歩いている間も膣の中で何かが動き回っている。そして、膣から陰唇に戻った感覚はクリトリスに伸び、美香の下半身を熱く火照らせるのだった。

「いやっ。あっ、んんっ」

誰も見ていない廊下で美香は立ち止まった。執拗に乳首とクリトリスを弄られ、歩くことが出来なくなったのだ。ビクンと体を震わせ、壁に手をついて息を荒くしている。

「はぁ、はぁ、はぁ。あっ……ん。だ、だめ……こ、こんなところで」

たまらずその場にしゃがみこむと、快感を押し殺すように体を抱きしめた。
 膣から染み出た愛液がパンティを汚し、潔癖症の美香を不快にさせる。
 しかし、それ以上に理性では抑えられない快感が全身を襲い、美香の精神を蕩けさせた。
 生徒や他の先生に見られるかもしれないが、見られたとしても誰も気づかないだろう。
 目に見える他人に襲われているならまだしも、こんな状態でいやらしい表情を見せられるはずがない。

「だ、だめっ。わ、私……学校の廊下なのにっ……んっ」

 美香は最後の理性を振り絞って立ち上がった。
 そして、足を前に出して歩こうとした瞬間――。

「っ!ああっ!うそっ!やっ……だめっ、だめっ!そんなっ……あっ……んああああっ!」

 その衝撃に再度足を崩した美香は理性ではどうにもならない快感に、オーガズムを迎えてしまった。
 胸の動きが止まり、Gスポットとクリトリスを同時に激しく攻められたのだ。
 愛液が噴出し、パンストにまで染み込んでいる。その不潔で汚れた下着がこの上なく嫌に違いない彼女は、ビクビクとを震わせながら大きく息を乱していた。
 学校で、こんな場所でイッてしまうなんて。しかも下着が激しく汚れるほど。

「はぁ、はぁ、はぁ……。ふぅ〜」

 羞恥心と不快感を上回る快楽に朽ち果てた美香のスカートの裾から、人魂のような幽体がひとつ現れた。
 そしてゆっくりと美香が立ち上がる。

「はぁ〜、下半身が熱い……。こんなに下着が濡れちゃうなんてね。沖河先生って密かに淫乱だったんだ」

 タイトスカートをの裾を持って捲り上げ、パンストにまで染み出た愛液を眺めたのは美香に乗り移った平治だった。
 蟹股になってしばらく見つめた平治は、タイトスカートを元に戻して皺を伸ばした後、黒いパンプスをコツコツと廊下に響かせながら職員用の女子トイレに入った。

個室に入るのではく、手洗い場にある上半身を映す鏡の前で立ち止まり、グレーのスーツに身を包んだ美香の姿をじっと眺める。頭を左右に振り、束ねた黒い髪を揺らしてみるとメガネが鼻から少しズレ落ちた。それをいつものように指で直すと、スーツのボタンを外して左右に開き、白いブラウスに包まれた胸を映し出す。
見た限り、Dカップは十分にありそう。もちろん、そんな事は十分承知の平治は、徐に両手を胸に宛がった。

「本当は学校でこんな事をするのは嫌なの。分かるでしょ?早くスーツを元に戻したいのに。乱れた自分の姿を見るのが一番嫌なんだから……」

 自分自身に問いかけるように独り言をつぶやきながら、その大きな胸を揉みしだく。
 夏の暑い日でもスーツを着て身なりを整えている沖河美香が、スーツの前を開けていやらしく胸を揉んでいるなんて。
 嫌がるどころか、うれしそうな表情をしている美香に大いな違和感を覚えた。

「いるのか海十?いるならブラジャーのホックを外してくれよ」

 平治の口調で美香が話すと背中に何かが触れる感触がし、ブラジャーのホックが自然に外れた。ブラウスの中、胸の締め付けが緩くなる。

「そんな事までしてくれるのか?サービス精神旺盛だな」

 立っているだけでブラジャーの肩紐がスルスルと下ろされ、手首から出てくる。それを片腕ずつ外すと、ブラウスのボタンが独りでに一つ外れ、そこからブラジャーが抜き取られた。
空中に漂うブラジャーは、まるで超能力か魔法で浮いているように見える。

「それ、いらないから適当に捨てておいてくれよ。身なりを気にする沖河先生は、これからノーブラで生徒達の前に現れるんだから」

 その言葉にブラジャーはフワフワと移動し、足元にある小さなゴミ箱にポトリと落ちる。
 平治は美香の顔でフフッと笑うと、ブラウスのボタンに手をかけた。外れたボタンを留めるのかと思いきや、先ほど外れたボタンの上に付いている二つのボタンまで外してブラウスを軽く左右に開く。
 上から覗き込むと、美香の大きな胸で作られた谷間が惜しげもなく披露された。
 スーツを脱いで片腕に掛け、後ろで留めていた黒い髪を解いて指で軽く整えると、随分と雰囲気の違う雑な沖河先生が出来上がった。

「ブラウスに乳首が浮き上がってるし。勃起してるんだ。エロ河先生だな」

 見たことのない美香を目の前にした平治は、ニヤニヤと笑いながらトイレを後にした。
 コツコツと歩きながら独り言。

「おい、そんなにクリトリスを弄るなよ。歩けなくなるじゃないか」

 どうやら海十がパンティの中に入り込んで悪戯しているようだ。
 陰唇が独りでに開いてクリトリスが円を描くように動いている。

「だから止めろって。もうっ……あっ。それ、気持ちいい……」

 先ほどの美香と同じように廊下で立ち止まった平治は、海十の悪戯に吐息を漏らした。
 しつこく弄られると、また膣から愛液がにじみ出てくる。

「これ以上下着を汚したくないんだからぁ。お願い、止めて。んふぅっ」

 タイトスカートの上から手で軽く股間を叩いて合図をすると、クリトリスを弄られている感覚が無くなった。

「やりたい事があるんでしょ。予定通り十九時に駅前に集合よ。分かった?」

 平治が美香の口調で呟くと、いきなり膣の中が満たされる感覚が――。

「あうっ!あっ、あっ、あっ、あんっ、か、海十っ!」

 肉棒を挿入された時のように四、五回突かれた後、その感覚が消えて海十の気配が無くなった。

「んん……はぁ。あいつ、自由に幽体を半実体化させることが出来るようになったな。おかげで軽くイッちまった」

 気持ちよすぎて思わず落としてしまったスーツを手に取り、軽く叩いた平治は「遅くなったな。皆、私の帰りを待っているのに」と足早に美術室に向かった。