あさぎりさんの挿絵つき作品第1弾です。
文章は全く変わっていないのですが(^^
姉貴で特訓っ!

作:Tira
絵:あさぎりさん



僕はもうすぐ高校を卒業する。でも、未だに女の子と付き合ったことがない。

【それは僕の容姿云々ではなく、単に消極的だからだろ……】

そんな事を言うのは、2週間ほど前に転校してきた春日愁作(かすがしゅうさく)君だ。
別に太っているわけでもなく、不細工な顔をしているわけでもない……と、自分でも思っている。
でも恥ずかしいし、女の子を目の前にすると緊張してどうしても声をかけることが出来ない。
まあ、声をかけなければならない展開になったこと事態、ほとんどないんだけど。


「あのさ、義次(よしつぐ)はもっと積極的になったほうがいいって」

「でもなぁ……」

「お前の消極的な態度が、女の子を遠ざける要因なんだぞ」

「要因ってまたそんな言葉を使うし。でも、そう言われてもやっぱり恥ずかしいしなぁ」

「そりゃ、初めはどんな男だって恥ずかしいと思うさ。いや、俺はそんな事なかったけどな」

「それって生まれつきの性格じゃない?」

「そう言われてしまったら仕方がないか。でもさ、女の子と付き合うってのは義次にとってすごくプラスになると思うんだ」

「自分でも思ってるよ、そのくらいのことは。親友も大事だけど、やっぱり彼女がいるってのは全然違うだろうし。
 楽しいだろうなぁ……」

「楽しいに決まってるって……といいながら、俺も転校して間もないから今は彼女、いないけどな」

「彼女と一緒に帰ったり、休みの日、遊園地に行ったり買い物に行ったりして……はぁ〜」

「だからもっと積極的になればいいんだって」

「それが出来たらこんな話にならないって」

「……そりゃそうだ。要は経験だな、経験」

「そう、経験なんだ。僕に姉ちゃんか妹でもいれば違ったかもしれないな」

「そうか?俺んちには姉貴がいるけど、別に変わらないぜ」

「それは初めからそういう環境だったからだよ。お姉ちゃんとはいえ、女の子……女性と自然に話が出来る環境がすでに整っていたんだ。
 それに比べて僕は一人っ子だったからなぁ。この差は大きいよ」

「そうかなぁ……それじゃあ俺の姉貴と話してみるか?」

「え?遠慮しとくよ。どっち道、何も話せず仕舞いで終わっちゃうだろうから」

「……そうか。ならば……」


愁作はチラリと周りを見た後、クラスメイトに聞こえないよう、僕の耳元でそっとささやいた。
あ、ココは高校の教室、休み時間ね。


「それならさ。俺が姉貴になって特訓してやろうか」

「……あのさぁ、多分日本語間違えてるよ。【俺の姉貴に頼んで特訓してもらってやろうか】でしょ」

「いや、俺の日本語の方が正しい。もう一度いうぞ。俺が姉貴になって特訓してやろうか」

「いやぁ……それはありがたいけど遠慮しとくよ。どう見ても、というか誰が見ても女に見えないから、秀作は」

「……そうか。そういう解釈をするのか。まあ……普通はその方が自然かな」


僕は愁作が何を言いたいのか良く分からなかった。
でも、愁作はうんうんと頷きながら僕に話を続けている。


「そうだな。実際に試してみたほうがいいか。姉貴は今日、大学が休みで家にいるはずだから
 大丈夫だろう。よし、義次。今日学校が終わったらお前の家の近くにある公園で待ち合わせしようぜ」

「待ち合わせって?」

「先に行っててくれよ。俺も後から行くからさ」

「もしかして、愁作の姉ちゃんを連れてくるの?」

「ああ」

「別に連れて来なくてもいいよ。会っても多分話せないから」

「それは会ってみないと分からないだろ。それに、実際には姉貴と話すわけじゃないんだから」

「???」

「そんなしかめっ面するなって。なっ!絶対に待っていてくれよ」

「ま、待つのは待つけど……」

「お前のためにやってやるんだから」

「やってやるって言われても……僕は別にやってほしいなんて言ってないし」

「まあ、任せとけって!」

「イテッ!」


愁作は僕の背中をドンと叩くと、最後の授業を受けるために自分の席に戻っていった。
僕は愁作が何を言いたいのか、未だに良く分かっていない。
でも、僕を愁作の姉ちゃんに会わせようとしている事だけは分かる。
会ったってまともに話せないのに。

