おそらく二十代後半であろう。
茶色いセミロングの髪に、軽くパーマをかけている。
白い上下のジャージには、腕の部分と足の横に紺色の二本のストライプが入っていた。

「結構苦労したぜ。先生を探すのは」
「やっぱり志郎か!せ、先生ってもしかしてその人……」
「篠崎先生って、女子バスケ部の先生なんだ」
「女子バスケ?ソフトボールじゃくて?」
「ああ。ソフトボール部には先生の姿がなかったからな。ああそうだ。友里ちゃんの苗字って水月っていうんだ。亜季ちゃんと友里ちゃんを心配していた後輩達が言ってたよ」
「へぇ〜。水月友里ちゃんか。で、そのまま亜季ちゃんの身体を返してきたのか?」
「ああ。校舎の下で抜け出たんだ。彼女、周りをキョロキョロ見ていたよ。その間に幽体でグランドに行って先生に乗り移ろうと思ったんだけどな」
「そうか。で、先生がいなかったから、わざわざ体育館に行ってその女子バスケ部の先生に憑依したのか」
「わざわざっていうなよ」
「ああ、そういう意味じゃないけどさ。それにしても……亜季ちゃんの身体は止めたのか」
「何かさ、友里ちゃんの身体と絡んだから、生徒同士はもういいかなって思ったんだ」
「へぇ〜。でも折角なら亜季ちゃんの身体でオナニーくらいしとけばよかったのに」
「別にいつでも出来るんだから、彼女の身体にこだわる必要ないだろ」
「……さすがというか、憑依に慣れてる奴の言葉だよな」
「そうかな。まあいいじゃないか。女の先生と女子生徒の関係、結構いいだろ?」
「ああ、もちろん!」

白いジャージ姿の篠崎先生と、女子バレーボール部のユニフォームを着た友里はお互いの姿を見ながらニヤリと笑いあった。

「生徒に犯される先生がいいな」
「また志郎はアブノーマルだな。例えば、弱みを握られた先生が生徒の言いなりになるとか?」
「いいな、それ」
「じゃあ俺が色々と命令してやるよ。志郎は、嫌々従えばいい」
「そうだな。それ、いってみるか!」
「よし。じゃあ……ねえ篠崎先生。私の命令を聞かなかったらどうなるか分かってるでしょ!」

博和は調子に乗って友里の口調でしゃべり始めた。
それを聞いた志郎は、篠崎先生の表情をわざとらしく沈ませると、

「み、水月さん……お願いだから誰にも言わないで」

と、女性の口調でしゃべり始めたのだ。