こんな事をしている場合では無いのですがちょっと寄り道です。

仮タイトル「コピー機」w

「いたぞっ!」
「やっと見つけたわっ!」
 夕暮れの神社。
 急に大きな声で呼び止められた紗代は、目の前に現れた二人の姿を見た。
変身の1
「あっ……。もう見つかっちまったか。そんなに早く見つけてくれなくても良かったのにさ」
 石段を駆け上ってきたのだろうか。
 息を切らせて歩み寄る二人に、彼女は少し驚いた表情で呟いた。


変身の2
「信じられない。紗代にそっくりだ」
「でも私じゃない。寺里君……寺里君なんでしょ」
 紗代は目の前にいる自分と同じ姿をした女性に寺里君と言い、睨みつけた。

変身の3
「え?ううん、違うよ。私、野乃原紗代だよ」
 しかし彼女は自分の事を野乃原紗代だという。
 まるで双子の姉妹が言い争っているような感じがした。

変身の2
「ふざけるな。早く紗代の姿から戻れっ!」
 事情が分かっている平塚は、目の前で微笑む紗代を怒鳴りつけた。
 それでも動じることなく微笑んだ彼女は少しふざけた口調で話を続けた。

変身の3
「え〜、やだぁ。平塚君、私の事が分からないの?」


変身の2
「やめてっ。もう私の真似なんてしないで」


変身の3
「そんなに怒らなくてもいいだろ。ちょっと容姿を借りてるだけなんだから」


変身の2
「嫌よっ!私の姿で弟に迫ったんでしょっ」


変身の3
「可愛いね、君の弟って。姉の体なのに手を出してきたよ」


変身の5
「なっ……」
「おいっ!いい加減にしろよ。早く自分の姿に戻れって言ってるだろ」


変身の3
「慌てるなって。折角こんなに良い体をコピーしたんだ。もう少し楽しませてくれよ。それに体をコピーするためには君の陰毛が必要だったんだ。手に入れるのにどれだけ苦労したことか」


変身の5
「や、やだ……へ、変な事、言わないで」
「本当だって。実は……昨日、君の弟の姿を借りて家に忍び込んだんだ。君は弟になった俺と話しても全然気づかなかったね。で、トイレで君の陰毛を手に入れたって訳」
「そ、そんな……」

 寺里というのは、平塚と紗代が通う高校で怪しげな研究をしている生徒だ。
 どうやら寺里は不思議なアイテムを利用し、紗代の容姿をコピーしたらしい。
 その体で同じ高校に通う紗代の弟に迫り、悪戯したのだ。
 それを知った二人は、紗代の容姿で徘徊する寺里を探し、やっとの事で見つけたのだった。