そう思いながら、最後の授業を受けた――








「なあ義次、絶対に待ってろよ」

「分かってるって。でもさっきも言ったけど、多分何も話せない……」

「ええい、しつこい奴だな。そんな事は会って話してみないと分からないだろって」

「……そうかなぁ……」

「じゃあ俺は準備してくるからさ」

「……うん……」


準備だなんて、変な言い方だよ。
授業も終わり、放課後。
僕はそんな風に思いながらカバンに教科書とノートを詰め込むと、愁作に言われたとおり
家の近くの公園で待つことにした――








――公園についてから30分。
まだ愁作と、愁作の姉ちゃんは現れない。
この公園は愁作の家からも近いので、歩いても15分あれば来れるはずなのに……

aneki2


「おそいなぁ……愁作は何してるんだろう?」

公園のベンチに座り、ブツブツと独り言をつぶやく。
こんな事している時間があるんだったら、本屋に行って立ち読みでもすればよかったな。
土の地面に靴で円を描いて時間を潰す僕に、小さな足音が近づいてくる。
タッタッタと走っている音だ。
僕はだんだん大きくなるその足音が気になって、視線を上げた。


すると、すぐ目の前まで走って来ている。
それは女の子……というか、お姉さんだった。
はぁはぁと息を切らせながら僕が座っているベンチまで走ってくると、

「悪ィ。待たせたちまって……
姉貴の奴、家にいると思ったらバイトに行っててさ。
で憑依した後、仮病使って抜け出して来たってワケ」
と言った。


「…………」


息を弾ませ、僕の目を見ながら話すお姉さん。

一瞬、愁作の姉ちゃんかと思ったけど、
肝心の愁作がいないので違うのだろう。
きっとこのお姉さん、僕を誰かと勘違いして話掛けてきたんだ。

「アツ〜ッ。この格好で走るとやたらに暑いな。それに姉貴の体力って俺の体力と
 全然違うから、ちょっと走っただけでも息があがっちまうよ」


ライトブラウンのセミロング。
このお姉さん、どこかのレストランでバイトでもしているのかな?
肩から茶色いカバンをぶら下げているお姉さんは、
可愛らしい白のブラウスに赤いおしゃれなスカート、そして同じ色のリボンをつけていた。

それにしても、綺麗な顔のお姉さんだなぁ……
それに……すごく大きな胸だよ。カバンの紐が胸の谷間に食い込んでるし……


「おい、俺の話を聞いているのか?」


僕がお姉さんの容姿に見とれていると、お姉さんは少し偉そうな口調で僕に話しかけてきた。
僕はなんて返事をすればいいのだろうか?


「お〜い、義次く〜ん」

「え?」


僕の名前を知ってるの?


「ちゃんと耳は聞こえているようだな。あ……そうか。いきなり姉貴になって現れたから理解できていないんだな。
 あのさ、俺、愁作だよ」

「……え?」

「愁作だって言ったんだ。この姿は姉貴さ。俺が憑依して、姉貴の体を動かしているんだよ」

「……え?」

「う〜ん、まあ初めは理解できないだろうな。俺ってさ、お前には言ってなかったけど、小さいときから人の体に
 憑依……平たく言えば、乗り移ることが出来るんだよ。え?平たくなってないって?」

「……え?」

「そうだなぁ。要は、幽体離脱出来るって事。自分の体から魂を切り離せるんだ。それで魂の状態で他人の体に
 入り込むことが出来るんだ。こんな感じで」


お姉さんは笑顔を作りながら僕の前でくるっと回って見せた。
目の前にいるのは愁作の姉ちゃん?というか、姉ちゃんの体に憑依した愁作?
まだ良く理解できない。


えっと……


愁作は小さい時から魂を切り離せたって言ったよな。幽体離脱っていうのか。
それで、魂の状態になったら、他人の体に入り込んで動かすことが出来るのか。
う〜ん、なるほど。整理したら何となく理解できてきた。


