以前、プラグスーツに変身して楽しむ……という話をブログで書きました。それを書いていこうと思います。
前回の変身は1人称でしたが、やっぱり3人称が書きやすいので3人称で書いてしまいました(^^;
また、前回の話とは繋がっていません。
前回の変身は1人称でしたが、やっぱり3人称が書きやすいので3人称で書いてしまいました(^^;
また、前回の話とは繋がっていません。
明日が学園祭という日。
今年もあのイベントがやってくる。
そうっ!
コスプレNo.1選手権だ。
これが学生達のもっとも興奮するイベントだった。
男女問わず参加でき、優勝者には10万円という賞金(商品券)が付いてくる。
マスコミに取り上げられたりPTAで問題になりそうだが、学校の先生もこれだけは目を瞑っているようだ。
昨年の優勝者は高校2年の『林 さくら』という女の子。
アニメキャラクターのコスプレで男子生徒たちの視線を集めた。
そして2位は同じく高校2年の女の子、『沢神 優子』。このお話のヒロインだ。
さくらと優子は共に女子水泳部の部員。
身長、スタイルとも甲乙つけがたい。
二人とも小顔ですっきりとした顔立ちなのだが、さくらは長い黒髪をなびかせ、おしとやかな雰囲気を強調する某アニメの着物を着ていた。
対する優子は、活発な性格には少し似合わないOLの制服を着ていた。
それでも男子生徒の中にはOLに憧れるヤツもたくさんいたので、結果的には2位という順位に落ち着いたのだ。
ただ、優勝したさくらと2位の優子の点差はかなりの開きがあった。
「今年こそ私が優勝するわっ!」
などと意気込んでいるのは優子。
対するさくらはのんびりしたものだった。
部活が終わったあと、笑顔で優子に話しかけてくる。
「そんなに気合を入れなくても大丈夫よ。今度は優子が優勝するわ」
「またそんな事言って私に油断させる気ねっ!そうはいかないわよ」
「う〜。別にそんな風に思ってるわけじゃないのに」
「騙されないわよ。今年は私が優勝するんだからっ」
「……それじゃあ私は今年、出場するの止めようかな」
「何言ってるのよ。さくらが出場しなきゃ私が頑張る意味ないじゃないの」
「そ、そんなに敵対心を持たないでよ。私はそんなつもりじゃ……」
「敵対心って、また私が使えないような言葉を使って。馬鹿にしてるの?」
「へ?」
「も、もういいわよ。とにかく、今年もちゃんと出場してよ。出ないと許さないから」
「……う、うん。分かったわよ」
「と、ところでさくら」
「何?」
「アンタ、こ、今年はどんなコスチュームで出場するのよ」
「……教えて欲しいの?」
「なっ……ち、違うわよ。そ、そんなはずないじゃないの。も、もう私、帰るから。じゃあ」
「う、うん。じゃあね……」
タジタジになりながらも軽く手を振るさくら。
そんな背を向けた優子は、ドスドスと音が聞こえそうなくらいの勢いで帰って行った。
「私ってそんなに嫌われてるのかな?別に優勝したいと思っているわけじゃないのに」
ポリポリと頬をかいたさくらは、優子とは別の方向に帰って行った。
その様子を見ていた男子生徒が一人。
「ふひひ……」
何やら企んでいる様子の彼は、カツラのような物が入った紙袋を手に優子の後をついて行った。
もちろん、ばれないように――
今年もあのイベントがやってくる。
そうっ!
コスプレNo.1選手権だ。
これが学生達のもっとも興奮するイベントだった。
男女問わず参加でき、優勝者には10万円という賞金(商品券)が付いてくる。
マスコミに取り上げられたりPTAで問題になりそうだが、学校の先生もこれだけは目を瞑っているようだ。
昨年の優勝者は高校2年の『林 さくら』という女の子。
アニメキャラクターのコスプレで男子生徒たちの視線を集めた。
そして2位は同じく高校2年の女の子、『沢神 優子』。このお話のヒロインだ。
さくらと優子は共に女子水泳部の部員。
身長、スタイルとも甲乙つけがたい。
二人とも小顔ですっきりとした顔立ちなのだが、さくらは長い黒髪をなびかせ、おしとやかな雰囲気を強調する某アニメの着物を着ていた。
対する優子は、活発な性格には少し似合わないOLの制服を着ていた。
それでも男子生徒の中にはOLに憧れるヤツもたくさんいたので、結果的には2位という順位に落ち着いたのだ。
ただ、優勝したさくらと2位の優子の点差はかなりの開きがあった。
「今年こそ私が優勝するわっ!」
などと意気込んでいるのは優子。
対するさくらはのんびりしたものだった。
部活が終わったあと、笑顔で優子に話しかけてくる。
「そんなに気合を入れなくても大丈夫よ。今度は優子が優勝するわ」
「またそんな事言って私に油断させる気ねっ!そうはいかないわよ」
「う〜。別にそんな風に思ってるわけじゃないのに」
「騙されないわよ。今年は私が優勝するんだからっ」
「……それじゃあ私は今年、出場するの止めようかな」
「何言ってるのよ。さくらが出場しなきゃ私が頑張る意味ないじゃないの」
「そ、そんなに敵対心を持たないでよ。私はそんなつもりじゃ……」
「敵対心って、また私が使えないような言葉を使って。馬鹿にしてるの?」
「へ?」
「も、もういいわよ。とにかく、今年もちゃんと出場してよ。出ないと許さないから」
「……う、うん。分かったわよ」
「と、ところでさくら」
「何?」
「アンタ、こ、今年はどんなコスチュームで出場するのよ」
「……教えて欲しいの?」
「なっ……ち、違うわよ。そ、そんなはずないじゃないの。も、もう私、帰るから。じゃあ」
「う、うん。じゃあね……」
タジタジになりながらも軽く手を振るさくら。
そんな背を向けた優子は、ドスドスと音が聞こえそうなくらいの勢いで帰って行った。
「私ってそんなに嫌われてるのかな?別に優勝したいと思っているわけじゃないのに」
ポリポリと頬をかいたさくらは、優子とは別の方向に帰って行った。
その様子を見ていた男子生徒が一人。
「ふひひ……」
何やら企んでいる様子の彼は、カツラのような物が入った紙袋を手に優子の後をついて行った。
もちろん、ばれないように――