どんな感じで着替えをしているのだろうか。瑠那の着替える様子を想像しながら扉に耳を当てる。かすかに聞える生地が擦れる音。もうズボンを脱いだのか?先に白いTシャツを着たのか?

「よっと………」

 扉の向こうから、瑠那の小さな声が聞えた。もしかしたらジャージのズボンを引き上げた時に漏れたのかもしれない。

「まだか?」
「ああ、もう一分」
「一分も?」
「服がポニーテールの髪に引っかかっちゃってさ」
「俺が外してやるよ。入るぞ」
「いや、もう外れたからいいや」
「もうTシャツを着たのか?」
「え〜。それはどうかなぁ」
「焦らすなよ。ズボンは?ジャージのズボンは?」
「ズボン〜?穿いたと思うか?」
「だから……早く着替えてくれっ!」
「はは。よっぽど待ち遠しいみたいだな。いいぜ、入ってきても」

 返事をする前に勢いよく扉を開けた唯人は、目の前でニヤリと笑う瑠那に視線が釘付けになった。
信河先生4
「どうだ?」
「どうって……たまんないよ。こんなに近くで先生のジャージ姿を見たのは初めてなんだからさ。しかも俺の部屋なんだ」
「もっとこっちに来いよ。それに、触ってもいいんだぜ」
「うわ……。その表情でそういう風に言われるとすげぇ興奮するよ」

 瑠那に近づき、頭からつま先までマジマジと眺める。そして彼女の周りをゆっくりと回り、背中やお尻をいやらしい目つきで見つめた。

「このお尻、丸くて柔らかくてたまんないんだ。お前も触ってみろよ」
「いいのかな。マジで触っても」
「お前が触らないなら俺が先生の手で触ってやるよ」

 春樹が唯人の前で瑠那のお尻を突き出し、白いジャージのズボンに包まれたお尻を彼女の手を使っていやらしく撫で回す。十本の細い指がお尻の肉を掴み、左右に開いたり上下に揺らすと瑠那の口から「はぁ〜」というため息にも似た声が漏れた。

「お、俺もやっぱり触りたいっ」
「だろ。好きなだけ触っていいぜ。何なら、割れ目に顔を埋めてもいいからさ」

 瑠那の声でそんな事を言われると暴走してしまいそうだ。
 彼女の手が離れたあと、唯人の手が白いジャージのズボンを撫で始めた。

「温かくてジャージの生地が滑々してる」
「揉んだら柔らかいんだ」
「じゃ、じゃあ……」

 自分のお尻とは全く違う柔らかさに、唯人は興奮しながら何度も指を動かした。あまりの嬉しさに、思わず指に力が入ってしまう。

「うっ。あまり強く揉んだら痛いって」
「あっ。わ、悪りぃ。俺が信河先生のお尻を揉んでいるなんて信じられないよ」
「それを言ったら、先生の体を好きなように動かしている俺の方が信じられないな。俺がしゃべる声がすべて先生の声になって出て行くんだから」
「だよな。春樹が乗り移っていなかったら、こんな事は絶対に出来ないんだ。あのさ、さっき言ってたみたいに、このお尻に顔を埋めてもいいか?」
「もちろん。先生のお尻に顔を埋めることが出来るのはお前くらいじゃないか?先生は誰かと付き合ってても、そんな事をさせないような気がするからさ」
「へへ。それじゃ……」

 瑠那の後ろに正座すると、丁度彼女のお尻が目の前に来る。そのお尻を左右から掴んだ唯人が、割れ目に鼻を埋めるような感じで顔をめり込ませると、瑠那の体がピクンと震えた。

「お尻が冷たい……。お前、思い切り息を吸ってるだろ。うわ……今度は熱い息をお尻に感じる」
「す〜、はぁ〜、す〜、はぁ〜」
「臭いか?」
「はぁ〜。臭くは無いけど」
「無いけど?」
「何か変な匂いがする。はぁ〜。こうして先生のお尻を匂っているだけでイキそうだ」