「という事は、僕の目の前にいるのは愁作の姉ちゃんだけど、実は愁作が体を動かしているって事?」

「やっと理解できたか。そういうことだよ。だから姉貴なんだけど、俺なんだ」

「ややこしい言い方だなぁ……」

「どうだ?もう随分と話をしたじゃないか。姉貴も女だぜ」

「あ……そういえば……」

「だろ!この調子でもっと色々話をしようぜ!」

「そ、そうだね。コレなら話せるようになるかもしれない」

「でしょ。今から義次君の特訓をしようね」

「…………」

「何黙り込んでるんだよ」

「……だ、だって急にそんなしゃべり方するから……てっきり愁作の姉ちゃんかと思って……」

「だから、この体は姉貴の体なんだって。俺が女のしゃべり方をすれば、本物の姉貴のように見えるのは
当たり前だろ。だから特訓するんだよ」

「そんな事言ってもなぁ……そうやっていつもの調子でしゃべってくれたらまだ話せるけど、
 姉ちゃんみたいなしゃべり方されたらなぁ……」

「……ったく。そんなんじゃ絶対女の子と話すことは出来ないぜ。友達すら出来ないって」

「…………」

「だから……ねっ、特訓しようよ。私が義次君の彼女役になって協力してあげるから」


またそのしゃべり方……


「義次君」

「…………」

「義次君っ!」

「は、はい……」

「私に何か話して」

「…………」

「義次君っ!」

「は、はい……」

「私の話、ちゃんと聞いてる?」

コクン

「頷くんじゃなくて、ちゃんと話して」

「……き、聞いて……ます」

「ほら、私の顔を見て」

「あっ」


愁作の姉ちゃんが……いや、違う。愁作が姉ちゃんの両手を使って、俯いている僕の顔を引き上げた。
愁作もしゃがみこんで、僕と同じ目線に顔を持ってくる。
目の前に、愁作の姉ちゃんの顔が……

こんなに近くで女性の顔を見るなんて……母さん以外、初めてだよ……
いや、幼稚園の先生が最後だったかな?


「ねえ、今日はバイトを抜け出してきたんだからね。本当なら義次君にバイト代をもらわなきゃならないのよ」

「…………」

「……冗談よ。そんなに硬い顔をしないでよ」

「…………」

「お願い、何か話して」

「……は、はい……」

「はいだけじゃ嫌よ」

「す、すいません……」

「……もう。これじゃあ全然進展しないよね……それなら……」


僕はずっと愁作が姉ちゃんの口調でしゃべっているので、まともに会話することが出来なかった。
そんな僕に、何とか会話をさせようとする愁作。
愁作は姉ちゃんの姿のままベンチの左側に座わってカバンを置くと、僕の太ももに右手を乗せてきた。


「あ……」

「握手しよ」

「……で、でも……」

「早く手を貸して」

「…………」


愁作の姉ちゃんのほっそりとした柔らそうな手が僕の太ももを優しく撫でている。
僕はドキドキしながら、その姉ちゃんの手にそっと自分の左手を添えた。
すると、愁作は逆に僕の手首を掴んで、僕の手を姉ちゃんの……姉ちゃんの大きな胸の上へと導いた。


「わっ!」


僕は慌てて愁作の姉ちゃんの手を振り解いた。


「そんなにムキにならなくてもいいのに」

「だ、だって、愁作の姉ちゃんに怒られるじゃないか」

「大丈夫よ。乗り移っている間の記憶はないんだから」

「そんな事言ったって、絶対にやばいよ」

「フフ。実はね……」


姉ちゃんは僕の耳に手をかざすと、小さな声でそっと呟いた。


「俺、姉貴の体を使ってセックスしたことがあるんだ」

「……え……ええっ!」


僕は驚いて、思わず大きな声を出してしまった。


「わっ!そんなに大きな声を出すなって」

「だ、だって……」

「周りに聞こえるだろっ」

「…………」

「実はさ。引っ越す前の家で姉貴に乗り移って同級生とセックスしたんだ。そしたらさぁ、運悪くその同級生の親に
見つかっちゃってさ。結局噂が広まって前の家にいられなくなったから、ここに引っ越してきたんだ。
まあ、それほど俺は姉貴の体を自由に使ってるって事さ」

