リモコンを隠すように掌に握り締めた奥治は優梨子の記憶を元に、普段彼女が取るポーズをさせながらカメラに収めていった。
「うん。俺が一番好きなのはこのポーズだな。大人びた美しい女性の姿を最も綺麗に見せてくれる」
一番大好きなポーズで 左手を腰に当て、前後に軽く足を組んでいる姿。
 彼は、このポーズが大のお気に入りだった。
 表情を変えながら何度もリモコンのボタンを押し、更にはカメラに対して少しずつ体を回転させながら撮りまくる。
 普段はあまり撮れない後姿も大量に撮影した。
「さて、次は……」
 今度は腕を組んでいるポーズ。
もっと色々なポーズを取らせたい 少し自慢げに見える表情が、奥治の気持ちを表しているかのようである――優梨子は俺のものだと。
 レオタードの胸が強調され、とてもセクシーに見える。
「んふふ。これだけカメラ目線で見つめられたらたまらないだろうなぁ」
 静まり返った部屋に、カメラのシャッター音だけが聞えていた。
 メモリカードが一杯になると、一旦パソコンに移してもう一度撮り始める。
 この作業を三十分以上続けていた。
「よし、これだけ撮れば十分だろ。今度は新しいレオタードの番だ」
 白いレオタード姿に十分満足した奥治は、紙袋からまだ優梨子が着たことの無いピンク色のレオタードを取り出した。
「これもなかなかいい感じだな。どれどれ」
 奥治は白いレオタードを脱ぐと、パンストとアンダーショーツを引き下ろした。
「あ……濡れてる。これって……」
 アンダーショーツにシミが付いている。
 意識していなかったが、彼が興奮している事で優梨子の体も性的に興奮しているようだ。
 この状況が何を意味しているのかは、彼女の記憶から読み取ることが出来る。
「……優梨子ちゃんの体が感じているんだ。俺、まだ全然感じるようなところを触っていないのに。興奮してチンポが勃起するのと同じなのかな?」
 濡れたアンダーショーツを眺めた奥治だが、とりあえずパンストだけを脱いでアンダーショーツはそのまま穿き直した。基本的に、彼女はレオタードの下にアンダーショーツを穿くからだ。
 嬉しそうにピンク色のレオタードを手に取り、優梨子の体に着せてゆく。
 股間とお尻を包み、両肩まで引き上げた後、胸を綺麗に押し込む。
「へぇ〜。このレオタードってすごく新鮮な感じがするよな。この姿もたくさん撮っておこう」
新しいレオタードに興奮! またカメラの前でポーズを撮り、彼女の姿をカメラに収めてゆく。
 白いレオタードに比べるとセクシーさは少し劣る感じがするのだが、背中が大きく割れたデザインと、股間から腰に掛けての青いラインが彼女のスタイルをより細く見せていて、奥治をそそらせる。
 カメラに近づき、お尻のアップや股間のきわどい部分を遠慮なしに撮ってゆく。
 パソコンに移した画像を確認すると、優梨子が彼のためだけにセクシーなカメラ目線を投げかけていた。
「こんなにたくさん優梨子ちゃんを撮れるなんて。もう大満足だ!」
 ピンクのレオタード姿も大量に撮り終えた奥治は、達成感と充実感を味わいながらベッドに腰を下ろした。
「はぁ〜。たくさん撮ってやったぞ。これだけ撮れば十分だよな」
 奥治は意識の無い自分の体を軽く叩いた。
「目の前にレースクイーンの優梨子ちゃんが、ちょっとくらい目を覚ませよ」
 もちろん魂の入っていない体が目を覚ますわけが無く、力なく横たわっているだけだ。
「まあいっか。それにしても優梨子ちゃんの体って最高に綺麗だよな。こんな大きな胸が付いているのに、ウェストは細いし、お尻の肉付きも俺とは全く違うもんなぁ」
 両手で胸を下から持ち上げるようにして揺らしてみると、レオタードの中でゼリーの様に柔らかく揺らいだ。
「優梨子ちゃんがこんな事をしている姿を見られるのは俺だけなんだ。優梨子ちゃんの記憶がそう言ってる」
 随分と記憶を読み取ることが出来るようになった奥治は、彼女が生きてきた人生を脳裏に映し、映画の様に見ていた。
 普段の生活や両親、友達の事。好きな食べ物や彼氏がいる事。そして更には、生理の周期やオナニーの仕方まで。
「……何だか優梨子ちゃんの全てを手に入れたような気がするな。親だって知らない優梨子ちゃんを、俺は知ったんだ」
 奥治はベッドから立ち上がると、ピンクのレオタードとアンダーショーツを彼女の体から脱がせた。
 そしてカメラの前に立ち、優梨子の裸体をカメラで撮った。
やっぱり彼女の体は綺麗だ
「もし自分の体に戻れなくても、優梨子ちゃんの記憶があるから生きていける。この体で……いつまでも優梨子ちゃんの姿で。女として生きるのも悪くないよな。優梨子ちゃんを見ながら肉棒をしごく事は出来ないけど、本人の体でオナニーすることが出来るんだ。それに男とセックスして楽しむ事だって!」
 まだ自分の体に戻る方法が分からない彼は、今後優梨子として生きていく事も悪くないと思っているようだ。折角パソコンに取り込んだ彼女の画像も無駄になってしまうのだが、優梨子の体ごと自分のものになったのだから未練は無い。そんな風にまで考え始めていた。
「ごめんね優梨子ちゃん。俺、もしかしたら優梨子ちゃんの体を一生、使わせてもらうかもしれない。いや、体だけじゃなくて優梨子ちゃんが生きてきた人生そのものも。……やっぱり怒るよな?」
 俯いて、彼女の裸体を見つめた。
 二つの胸についている乳首が勃起して硬く尖っている。
 そして、アンダーショーツから開放された股間は、透明な液が滲み出ていた。
 その様子は、優梨子が自分の体を使ってもいいよと合図をしているかのように見て取れた。
「きっと優梨子ちゃんは俺を受け入れてくれているんだ。カメラ小僧としてずっと追いかけていた俺を。だから俺が興奮しているんじゃなくて、優梨子ちゃんの体が自ら興奮しているんだ。そうに違いない」
 随分と勝手な解釈を始めた奥治は、パソコンのディスプレイに彼女のレースクイーン姿を映し出すと、椅子に座って足を開き、両手を胸に押し当てた。
「……俺が優梨子ちゃんの興奮した体を慰めてあげるよ。レースクイーンの姿を眺めながら。優梨子ちゃんの手を使ってね」
 彼女の両手が勃起した乳首を摘むと、「あんっ!」という色っぽい喘ぎ声が唇から漏れ、椅子がギシリと軋んだ。