 唯人は両手の親指をお尻の割れ目に食い込ませ、更に左右に開いて鼻を埋めた。
信河先生5
「うっ……」
「す〜、はぁ〜、す〜、はぁ〜」
「た、唯人。そんなに開いたら肛門がヒクヒクするだろ」
「だって、この柔らかいお尻にもっと顔を埋めたいんだ。はぁ、はぁ、すげぇ」
「う、ううっ……あっ。そうやって強引にお尻を匂われるのって、な、何か変な感じだ」
「うわっ、先生の喘ぎ声。や、やばい……も、もう出そうだっ」
「はぁ、はぁ、それは勿体無いな。折角イクのなら手コキかセックスの方がいいんじゃないか」
「先生の手でしごいてくれるのか?」
「さすがにフェラは抵抗あるけど、手コキならしてやるぜ……っていうか、俺達がイクなんて一日に三回くらいが限度だろ。何をしてイキたいか決めている方がいいんじゃないか?」
「なるほど。確かにそうかもしれないな。俺、休みの日は一日四回オナニーした事あるけど」
「最後は枯れてるだろ」
「まあな。あまり気持ちよくない」
「先生とセックスしたいだろ?」
「当たり前じゃないか」
「じゃあそれで一回。そうだなぁ。後はさっき言った手コキやパイズリでもいいけど、この胸の大きさじゃ……ちょっと難しいかもしれなな。素又なんてのもいいかもしれない。もしくは、俺が先生の体を使ってオナニーするから、それを見ながら自分でオナニーするとか」
「……お前、すげぇな。よくそれだけ考えられるもんだよ」
「そうか?普通だと思うけど」
「やっぱり順番から言って、手コキかな。そしてセックスして、最後の一回はその後に考えるってことで」
「お前がそれでいいなら構わないけど。じゃあ最初は手コキだな。このままがいいか?それとも裸になってしてやろうか?」
「断然、そのままがいいっ!ジャージ姿で手コキをしてもらう方が何倍もそそられるよ」
「その考え方、かなり変態だな」
「何とでも言ってくれ」
「ま、裸は後で拝むとするか。折角だから、マジで先生にしてもらっているように成り切ってやるよ。お前、マゾっ毛あるか?」
「さあ……」
「よし、まずは先生の口調を真似しながら責めてやるよ。とりあえずズボンとトランクスを脱いでベッドに腰掛けろ」
「あ、ああ。何だかドキドキするな」
「俺もすげぇ楽しくなってきた。先生に成り切るって、小さい時に近所の友達とおままごとをした時の感覚に似てるよ。あの時は父さん役や兄ちゃん役をしていたけど、今は本物の信河先生を使って真似事をするんだから。それに、お前ってどんな反応するか興味あるし!」
「か、からかうなよ」

 苦笑いしながら家着のラフなズボンとトランクスを脱ぐと、唯人の肉棒はすでに大きく反り返っていた。

「先生に勃起しているのを見られるのって恥ずかしいな」
「まあ、男同士でも見られたくないからな」
「ああ、これでいいのか?」
「……いいよ。それにしても、私のジャージ姿に勃起するなんて黒山って変態じゃない?」
「へっ……」
「変態すぎてキモいけど、その勃起したチンポを先生が手でしごいてあげる」