「引っ越してきたのがそんな理由!?信じられないよ。と、兎に角(とにかく)駄目だって!
勝手にそんな事するのは愁作の姉ちゃんに悪いじゃないか」

「そっか。そう言えばまだ姉貴の名前を教えてなかったな。姉貴は麻美っていうんだよ」

「そ、そんな事を話しているんじゃ……」

「そうだったな。なあ義次。お前、姉貴の体に興味あるだろ」

「き、興味って……」

「しようぜ。セックス」


愁作の姉ちゃん……麻美さんは、僕に軽くウィンクをして微笑んだ。


「なっ……だ、だからそうやって勝手に姉ちゃん……あ、麻美さんの体を使っちゃ駄目だよ」

「あのさぁ。もしお前が女の子と付き合ったとするだろ。で、可能性は低いけど
エッチする展開になってみろ。お前は経験がないからどうすればいいのか分からない。
女の子の裸を目の前にしてオロオロしていると、ヤラせてくれなくなるぞ」

「う……で、でも……」

「気持ちいいと思うぜ、姉貴のココは。姉貴の彼氏、速攻でイッちまうからさ」


赤いスカートの上から股間を擦る麻美さん。
僕はその仕草を見るだけでドキドキしてしまい、ムスコは制服のズボンの中で大きくなってしまった。


「いくらなんでもココじゃまずいわ。場所を変えましょ!」


また麻美さんの口調を真似を始めた愁作が、僕の手を引っ張ってどこかに連れて行こうとする。


「あ、ちょ、ちょっと……」

「今は誰もいないから、私の家に行きましょうか」

「えっ……あ、麻美さんの家に?」

「愁作もいるわよ。抜け殻だけど」

「ぬ、抜け殻って……魂が無いって事?」

「うん。そうよ」

「…………」


そして愁作の家にたどり着いた僕たち。




「今日は私がしっかり教えてあげるから、シャワーを浴びてきて」

「シ、シャワーって……」

「いいから早く」

「…………」


まさかこんな展開になるなんて。
イケナイと思いながらも、僕の鼓動は高鳴りっぱなしだ。
バスルームを教えてもらい、温めのお湯でシャワーを浴びる。
理性は働いているけど、なぜかしっかりとムスコも洗ってしまう。
きっと僕自身、すごく期待しているんだ。


aneki1


「どの衣装がいい?」

僕は、また制服を着て麻美さんの部屋に行った。
麻美さんがクローゼットやタンスの引き出しを開いて僕に服装を選べと言っている。 可愛らしい私服や、高校の時に来ていたセーラー服、
体操服、女子バレーボールをしていたときのユニフォーム、
ビキニやワンピース水着など……

僕は麻美さんって衣装持ちだなぁと思いながら、
それらの服を眺めていた。

「セーラー服なんてどう?」
クローゼットの奥に仕舞われていた、高校時代の白いセーラー服と
紺色のプリーツスカートを手に取り、体の前で合わせる麻美さん。
僕の目には、少しお姉さん風の女子高生と言った感じに映った。

「ビキニは?」
セーラー服と同じように、胸と股間にビキニを当てる。
でも、バイトの制服の上から当てても雰囲気が良く分からない。

「あ、あまり雰囲気が分からないんだけど……」
「じゃあ着てみようか」
「えっ……あ、う、うん……」

「姉貴の着替え姿、見たいか?」
急に愁作のしゃべり方になった麻美さん。

「え……い、いや……その……」
「やっぱりやーめた。このバイト服のままでしようか」
「あ……う、うん」



僕はどんな服装でも全然構わなかった。
もう愁作に「麻美さんの体なんだから止めておこう」なんていう言葉を出す気持ちはない。
こうやって、僕とエッチしようと誘っている麻美さんを見ているだけでとても興奮していた。
こんな気持ちになるなんて、僕自身信じられない。
それに、さっきからこんなに沢山話をしている。
ほんとにこれが僕なんだろうか?


