「や……ちょ、ちょっと美穂っ。何してるのよ」
「シーッ!本番始まるよ」

 香奈の言葉を無視した勉は、周りに気づかれないように美穂の手で香奈のお尻を揉んだ。 ズボンを穿いていても香奈のお尻の弾力は堪能できる。

「美穂……」

 小さく呟き、右手でお尻を揉んでいる手を止めようとする。しかし、勉はサッと背中に手を移動させると、今度は人差し指の腹を背中に這わせ始めた。
 温かい香奈の身体がビクンと震える。

「…………」

 美穂の手を掴み損ねた香奈は、何も言わないまま俯いている。背中を優しく這う美穂の指先。時折腰の横まで降りてくると、そのまま脇の下辺りまで上がってゆく。

「3……2……スタート!」

 香奈はディレクターの声を聞くと、俯いていた顔を上げてカメラを見た。スタジオに音楽が流れ始めると、カメラが色々な位置に移動する。
 アイドル達は笑顔でカメラに手を振っていた。もちろん美穂も香奈も。しかし、勉によって香奈の背中を這っていた美穂の手は、またお尻に戻ってその弾力を手のひらに感じていた。

(やだっ……美穂……)

 笑顔を作りながらも、お尻を揉んでいる美穂の手に意識が集中する。いやらしい美穂の手の動き。香奈は次第に顔を赤く染め始めた。

「あ、香奈ったら顔が赤くなってるよ」

 分かっているのに、わざと耳元で囁いた勉。その美穂の言葉に、香奈は返答に困っていた。
 司会の男性が次々とアイドル達を紹介する。もちろん「ツートップ」である美穂と香奈も紹介された。
 カメラに向かって笑顔で答える二人。香奈の笑顔が少し曇っているように思える。

「それでは最初にゴーグルズの歌を聴いていただきましょう!」

 司会の男性が派手に盛り上げると、ステージに立っていたゴーグルズのメンバーが演奏を始めた。それを見ながら周りの人に気づかれないよう、ずっと香奈のお尻を触る。身体を密着させて仲のよい雰囲気を出しつつ、実は嫌がる香奈のお尻を揉んでいる。勉は上機嫌だった。
 何組かのアイドル達が歌い終わったあと、二人の出番が来た。紹介された二人がソファーから立ち上がり、ステージへと向かう。

「ねえ、香奈のお尻ってすごく柔らかいね」

 横に並んで歩く香奈に話し掛けたが、香奈は少し怒っているようで、笑顔を作っていても勉の話に耳を傾けようとはしなかった。
 所定の位置に立つと、聴き慣れた音楽が流れ始める。先ほどのリハーサルと同じように踊る二人。胸元にマイクは付いているのだが、やはりそのマイクからは声が入らない。口パクで歌いながら踊る二人をカメラが追う。
 勉は近づいてきたカメラに向かってウィンクをすると、胸の谷間が見えるように胸元をレンズに近づけた。慌てて後ろに下がるカメラ。しかし、美穂の胸元はカメラを通して多くの人々に見られたようだ。

(ファンサービスさ……)

 美穂の若くて綺麗な身体。胸の上に手をかざす場面では、わざと胸を鷲掴みにして誘うような視線をカメラに投げかける。美穂の身体で軽い悪戯を続けた勉。歌が終わると司会が、「いやあ、今日の美穂ちゃんはすごくセクシーでしたね」と恥ずかしそうに頭を掻きながら話を締めくくった……。