹部に掛かっている。
「もう怒ったわ。こうやって懲らしめてやる」
「ちょ、ちょっと待って!そんな事したらっ!」
「一成は黙ってて。……あっ」
「ううっ!」
ヌルヌルした感覚が僕の一物を包み込んでいった。
それは僕が初めて体験する感覚だった。
「うっ……ふぅ。意外に長くてびっくりしちゃった。子宮口に当たってるの、分かる?」
「か、和菜……こ、こんな事……」
「まだダメっていうの?一成と私、もう繋がってるんだよ」
「…………」
「こんなシーンを想像してオナニーしてた?」
「…………」
「まあいいわ。一成は初めてだから私が動いてあげる」
僕はどうする事も出来ず、ただ横を向いていた。
和菜が僕の上で腰を振るたび、一物が和菜の中を出たり入ったりしているのが分かる。
それがあまりに気持ちよくて――。
僕は一分と経たないうちに絶頂を迎えてしまった。
「はぁ、はぁ。か、和菜っ!もう出ちゃうよっ!」
「あっ、あっん。も、もう!早すぎだよっ」
気持ちよさそうな表情をしていた和菜は腰を浮かして一物を抜くと、そのまま握り締めて激しくしごいた。
僕は腰が浮くような気分で、その手に導かれた。
「うっ!あっ、あっ……ああっ」
「わぁっ……すごい量。大噴火だね」
「はぁ、はぁ……うう」
和菜は一物の根元を指で押さえると、そのままぎゅっときつめにしごいて、中に溜まっているものを全て出し切った。
「ねえ一成、初セックスはどうだった?」
「ど、どうだったって……」
「気持ちよかったでしょ」
「……う、うん……」
「じゃあまだ頑張れるよね」
「えっ」
「私、全然満足してないし」
「で、でも……」
「オチンチンはまだやる気あるみたいだけど」
萎える間もなく、また元気になってしまった僕の一物。
「じゃあ第二ラウンドね。んっ」
「うっ」
また一物が生暖かい和菜の中にめり込んでいく。
そして、僕の上で動き始めた。
「はぁ、はぁ。顔を背けないで見てよ、私の姿」
「はぁ、はぁ、はぁ」
僕はドキドキしながら、下腹部の上で跳ねる和菜の姿にゆっくりと視線を合わせた。
す、すごい――。
その一言に尽きた。
大きな胸がセーラー服の中で躍っている。
リズムよくプリーツスカートの裾から見え隠れする一物。
「あっ、あんっ。どう?私の喘ぐ姿は?」
「はぁ、はぁ、はぁ……」
手についた汁をぺろりと舐めた和菜がすごくいやらしく見えた。
「あっ、んん。一成がこの体でしっかり勉強したら、今度は俺が勉強してやるからな」
「はぁ、はぁ……えっ?」
「和菜の体って、すごくいいんだ。これ、病み付きになりそっ!」
「えっ?」
急に変なことを言い出した和菜に、僕は戸惑った。
それでも和菜は気持ちよさそうに喘ぎながら話を続ける。
「あっ、あ……。か、一成が俺に勉強しろって言うから、先に勉強させてやろうと思ってさ」
「うっ……か、和菜?」
「違うって。俺は和菜じゃない。芳樹だよ」
「へっ?よ、芳樹……君?」
「そう。岡崎の体に乗り移っているんだ」
和菜は腰の動きを止めると、僕をじっと見つめた。
「な、何言ってるの?訳が分からないよ」
「だってさ、岡崎が自分からこんな事をすると本気で思ってたのか?」
「そ、それは……」
「だろ。俺がとっておきの薬を使って岡崎に乗り移っているんだよ」
「そ、そんな。う、嘘でしょ?」
「とっておきの薬を飲むと、幽体離脱出来るようになるんだ」
「ゆ、幽体離脱?」
「ああ。一成だって知ってるだろ」
「それは……そのくらいなら知ってるけど。魂が体から抜け出るっていう現象でしょ」
「そうさ。とっておきの薬は、まさにその体から魂が抜け出る状態になるんだ。そして、魂になった俺は他人の体に憑依できるってわけさ」
「ひょ、憑依……」
「乗り移った体を自由に操ることが出来るってこと。だから今、岡崎の体は俺が自由に使えるのさ」
「そんな事……」
「ほんとだって」
「い、いつから……和菜の体に?」
「最初からだよ」
「だ、だって。最初は和菜だったじゃない」
「あれは岡崎の記憶を読み取りながら、岡崎の真似をしていただけさ」
「記憶を読み取る……」