「……じゃあはじめましょ、義次くん」

「え……」

「こっちにきて……」


麻美さんはベッドの上に仰向きに寝転んだ。
僕の心臓はもう飛び出してしまいそうだ。
ゆっくりとベッドに近づき、麻美さんを見る。

すると、「目を瞑っているから。義次くんのやりたいようにしていいわよ」
と言って、目を閉じてしまった。


目の前にある麻美さんの体。
本当に触ってもいいのだろうか?
僕は何も出来ずに、その場に立ち尽くしていた。


「どうしたの?」

「え……そ、その……」

「緊張してる?」

「う、うん……」

「……そんなんじゃ、エッチなんて出来ないよ」

「…………」

「……仕方ないなぁ。じゃあ俺が教えてやるからそのとおりにしろよ」

「あ……愁作……」


麻美さんはベッドから上半身を起こすと、ベッドの端に座った。
ちょうど僕の目の前に座っている。


「ほら、両手を貸して」

「あ、う、うん……」


麻美さんが僕の両手をつかむと、白いブラウスの大きな胸の上にあてがい、
そのままゆっくりと胸をもむように動かし始めた。


「わわ……」

「胸はまずこうやって揉むんだ。柔らかいだろ」

「うん……すごく柔らかい……」

「そしたら、リボンとブラウスのボタンをはずしてくれ」

「う、うん……」


麻美さんが愁作のしゃべり方で僕に命令する。
僕は緊張しながら、言われたとおり赤いリボンをはずし、
白いブラウスのボタンをはずし始めた。
でも、指が震えてうまくはずせない。


「ゆっくりでいいからさ」

「う、うん」


僕は震える指で、ひとつ、ふたつと外していき、赤いスカートに入っているブラウスの裾を引っ張って、
隠れていたボタンもはずした。
すると、麻美さんがブラウスの袖から腕を抜いてベッドの上に置いた後、僕を見つめる。
白いブラジャーに包まれている大きな胸。
その胸の間には谷間というより、縦にまっすぐワレメが入っているように見えた。
それだけ大きいんだなぁと思っていると、麻美さんが


「ほら、ブラジャーの上から胸を揉んでみろよ」と言った。


この大きな胸を僕が揉んでもいいんだ。
そう思いながら、ゆっくりとブラジャーを手のひらで覆い隠し、
その重そうな胸を上下に揉んでみる。
麻美さんは何も言わず、ただ胸を揉んでいる僕の手を見ているだけだった。


「こ、これでいいの?」

「……ああ。いいよ」


気のせいか、麻美さんの息が荒くなっているような気がする。
そんな麻美さんの表情を見ながら、僕はおそるおそるブラジャーを捲りあげてみた。
すると、プルンと震えて大きな胸が飛び出してくる。

い、いいのかな……

そう思いながらも、僕はその胸を直接揉んでみた。
ブラジャー越しに揉んでいたのとはまったく違う柔らかさ。
指が胸にめり込んでとても気持ちがいい。
そして、僕の指を跳ね返そうとするこの弾力。


直接触ってるけど……本当にいいんだろうか?


そう思って麻美さんの顔を見ると、麻美さんは目を瞑って眉をゆがめていた。
淡いピンクの唇を開いて息をしている。


「はぁ……はぁ……」


そんな麻美さんの表情がとてもセクシーに見えた。
何をしても怒られない。
僕は、興奮で理性と恥ずかしさが薄れている事を自覚していた。
すごい……これって今までの自分ではない感じ。
僕がこうやって胸を揉むと、麻美さんが切ない吐息を漏らす。
そして、僕が揉んでいる胸の突起が硬く勃っている。


「ね、ねえ……な、何をしてもいいんだね……」


僕の言葉に、コクリと頷いた麻美さん。


「……じゃ、じゃあ……」


僕はベッドに座っている麻美さんの前に膝を立てて座ると、
目の前にある大きな胸を見た。
そして、硬くなっている胸の突起を、そっと口の中に含んだ。


「んっ!」


麻美さんが鼻にかかった声を出した。
僕はそのまま舌を使って、胸の突起を転がしてみた。
すると、麻美さんの体がビクン、ビクンと震える。


「はぁ……はぁ……ぁ……ぁっ……」


麻美さんの喘ぎ声だ。
僕が麻美さんを感じさせているんだ。
そう思うと、もっと麻美さんのあえぎ声が聞きたくなった。
夢中で胸の突起を舐めまくる。
麻美さんの……女性の胸を舐めまくる……僕の人生に、こんな出来事が起こるなんて……


「ううっ……んっ……ぁあっ……んっ……」


先ほどよりも大きな声を出して喘いでいる麻美さん。
たまらない……本当に僕が、本当に僕が麻美さんを感じさせているんだ。
僕はアダルトビデオで見たのを真似るように、スルスルと赤いスカートの中に右手を忍ばせてみた。
足を閉じるどころか、逆に手を入れやすいように開いた麻美さん。

