会社の友達が三人で歌っている。
みんな手拍子で盛り上げ、由加里も同じく手拍子をしていた。
ただ、彼女達の祝福を歌う声は由加里には殆ど届いていなかった。
明らかにおかしい。
どういうわけか分からないが、もし非現実的な事をいうのならば透明人間に悪戯されているか、もしくはパンティが勝手に動いているか。
この現実をどう受け入れればよいのだろう。
幸せすぎて、自分の感覚がおかしくなってしまったのか?
そんな事を考えていた。
しかし、パンストに包まれているパンティはゆっくりと由加里の割れ目に食込み始めた。
由加里自身、全く動いていないにもかかわらず。
足を閉じて、その現象を抑えようとするが何の抵抗にもならない。
ウェディングドレスの上から股間を押さえようにも、動きを制すには無理がある。
何より、今は友達が由加里のために歌ってくれているのだ。
由加里は笑顔で歌を聞くしかなかった。
その間にもパンティは茂みを押しのけながら食込みつづける。
そして、割れ目が完全に分かれるほどの食込み方をしたのだ。

(や、やだ……)

お尻を動かすと、お尻の方まで食込んでくる。
パンティが意思を持って動いているという言い方が最も正しいように思えた。
食込んだまま、クイクイと上に引っ張りあがるパンティ。
その度に、クリトリスに触れる生地。
妙に意識してしまう。


しばらく食込んでいたパンティは一旦離れると、タオルを絞るようにグルグルとねじれ始めた。
そして、ねじれて硬くなった部分がまた割れ目に食込んだ。
そのまま割れ目の中を上下に移動する。
愛液が滲みでて、ねじれたパンティの生地に染み込み始めた。
Tバックか、或いはふんどしにも似た格好でお尻にも激しく食込んでいる。
いやらしいパンティの動きに、由加里は翻弄された。

白いロンググローブの中、掌に汗をかいている。
パンティのねじれに陰毛が食い込み、時折チクリと痛みを感じた。
六十人以上が目の前に座っている中、誰にも気づかれずに悪戯されているような気分。

「んっ……」

歌に集中しようとすればするほど、パンティの動きが気になってしまう。
由加里自身にも分かっていた。
割れ目にめり込んだパンティの生地にねっとりとした湿り気が帯びていることを。
由加里を感じさせようとしている動きは更にエスカレートした。

(う、うそ……。そんな……い、いや……)

笑顔の裏で由加里は拒否した。
ねじれたパンティの生地が、徐々に由加里の膣にめり込み始めたのだ。
めり込むというよりは、挿入するという表現が正しいかもしれない。
異様に伸びる生地がウネウネと膣の中を動き始めると、手拍子を打っていた由加里の手が自然に止まった。

(んっ……んんっ)

たまらずお尻を浮かした由加里だが、パンティは重力に逆らいながら膣の中を動き回った。

「どうした?」
「…………」

隣に座っていた俊治が由加里の異変に気づいたようだ。
微妙に笑顔を浮かべながら頷いた由加里は、また椅子に座った。
ねじれたパンティが指のように固くなり、Gスポットを刺激する。

「うっ……ふぅん」

甘い声が自然に漏れた。
もちろん、その声は周りの人には聞こえない。

「はぁ。はぁ……あっ。んん」

俯いて座りなおした由加里は、そのいやらしいパンティの動きに眉を歪めた。
歯を食いしばり、平静を装うとする。
しかし、ねじれたパンティの生地が子宮口を弄り始めると、もう平静を装うことは出来なかった。

「んふっ。あぁ……いや。そんなに奥まで……んんう」
「由加里?」
「し、俊治……。んっ」
「き、気分でも悪いのか?」
「う、ううん。違うの……はっんっ」

ドレスの中で太ももを閉じ、何とか動きを阻止しようとしたが、肉棒のように激しく膣内を動き始めたパンティの刺激は、赤い唇を無条件に開かせ喘ぎ声を奏でさせた。

「ぁっ……ぁっ。んっ、んん」
「ゆ、由加里?」
「んっ、んっ、んっ。ぁぁ、ぁっ、ぁん」

テーブルに両腕を置き、拳を握り締めている。
何かに耐えている様子が伺えた。
そして、艶のある声。

背筋を伸ばしながら隣に座っている俊治を虚ろな目で見た由加里。

「ぁっ……やっ。んんっ……んっ、ぁ、ぁっ、ぁっ、ぁぁぁ〜」
「ゆか……り」

俊治がぼやけて見え始めたとき、ちょうど歌が終わった。
そして由加里は、大勢の人たちがいる前で絶頂を迎えてしまったのだった。

急激に膣壁の締め付けを感じたパンティは、由加里がイッたと言うことが分かったのだろうか。
しばらく膣の中をゆっくりと動いた後、糸が切れたように動かなくなってしまった――。




「んっ……んんん」
「お、信朗。起きたのか」
「あ……うん」
「姉貴の晴れ姿なんだからしっかり見ておいてやれよ」
「……分かってるよ」

信朗は周囲を見渡した後、由加里を見た。
ぐったりと背もたれに体を預け、疲れているように思える。
しかし、信朗は知っていた。
由加里は疲れているのではなく、女としての喜びを味わっていたのだと。

(姉ちゃん。俺、姉ちゃんとずっと一緒にいたかったけど、姉ちゃんの全てを知ったから俊治さんに譲るよ。姉ちゃん。姉ちゃんは全てが美しかったよ)

そんな事を思いながら、姉を祝福した信朗だった――。


近くにいたい……終わり





あとがき
ケーキの入刀や、両親への挨拶シーンで悪戯されているところを書きたかった気もしますが、どのシチュエーションも大勢の人の前で悪戯されると言うことで同じですから、今回はこんな感じでまとめました。
近くにいたいと言いながら、結局は姉の全てを知りたかっただけかも知りませんねぇ(^^

それでは最後まで読んでくださった皆様、ありがとうございました。
Tiraでした。