お風呂でのオナニーなんて、した事がない佐緒里。
でも今日は始めてそれをやるらしい。


「今夜、姉ちゃんの身体に入り込むから私の身体もこれで最後かな。
 思っていたよりも随分早いよね、身体を移動するのも」


食事が終わり、早速風呂に入る事にした佐緒里はすでに裸になっており、少し熱めの湯船に身体を沈めながら独り言を呟いていた。


「女子高生の生活も捨てがたいけどなぁ」


湯船に浸かりながら、佐緒里の記憶の引き出しを開く男。
佐緒里の親友と呼べる生徒や、クラスの男子生徒。そして担任の先生のこと。更衣室での着替えや体育の授業、プールで水泳したこと。
こうやって覗いていると、嫌な記憶よりも楽しい記憶のほうが多いようだ。
そう、佐緒里の高校生活は結構楽しいのかもしれない。


「ふ〜ん、私って、バレンタインデーでチョコレートを渡したんだ」


佐緒里はサッカー部の彼氏に、チョコレートを渡したようだ。
その彼氏はモテるから、佐緒里以外の女子生徒からも
もらっているようだが。
でも、佐緒里は自分が本命だと思っているらしい。
もちろん、彼氏もそのつもりなのだろう。
チョコを渡したあと、校庭の裏で淡いキスをした二人。
彼氏の手が佐緒里の胸に添えられ、優しく揉み始める。
その彼氏の手の感触は、制服越しにでもよく分かった。
そう佐緒里の記憶が言っている。
好きな人に触られる感触。
下半身がジンと熱くなった予感。
そんな記憶を、映画を見るようにまぶたの裏に映し出していた男は、
佐緒里の手を太ももの間に忍ばせた。
湯船の中で足を開き、一番感じるところを触ってみる。


「んっ……」


彼氏とのことを想像すると、佐緒里の体が敏感に反応するようだ。
でも、佐緒里の中に入っている男にとっては、彼氏をオカズにしてイクなんてことは出来ない。
それならと男は、佐緒里が更衣室で着替えているところや体育の授業を受けているところを記憶の中から引き出した。
そのシーンを見ながら、小豆の皮を剥いて指の腹で刺激し、もう片方の
手で硬くなってきた乳首を弄ぶ。


「んんっ、はぁ……あっ、はぁ」


口から漏れる切ない吐息。
指先がヌルンと中に入り込み、佐緒里の奥をグニュグニュと掻き回す。
乳首を痛いほど摘んで、体中に走る電気の快感を感じた男。


「いいっ。すごくいいっ……はぁ、はぁ、あぅっ……」


乳首を、胸を刺激するたび、そして身体が震えるたびに、湯船の湯面がバシャバシャと騒いでいる。
背中を伸ばし、つま先をギュッと丸めた佐緒里は、はぁはぁと息を荒立てながらオナニーに酔いしれていた。


「ね、姉ちゃんの体も……はぁ、こんなに感じるのかな……んっ!」


ビクビクッと体が震え、軽くイッてしまった感覚。
それでも佐緒里は指の動きをやめることはなかった。
更に感じる部分を刺激し、これでもかと言わんばかりに佐緒里の身体を追い詰める。


「ひっ!あっ……あんっ。さ、佐緒里っ……イッちゃうよぉ!」


多分本来の佐緒里ならそんな台詞を言いながらイク事はないだろう。
このあたりは男のアレンジか?


「やぁっ……あ、あんっ、あんっ、あっ、ああっ……ひんっ!」


湯面が大きく波打ち、湯船から流れ落ちる。
そして男は、佐緒里の体から再度大きな快感を得た。


「はぁ、はぁ、んんっ……んっ……は、はぁ、はぁ〜」


ジンジンする乳首。
指を締め付ける佐緒里のアソコ。
ギュッと丸めた足の指。
そして、湯船の中でのぼせそうな体。


「はぁ、はぁ。うっんん……。た、楽しんだ……十分楽しんだ……はぁ、は、はぁ」


ゆっくりと湯船から出た佐緒里は、真っ赤になった身体を洗い始めた。


「ふぅ〜。楽しませてもらったから、綺麗な体で返してやるとするか。ククク」

いつもどおり身体と頭を洗った佐緒里は、風呂から上がって着替えを済ませると、姉の俊子が風呂に入り終わるまで自分の部屋で待つことにした――