中学生の女の子が、いつの間にか体を開発されちゃうお話です。
「これが……オ、オナニーなんだ」

 洵子はズボンの中に手を入れたまま体を横に向けて丸まった。小便とは明らかに違った愛液で滑る手が生温かい。そしてパンツが濡れて気持ち悪かった。
 目を瞑り、まだ高鳴っている鼓動の音を聞く。オーガズムは衝撃的であり、みんなと同じように大人の女性への第一歩を踏み出した、という気持ちもあるが、同時に罪悪感も感じる。してはならない事をしてしまった――そんな気持ちが紛れていた。

「ママ……。私、ママに内緒でこんな事をしてし……うぅっ」

 呟いていた彼女の言葉が詰まった。ビクンと体を震わせ、険しい表情を見せる。しかし、それはつかの間で、今の彼女は満足げに微笑んでいた。ズボンに入れていた右手を抜き、粘り気のある愛液が付いた指を広げてニヤリと口を歪めた。

「すごいなぁ。自分でオナニーできたんだ。洵子ちゃん、どうだった? すごく気持ちよかっただろ?

 その指を一本ずつ綺麗に舐め取った彼女は、仰向けに寝転がると両手をズボンの中に忍ばせた。

「この下半身の疼き。しっかりとイッたんだね。僕が何度もオナニーしてあげたから、全然痛くなかっただろ? 君の体はずっとオナニーを待っているんだ」

 足をM字に大きく開き、パンツの中に入れた両手でクリトリスを撫でるように弄る。すると彼女の体がビクビクと震え、お尻が浮き上がった。

「んはあっ! もう出来上がってるからすごく感じるよ。これならすぐにイけそうだ。はぁ、はぁ、あっ、はぁっ」

 お尻がシーツに着地すると、ズボンの生地が激しく蠢き始めた。背中を仰け反らせながら気持ち良さそうに喘ぐ洵子からは、先程の後ろめたそうな表情が一切感じられない。ただ、オーガズムを求めるためにクリトリスを弄る淫らな中学生にしか見えなかった。

「はあっ、はあっ。あっ、もうイクッ! こんなに簡単にっ……はぁ、はぁっ、あっ、あっ、イックぅ〜っ!」

 洵子は足を突っ張りながら、二度目のオーガズムを迎えた。ズボンのお尻に丸い愛液のシミが出来ており、その激しい感じ方を表現しているようだった。

「は、はぁ、はぁ〜。この、脳みそが蕩けるような快感がたまんないよ。洵子ちゃんの体って、つくづく羨ましい。でも、僕は君が自分の意志でオナニーしているところが見たいんだ。その姿を見てしごきたいんだよ」

 大きく息を乱しながら独り言を呟くと、ベッドから立ち上がった。腰に力が入らないようで、少しよろけながらカーテンを全開にした。

「ほら、あそこに僕が住んでいる所が見えるだろ。この窓ガラスを通して、君がオナニーしているところを見たいんだ。魔法少女姿の君は持っているけど、所詮録画したデータに過ぎない。やっぱりリアルタイムで君のオナニーが見たいんだ。だからこうしてカーテンを開けたままにしておいてよ」

 窓ガラスに映る自分の姿に言い聞かせた洵子は、愛液で濡れたズボン越しにお尻を触ると、「洵子ちゃん、こんなに濡らしちゃって。こっそり着替えないとママに怒られちゃうよ」と笑った。そして、同じように濡れたベッドのシーツに寝転がると、ゆっくりと目を閉じたのであった――。



 次の日。洵子は昼休みに、また香理亜とヒソヒソ話をしていた。

「したの? 洵子」
「……うん」
「うそっ!」
「ほ、ほんと」
「そうなんだ。で、どうだった? 初めてした感想は」
「うん。すごくビックリしちゃった。自分があんな風になるなんて思わなかったよ」
「気持ちよかった?」
「……うん」
「私、最初は病み付きになっちゃったんだ。汚れた下着をどうやって隠そうか悩んだよ」
「私も同じ。パジャマのズボンまで濡れちゃって……」
「そんなに? 洵子ってお汁が多いんだ」
「やだ、そんな風に言わないでよ」
「それなら脱いでやらなきゃだめなんじゃない? トイレでやるとか」
「トイレでなんて出来ないよ。ママに見つかっちゃう」
「そっか、じゃあ脱いでやるしかないね。お尻の下にトイレットペーパーでも敷いてやれば?」

 香理亜が笑いながら話すと、洵子は顔を赤らめながら頬を膨らませた。

「冗談よ冗談。でも、気持ちよかったんでしょ。きっと今日もやりたいって思うよ」
「そうかも知れないけど、やっぱりママを騙しているような気がして……」
「一回やったのなら、二回も三回も関係ないと思うけど」
「そうかなぁ……。香理亜は何とも思わないの?」
「私? うん、何とも思わないよ。そこまで親に制限される事は無いと思ってるから。だって、母さんも若い頃は……オナニーしていただろうし、今も父さんとエッチしてるからね!」

 より一層、周りに聞えないよう囁くと、洵子は恥ずかしそうに俯き、コクンと唾を飲み込んだ。

「きっと洵子の親もやってると思うよ」
「そ、そんなのしてないよ」
「それは洵子が知らないだけだよ。だから気にしないでやっちゃったらいいんじゃない?」
「パパとママが……ほんとにしてるのかな」
「避妊はしていると思うけど」
「避妊?」
「父さんのアレにコンドームを被せてるって事」
「コ、コン……」

 洵子は恥ずかしすぎて、それ以上の言葉が言えなかった。

「ま、今夜もしっかりと頑張ってよ!」

 スピーカーからチャイムの音が聞えると、香理亜は笑いながら自分の席に戻っていった――。