ライダースーツに犯されちゃうお話です。
 飲み終わったペットボトルをゴミ箱に入れた彼女は、ガラス越しにコンビニの壁に掛けてある時計で時間を確認するとバイクに向かって歩き始めた。その後ろ姿に近づいた「見えない煙」が、黒いライダースーツに吸い込まれてゆく。

「ん?」
5
 背後に何かを感じた瑠菜は、ライダースーツが淡く光った事に気付かなかったようだ。少し振り返り、周囲を確認した彼女はまた歩き始めた。しかし、駐車場の脇にバイクへ辿り着いた瞬間、ビクンと体を震わせた。両腕が強制的に体の後ろに回され、まるで誰かに捕まれたかのように動けなくなってしまったのだ。しかも、腕だけではなくライダースーツに包まれた体全体が動かない。

「ううっ。なっ、何っ!」

 全身を縄で縛られたように身動きが取れない彼女は、必死に腕を動かそうとした。だが、腕全体が彼女よりも強い力で押さえつけられていてビクともしない。

「か、体が動かないっ……きゃっ!」
ライダースーツに犯され3
 不意に胸を揉まれた感触があった。俯いてみると、信じられない事にライダースーツに包まれた胸元が歪に動いている。それはまるで透明人間に揉んでいるように見えた。

「やだっ。何よこれっ。む、胸が……あっ、いやっ」

 そのおぞましい様子に、瑠菜は青ざめた。左右の胸が互い違いに上下に動いた後、中央に寄せられる。そして左右に開いたかと思うと、乳首の部分が指で押し込まれたようにへこんだ。

「んふっ。だ、だめっ……どうしてこんなっ」

 唯一自由になる頭を左右に振り、ライダースーツの動きを拒否したが、その異様な動きは更に広がっていった。

「あんんっ!」

 思わず声を裏返した彼女は赤面した。慌てて周りの様子を伺ったが、歩道を歩いている人はいない。駐車場に車を停めた人も、そのままコンビニの中に入っていくだけなので気付かれていない様子。コンビニに背を向けているだけでも助かったという感じだ。しかし、立ち止まったまま身動きを取らない瑠菜を不思議がる人も出てくるだろう。

「い、いやぁ。あっ、ラ、ライダースーツがっ……んぁっ」
ライダースーツに犯され4
 胸と同時に股間の生地が動き始めた。中に穿いているパンティごと擦り付けられると、体がビクビクと震える。強引に陰唇に減り込み、クリトリスをいやらしく擦られると彼女は「んはっ……あぁ」と顔を斜めに倒し、快感に身悶えた。
 歩道を歩いてきた一人のおばさんが遠目で瑠菜を見ている。それに気付いた彼女は、歯を食いしばって表情を整えた。今にも喘ぎ声が唇の隙間から漏れそうだ。ライダースーツが黒く無ければ、この異様な動きが尚更はっきりと見て取れたかもしれない。
 近づいてくる様子も無く、瑠菜から視線を外したおばさんはコンビニに入っていった。

「あっん。どうして勝手にスーツが動くのっ? これってまるで……んんんっ」

 瑠菜の脳裏に、篤次から受けたいやらしい愛撫が浮かんだ。このライダースーツの動きは、彼の手を想像させる。執拗に揉みしだき、身勝手に股間を弄る。まさに彼の行動を模写しているように思えた。

「いやっ。やだっ……や、やめて」

 誰に話しかけるわけでなく、彼女は独り言を呟いた。そして、股間の生地が激しく前後に動き始めると、瑠菜は顎を上げ、その快感に耐えた。

「だ、だめ。そんなに擦っちゃ……。か、感じちゃうっ」

 ライダースーツの裏生地がヌルヌルと滑っている感覚が分かった。パンティの生地がしっかりと潤い、陰唇の形を浮き上がらせるように張り付いている。ブラジャーごと乳首を摘むように動くライダースーツに彼女は小さく体を震わせ、軽くイッてしまったようだ。

「はぁ、はぁ。いや……。も、もう……へっ?」

 瑠菜は一瞬、何が起こっているのか分からなかった。今まで体の後ろに固定されていた手が勝手に動き、胸に宛がわれたのだ。もちろん自分の意志でそうしているのではなく、ライダースーツの生地が、そして黒いグローブが彼女の腕と手を動かしているのだ。

「ちょっ……ふあぁ!」

 先ほどよりも激しく股間が擦られる。そして自らの手が胸を揉み、更にはスーツによって引き出された乳首を二本の指で摘み、コリコリと弄ったのだ。
 他人には、自分の意志で胸を揉んでいるように見えるだろう。顔を真っ赤にしながら無理矢理胸を弄らされ、股間を刺激された彼女は平静を装う事が出来なかった。
ライダースーツに犯され5
「ああっ。あっ、あっ。いやっん。私の指が勝手にっ……んんっ。あっ、こ、こんなのって……こんなのって……んああっ!」

 公衆の面前。何人かの男女が彼女のいやらしい手つきと表情を見ている。しかし、オーガズムを迎えようとしている瑠菜は、周囲の状況が理解できる状態ではなかった。

「はぁ、はぁ。そんなに強く摘まないでっ。あっ、イ……イクッ」

 自分の意志で動く筈の指に抵抗する瑠菜だが、グローブに操られた親指と人差し指が勃起した乳首を強く摘まむと、快感の嵐が彼女を飲み込んだ。

「あっ、あっ、イクッ、イクッ。イッちゃうっ……あっ、んはぁっ!」

 ライダースーツの裏生地を伝い落ちる愛液は、彼女が履いているブーツへと垂れていった。ビクンッ、ビクンと体を震わせた瑠菜の様子から、オーガズムを迎えた事が分かったのだろうか。彼女を包んでいたライダースーツの動きが止まり、体が自由に動くようになった。

「はぁ、はぁ、はぁ。んっ……はぁ」

 バイクのシートに両手を突き、肩で息をする瑠菜はライダースーツに包まれた下半身を見た後、そっと手を添えた。

「んっ……」

 下腹部が疼いている。ハッとして周囲を見渡すと、数人の男女が自分の事を見ている事に気付き、また顔を赤らめた。そして急いでヘルメットを被ると、バイクに跨りコンビニを後にしたのだった。

「んんっ。んっ……あっ。はぁ、はぁ……」

 疼いた下半身がバイクの振動で刺激されると、ヘルメットの中で吐息が漏れる。
 そんな彼女がいなくなったコンビニの駐車場では、篤次が目を覚まし、いやらしい笑みを浮かべていた。

「ははは。俺の愛撫にあんなに感じちゃって。他人がいる前で弄られた事に相当興奮したみたいだな。次は下着に憑依して彼女の中に入ってやろうかな」

 ズボンの前を大きく膨らませた篤次は、エンジンを掛けると瑠菜と同じく大学へ車を走らせた――。


おしまい。