「私、宮西君の事が好きなの。お願い、抱いて……」

 ベッドの上に座った夏樹は、瞳を潤ませながら藤雄に嘆願した。

「俺に抱かれたいの?どうして?」

 わざとらしく藤雄が質問する。すると夏樹は少し間を置いてから、

「だって……宮西君の事を考えると、身体が疼いてどうしようもないの。だから……キスして……」と恥らった。

 夏樹がゆっくりと目を閉じる。すると藤雄は嬉しそうに、その可愛らしい唇に自分の唇を触れさせた。そして、その唇から舌を割り込ませると、夏樹の舌に自分の舌をからませ始めたのだ。

「んっ、んふっ……」

 夏樹は舌を割り込ませてくる藤雄の身体を、細い腕で抱きしめた。藤雄もそっと抱きしめると、そのまま夏樹をゆっくりとベッドに押し倒した。セーラー服の中に右手を忍ばせ、直接夏樹の乳首を摘む。

「んんっ……あんっ。んぅ……」

 二人の唇の隙間から、夏樹の甘くて切ない吐息が漏れた。柔らかい夏樹の胸。その胸を好きなようにも揉みしだく藤雄の指たち。

「あっ。はあん……宮西君、気持ちいいよ……」

 夏樹の唇を解放した藤雄が、セーラー服を捲り上げて綺麗な形をした夏樹の二つの胸をさらけ出す。そして、片方の乳首を口の中に含み、もう片方の乳首を右手の指でコリコリと刺激した。

「ああっ……あんっ。やだっ、そんな事……」

 武則は夏樹の記憶から彼女の口調を引き出し、そのまま口から漏らしている。武則が乗り移っていなくても、おそらく夏樹はこう言う風に喘ぐのだ。だから藤雄には武則の存在がまったく見えない。
 はぁはぁと興奮しながら口の中、舌を使って乳首を転がしていた藤雄。そのままズルズルと夏樹の上を這うようにして胸からお腹へ下がっていくと、少し皺の出来た紺色のプリーツスカートの中に頭を埋めて、先ほど白い分身達を放出したワレメをぺちゃぺちゃと舐め始めた。

「うはっ、ああんっ。そこ……すごく気持ちいい……」

 夏樹が身体を仰け反らす。プリーツスカートの中でモゴモゴと動いている藤雄の頭をスカート越しに両手でおさえている。藤雄の舌先が、プクッと膨れたクリトリスを刺激すると、夏樹はビクンビクンと身体を震わせ、その刺激を身体全体で受け止めるのだった。

「はぁ、はぁ……ほんとに河上としか思えないよ」

 藤雄がスカートの中で呟く。夏樹の耳から、藤雄の声を聞いていた武則は、「あふっ……ううんっ。何言ってるの……私は……河上夏樹だよ……はぁ〜」
と、喘ぎ声を混ぜながら答えた。
 身体をくねらせ、時折、足を突っ張らせる。藤雄はプリーツスカートの中から頭を出すと、夏樹の両足を開かせ、すでに復活しているムスコを夏樹の入口に宛がった。

「今度は俺が楽しませてやるよ……」

 更に足を持ち上げ、ワレメを左右に開くようにしながら、ムスコを中に入れ始めた。

「んっ!んはぁ〜、ああん……」

 夏樹の身体がビクンと震える。

「ううっ、やっぱり熱い……」

 夏樹の熱く濡れた膣が藤雄のムスコを包み込む。程よい締め付けを受けたムスコが、ゆっくりと夏樹の膣を出たり入ったり。

「あっ。んんっ、んっ!はぁっ、はぁっ」

 両手を顔の横に置いている夏樹が、何の抵抗もすることなく喘ぐ。まるで夏樹を自分の物にしたかと錯覚した藤雄は、全てを受け入れる夏樹の膣を思い切り突き始めた。

「ふああっ!あっ、あっ、やあっ……す、すごいっ……あふんっ……宮西君のおチンチンがっ……奥の壁に当たって、やんっ!ああっ」
「はぁっ、はぁっ。す、すげぇ……すげぇ締め付けてるよ。河上のココ」