「ああ。岡崎、最近一成が話しかけて来ないから寂しがっているみたいだぜ。それに一成とこうやってセックスする事、嫌じゃないみたいだ」
「ちょ、ちょっと待ってよ。勝手に和菜の記憶を読んだりしないでよ」
「本当の事を知りたかったんだろ。だから俺が代わりに調べてやったんだよ」
「だ、だからって和菜の気持ちはどうなるんだよ。こんなことまでして……和菜が可哀想じゃないか」
「そうか?この状況になるまで、何度でも断ることは出来たはずだろ。なのに一成はそうしなかった。それは一成が岡崎とこうなりたいって思っていたからなんじゃないの?」
「そ、それは……」
「だったらもっと素直になればいいじゃん」
「そういう問題じゃ……」
「やっちまった事は仕方ないって。これで一成も俺と同レベルになったから、俺も少しは勉強するようにするよ。でもその前にもうちょっと……んっ、んっ」
「あっ。ダメだって……勝手に和菜の体を使っちゃ……ううっ」
芳樹君は僕の言うことを聞かずに、和菜の体で何度も何度も腰を動かした。
本当は突き倒してでも止めさせなければならないんだけど、僕も芳樹君と……和菜の体とセックスするのが気持ちよすぎて、そうすることが出来なかった。
「あっ、一成。そろそろ岡崎の……んっ。体がイキそうだ」
「うっ、うっ……そ、そんなに激しく動いたらっ」
「我慢しろっ。あっ、あっ。あはっ……いいっ!すげっ……イクっ!」
「よ、芳樹君っ!ダメだよっ……も、もうっ!」
「ああっ……来たっ!んああああっ!」
「ううっ!」
ちょっと出ちゃったかもしれない。
和菜は僕の一物をギュッと締め付けると、ビクンビクンと体が震わせて腰の動きを止めた。
そして、満足そうな表情で僕の体に身をゆだねた。
「……よ、芳樹君?」
「はぁ、はぁ……はぁ。き、気持ちよかった。すげぇ気持ちよかった」
「は、早く抜かないと」
「いや。しばらくこのまま入れさせておいてくれよ。余韻が楽しみたいんだ」
「…………」
和菜の体はとても火照っていた。
僕はそのまま和菜の体に触れないよう、手を絨毯に付けていた――。
「ふぅ。堪能したって感じだな」
「……いいのかな。こんな事して」
「今更、何言ってんだよ」
「だって、和菜の意思じゃなかったし」
「まあな。でも岡崎も一成の事が好きだって事が分かったからいいじゃねえか。それに俺が乗り移っている間の記憶は残らないからさ」
「……うん」
「さて。運動して頭も冴えてきた事だし、一成の自慢の勉強を教えてもらうか」
「えっ?今から?」
「ああ。別にいいだろ?」
「だ、だって……和菜の体だし」
「体なんて別に関係ないだろ。それに俺よりも岡崎の体の方が嬉しいだろ」
芳樹君は、和菜の顔でニヤリと笑った。
「おっと。その前にこれこれ」
僕が放り投げたパンティを手に取り、恥ずかしげも無く足を広げて穿こうとしたけど――。
「そうだ。これ、一成にやるよ」
「はっ?」
「折角だからもらっとけよ」
「何言ってるの?そんな事できる訳ないじゃない」
「欲しいだろ?さっきまで岡崎が穿いていたパンティなんだぜ」
「ダ、ダメだって」
「よし、じゃあこれもセットでやるよ」
「なっ!」
手を入れたセーラー服の中からパチンいう音が聞こえた。
そして、腕を縮めながら起用に肩紐を外している。
きっと和菜の記憶を読んで外しているんだ。
「ほら」
「…………」
「いいからもらっとけよ」
芳樹君が和菜の手で、僕に白いブラジャーを握らせた。
「胸が開放されたって感じだ。岡崎の胸ってでか過ぎだよな。九十センチあるんだってさ」
「ま、また記憶を読んだの?」
「上から九十、五十八、八十三だってさ」
「ダ、ダメだよ。そんなプライベートな事を勝手に読んじゃ」
「仕方ないだろ。知りたいって思ったことは、自然と分かっちまうんだからさ」
「もう……」
こうして僕は、和菜に乗り移った芳樹君に勉強を教えてあげた。
ノーブラ、ノーパンで話を聞く姿にドキドキしながら。
でも、よく考えてみると和菜は僕と同じくらい成績が良いから、わざわざ僕が教えなくても問題の解き方を和菜から読み取れば良かったんじゃないかな?
