岡原の言う事を聞くしかない。しかし、母親の股間を舐めるなんて事、出来る訳が――。

「母さん……」

 幾ら拒んでも、母を取り戻すためには従わなければならない。
 芳郎は力いっぱい目を閉じたまま、横に向けていた頭をゆっくりと上に向けた。口の周りに生温かくて滑った感触が広がる。それは彼が表現するには難しい感触だった。鼻から顎に掛けて触手に舐められているような――いや、実際に触手に舐められた事は無いが、そんな雰囲気がした。
「んはっ。やる気になったみたいだね。お母さん、嬉しいわよ。早く舌を出してクリトリスを舐めて頂戴。息子の舌で舐められるなんて、お母さんは幸せ者よ」
「くっ……」

 那津子の声を使い、一々癇に障る事を言う岡原に煮えくり返るような腹立ちを感じながらも、彼はゆっくりと舌を出した。こんにゃくを砕いて生温かくしたものを舐めているような、それでも舌に感じる味は甘酸っぱかった。わざと鼻では息をせず、舌を出しながら口で息をする芳郎の表情は険しかった。

「あっ、ああっ! そこっ。そのコリッとした豆がクリトリスだから、重点的に舐めてよ。あっ、はぁ、はぁ、上手いよ。あんっ、まるでお父さんに舐められているみたいよ」

 舐めるたびに、那津子の体が震えるのが分かった。よほど気持ちがいいのか、フェラチオが疎かになっている。次から次へと滴る愛液が、芳郎の顎を伝って布団に染み込んでいった。

「ご、ごめんね芳郎。お母さん、芳郎の愛撫が余りに気持ちよくてフェラチオ出来ないの。んふっ、分かる? 芳郎は今、実の母親のオ○ンコを舐めて興奮しているのよ。オ○ンチンが張り裂けそうなくらいね」

 薄っすらと目を開けると、目の前に大きなお尻が飛び込んでくる。ヒクヒクと動く肛門がはっきりと見え、少し毛が生えている事も分かった。今、自分は母の股間を舐めているんだ。こうして息子に舐められると、母は喘ぎ声を上げながら体を震わせ、快感に身を委ねるのだ。

「うっ、はぁ……」

 またフェラチオが再開された。今度は根元まで飲み込み、先ほどよりも強烈に吸い付きながら滑らかに頭を動かしている。

「んっ、んくっ。お母さんの口に芳郎の精液を出しなさい。全部飲んであげるから。嬉しいでしょ、初めてフェラチオされて、精液を飲まれるのがお母さんだなんて。んっ、んっ、んっ、んんんっ」
「うっ……あっ、あうっ……。はぁ、はぁ、あっ。や、やめっ……うっ」

 蕩けるような気持ちよさだ。人間の口内がこんなに気持ちいいなんて。
 芳郎は目の前にある母のお尻を掴み、その快感に耐えた。

「んっ、んっ。んくっ、んくっ、んぐっ。んんんっ、んっ、んっ」

 鼻に掛かった母の吐息。髪の毛が太ももに当たってこそばゆい。激しく頭を上下に振り、肉棒から精液を搾り出そうとする那津子に、芳郎は体を震わせた。

「うっ、うっ。はぁ、はぁ、やめろよっ……あっ、や、やばいっ……早くやめてくれっ」
「んっ、んっ、んっ、んんんっ。んぐっ、んぐっ、んぐっ」
「そんなにしたらっ……。マ、マジでやばいってっ! あっ、ううっ、ちょ……あっ! ああっ!」

 芳郎の足が真っ直ぐに伸びた。それと同時に、那津子の口内に白い精液が迸ったのであった。

「んぐっ! んんんっ……。うくっ……」

 先にオナニーしていたとは思えないほどの大量の精液に、那津子の目が見開いた。苦味と臭みが口内に広がり、吐き出しそうになったが、岡原は那津子の口に精液を含んだままゆっくりと上半身を起こし、芳郎と向かい合うように体を反転させた。彼の下腹部に腰を下ろし、口の中に精液を含んでいる様子を見せ付ける。

「は、吐き出せよっ!」

 顎を伸ばしている様子から、口内に精液を溜めている事が伺える。しかし那津子はニヤリと笑うと、上半身を倒し彼の顔と十センチほどの距離を置いた。そして、少しの間を取ったあと、芳郎の目の前でゴクリと飲み込んだのだ。
 喉が上下に動き、精液が食堂へと流れていった事が分かる。

「へへっ。あ〜ん」

 わざと口を開き、精液が無くなっている事を見せ付ける。

「お母さんに口内射精して気持ちよかったでしょ? 精液って思ったより美味しくないね。苦いし臭いし、粘々してるし。でも……息子の精液を飲めたの。お母さん、本当に幸せよ。今度は下のお口から飲ませて欲しいわ」
「や、やめろよ……。そんな事、出来るわけ無いだろ。俺の母さんなんだぞ」
「だからよ。芳郎が赤ちゃんとして出てきたオ○ンコに、自ら種を植え付けるの。お母さんも、息子が子宮に戻ってくるって考えるとすごく興奮するわ」
「……た、頼む岡原。それだけは許してくれ」
「え? もしかして今、謝ったの?」
「……頼むよ。自分の母親とセックスするなんて……俺、出来ないよ」
「他人を苛めるは簡単に出来るのにね。お母さんね、そんな息子が許せないの。本当はもっと誠実な子に育って欲しかった。でも、人様に迷惑を掛けていたなんて……。芳郎をまともに育てられなかった私の責任でもあるの。この体を使って責任が取れるなら、お母さんは何でもするわ。だから芳郎もこれまでの罪を償いなさい」
「や、やめろっ。母さんの真似をするのは。それに母さんはそんな事、言わないっ」
「だから……。僕が言わせているんじゃない。おばさんにもちゃんと責任を取ってもらうんだ。よく考えれば、加賀原クンは悪くないんだよね。おばさんがしっかりと教育して、躾けていれば苛めなんてしなかったんだ。そうだよ、全部おばさんが悪いんだ」
「か、母さんは悪くないっ。俺が……俺が悪いんだっ。だから頼むよ、母さんの体から出て行ってくれよ」
「ううん、出て行かない。幾ら加賀原クンが謝ってもね。僕が出て行く時は、加賀原クンがこの体の中に精液をたっぷりと出し終えた後だよ」

 那津子は彼を跨ぐ様に膝立ちし、少し萎えた肉棒を掴んだ。

「こうやっておばさんの手でしごいたら、またすぐに大きくなるでしょ」
「岡原っ! お前、自分が何をしているのか分かっているのかっ」
「分かってるよ。これまでずっと加賀原クンに苛められて来た仕返しに、おばさんの体に乗り移って近親相姦しようとしているんだ。ほら、もう勃起した」
「た、頼むよ。もうやめてくれっ。悪かったよ、もうしないからっ」
「逃げたら分かってるだろうね。こうしておばさんの舌を……」

 舌を出し、上下の歯で挟んだ那津子は、勃起した肉棒に軽く手を添えたまま、ゆっくりと腰を下ろした。

「や、やめ……うぁっ!」
「んっ……ふっ」

 涎の様に精液を垂らしていた亀頭が那津子の膣口にめり込むと、そのまま根元まで
飲み込まれていった。