 夏樹の太ももを抱えるようにして腰を動かす藤雄。今、夏樹を喘がせているのは自分なのだと言う確固たる自信を持っている。初めてのセックスで女の子を興奮させているのだ。 ぎゅっとシーツを掴んでいるか細い夏樹の手。白いセーラー服を皺くちゃにしながら、前後に揺れる華奢な身体。額に汗をにじませ、眉をゆがめながらはぁはぁと息を荒くしているセクシーな顔。あの河上夏樹とこうやってセックスしているのだ。しかも自分の部屋で。
 パンパンと音を立てながら腰を振る藤雄は、一端腰の動きを止めると夏樹を俯けに寝かせ、お尻を上げさせた。そして、お尻を両手で掴むと、もう一度後ろからヌッとムスコを入れたのだ。

「んああっ!あっ、あっ、あっ、そんなに奥までっ!あんっ、はあっ。あふんっ、はんっ、はんっ」

 シーツに顔を擦りつけながら夏樹が喘ぐ。その喘ぎ声に興奮しながら、藤雄は腰の動きを早めた。

「うっ。すげぇ……はあっ、はあっ、か、絡み付いてくるよ。河上のココがっ」
「あっ、ああっ!やんっ。そ、そんな事……あふっ。い、言わないで……」
「だ、だって。はぁっ、あうっ。き、気持ちよすぎて……はあっ、はぁっ」
「私もっ……んはっ。き、気持ち……い、いいよぉ……」

 魅力的なお尻を目の前にしている藤雄は、ムスコの奥から沸き上がってきた快感を感じていた。そろそろ爆発しそうだ。

「やばい。うっ、も、もう……出そうだ」
「うんっ、あっ!い、いいよ……宮西君の全てを、あんっ……私の中に注いでっ」

 そんな言葉を口にした夏樹に向かって、藤雄は激しく腰を動かした。

「やあっ……あっ、あああっ、そんなに……動かしたら……あうっ!こ、こわれちゃうっ……」
「か、河上っ!な……夏樹っ、夏樹っ!」
「す、すご……い。あっ!く……くるっ……私も、もう……あふんっ!あっ、あっ、はぁっ、はぁっ」

 立てていた膝が崩れそうだ。武則はぎゅっと身体に力を入れて、加速度的に襲ってきた夏樹の身体が発する快感に耐えようとした。しかし、藤雄が遠慮なく奥まで突いてくるので、抵抗することが出来なかった。

「やあっ!あああんっ。はぁ、はぁ……うんっ……はぁっ、はぁっ。だめっ……も、もう……イ、イッちゃうっ!」

 瞳に涙を貯め、夏樹の声を裏返しながら叫んだ武則。乱れた髪が背中で揺れている。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ、あっ、ううっ、うっ、うっ、だ、だめだっ!」

 藤雄は息を乱しながら最後の力を振り絞って腰を動かした。そして、ムスコからまたしても大量の白い分身達を夏樹の膣内に放出したのだった。

「はああんっ、あふっ……はんっ……はぁ〜、あはっ」

 武則も夏樹の身体から発せられた女の絶頂を、身体全体で感じていた。頭が締め付けられるような、全ての血液が脳に移動し、破裂してしまいそうな……そんな感じがした。
 どうする事も出来ない気持ちよさ。ただ受け入れるしかない蕩ける様な甘い刺激。

「はあぁ〜。ふわぁ……あ〜ん」

 ゆっくりになった藤雄の腰の動き。火照った身体には、男の身体では味わえない余韻が残っている。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ」
「はぁ、はぁ……はぁぁん」

 二人は何度も口で呼吸し、乱れた息のままベッドに倒れこんだ……。




「セックスってすげぇよな。こんなに気持ちがいいなんて思わなかったよ」
「ああ。河上の身体ってもう最高だったぜ。女って誰でもこんなに気持ちよくなるのかなぁ。それなら男に生まれて損した気分だ」
「何言ってんだよ。お前、子供生みたいのか?」
「まさか。でもこの快感は忘れられないよな」