僕の手は、麻美さんの内ももを撫でるように這い回ったあと、その奥にあるパンティに届いた。
胸の突起を咥えたまま、そっとパンティの上に指をあてがうと、そのままクイッ、クイッと何度か押してみた。
パンティの奥はとても柔らかい感じだ。
上下に指を動かしていると、パンティの上に縦のワレメが出来たのを感じることが出来る。


「んっ……あっ……」


麻美さんの太ももがビクンと震えた。
もうドキドキが止まらないっ!
僕は人差し指を軽く丸めて、第二間接のところでパンティ生地を上下になぞってみた。

「あっ……あっ……」


とても可愛い喘ぎ声。
僕がパンティのある部分をこすると、麻美さんは太ももをビクン、ビクンと震わせた。
ここが麻美さんの感じるところなのかな?

パンティの上に出来たワレメの上のほうを重点的にこするように刺激すると、麻美さんは
僕の頭を両手で抱えるようにして抱きついてきた。
僕の顔が麻美さんの大きな胸に押し付けられて息が苦しい。
でも、麻美さんはそれほど気持ちがよくなっているのかもしれない。

何度か擦っていると、パンティの生地が湿ってきて僕の指にねばねばした生暖かいものが絡み付いてくる。
これってきっと、麻美さんがすごく感じている証拠だ。
僕がこんなに麻美さんを感じさせているんだ。

ヌルッ……

僕の人差し指がパンティの生地を避けるようにして、直接麻美さんの感じるところを触り始める。



aneki3


「あっ!」

更に僕の頭を抱きしめる麻美さん。
僕の指は、何の抵抗もなく麻美さんの中に吸い込まれていった。

僕の指が……僕の指が麻美さんの中に……

とても暖かくて、ヌルヌルした麻美さんの中。
僕は、ドキドキしながら中指も滑り込ませてみた。

「んんっ!……あうっ……」

すると、2本の指がすっぽりと飲み込まれてしまった。
赤いスカートの生地で見えないけれど、
僕の指は確実に麻美さんの中に入っているんだ。

「あ……麻美さん……き、気持ち……いい?」

僕は胸の突起を咥えるのをやめ、
抱きしめられた頭をギュッと上に向けて麻美さんの顔を見た。
すると、麻美さんは僕の顔を見て、

「はぁ……うん……気持ちいいよ」
と答えた。

「もう準備は出来ているから……入れてもいいよ……」
「え……」
「脱いで。ズボンを……」




そう言われると、今までの興奮が緊張へと変化する。
僕……麻美さんとセックスするんだ。ほんとに麻美さんと……

麻美さんが抱きしめていた腕を外し、腰をずらして僕の指を中から抜いた。
恥ずかしげもなく赤いスカートの中に両手を入れて、スルスルと白いパンティを脱いでいる。
そのパンティはかなり濡れていて、股間のところにはすごいシミが出来ていた。


「はぁ……早く脱いで」

「あ……そ、その……」

「……もうすっかり出来上がってんだぜ、姉貴の体は」

「えっ……し、愁作……そ、そっか……愁作……だったんだ……」


僕はいつの間にか愁作の存在を忘れてしまっていた。
あの感じている麻美さんの表情と雰囲気。そこには、全然愁作の気配がしなかったから。


「脱がないとセックスできないぜ」

「あ……う、うん……」


愁作のしゃべり方を聞いたおかげで、僕の緊張感が幾分和らいだ。
僕は制服のズボンと、がまん汁が付いたトランクスをまとめて脱いだ。


「全部脱げよ」

「え……全部?」

「そう。全部」

「う、うん。分かったよ……」


麻美さんが僕を見つめている。
僕は白いカッターシャツと半袖Tシャツ、靴下を脱いで裸になった。
やっぱり恥ずかしいから前を両手で隠してしまう。
すると、麻美さんが僕においでおいでと手招きした。
その手招きに僕がゆっくりと近づくと、ベッドに座っていた状態から上半身を倒して、両足を大きく開いた。
赤いスカートの裾から麻美さんの滑らかな太ももが見えている。


「ほ、本当に……いいの?」

「中には出すなよ。今日は多分安全日じゃないから」

「……う、うん……」


僕は両足を開いている麻美さんの間に膝を付くと、ドキドキしながら赤いスカートの裾を
捲ってみた。
そこには、麻美さんのうっすらとした黒い茂みがあり、その茂みのワレメからヌルヌルとした
透明な液体が滴っているのが見えた。


