中学生の女の子が、いつの間にか体を開発されちゃうお話です。
 夜空には月が出ていたが、薄っすらと漂う雲によって見え隠れしている。静まり返った住宅街。その一角にある家の二階では、一人の女の子が小さな寝息を立てていた。何か楽しい夢を見ているのだろうか、時折口元が緩んでいた。
 しかし、夜中の一時を過ぎた頃、彼女の様子が変化した。規則正しく聞えていた寝息が乱れ始め、苦しそうな表情に変わる。
中学生乗っ取り1
「うっ……ぁ。はぁ、うぅ……」

 まるで悪夢を見ているようだ。閉じていた口が開き、何かから逃げるように足を動かしている。仰向けのまま両手でシーツを握り締め、顎を上げながら口で息をする彼女は、背中を浮かせながら「ああっ!」と悲鳴に似た声を上げた。
 その後、シーツを握り締めていた手の力が抜け、浮いていた背中がシーツの上に着地する。そして、ゆっくりと目を覚ました。

「はぁ、はぁ、はぁ〜」

 息を整えながら何度か瞬きした彼女は、ゆっくりと上半身を起こした。薄暗い部屋の中を見渡し、扉の横にある電気のスイッチに視線を移すとベッドから立ち上がり、電気を点けた。
 その眩しさに目を細めたが、顔の前に挙げた手を見てにやりと笑い、ピンク色のパジャマ姿を眺めた。

「ニシシ。ちょっと苦しそうだったけど、思っていたよりも簡単に出来たな。こんばんは、洵子ちゃん。君とこんな風に会話が出来るなんて思って無かったよ。しかも、君の声を使ってね」

 嬉しそうに笑う洵子は、小さな手でパジャマ越しに胸を触った。
中学生乗っ取り2
「洵子ちゃん。きっと気付いていなかったと思うけど、僕はずっと君の事をあの窓から見ていたんだよ。学校から帰ってきて、この部屋で着替えているところもね」

 窓ガラスの向こうに見える、薄汚いアパートを眺めた後、ガラスに映る自分の姿を見て髪の毛を軽く触った。

「お下げがとても似合っているよ。余計に可愛く見えるし。中学生なのに、まだ随分と幼さが残った顔だね。ランドセル背負ったら、小学生に思われそうだ。君が来年、高校生になるとは思えないよ」

 ガラスに映る姿に話し掛けながら、洵子は腕を鼻につけてパジャマの匂いをクンクンと嗅いだ。

「へへへ、いい匂いだ。まずは洵子ちゃんの体がどれだけ成長しているか見せてもらうよ。そして、僕が君の体を大人にしてあげる。でも心配しないで。大事な始めてはそのまま破らずにおいててあげるから」

 両手で体を抱きしめた彼女は、ピンクのパジャマのボタンを一つずつ外し始めた。