 これまでの口調とは全く異なる瑠那本来の言葉だが、普段は絶対に口にしない隠語を春樹が強制的にしゃべらせている。そのギャップが何ともたまらない。

「すげぇ……。信河先生がいやらしい言葉を平気でしゃべるなんて」
「何言ってるのよ。ほら、後ろに座るから少し前に腰をずらして」

 瑠那がベッドに上がり、唯人の背中に密着するように座った。両足を開き、後ろから唯人の足に絡めている格好だ。無理やり足を開かされた唯人の耳元で瑠那が囁く。

「こうして先生と密着すると興奮するでしょ。この手で握ってほしい?」

 唯人の目の前に広げられた瑠那の両手。そのしなやかな指先を見て、唯人は何度も頷いた。

「そう。じゃあガマン汁が滲み出て来ている黒山のチンポを可愛がってあげるわ」

 彼女の手がゆっくりと下に降りてゆき、左手は胸元に、右手は肉棒を軽く握り締めた。

「うっ……はぁ」

 温かい手で握られ、思わず吐息が漏れる。

「すぐにイッたら勿体無いよ。我慢できる?」

 瑠那はゆっくりとしたストロークで肉棒をしごきながら、彼の首筋に愛撫した。柔らかい唇が項を這い、硬くした舌先で耳たぶを舐められる。

「あっ。はぁ、はぁ……ううう」
「気持ちいいの?先生にしごかれて気持ちいいの?」
「き、気持ちいい……。すげぇ気持ちいい」
「じゃあ、もっとしごいてって言って」
「も、もっとしごいてくれ」
「何、先生に偉そうな口を聞いているのよ。しごいて下さいでしょ」

 少し強めの口調で話す瑠那が、肉棒をぎゅっと握り締めた。

「ううっ!」
「早く言いなさいよ」
「せ、先生……。もっとしごいて下さい」
「信河瑠那先生。僕のオチンチンをもっとしごいて下さい……と言いなさい」
「ええっ……」
「言えないのなら、もうしごいてあげないよ」
「わ、分かったよ」
「またタメ口?」
「わ……分かりました。信河瑠那先生、僕のオチンチンをもっとしごいて下さい」
「うふふ。そうよ、そうやって言えばもっとしごいてあげる。学校で先生が授業しているときも、黒山はこんなにチンポを勃起させてるの?」
「はぁ、はぁ、うっ……はぁ、はぁ」
「気持ちよくてしゃべれないの?ほら、もっと足を開いて」

 閉じ始めた足が、絡めていた瑠那の足によって強引に開かされた。彼が着ていたTシャツの上から胸に宛がっていた左手を中に忍ばせ、小さな乳首を指の腹でコリコリと弄る。

「うっ。はぁ、はぁ、あっ」
「そんなに息を荒くして。ちっちゃな乳首を弄られるのが気持ちいいの?先生まで感じちゃうじゃない」

 肉棒をしごく瑠那の手が、更に早い動きになった。

「ほら、だんだん手の動きが早くなってきたよ。まだ我慢できるかな?」

 また首筋を愛撫され、耳たぶを優しく噛まれる。

「はぁっ、はぁっ、はあっ……。ダメだ……も、もう出るっ!」
「ダメ。まだ出させてあげない」

 急激にこみ上げ始めた快感を強制的に止められてしまった感じだ。肉棒をしごいていた瑠那の手が止まると、人差し指と親指が根元をギュッと締め付けた。本来なら出てくるはずの精液が根元を圧迫される事で出て来なかったのだ。

「うはぁっ……。はぁ、はぁ……な、何で?」
「これで一回分、得したじゃない。ちょっとだけ出てきたけどね」

 尿道口から、ガマン汁よりも色の濃い白濁液がほんの少しだけ出てきた。

「こ、こんなの中途半端すぎて全然気持ちよくな……イタタタ!」

 後ろから頬をつねられた唯人が顔をゆがめた。

「また偉そうな口を利いて。私を誰だと思ってるのっ」
「す、すいません。信河瑠那先生……」
「それでいいの。先生はね、黒山の変態的な顔を見ながらしごきたくなったの。だから今度は前に座ってしごいてあげる」
「は、はい……」

 高圧的な態度を続ける瑠那は、ベッドから立ち上ると唯人の前に胡坐を掻いて座った。目の前で勃起する肉棒の亀頭を親指と人差し指で摘み、円を描くように回し始める。

「ふ〜ん。黒山のチンポって、名前と同じで随分と黒いんだね。いつからオナッてるの?」
「小学校の高学年から……です」
「何を見て興奮した?」
「それは……」
「早く言いなさいよ」
「か、母さんの……下着……です」
「母さんの下着!?うわぁ……。やっぱり黒山って大変態だったんだ。まさか、母親の下着をチンポに巻きつけてオナッてたとか?」
「…………」
「ほんとに〜?まさか黒山がそこまでするなんて思わなかったなぁ。私のパンティをあげたら毎日チンポに巻きつけてしごきまくってるんじゃない?それとも、学校に穿いてくる?」
「さ、さすがにそこまではしません」
「でも欲しいでしょ?」
「は、はい……」
「じゃあ頼んでよ。私に頼んで」
「信河瑠那先生。僕に先生の穿いているパンティーを下さい」
「今度は素直に言えたんだ。黒山にあげるかどうかは後で考えてあげる。それにしても、しごいてないのにいつまでも勃起しているのね」
「だって、そうやって先生に摘まれているだけでも気持ちよくて」
「それじゃ、こんなのは?」