 服を整えた二人が、ガラステーブルを挟むようにして座りながら話をしている。まだ夏樹の身体に乗り移っている武則は、また白いセーラー服越しに胸の柔らかい感触を楽しみながら話をしていた。

「そろそろ時間じゃないのか?お前が河上の身体から抜け出たらどうなるんだ?」
「さあ?でも本人の意識が戻るはずだ。そうなったら驚くだろうな。どうして藤雄の家にいるんだろうってさ」
「おいおい、そりゃまずいだろ。早く河上の家に戻ってくれよ。このままじゃ、俺が連れ込んだように思われるじゃないか」
「はは。そうだな。じゃあこの身体を返してくるか。お前、勉強忘れちゃったんじゃないか?」
「うっ……だ、大丈夫さ。ちゃんと勉強するからさ」
「折角、河上の力を借りたんだからそれなりの点数を取れよな」
「分かってるって。まあ……ありがとな」
「ああ。気にするなって。俺も勉強になったし。それに、お前の固くて太いヤツで喜ばせてもらったからな」

 夏樹の顔で微笑んだ武則は、藤雄に見送られながら夏樹の家に帰って行った。そして藤雄は、夏樹との楽しい時間を思い出しながら、明日の試験に向かって勉強を始めたのだった。




――数日後。



 試験の結果が発表された。夏樹と武則のおかげで、目標としていた点数を何とかクリアできた藤雄。武則も夏樹の身体で勉強を教えていた事もあり、思った以上の点数を取れたようだ。それとは逆に、夏樹は少し点数が悪かったようだ。

「よかったなぁ。希望する大学に一歩近づいたじゃないか」
「ああ。お前の……いや、河上のおかげかな」
「へへ。そうだな。俺も少し良い点取れたし。でも河上にはちょっと悪いことしたかな」

 女の子同士で話をしている夏樹を見ながら話す二人。武則が夏樹の記憶を操作した事で、藤雄の家であった事は全く覚えていないようだった。ただ、武則が代わりに埋めた行動をどうして取ってしまったのか、また身体が妙にだるく、なぜか下半身が少し疼いていたという事実に不思議な感覚を覚えていたようだった。

「なあ。あの薬って俺も使えないのか?」
「使えるよ。でもあのサイトが見えなくなったんだ」
「え、そうなのか?」
「俺も考えたんだ。俺が申し込むとお金を取られるけど、お前が申し込めば始めてだからタダじゃないか。だったらお前に申し込んで貰おうかってさ」
「そうだろ。俺もそう思ったんだけどな。でも見れなくなったのなら仕方ないか」
「もっと早く気づくべきだったなぁ……」
「俺も一度探してみよっと」

 今度、あの薬が手に入ったら、担任の平井先生の身体に乗り移りたいと思っていた武則。 大人の女性の身体がどんな快感を生み出すのか?
 そんな事を考えていた武則だったが、散々探してもあのサイトを見つける事が出来なかった。どういう理由で見えなくなってしまったのかは分からないが、何処かで別の誰かが、武則と同じように楽しんでいるのかもしれない。
 教室で帰る用意をしていた武則の前に、ふと平井先生が現れた。

「ねえ、橋田君」
「何ですか?」
「今日は私が橋田君を楽しませてあげるわ」
「え?」
「ふふ。河上さんの身体で楽しませてくれたお礼よ」
「は、はい?」
「分からないの?私の事」
「な、何がですか?」
「黒いカプセルの事よ。さあ、保健室に行きましょう。は・し・だ・ク・ン!」
「ま、まさか……」
「待ってるわよ。武則っ!」
「ふ……藤雄っ!?」

 武則の言葉に、にやりと笑った平井先生は、細い腰をくねらせながら教室を出て行った。 そんな平井先生の後を追うようにして、武則は走って行ったのだった。

「おい、待てよ藤雄っ!」


他力本願な奴ら……おわり