「どうだ、姉貴のココは?ムスコの先を当ててみろよ。すぐに分かるからさ」

「あ……う、うん……」


床の上に両膝を付いた僕は、その膝をすりながら前に移動し、興奮して硬くなっているムスコを右手で持った。
そして、その茂みのワレメのところにそっとムスコの頭を当ててみた。


「はぁ、はぁ……ね、ねえ……ココからどうしたらいいんだよ……」

「ムスコの先を上下に移動させて、姉貴のヌルヌルしたアレを先に塗るんだよ。そうしないと入りにくいからさ」

「こ、こう?」


僕は麻美さんのワレメに沿って、ムスコの先を上下に動かした。
ヌルヌルした麻美さんの液体が僕のムスコの頭を濡らしてゆく。
それにしても……こうやって先っぽをこするだけでもすごく気持ちがいいっ!


「はぁ……すごく気持ちがいいよ……」

「そうだろ……んっ……そろそろワレメの中にムスコを押し付けてみろよ」

「わ、分かったよ……こう?」


ムスコの胴体を右手で固定し、ゆっくりと前に突き出す。
すると、麻美さんのワレメの中にムスコの頭がゆっくりと入り込んでいった。


「んっ……」

「はぁ……はぁ……」


ムスコの頭がとても暖かい。
やがて、僕のムスコの頭は麻美さんのワレメの中に見えなくなってしまった。


「はぁ……う……ど、どうだ?初めて入れた感じは?」

「す、すごく暖かいよ……女の人のアソコって……こんなに暖かいんだ……」

「いいぜ、もっと中に入れても。多分全部入ると思うから」

「……い、いくよ……はぁ……うっ」

「あっ……うっ……うぅっ」


僕のムスコが麻美さんの中にゆっくりと入ってゆく。
自然とムスコから手を離した僕は、麻美さんの太ももを両腕で抱きかかえた。
柔らかい麻美さんの太もも。
そして、ムスコを包み込む麻美さんの暖かいアソコ……

僕の下腹部が麻美さんの股間に接触する。
それはつまり、僕のムスコが麻美さんの中にすべて飲み込まれてしまったということだ。
今、僕は麻美さんと繋がっている。
目の前で横たわる麻美さんが、横を向いてシーツをギュッと掴んでいる。
その切ない仕草……これが本当に愁作の仕草なのかと本気で疑ってしまう。


「は……入った……ぜ、全部入った……」

「う……んっ……」

「う、動いて……いいの?」

「あ……ああ……」


目を瞑って小さな声で答えた麻美さん。
僕は麻美さんの太ももを抱きかかえたまま、ゆっくりと腰を引いてみた。
ヌルッとした感触と共に、僕のムスコが麻美さんの中から出てくる。
ちょうど首根っこのところまで出てきたところで、またゆっくりと中に入れてみた。
それを何度か繰り返す。


「あっ……あっ……」

「あ……麻美さん……す、すごく気持ちいい……」

「んっ……もう少し……早く動いても……あっ……いい……ぜ……」

「う、うん」


返事をした僕は、腰の動きを少し早くした。
すると、麻美さんの体がベッドの上で、僕の腰の動きと同じように前後に揺れ始める。
僕のムスコが奥に入り込むたびに、麻美さんの体が前に動く。
そして、麻美さんの口からは