 瑠那は亀頭を摘んでいた指を離し、根元から順に中指で弾き始めた。

「うっ……うっ……」
「何、変な声を出してるの?」
「だ、だって……」
「弾かれても気持ちいいんだ。やっぱり黒山ってマゾっ毛あるね」
「うっ、うっ、ううっ」
「その声、気持ち悪いから出さないで」
「そんな……」
「今からしごいてあげるから、絶対に声を出しちゃダメよ。出したらしごいてあげないから」

 いやらしく笑う瑠那が右手で肉棒を握り締め、勢いよくしごき始める。白いTシャツにジャージのズボンを穿いたまま、ずっと上目遣いで見つめられると興奮も最高潮に達する。

「声を出したら止めるからね。……ほら、もう出るんじゃない?」

 肉棒を少し左に倒しながら、細くて柔らかい指で激しくしごかれる。開いた足に力を入れ、歯を食いしばっていた唯人は、声が漏れそうになった口を両手で押さえ目を瞑った。ここで声を出して手を止められてしまったら、また不発に終わってしまうのだ。

「目を瞑ったら私にしごかれているって分からないでしょ。ちゃんと私を見て。じゃないとしごいてあげないよ」
「…………」

 その声に目を開いた唯人だが、もう限界だった。体がビクンと震えたかと思うと、亀頭から勢いよく精液が噴出したのだ。

「わっ!」
「あっ!あっ!ああっ!」
「すげっ……。こんなに出た」
「あうぅ……。はぁ、はぁ、はぁ」

 三回、四回と噴出した白い精液が唯人の太ももや、瑠那のTシャツに飛び散った。大きく何度も呼吸をする彼を見た瑠那がニヤニヤしながら話しかけてくる。

「どうだった?ちょっとサドな感じの信河先生は」
「はぁ、はぁ、はぁ……。はぁ〜」
「何だよ唯人。何か言えよ」
「はぁ、ふぅ〜。も、もう俺……明日から信河先生を見る目が変わるよ」
「何かさ、俺が命令する事を唯人が敬語で全て聞き入れるってのに、妙な興奮を覚えたって言うか……。俺ってサドっ毛があるのかも。でも、最後はよく声を出さずに我慢したな」
「だ、だってさ。しごいてもらえなきゃ意味だろ。それに、お前が乗り移っているとはいえ、先生の口調であんな風に言われたら……」

 唯人はベッドから立ち上がり、ティッシュで飛び散った精液を拭き取った。瑠那も同じように、Tシャツに染み込んだ精液を軽く拭き取っている。

「まあ、俺だって同じだったと思うよ。この容姿と声で責められちゃ、従うしかないもんな」
「だろ」
「じゃ、次はセックスだな」
「ああ!俺が信河先生とセックスできるんだ。すげぇや」
「でも、今度はまず俺一人で楽しませてくれよ。お前、イッたばかりだから少し休憩しててくれよな」
「え〜っ!お前一人で楽しむって、また部屋を出なくちゃならないのか?」
「そうじゃないって。俺が信河先生の体を楽しむから、見ててもいいって事さ」
「そ、そういう事か」
「先生の体を弄るの、ずっと我慢してたんだぞ。先に唯人を気持ちよくさせてやったんだから、それくらいいいだろ?」
「そりゃ、見てていいなら構わないぜ。好きにしてくれよ」
「へへ。という事で信河瑠那先生の体、楽しませてもらいます。まずは裸になって、隅々まで見てみますかね!」
「おおお!目の前で先生が裸になるなんて……。たまんねぇよ」

 いやらしい目で笑う唯人に軽くウィンクをした瑠那が、白いTシャツに手を掛けた。