後からそんな風に思った。
「ねえ和菜。今度一緒に勉強しない?」
「えっ。うん、いいよ。今日でも構わないけど」
「そうなの?でも部活があるんじゃない?」
「うん。部活が終わってからしようよ。実は今日出た宿題で分からない問題が二つあるの」
「そうなんだ。僕もまだやっていないから一緒にやろう」
「うん。じゃあ部活が終わってから教室で」
「わかった。部活が終わったらすぐに教室に戻るからね」
「うん」
あの一件から、僕と和菜の仲は急速に復活し、前よりも親しい関係になれた。
芳樹君はその様子をみてニヤニヤしていたけど、僕にとっては大きな前進だし、芳樹君も少しは勉強をするようになったから良かったんじゃないかな?
ただ、和菜にはセックスをしてしまった事を隠しているので申し訳ない気がしている。
話したら怒るかな?
それとも許してくれるかな?
いつか本当の事を話さないと。
でも、下着を持っていることは絶対に秘密にしなければ!
僕はそんな事を考えながら、和菜が教室に戻ってくるのを楽しみに待っていた――。
僕と和菜の初体験……おわり
あとがき
やっぱり憑依は最高です。
最後まで読んでくださった皆様、どうもありがとうございました。
なお、イラストの使用はあさぎりさんに許可を頂きました。
無断転載は禁止します。
あさぎりさん、快諾していただきどうもありがとうございました!
コメント
コメント一覧 (7)
自分で妄想を展開するまでもなく素敵なストーリーが提供されて、助かっちゃいましたよ(^^
うう〜ん、知り合いの女の子がこうやって急に迫ってきたら、おかしいとは思いつつも応じずにはいられないでしょうねえ。
「申し訳ないことをしている」と思うことで、余計に興奮してしまいます(爆)
私は男にはヤラれたくないですが・・・(^^;
また新作楽しみにしております(^^ゞ
もう必死になって書きましたよw
私もまだ集中できることがあるんだなあと再認識した次第であります(^^
知人の女の子が普段とは違う素振りで迫ってくると言うのは、結構ツボなんです。
他力本願な奴らに似ていますね。
ダメなんだけど、でも止められないという事は結構あるかもしれません。
彼も幼馴染とエッチな事をしてしまい、申し訳なく思っているんですねぇ。
結局ズルいのですが(^^;
ecvtさんこんばんは!
はい。私は憑依が大好きです!
私自身が男にヤラれるのはちょっと想像しにくいところがあるのですが、女性の快楽を手に入れるためならばガマンしちゃうかも!?
新作も考えていますが、まだ何も書けていない状態ですので何とか頑張りたいところです!
お褒め頂きありがとうございますっ。
おお!小説を書かれたんですか!
はい、では楽しみにしていますよ。
憑依のストーリは最高です。特に女子の記憶を読み込むこと。
私の作品を読んで頂き、ありがとうございます。
また、作品を読むために難しい日本語まで勉強しただくなんて、とても嬉しいです。
憑依して女子の記憶を読み込むのはドキドキしますね。
また色々と書きたいと思います!