「あっ……あっ……あっ……」


と、リズムよく喘ぎ声が漏れ始めた。
ほんとに……すごくセクシーだ。
麻美さんの大きな胸が前後に揺れている。
僕が突く度にタプン、タプンと揺れている。

そして、自分でも気づかないうちに腰の動きが早くなってくる。


「んんっ……ああっ、あっ、あっ……ああっ……んぐっ……」


僕の動きから逃れようと、麻美さんが背中を仰け反らした。
でも、僕は麻美さんの太ももをギュッと抱きしめて離さない。


「ああっ!そ、そんなに奥まで……あっ……あっ、ああっ、す、すげっ……ぇ……」

「はあっ、はあっ!あ、麻美さんっ……ぼ、僕っ……もう止まらないよっ……はあっ、はあっ」


僕のムスコが麻美さんの中をかき回す。
麻美さんが僕のムスコをギュウギュウと締め付ける。

セックスがこんなに気持ちのいいものだったなんて……


「あんっ……ああっ、あ……ダ、ダメだっ……あっ、姉貴の体が先に……イ……イキそうだ……はあっ」

「ぼ、僕だってもうっ……はぁっ……うっ……」

「す、すげぇよ……すげぇよっ……ああっ、あ、あっ……ああっ……あうっ、あうっ……」

「も、もう……で、出そうっ……」

「ああっ!あ、ううっ……だ、だめだっ!そ、外で出せっ……ああっ……」

「はぁっ……出るっ……うあああっ!」


僕は麻美さんの中からムスコを引き出すと、そのまま右手でしごいて白い液をたっぷりと放出した。
勢いよく出てきた白い液が、麻美さんの体の上を通り越してベッドのシーツに付着する。


「はあっ……はあっ……はあっ……はあっ……」

「あああ……はぁ……あ……ああぁ……」


ぐったりと力が抜けた感じの麻美さん。
僕もそのまま床にお尻を突いて、女座りみたいに座ってしまった。

そして、僕も麻美さんも無言で何度も何度も呼吸を繰り返した――








「どうだった?初めてのセックスは」

「もう最高だよ。セックスがこんなに気持ちがいいなんて思わなかった」

「だろっ!」

「うん」

「これで随分と話せるようになったんじゃないか?女の子とさっ!」

「う〜ん……でもどうかなぁ。麻美さんとなら話せると思うけど」

「何だよそれ」

「他の女の人だったらきっと無理だろうな」

「ま、まあ……もっと色々と体験しなけりゃ俺みたいにはなれないか……」

「だからさ、もっと僕に協力してよ」

「はぁ?」

「だから、もっと僕に経験させてよって言ってるんだよ」

「何だ?」

「そうだなぁ。次の女性は……」

「調子に乗るんじゃねえっての!」





姉貴で特訓!……おわり






あとがき

まずは、この作品のためにわざわざイラストを描き直してくださいましたあさぎりさん。
どうもありがとうございました!
イラストについて文章をつけたのに更に描き直していただくとは、これまた贅沢なことです。


さてさて。
まあ、義次はなんて美味しい体験をしたのでしょうか(笑
私が代わってほしい(^^
愁作は、身近な……乗り移り慣れている姉の麻美を利用したわけですが、
私ならきっとクラスメイトの女子生徒に乗り移ることでしょう。
しかし、姉の体を勝手に使いまわるとは……
愁作もかなりヤバイ性格ですね(^^;
それにしても、この家族は愁作がこんな能力を持っていること、知っているのでしょうか?
「あ〜、また私の体、勝手に使ったでしょっ!」
「え〜、そんなの知らねぇよ」
「嘘ばっかり、だって……か、体が……」
「何?もしかして姉貴、欲情してるのか?」
「何馬鹿な事言ってるのよ。アンタが前の家で勝手なことしたから引っ越す羽目になったんじゃないの。
今までは内緒にしてたけど、今度勝手に使ったらお母さんに言うからねっ!」
「別に構わないよ。言ったところで誰も信じるはず無いんだからさ」
「……こ、このぉ〜」
「へへ〜んだ。姉貴がたまに体を貸してくれるならさ、俺が今度姉貴の彼氏に乗り移ってやるよ」
「な……何よそれ」
「あ……そうだ。姉貴が密かに好きなサッカー部の工藤って男に乗り移ってやろうか」
「……ちょ、ちょっと。何を言い出すのよっ」
「彼氏よりもそのほうがいいよな。俺、工藤って奴になって姉貴の言うとおりにしてやるよ」
「……ば、馬鹿っ!くだらないことを言ってないで……」
「工藤の体で姉貴を抱いてやろうか。好きだぜ、麻美……なんていってさ」
「な……」
「わっ!姉貴っ、何真っ赤な顔してるんだよ。そんなに興奮したのか?」
「ち、違うわよっ!」
「じゃあ今度の休みの日に工藤の体で家に来るからさ」
「か、勝手に話を進めないのっ!」
「何だよ、期待しているくせに」
「き、期待なんてしてないわよっ!」


なんて会話が聞こえてきそうです。
え?聞こえてこない?
それは失礼しました(笑


今回も随分長くなってしまいましたが最後まで読んで下さった皆様、どうもありがとうございました。
Tiraでした。