続きです。

落とし前1_015

「……」
落とし前1_016
「上手く撮れたか? 伴子…」
「うん…大丈夫。隠れてるのバレないかってドキドキしちゃった」
「俺の演技もなかなかのモンだっただろ! 伊達に演劇部の部長をしているわけじゃない…ってな!」落とし前1_017
「私…あんなに涙を流しながら演技なんて出来ないよ」
「まあな…。伴子の言動は全部教えてもらってたし、それに―このスキンスーツがあればこそさっ! 髪の毛さえあればこんなに高性能なスーツが作れるなんてな。声も指紋も全く伴子と同じだから、アイツだって全く気付かなかっただろ。アイツ…実は相手が男だったなんて知ったらどう思うだろうな」
落とし前1_018
「撮った映像を先生に見せたら退学は間違いない。アイツがやってる事は俺もずっと許せなかったんだ」
「うん…和樹のおかげで私も…孝志とエッチしなくてすんだし。ありがと…」
「俺だってよかったよ―。付き合おうって決めた彼女が卑劣な元カレと別れられないなんて。絶対に何とかしたいと思ってたんだ」
落とし前1_019
「あんな奴に伴子を苦しめられたくない。俺は伴子が好きだっ!」
「私も…和樹が大好きっ!」
チュッ!
「あの…ねえ和樹…。私の感覚―どうだった?」
「ど…どうだったって?」
「そのスーツ…。私と同じように感じるんでしょ? だから…その…。き―気持ちよかったのかなって…」
落とし前1_020
「ああ…。すごかったよ。だって五感は全部あるから。胸を揉まれたりアソコに入れられたり―。自分の体じゃ絶対有り得ない快感だった」
「や…やっぱりそうだったんだ」
「触られるたびに感じちゃってさ」
「入れられた瞬間…これはマズいと思ったから、こうやって…お願い…早く済ませて…って言ったのよっ」