続きです。
強引に年内に更新しましたw
本番は後編になりますが、ダークな展開になっているので、その様な内容がお好きでない方は見ないでくださいね!

画像の下にテキストを追加しました。
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「な…七瀬さんっ! 大丈夫なのっ?」
「はい。この通り…」
「良かった…。怪我も無さそうね」
「まあ…そうですね。怪我はありませんよ」

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「もしかして他に何かされたの? 怪我じゃなくて…そ…その…」
「う〜ん…。されたと言えばされたかもしれません」
「やっぱり…そうなの。裸にされたって言ってたものね」
「辛かったでしょっ」

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「早くここから逃げましょ! 今なら逃げられるでしょ」
「それが無理なんです」
「どうして? 識定の姿が見えない今なら」
「大丈夫! 私と一緒に外に出ましょう」
「だから無理なんですって…。もう逃げられないんです」
「だって…識定はいますよ。ほら…」

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「安道チーフの目の前に…さっきからず〜っと安道チーフを見てますよ…」

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「さ…さっきからずっとって…。何処かに隠れて見ているの?」
「違いますよ。目の前にいるって言ってるじゃないですか」
「な…何言ってるの? 七瀬さんしかいないじゃない」
「ま…とりあえず2階で話しましょうよ」
「だ…だって…」

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「つべこべ言わずに早くついて来いよっ」
「私が殺されても良いんですかぁ〜」
「えっ…で…でも。七瀬さん…」
「…分ったわ」

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「安道チーフは何をキョロキョロしているんですか?」
「カメラよ…。隠しカメラ」
「きっと何処かにカメラがあって見張っているのよ」
「あ〜。カメラなんて何処にも無いですよ。だって付ける必要が無いから」
「それならどうやって私達を監視してるの? やっぱりカメラが仕掛けてあるのよ」

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「ねえ安道チーフ。さっき玄関で私が言った事…覚えていますか?」
「ええ?」

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「言ったでしょ…。識定が何処にいるのか」
「聞いたわよっ。目の前にいるって」
「じゃあ探す必要は無いだろ…。安道チーフさんよっ」
「ちょっと七瀬さんっ。こんな時にふざけないで…」
「……」
ニヤ…

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「う…嘘…。嘘でしょ…七瀬さん…」
「あ…あなた…まさか…」
「ククク…やっと気づいたか。そうさっ、俺は識定さ!」
「お前の大切な部下は俺がもらってやったんだ!」

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「そ…そんな…。一体どうなってるのっ。な…七瀬さんは…七瀬さんは?」
「慌てんなって…。お前の目の前で全部見せてやるよ」
「この肉体は七瀬 雫本人のものさ。若い女の身体ってのはたまんねぇよなぁ」

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「ちょ…ちょっと…。何してるのよ…。どうして服を脱ぐの…」
「どうだ? 安道チーフ…。これがお前の一番大切な部下…」

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「七瀬 雫の肉体だぞっ」
「シミ一つない身体ってのはこういう奴の事を言うんだよなっ」

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「も…もしかして七瀬さんっ。識定に操られているの? 催眠術に掛かっているなら…」
「催眠術か…。まあ…普通ならそう考えるだろうな」
「言っただろ…。残念だが俺は識定さ…。そしてこの肉体は七瀬 雫本人のもの」
「俺がこの身体を自在に操っているのさ」
「さあ…種明かしだっ。驚いて気を失うなよっ」
「なっ!」

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「ククク…こういう事さ。俺がこいつの皮を被っていたんだ」
「俺は生き物を皮にする能力を手に入れたんだ」
「あ…あ…あ…」
「会社に忍び込んでこいつを皮にしてやったのさ。そして持ち帰った…」

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「これを被れば俺が七瀬 雫になれるんだ。本人の意識はもう無い…。俺の思うがままさ」
「そんな…。それじゃ…七瀬さんは死んでしまったって事なの?」
「いいや…。俺の能力で元に戻すことは出来る。もちろんそのつもりは無いがな!」
「ただし…お前の返答次第では考えてやってもいい」

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「私を脅迫する気? 結局捕まるんだから今のうちに七瀬さんを元に戻しなさいっ。今なら…警察には通報しないであげる」
「お前は馬鹿か…。どっちが有利か分かんねぇのかよ。このままこいつの身体で盗みを働いてやってもいいんだぜ」
「何ならお前を皮にして着てやろうか。お前に成りすまして見知らぬ男とセックスしまくってもいいんだぞ」

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「くっ…なんて卑怯なっ。あんたは人間のクズよっ! 絶対にただじゃ済まさないからっ!」
「まあ…すべては俺をリストラしたお前が悪いのさ。俺の言う通りにすればお前は生き残る事が出来る…。こいつも返してやるよ」
「自分のしている事が分ってるのっ! 人の命を何だと思ってるのよっ」
「だからさぁ。俺の言う通りにすれば誰も死なないだろ。さあ安道チーフ…。大人しく俺の復讐を受けてもらおうか。ククク…」