「あら、香夏子。まだ準備運動していなかったの?」
「うん」
「そっか。いつもより早かったから終わっているのかと思ったわ。それなら一緒に始めればよかったのに」
「ま、まあね。ちょっと考え事していたから」
「そうなの。香夏子、一ブロック目からでしょ。早く体をほぐした方がいいわよ」
「うん。分かってる」

一ブロック目と言うのは、朝の十時から始まる一時間の事で、このスポーツクラブは夜の八時まで計十ブロック行うことになっている。
ただし、別のスペース(ルーム)で同時に行われることもあるため、香夏子、理恵、孝彦は一日平均五ブロック対応することになっていた。
若手のインストラクターも数人いるので、無理に五ブロック担当する必要は無いのだが、体を動かしたいし給料に反映されるので三人ともできるだけ多く入りたいと思っているようだ。

トレーニングマシーンに並んで座っている理恵と孝彦から少し離れたルームランナーのスイッチを入れ、準備運動を始めた香夏子。
孝彦は言葉少なめだったが、仲の良い雰囲気は伝わってきた。
そんな二人の間に割り込む形になった香夏子は、少し気まずさを感じながら体を動かしていた。
何を話しているのかは分からないが、会話を楽しんでいるように思える。
その様子を見ないよう、準備運動に没頭した。

「…………」

胸元を見ると、走るタイミングにあわせて胸が上下に揺れる。
当たり前の事だが、香夏子は少し顔を赤くした。

(これ……パイズリしているみたい)

自ら胸を動かさなくても、走っているだけでパイズリしている状態になっている。
香夏子はルームランナーの速度を少し上げた。
足の動きが早くなるほど、胸が激しく上下に揺れる。

「……んっ」

結構気持ちいいかもしれない。
しばらく続けていると、胸元が汗ばんでくる。
すると、チ○ポと胸の谷間が汗で滑るようになり、更に快感が増すようになった。
少し離れたところでは、まだ理恵と孝彦がトレーニングマシーンに跨っているというのに。

「やだっ……気持ちいい」

ルームランナーの前についている手すりを持って、二の腕で胸を挟み込む体勢をとる。
チ○ポが谷間に押さえつけられたが、しごく様な揺れは収まった。
二の腕を広げると、また胸が揺れてチ○ポをしごく結果となる。

このまま「パイズリ」でイッてしまいたいという気持ちもある。
しかし、もし理恵や孝彦に見つかったら。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

チ○ポは胸下に固定されているので、胸だけが上下に揺れていた。
二人の様子を気にしながらトップスの胸元を引っ張ってみると、勃起したチ○ポが気持ちよさそうにパイズリされている様子が伺える。
ガマン汁も相当出ているようで、カリに艶が出ていた。

(どうしよう。やっぱりこのままイキたい)

疲れて息が乱れているのではない。
香夏子はルームランナーの左右にある手すりを握り、目を閉じて走り続けた。




「はぁ、はぁ、はぁ」

二分ほど走っていただろうか。
急激にチ○ポが気持ちよくなり始めた。
女性のそれとは全く違うスピードに、香夏子は全身に力を入れた。

「はぁ、はぁ……んっ!うっ、うっ、ううっ。はぁ、はぁ、はぁん」

数回胸が揺れた後、香夏子はルームランナーのスイッチを切った。

「んんっ……ふぅ」

両腕で胸を抱きしめ、何度か上下に揺らしてみると、まだ少し貯まっていた精子が尿道から出てくる。

「はぁ、はぁ……んん」

涙目になりながら孝彦たちを見ると、二人とも香夏子の異変には気づいていないようだった。
二人が自分達の世界に入っているのを見て、助かったような悲しいような気持ち。
香夏子は無言でトレーニングルームを後にした。